日本瓦斯株式会社
株式会社ミロク情報サービス
株式会社H&K
ATHLETA
ゼビオグループ

NEWSニュース

2024.06.14 トップ

Match Preview #18「新システムを武器に強敵へ挑む」

Match Preview

「新システムを武器に強敵へ挑む」

リーグとしては1週間の中断があったものの、今週は天皇杯2回戦があり、そこから中2日で今節を迎えることになる。ただの「過密日程」と言ってしまえば、ネガティブなイメージとなるだろう。しかし、城福浩監督は天皇杯について「ジャイアントキリングも起こっているというところでは、トーナメントは(相手の勢いを)受けてしまうと本当に難しい戦いになる。そういう意味では矢印を自分たちに向ければ、成長していくプロセスの1試合」と捉えている。

その天皇杯。相手はJ3の長野だった。立ち上がりはCKからシュートを打たれるなど、「前半の入りは、実はあまり良くなかった」と指揮官も話す通り、難しい展開になりかけたが10分に見木友哉のミドルシュートがポストを弾くなど、惜しいシーンも作って徐々にペースを握る。すると30分、食野壮磨から山見大登、さらに染野唯月と少ないタッチで縦パスをつなぎ、染野からスルーパス。これに上手く反応した山田剛綺がワンタッチでゴールに流し込んで先制に成功。さらに43分には食野のCKから袴田裕太郎が豪快なヘッドで追加点。袴田にとっては、ヴェルディに移籍加入後初ゴールとなった。

良い形で前半を終え、後半は引き締まった立ち上がりを見せる。59分に3枚替えでさらにスイッチが入り、その直後だった。翁長聖のスローインから、入ったばかりの齋藤功佑が頭でディフェンスの裏にボールを落とすと木村勇大が走り込んで、相手ディフェンスのタックルを受けて倒れる。PKを獲得し木村のキックはGKに阻まれるが袴田が押し込んで3点目。76分には前半からスピードを生かして再三にわたりチャンスを作っていた山見大登がカットインからコントロールされたショットを叩き込んで4点目を挙げる。仕上げは85分、先ほど悔しい思いをした木村がゴール前でボールを受けると、力強いシュートを決めた。守ってもリーグ札幌戦の反省点でもある終了間際の失点をすることもなく、危なげない試合運びで完封。

この勝利が、次につながる。齋藤が「リーグ戦で2連勝している中での天皇杯。3バックに変えてからずっと勝っているという意味では自信はついていると思いますし、勝ちながらもしっかりと課題と向き合えているという意味ではすごくいい状態になるんじゃないかなって思います」というように、公式戦3連勝という自信が、チームに積み重なってきている。

そして、その相手が広島。広島にはその3連勝の前、ルヴァンカップで対戦し2-3で惜敗している。そのリベンジを果たさなければいけない相手になる。

広島の天皇杯2回戦は、FCバレイン下関と対戦だった。試合は序盤の7分にドウグラス ヴィエイラのPKでゴールを奪うと、そこからゴールラッシュが始まった。終わってみれば2点を奪われたものの、ドウグラス ヴィエイラ、小原基樹の2人がハットトリック、満田誠が2得点、そしてマルコス ジュニオール、青山敏弘、エゼキエウがそれぞれ1得点を決め計11得点。マルコス ジュニオール、満田以外は、全て今季公式戦初ゴールだったように、これがさらに勢いづかせる可能性もある。

城福監督は広島について、

「Jリーグを牽引するチームであることは間違いない。ボールを奪ってからのスピード感であったり、湧き出てくる人数であったり、局面の強さであったり、カウンターの精度というのは、こういうチームが『優勝候補』と言われるチームなんだろうなと、観察していても対戦してみても改めて思います」

と最大級に警戒している。

ただ、その相手と対峙するイメージはすでに長野戦の前から持っていた。「基本的には長野と広島は同じ構え。志向しているものも似ている」と見ており、今週は両チームについての対策を同時に行っていた。ゆえに、なおさら長野との試合を今節につなげることはできそうだ。広島との勝点差は2。勝って広島より上に立つ。

(写真 近藤篤)

カテゴリー

過去の記事