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①2018J1参入プレーオフ1回戦 大宮アルディージャ戦プレビュー
②2018J1参入プレーオフ1回戦 大宮アルディージャ戦 選手インタビュー
2度目のプレーオフ挑戦を迎えた。
熊本の地で迎えた昨年は、序盤の失点を覆せずに不完全燃焼で大会から姿を消した。スタジアムを後にした時、朝から降り続いていた冷たい雨で全身がずぶ濡れになっていることに気付いた。それがどうでもいいと思うほど、私たちは打ちのめされた。言葉を発することすらできず、止められない涙を拭い、肩を震わせて嗚咽を漏らした。
この世に地獄があるのだとしたら、まさにここがそうではないのか。大袈裟だと笑われてもいい。実際に、あそこは地獄だった。
あれから1年が過ぎ、私たちは昨年よりも3つ多く勝ち点を積み上げ、レギュラーシーズンを6位で終えて、またプレーオフの舞台に帰ってきた。
この1年間でも、様々な感情が沸き上がる日々を過ごしてきた。決して順風満帆だったとは言い切れない。開幕から10試合負けなしで上位を争っていたはずが、4連敗で失速し、一気に中位まで落ち込んだこともあった。それでも、このチームは何度となく甦り、「もはやここまでか…」という雰囲気を打ち破ってきた。
新加入の選手たちが結果を出し、既存の選手たちも呼応して奮起する。アカデミー出身のルーキーが出色の働きを見せれば、同世代の先輩選手も負けじとハイパフォーマンスを発揮する。
百戦錬磨の指揮官と参謀は、幾度となく采配を的中させてきた。綿密なスカウティングで相手を丸裸にし、ピッチの中で選手たちが躍動する策を打ち出す。スペイン流のチームマネジメントも2年目に突入し、コンセプトがチーム全体に深く浸透していることは火を見るより明らかだった。
その総決算が、このプレーオフだ。
昨年、熊本の地で涙を呑んだキャプテンの井林は、「去年みたいにアクシデントのような1点でも決着がついてしまうのがプレーオフ。もちろんサッカーにアクシデントはつきものだけど、そのリスクすら排除する万全の準備をしたい」と、静かに、しかし強い決意をこめて語った。
対するは、大宮アルディージャ。昨シーズン、2度目のJ2リーグ降格を味わい、1年での復帰を至上命題にシーズンを戦ってきた。前半戦こそ、J2リーグ特有のシンプルに蹴り込んでくるサッカーに苦しんだが、後半戦に入ってジワジワと調子を上げてきた。リーグ最終節では、7位と追い込まれた状況で勝利し、我々東京ヴェルディとアビスパ福岡の結果を受けて、逆転でプレーオフ圏内に滑り込んだ。
一度は諦めかけたJ1昇格に挑戦する権利を得た勢いはいかばかりか。そもそも、保有戦力という点でいうと、J2リーグ屈指のタレントを揃える。ピッチに並ぶのは、いずれもJ1リーグで結果を残してきた猛者ばかりだ。
東京ヴェルディも、今シーズンの対戦では、シモヴィッチやマテウスの個の力に屈して失点を喫している。レギュラーシーズンで2番目に失点が少なかった東京ヴェルディにとって、守備面の図式は『組織vs個』となるだろう。単純に引いてスペースを埋めるのではなく、緻密に計算されたポジショニングで能動的に相手をコントロールする組織的な守備。42試合をかけて塗り固めてきた緑の城壁を大宮の地でも築きたい。
攻撃に目を移せば、こちらも図式は『組織vs個』といっても過言ではない。タレントの揃う大宮の守備陣に対して、複数の選手が絡む組織的なパスワークで攻略の糸口を探したい。幸い東京ヴェルディも前線には様々なタイプの選択肢を揃える。スピードか、技術か、高さか。状況に応じてどんなカードを切るのか、ロティーナ監督の采配にも注目だ。
『勝たなければならない』というレギュレーションを過剰に意識する必要はない。早い時間の失点で浮足立ち、攻め急いで拙攻に終始した昨年と同じ轍を踏むことは避けたい。レギュラーシーズン中も、引き分けて良い、負けて良いという試合はひとつもなかった。全ての試合で勝ちに行った結果、この舞台に立てているのだ。
どんな状況にあっても、最後の笛が鳴るまでは何が起きてもおかしくはない。であれば、余計なルールに神経を使うのではなく、いつも通りの戦いをすること、自分たちが持つ力を最大限に発揮することに心血を注ぎたい。
いわずもがな『partido a partido』の精神で全身全霊をかけてこの一戦に臨む。
【GK 21 上福元 直人】
【DF 3 井林 章】
【DF 4 香川 勇気】
【DF 17 李 栄直】
【MF 20 井上 潮音】
【MF 23 田村 直也】
【MF 24 奈良輪 雄太】
【MF 33 渡辺 皓太】
【MF 38 梶川 諒太】
【FW 11 林 陵平】
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