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2024.08.10 トップ

Match Preview #26

Match Preview

「ブレずにやり続ける」

リーグ前半戦の19試合で、敗戦はわずか4試合。ただ、後半戦に入りこれまで6試合で3敗と黒星の数が増え始めている。一方で今季は開幕から連敗がなく、特にこの後半戦は負けた次の試合にはヴェルディらしく勝負強い試合を見せて勝点3を確実に奪っている。

前節はホーム広島戦。試合後、城福浩監督は「勝点0なので、やれた感があるという言葉を出すのも悔しいですが、我々らしく自分たちでボールを持ちながらチャンスをうかがうという意味では、全てを否定するものではないと思います」と言うように、過去の広島戦と比べても惜しい試合だったと言えるだろう。

試合は前半途中に雷雨により87分の中断があるという、精神力の問われる試合になった。第22節C大阪戦では試合のスタートが40分遅延したのに対し、今回は試合途中の中断。より難しい状況と言えるが、それでも再開後は集中を切らすことなく進める。32分には染野唯月のスルーパスから齋藤功佑がシュートを放つがゴール左に外れる。前半は0-0。

後半は攻め込まれるシーンも増えるが耐え抜き、66分に齋藤のスルーパスに染野が飛び出してシュートを放つも大迫敬介に防がれてしまう。さらにそこで得たCKから、こぼれたボールを松村優太のミドルシュート。惜しい場面だったが得点とはならなかった。すると77分、さらに攻撃へと交代メンバーを準備していたところだった。広島の右CKからゴール前の混戦を佐々木翔に蹴り込まれて痛恨の失点。

ヴェルディは終盤にチャンスを作り、88分には森田晃樹のシュート、さらに90分には木村勇大からのパスを受けた山田剛綺がワンタッチで相手DFを外してシュートに持ち込むが、こちらもシュートは枠を外れた。結果は0-1。対広島公式戦3連敗となった。

そして中3日で、アウェイの名古屋戦となる。前節終盤で決定機を決められなかった山田剛綺は、悔しさをにじませながらも「やり続けるしかない」と言う。「もっともっと質にこだわり続けること、シュートをビビらず打ち続けること」。それはチーム全体にとっても言えることだろう。こうした敗戦にも気持ちも戦い方もブレることなく、やってきたことを信じ続けてきたからこそ、次に大きな成果を見せられる。だからこそ3歩進んで2歩下がるという状態を繰り返しながらでも、確実に前に進んでいるのだろう。

そして今節は、名古屋とのアウェイゲーム。ホームでは笛が鳴るまでプレーをし続けた翁長聖がボールを持ち運び、最後は華麗なループシュートを決め、その1点を守り抜いて勝利をしている。

その名古屋は前節京都と対戦した。試合は圧倒的な名古屋のペース。5分に京都の最終ラインでの連携ミスを突いてパトリックがボールを奪い、そこから落ち着いてゴールを決めて先制。さらに19分には8試合ぶりの先発となった和泉竜司のクロスが山岸祐也を経由してパトリックに渡ると、これをワントラップから流し込んで2点目。それでも潮目が変わったのは後半始まってすぐの場面だった。47分、内田宅哉が一発レッドで退場。名古屋は10人になった。ここから京都が息を吹き返す。59分にラファエル エリアスが豪快なダイビングヘッドを決めて1点を返すと、71分にはショートコーナーから平戸太貴のクロスに原大智が頭で合わせて同点。さらに79分には平戸のFKのからマルコ トゥーリオも決め、京都に大逆転勝利をプレゼントする形になった。

ただ内容では、11人で戦っていた時間帯を見ても、その強さは明らかだ。パトリックは最終ラインの隙を常に狙っており、また決定力がある。サイドには速さがあり、また中盤ではボール奪取の能力も高い。そしてFKもある。それぞれの場所に特徴を持った選手が配置されている。

ヴェルディと名古屋は勝点3差。もし名古屋に敗れるようなことがあれば、勝点で並び得失点差で上回られるため順位が入れ替わることになる。そこはどうしても阻止したい。

(写真 松田杏子)

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