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ようやく厳しい時期を乗り越えることになるのか、それとも――。
前節ベレーザはセレッソ大阪ヤンマーレディースと、中断後初めて味の素フィールド西が丘での試合となった。立ち上がりから相手の圧力に苦しむ中で13分、神谷千菜が前線でボールを受け相手を引き付けて左に展開。藤野あおばがゴール前に持ち込み、強烈なミドルシュートを放つがGKにセーブされてしまう。それでも、この時間帯から流れをつかみ始めて相手陣内でのプレーが増える。ところが21分に一瞬の隙を突かれ、脇阪麗奈のスルーパスに田中智子が抜け出してシュート。これが決まり先制点を許してしまう。その後、同点のチャンスもあったと同時に、ピンチもあるという内容だったが、少なくともリードを広げられることなく前半を終えた。
後半スタートからネジを巻き直したベレーザは47分に決定機を迎える。CKの流れから宮川麻都がゴール前に入れると後半から入った池上聖七の落としに神谷が足を伸ばす。これもGKのセーブでゴールとはならなかったが、良い形で後半に入ることになった。51分には左サイドの北村菜々美が角度のないところからシュート。これも防がれるが、61分だった。後ろに下がってボールを受けた木下桃香から左サイドにロングボール。これを高い位置を取っていた左センターバックの池上が受けると、縦に仕掛けてGKとDFの間に速いボールを入れる。GKの手に当たりコースが変わるも山本柚月が体ごと押し込んでついに同点。残り約30分、一気に躍動感が生まれ、74分には藤野の強烈なシュートがクロスバーに直撃するなど惜しいシーンを作ったが、逆転するまでには至らず今季4度目のドローとなった。
この試合まで、先制された試合は2試合。その2試合はいずれも敗戦を喫している。それが今回は勝点を手にすることができた。ベストではないがベターの出来。それだけに大事なのは次の試合。この勝点1をつなぐゲームを今節に見せたいところになる。
一方今節対戦する大宮アルディージャVENTUSは、前節AC長野パルセイロ・レディースと対戦した。試合は早々に動いた。2分、左サイドから船木里奈が力強いドリブルで前に運び、アウトサイドで絶妙なスルーパスを送る。これに抜け出した井上綾香がゴールに流し込んで大宮が先制。この1点で優位に試合を運んだ大宮は、押し込まれる時間帯もありながら前半をシュート1本に抑えるなど危なげない展開で試合を折り返す。後半は序盤からシュートを打たれる場面も見られたが、GK望月ありさの好セーブもあり得点を許さない。すると53分、相手のビルドアップのミスを奪った井上が、GKの位置を見ながらロングシュート。これがゴールに吸い込まれるように決まってリードを広げる。89分にPKで1点を失うが、そのまま逃げ切った大宮は、実に6試合ぶりの勝利で8位から5位へと順位を上げた。
つまり大宮はベレーザの1つ下の順位にいる。勝点2差で、ここで敗れるようなことがあれば順位が入れ替わることになる。それだけに負けられない試合であることは間違いない。中3日で行われる今節、前述のように良い波が来つつある。前半戦最後の試合、その波に上手く乗って勝利で再びホームに戻って来る。