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2024.07.19 トップ

Match Preview #24

Match Preview

「手応えと悔しさを糧に」

前節は、ホーム味スタで町田とのリベンジマッチ。ともに東京をホームとする両チームということもありスタジアムの雰囲気も良く、気合は十分に入っていたが、試合は序盤に動いた。6分、町田の右サイド鈴木準弥のクロスから、ゴール前の混戦でオウンゴールとなってしまい先制点を献上してしまう。序盤の失点、そしてそれがオウンゴールという前回対戦と同じような展開。スタジアムは嫌な予感が漂い始める。

しかし、そうはさせなかった。むしろここからの戦いは13分には山田剛綺がゴール前の混戦からシュート、44分には山見大登がGKをかわしてシュートを放つなど、得点が入ってもおかしくないような場面を何度も作った中で、守備でも常にアラートな状態を保ち、相手の攻撃に対して体を張って守ることもできていた。

後半はさらにチャンスを作り続け、89分はその中で最もきれいに相手を崩している。6月2日第17節札幌戦以来の出場となった森田晃樹の絶妙スルーパスから、背後に走り込んだ松橋優安がゴール前に折り返す。中央で山見が合わせるが、これはGKのビッグセーブで防がれてしまう。結局、相手の2倍以上の13本ものシュートを放つもゴールを割ることができず0-1の惜敗。町田にシーズンダブルを許すことになってしまった。

内容的に見れば前回対戦とは比べ物にならないほど見せ場を作り、互角かそれ以上の戦いを見せていた。「相手はJ1首位ですけど、自分たちのサッカーをすれば勝てない相手ではないなっていうのは、終わってすぐに思いました」と綱島悠斗が言うように、手応えを感じる場面もあった。どうしても勝ちたい、勝たなければいけないという試合に敗れた悔しさはあれど、その緊張感のある試合を経験したからこそ、それだけ得るものも大きい。ただ、まだまだ目指すところには先がある。それを伸びしろとして、これからも続けていかなければいけない。

今節の相手福岡は前節、アウェイで広島と対戦した。日本人選手のみで11人を組んだ福岡は、「地上戦でも互角に戦っていましたし、ある意味違う顔を見せた福岡だったと思います」と城福浩監督が話すように、前線にターゲットを置いてロングボールを蹴るというこれまでのスタイルとは違った形を見せてきた。前半はお互いがチャンスを作る中で、決定機は41分だった。紺野和也がキレのあるドリブルで相手ディフェンスを切り裂きグラウンダーのボールを入れる。これに佐藤凌我が合わせるが、大迫敬介にセーブされてしまう。後半のスタートも、クロスから再び佐藤に決定機が訪れるが、ヘディングはわずかにゴール左に外れるなど、なかなか得点に結びつかない。すると60分だった。満田誠のクロスに大橋祐紀が頭で合わせて、福岡は1点のビハインドを負う。勢いづいた広島の攻撃を受けることになり、福岡はさらに苦しい展開になった。これ以上の失点を許すことはなかったが、福岡は0-1で敗れて天皇杯を含め公式戦3連敗となった。

ヴェルディは連敗しない。それは今季、ここまで続いてきている強みだ。その理由の1つは、結果に一喜一憂しないことだと綱島は言う。「このチームの良いところは、勝っても負けても一喜一憂しないところ。すごく良いチームだなと思いますし、だからこそチームが良い雰囲気の中で練習もできています」。今週も良い雰囲気で準備をしてきた。よって、負けるわけがない。

ただ、綱島はこうも言っている。「連敗していないというより、勝利を重ねていけるのがやっぱり自信につながる」。負けないことよりも、勝つことを目指して。アウェイの福岡に乗り込む。



■綱島悠斗選手コメント

「町田との前回対戦では自分たちのサッカーがなかなかできなかった。相手のプレッシャーをもろに受けて、1つ2つの予測だったり色々な部分で相手に上回られていたと思います。でも今回、それを踏まえて自分たちが2ヶ月ぐらい用意して、強度は成長したなと思いますし、あれだけ相手も前から来ている中で、中盤でピックアップできたっていうのは成長したところだと思います。ただ、もっともっと怖い選手になるためには、プレッシャーが強い中でも、相手のプレスをいなせるぐらいまでならないといけないなと。もっともっと自分が上手く、怖くなれたらチームはより楽に勝利できるのかなというのは毎日思っています。そこに対するこだわりが強くなったのは町田戦もその1つだったかなと思います。

今節の福岡もロングボールを主体としてるチームですし、まずは目の前の相手に負けないこと。ロングボールの跳ね返し、セカンドボールの回収というのが大切になってくるかなと思います。跳ね返した後のセカンドボールを回収されてしまうと、相手に押し込まれると思うので、そこの回収の予測はもう1段階レベル上げていきたいなと思います。その中で自分のポジションはいかにセカンドボールが拾えるかというのが大事だと思いますし、自分のところで入れ替わらないというか、フィフティ・フィフティのボールをマイボールにできるというパフォーマンスを出せれば、相手の攻撃は全て封じられると思います。もちろんいつも絶対に負けないという気持ちを持っていますが、より一段と集中してセカンドボールの予測をもっと上げていきたいと思います。

過去の試合から学ぶ、反省してそこから成長するということはあると思いますが、個人的には過去の結果は気にしすぎないようにしています。目の前、目の前の試合だけを見てやっていきたいと思います。」

(写真 近藤篤)

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