NEWSニュース
NEWSニュース
悲願のWEリーグ初優勝に向けて邁進するベレーザで、リーグ最多の42得点(第18節終了時)という高い攻撃力を支えているのが土方麻椰だ。
相手ゴール前での積極的なドリブルや精度の高いシュート、そして前線からの猛烈なチェイシングが魅力の21歳。日テレ・東京ヴェルディメニーナ育ちの生え抜きストライカーは、ピッチ外では大学生という顔も持っている。
昨年はU-20日本女子代表としてU-20女子W杯に出場した。日本の準優勝に貢献し、5得点でadidasブロンズブーツ(得点ランク3位)を受賞すると、その1ヶ月後には待望のなでしこジャパン初招集となったが、ケガで代表辞退を余儀なくされ、土方のなでしこジャパンデビューは持ち越しとなった。
「辞退した後は悔しくて、実はメンタル的に引きずっていました。でもまた代表に呼びたいと思わせるためにも、今はベレーザで結果を残し続けたい」
土方は心を新たにし、今年もボールを追いかけた。第18節終了時で6得点を決め、ベレーザのチャンスメイクにも貢献している。いよいよWEリーグ初優勝へのカウントダウンが始まった今、若きエースストライカーは何を思うのか。
「個人的には毎試合が本当に楽しみでしょうがない。落とせない試合の緊張感の中で、ベレーザを勝たせるプレーをしたい。ファン・サポーターの方々は、ベレーザの11番と言えば(藤野)あおばさんのイメージがあると思いますが、それを土方麻椰の番号というイメージに変えていくのが、終盤戦の個人的な目標のひとつです」
昨季まで背番号15だった土方は、今季から11番を託された。藤野以前にも籾木結花、荒川恵理子といったベレーザアタッカー陣の核を担ってきた伝統の番号だ。
「11番はどのチームもエースの番号。そんなイメージと合致するプレーを続けていきたい。そして今季こそ、泣かないで笑って終わりたい」
そう言って優勝を逃してきた昨季までを思い出しながら、終盤戦を見据えた。
土方麻椰には、揺るぎないエースの自覚が芽生えている。
(文 馬見新 拓郎・フリーライター / 写真 近藤篤)
土方麻椰 選手のプロフィールはこちら