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MATCH試合情報

2021 明治安田生命J2リーグ 第26節 - 栃木SC vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

【試合展開】

中断が明けて1分1敗のヴェルディは、アウェイ8連戦の6戦目として、栃木SCとの一戦に臨んだ。

 

メンバーは前節からやや変更が出た。新加入の浜崎拓磨がスタメンでヴェルディでの初出場を果たし、梶川諒太がスタメンで中盤の底へ。杉本竜士は復帰後初のスタメン出場で右ワイドで起用された。サブには安在和樹と阿野真拓が久々のメンバー入り。新加入の戸島章は2戦続けてサブスタートとなった。

 

キックオフ後まもなく雨がパラつきはじめ、次第に強くなっていく中、序盤の主導権を握ったのはヴェルディだった。最終ラインから丁寧にビルドアップし、相手の背後を狙う小池純輝を使い、執拗にスペースを突いていく。そして7分、自陣でのスローインから端戸仁が下がってきてボールを収めると、サポートに入った梶川に渡す。ゴール向きでボールを受けた梶川はボールを運びながらハーフライン手前でスルーパスを通す。これに小池が抜け出して相手GKをかわし、ゴールに流し込んでヴェルディが先制に成功した。先制後も攻め手を緩めなかったヴェルディは立て続けに好機を作る。9分に端戸がドリブルで仕掛けてペナルティエリア手前、ゴールまで約30メートルの地点でフリーキックを得る。ボールをセットしたのは、キック精度に定評のある新加入の浜崎。ゆったりとした助走から放たれたシュートは、ゆっくりと曲がりながら落ちてゴール左上隅のもっとも理想的なコースを通ってネットを揺らした。

 

早々に2点を先制した後は、最終ラインとボランチで相手のプレスをいなしながらボールを動かし、機を見て攻撃のスイッチを入れながら無理をせずに試合を進めていく。ボールを保持するのか、カウンターで攻撃のスイッチを入れるのか、ピッチ内の選手たちの判断の精度が高く、終盤まではペースを握った。しかし、終盤の42分、ンドカボニフェイスが中盤まで降りてきた端戸にくさびのパスを入れると、その落としたボールが相手に拾われてショートカウンターを受ける。相手が豪快に足を振ってきたシュートはゴール左隅へと流れ込み、1点を返されて前半を終えた。

 

引き続き、相手のプレスをいなしながら攻撃のイニシアチブを握るために、後半から杉本に変えて佐藤優平を投入して配置を変えて仕切り直した。序盤はボールを保持して相手を押し込む時間帯もあったが、ロングボールと徹底したサイド攻撃で押し込んでくる栃木に対して、なかなか押し返すことができない。それでも、セットプレーをきっかけにチャンスは作り出した。58分には端戸のクイックリスタートから小池がペナルティエリア内に侵入。深くえぐってからゴール前を横切るグラウンダーのパスを入れると、ファーサイドに山下が飛び込んできたが、手前で相手DFにクリアされる。その2分後には、右からのコーナーキックで浜崎が精度の高いボールをゴール正面に落とす。ンドカが高い打点のヘッドで合わせたが、ゴール左隅を突いたシュートは相手GKの好守に阻まれた。すると、今度は相手がパワープレー気味に押してくる。ゴール前で撥ね返し続けていた我慢も72分に限界を迎える。左サイドから鋭いクロスボールを入れられると、ファーサイドで折り返され、ゴール正面で思い切りよく押し込まれて、ついに同点を許す。

 

なんとか勝ち越したいヴェルディは、佐藤凌我、安在和樹、戸島章とカードを切るが、ゴールにつながる決定的なチャンスまでは至らず、アウェイ連戦で4度目となる追いつかれてのドローとなった。アウェイ8連戦は残り2試合。9月11日のホーム凱旋までに少しでも勝ち点を積み上げるために、切り替えて勝ち切るための準備を進めていく。

