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2024.07.06 トップ

Match Preview #22

Match Preview

「激化するチーム内競争」

前節はアウェイ横浜FM戦。先発メンバーを大幅に代えて臨んだ。

ヴェルディは、序盤から攻めの姿勢を見せ、11分に山田楓喜の右CKからチャンスをつかむ。クリアされたボールを山見大登が落ち着いてコントロールし、右足でゴール左角に突き刺して先制する。

この序盤に先制点を奪う展開はリーグ開幕戦と同じだったが、22分に追加点を奪った点が異なる。林尚輝の繊細なパスを受けた山田剛綺がボールをキープし、ゴール前に転がす。ニアに走り込んだ山見は触れなかったが、背後のディフェンスに当たってオウンゴールを誘発し、リードを広げた。

前半アディショナルタイムに宮市亮にゴールを許すも、1点リードで前半を終える。後半は自陣で耐える時間が長くなったが、全員の集中力が途切れることなくリードを守り切り、試合終了。後半戦最初の1勝を挙げた。

この試合の決勝点となった2点目は、関西学院大の先輩後輩コンビから生まれた。2人には共通の認識があった。

「あいつ(山田剛綺)とはずっとやっているし、クロスには絶対にニアに入れとは言っているので、自分も当たり前のように入っただけ」(山見)

「オウンゴールにはなりましたが、どっちかが持っていたら絶対にニアに入ることになっているので、そこは普段話していることが結果に出たのかなと」(山田剛綺)

息の合ったプレーは、チームに大きな刺激も与えた。1年先輩の山見は今季、途中出場が主で、先発出場はこの試合が3試合目。山田剛綺はシーズン序盤にバックアップメンバーの試合も続いたが、ここ数試合でチャンスを掴み始め、この試合が同じく3試合目の先発だった。この試合にかける思いは相当なものだっただろう。その2人が結果を出した。

「今まで出ていた選手がなんとも思わないわけがないと思います」と城福浩監督は、これまで出ていた選手の今後の活躍にも期待をする。「新たな競争のフェーズに入った」というチーム内競争はより激化している。

また、チーム全体としても、横浜FMに対してヴェルディの原点であるアグレッシブさを再び発揮させた。

「多少非効率でも、やり切ろうとする。それがこのチームであって、今の3度追いは無駄だったなとか、今のラインの上げ方だと余計に下げなきゃいけないなとか、全て正解を目指すのはこのチームらしくないんですよ。どういうサッカーをやりたいか。その中には非効率もあると。間違いもあると。『だけどやりきるんだ』という姿勢を見せることが大事だなと」と指揮官は改めてこのサッカーに手応えを感じている。

「ただただ愚直にやる」。それを今節も続けていきたい。

C大阪は現在7戦負けなしで、直近では2連勝中。そのC大阪は前節、名古屋と対戦している。立ち上がりの3分、いきなりピンチを迎える。名古屋はボックス内でボールを受けた山岸祐也がシュートを放つもキム ジンヒョンのセーブで得点を許さない。すると26分、奥田勇斗のパスに背後のスペースに抜け出したレオ セアラがそのままドリブルで持ち込みシュート。これが決まってC大阪が先制に成功する。

後半に入っても惜しいシーンを何度も作っていたC大阪は、65分だった。カピシャーバのクロスに、逆サイドから走り込んできたルーカス フェルナンデスがディフェンスの前で触りゴールに流し込んで追加点。76分にCKのこぼれから久保藤次郎のシュートがディフェンスに当たって入るアンラッキーなゴールで1点差に詰め寄られるが、そのまま逃げ切ったC大阪が2-1で勝利。

先制ゴールを挙げたレオ セアラは15得点でリーグ得点ランク1位、さらに2点目を奪ったルーカス フェルナンデスは7アシストで、こちらもリーグ1位。総得点は29得点とヴェルディより1点少ないが、これまで無得点だった試合は1試合しかなく、大きな波がないと言えるだろう。日本代表の毎熊晟矢の移籍があったとしても、その攻撃力の高さが衰えていないのは、彼ら外国籍選手の個の強さがあるからこそかもしれない。

前半戦、ヴェルディが敗れたチームは4つ。そのうちの1チーム、横浜FMに対しては前節リベンジを果たした。そしてC大阪もその1チーム。さらには、その次の節で対戦する町田もそうだ。前節から始まったリベンジの戦いは、まず目の前のC大阪に対してもう1つ取り返す。

(写真 近藤篤)

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