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2024.06.22 トップ

Match Preview #19

Match Preview

「完敗直後に誓った男たちの決意」

「チームとしてもあのような負け方をしてしまったので、その悔しさを取り返そうというか、次の試合にぶつけてやろうという気持ちで今週1週間挑んでいました」(稲見哲行)

前節は第15節町田戦に続いて悔しい敗戦となった。アウェイ広島戦、まだ試合が始まって2分だった。広島のFK、東俊希のボールを谷口栄斗が跳ね返すも、このボールを加藤陸次樹に拾われボレーシュートを決められた。「あのように洗練されたチームはリードした戦いを熟知している。最初から難しい戦いになった」と城福浩監督が話すように、立ち上がりの失点がチームを苦しめた。25分のCKからの決定的なピンチはマテウスの連続ファインセーブでしのぎ、前半は何とか1失点に抑えたが、後半の立ち上がりとなる47分。東のCKにピエロス ソティリウに頭で決められてしまう。前半とほぼ同じ時間帯、そして同じくセットプレーというダメージの大きい失点で、後半も相手との差を見せつけられる展開に。62分、82分にも追加点を許してしまい、それでも意地を見せたのは90+5分だ。右サイド翁長聖のクロスを袴田裕太郎が頭で折り返し、木村勇大が頭で押し込んで一矢報いるゴールとなった。

町田戦に次ぐ悔しい敗戦。ただ、チームはすでに切り替えている。「(齋藤)功佑くん、ヒジくん(翁長聖)含め、試合が終わったときから『次に向かって、俺らは強くなるぞ』という声がかかっていました。このチームは若いチームですけれど、上の選手が引っ張ってくれますし、それを見て若手もついていこうと思えるチームだと思います」と山田剛綺が明かすように、ここで気持ちが折れるようなチームではない。冒頭の稲見の言葉のように、週明けは豪雨の中での練習からチーム全員が今節に悔しさをぶつけるべく準備してきている。ここを再び成長のきっかけにしていきたい。

一方、今節の相手である名古屋は前節湘南と対戦している。雷雨によりキックオフ時間が45分遅延するなど、波乱の幕開けとなった試合。ホームの名古屋が、29分に素早いリスタートからボールを動かし、山岸祐也が裏に抜け出してネットを揺らす。だがこれはオフサイドの判定でノーゴール。それでも33分に右サイド吉田温紀からの柔らかいクロスに永井謙佑が合わせて、今度こそ先制ゴールとなる。後半に入り、59分にも名古屋が決定機を作る。カウンターから永井が持ち運び山岸にラストパス。1対1の状況になるも、シュートはGKのファインセーブで防がれてしまう。その1分後だった。湘南の左サイド小野瀬康介は、ボールを受けるとカットインから右足で上手く巻いて同点ゴール。これで勢いに乗った湘南は、69分にルキアンが抜け出してゴールに流し込むが、VARの介入もあってオフサイドの判定。74分にも再びルキアンに決定機が訪れるが、今度はGKランゲラックがしっかりと抑えて得点を許すことはなかった。結果は1-1のドロー。両チームにとって痛み分けという内容になった。

名古屋はこれでリーグ戦3試合未勝利。第16節終了時点で5位だった順位が2試合で9位まで落としている。そして勝点3差のヴェルディと対戦する。今節名古屋に2点以上の差をつけて勝利すれば順位が入れ替わることになる。ただそれよりも、今節が前半戦のラストゲームとなるため、どれだけ良い形で終えることができるか。結果はもちろんだが、どれだけの成長した姿を見せることができるかが問われる試合になる。開幕から悔しい思いを何度もしてきた。しかし、その度に強くなってきた。今回も味スタに集まるファン・サポーターにより逞しく、より強くなった姿を見せたい。

(写真 近藤篤)

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