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監督コメント

永井 秀樹 監督

試合を振り返ってください。
ここのところ本当になかなか勝ちというものがない中で、今日は必ず勝ち点3を持ち帰ろうと、本当に選手たちは高いモチベーションで入ってくれた試合だったと思います。そして、色々なチーム事情と言いますか、コロナのワクチン(接種)の問題もあり、少しメンバーの選考の部分で考慮して挑みました。 我々の想定通りというか、久々に先発でいってもらった梶川はもちろん素晴らしい仕事をしてくれましたし、初めてスタートでいってもらったタク(浜崎)も彼らしいストロングを多く見せてくれました。(杉本)リュウジに関してはまだまだ制限がある中、与えられた時間においてヴェルディ魂というものを前面に出して素晴らしい仕事をしてくれました。 そして、非常に良い形で先制することができて自分たちのサッカーというものを、特に前半は非常によくやってくれたと思います。後半は自分たちの立ち位置を変えていく中で、なかなか少しうまくいかない時間もありました。その後半のところがもう少しうまくやれると、2-0というリードがある中で、その2点のリードの優位性を保ちながら、さらに自分たちのゲームの支配率を上げながら、早く3点目を奪って仕留めるという、後半の戦い方、デザインのところは自分自身の反省を踏まえて少し悔しいところがあります。 90分通して全選手が攻撃、守備と100%よくやってくれたと思いますし、だからこそ勝ち点3というものを掴み取って帰りたかったですが、非常に悔しいゲームです。また、自分自身の反省を踏まえて次に向けて最大限の準備をしてきたいと思います。 そして、今日も我々の素晴らしきファン・サポーターの方々がまだスタジアムに来ることができないという中、映像などを通して力を頂けたという部分に関して、勝ち点3で恩返しすることが、今日もできずに非常に申し訳なく思っています。良い恩返しをして、勝ち点3をしっかりと届けられるように、また選手たちと良い準備をしたいと思います。

ワクチンの問題によってメンバー選考に影響があった点に関して副反応などの影響があったということでしょうか?
そうですね。その点を考慮しました。

後半の立ち位置の変更に関して上手くいかなかった部分を教えてください。
中盤のところの優位性を取っていく中で、我々の使いたいスペースがなかなか上手く使えなかったところと、それと相手のマッチアップに対して我々の優位性がいまひとつ上手く作れなかったというのが、自分自身の反省でもあります。

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選手コメント

DF44浜崎 拓磨

ヴェルディデビューとなった一戦を振り返ってください。
前半と後半で大きく変わった試合だったと思います。2-0で進めていた中で同点に追いつかれて終わってしまったので、すごく悔しい試合でした。

加入後初ゴールとなった直接フリーキックの場面を振り返ってください。
近いよりも遠い方が自分的には蹴りやすいので、最初のプレーでしたし、思い切って狙ってみようというところで、結果ああいう形になったので良かったと思います。

前半に関しては失点まで良い試合運びができていた一方、後半は難しい展開になりました。前後半の良かった部分、反省点を聞かせてください。
入りは準備してきたことがしっかりと出せましたし、しっかりと相手を見ながらサッカーができていたので、そこは良かったと思います。ただ、前半の最後の失点につながるミスは流れがしっかりと変わってしまいますし、ああいうミスをできる限りなくしていく。僕自身、イージーなミスがたくさんあったので、そこは減らしていかなければならないと思います。 後半は流れの悪さを感じていましたが、そこをピッチの中で修正できるようにならないとダメです。サッカーは90分間あるものなので、そこに関しては相手を上回れた部分で、実際ああやって追いつかれてしまったので、反省の多い後半でした。

個人として今日の試合に臨む姿勢、試合を通してのパフォーマンスに対する部分を聞かせてください。
合流して間もないですが、こういう特徴のあるサッカーなので、自分自身映像を見たり、色々と勉強することは多いです。こうしてピッチに立てたことで、あらためてスタートを切れましたし、もっともっと段階を上げていかないといけないと思います。周りの選手に合せていくこともそうですが、個人の技術ももっともっと高めていかないといけないと思います。何よりもピッチに立てたという部分で良いスタートが切れたと思う試合でした。

