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今季の開幕戦は、悔しさの残る試合になった。WEリーグ クラシエカップ グループステージ第1節、アウェイの大宮V戦。試合は序盤からベレーザのペースで進む。立ち上がり岩﨑心南のミドルシュートなどで試合の流れを掴むと、そこから相手ゴール前での時間が増えた。中でも最もゴールに近づいたのは21分だろう。菅野奏音のCKのボールがゴール前に流れると青木夕菜がシュート。しかし、これはGKのファインセーブにあってしまう。その後も勢いは途絶えず、42分には菅野奏音のミドルシュートがポスト直撃。後半に入って59分にも山本柚月のクロスを眞城美春が落として鈴木陽が頭で狙うがクロスバーを直撃する。どうしても決まらない1点。逆に84分には相手にカウンターを受け、ハーフウェーライン付近から船木里奈に独走を許してしまう。これはシュートがポスト直撃し救われる形になった。結局、試合はこのまま終了。シュート20本を放ったベレーザだったがネットを揺らすことができずドローに終わった。
それでも松田岳夫監督は「引き分けで開幕スタートした。これは決してネガティブではなくてポジティブに、出来たことをしっかりと次のゲームに、足りなかったことを次のゲームに上乗せして、一戦一戦の中で成長していけるようにしていきたいと思っています」と前を向いている。「足りなかったこと」、それはゴールに他ならない。昨季もゴールが奪えず、勝ち星を逃す試合が続いた。そうした悪い流れにならないように、まず今季最初の一発を狙っていきたい。
対するAC長野は、今季5選手を補強。3人が大宮Vからの移籍で、その中の一人、坂井優紀は過去になでしこジャパンにも招集されたベテラン。またS広島Rから大内梨央、EL埼玉で32試合に出場している髙橋雛を獲得した。
クラシエカップ グループステージ初戦はS広島Rとの対戦となっている。AC長野は、新加入5選手を先発に起用。試合はいきなり動いた。2分、S広島Rが右サイド深くから小川愛のマイナスのクロス。ボックス内では合わせることができなかったが、エリア外から藤生菜摘が強烈なミドルを叩き込んでS広島Rが先制。出足をくじかれる格好となったが、高い位置からのディフェンスを続けると、20分に相手のビルドアップのミスからCKを獲得。村上真帆のボールを、ファーから坂井優紀が豪快なヘッドを決めて同点に追いついた。元大宮Vの2人が早速結果を残す。これで勢いに乗るAC長野が、そのままゲームを支配して前半を終える。後半は徐々に流れをS広島Rに押し戻されるようになると、74分にCKの流れからゴール前の混戦を藤生菜摘に決められ勝ち越されると、その4分後にはFKから上野真実に決められて引き離される。両チームとも足を攣る選手が続出するなど消耗戦となった試合は、このままAC長野が1-3で敗れた。
ベレーザはAC長野と公式戦で過去7回対戦し5勝2分。直近の試合は、昨季のWEリーグ第19節、アウェイの一戦だった。土方麻椰の2得点、神谷千菜の1得点で3-0の快勝。相性は悪くない。ただ前節の坂井優紀のゴールのように、セットプレーからの一発を持っているだけに、ここは警戒したい。
今季、ホーム西が丘で初の公式戦。昨季からホームでは6連勝中だ。ファン・サポーターの目の前で、今季初勝利はこの地で挙げる。
(写真 近藤篤)