後半の流れが悪い中、前後半サイドでプレーしていた中での感覚の違いを聞かせてください。
見たら分かると思いますが、前半と後半で立ち位置が変わりましたし、そこでどういう選択をするか、という部分が大きく変わったと思います。ただ、決して後半すべてが悪かったわけではなかったです。相手の出方の違いもありますが、後半に自分たちがシステムを変えたところに上手く合わせられてしまった感覚はあります。

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MF4梶川 諒太

先制点のアシスト場面を振り返ってください。
テンポ良くまずは中間でボールを受けようとしていたところで、上手くフクちゃん(福村)が一個飛ばして(端戸)仁のところに出してくれて、仁も僕の動きを分かっていて前向きにボールを受けられるように落としてくれました。(小池)純輝君はああいう動き出し、相手の背後を取る動きが得意なことは分かっていますし、その前のシーンでも動き出しているシーンを見ていたので、ああいう形で流してあげれば、ゴールを取ってくれると思っていました。その通りに上手くいきました。

久々の先発出場となった試合を振り返ってください。
トレーニングの段階からずっとコンディションが良く、いつ出ても良い準備はできている状態でした。あんまり久しぶりのスタメンということは考えず、いつものトレーニング通りにやれればできると思っていたので、そのままあまり気負わずにやった結果だと思っています。

前後半で印象が変わる試合になりましたが、1試合を通してどのように捉えていますか?
前半は4-2-3-1でスタートしてできるだけ僕は中間に立ち続けて、どちらかというと、(加藤)弘堅が後ろに落ちる形でした。相手は嵌めに来ていたと思いますが、たぶん自分のところに豊田選手がいたと思いますが、その背後でずっと駆け引きしながら動き続けてボールを引き出してやっていくことで、相手がどこを捕まえればいいか分からない状況でやっていたと感じながらやっていました。かなり運動量的にはキツかったですが、それをすることで相手もキツくなりますし、その動きによって空いてくるシーンがかなりあったので、それをとにかく前半はやり続けて優位性を取れたと思います。ただ、失点はもったいなかったですし、いらなかったという風に思います。 後半は立ち位置が変わっていつも通りの形で、僕と(佐藤)優平はフロントボランチという形になりましたが、なかなかリベロのところからボールを引き出すのが、逆に難しくなってしまいました。ただ、僕らが下りても仕方ないので、少し我慢しながらやっていましたが、上手く相手を越えられない状況でした。相手は逆に何度かボールを取れる形があって勢いを持って来ていて、そこにやられてしまった部分がありました。

前後半で栃木のプレー強度に差を感じましたか?
それはなかったです。後半も途中から4-2-3-1に戻しましたが、前半は相手の強度が低かったから剥がせていた。逆に後半は相手のプレスが速くなって自分たちが難しくなったというよりも、そこは自分たちの立ち位置の問題であったり、個々が自信を持ってボールを受けられなかったとか、そういう面の方が大きかったと思います。

前半の豊田選手の背後でボールを引き出す形に関して、試合前からチームとして準備していた部分でしたか?
いや、相手が(前線を)2枚で来るか、1枚で来るかが分かっていなかったので、ピッチに入った中で相手がずっと自分のことを意識している感覚がありました。ただ、背後なので相手も一瞬チラっと見てきますが、逆にボールを動かしているタイミングで逆の動きをすると、マークを外せる印象があったので、そこで外れた際には僕が受ければいいですし、逆にその動きも見ていてさらに動くようであれば、他のところが必ず空くので、3人目で受けられる形もありました。とにかく、相手に付かれているから下がるのではなく、逆に背後を取り続けて動き続けることの方が相手は嫌だと思いながらやっていました。

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