MATCH試合情報
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【試合展開】
アウェー3連戦の3試合目、ヴェルディは徳島ヴォルティスと対戦した。前半の半ばまでは、お互いにボールを保持してじっくりと攻め合う展開に。ヴェルディは何度か決定機を作りながらも、引いた相手を攻略し切れずにフィニッシュまで持ち込めない時間帯が続いた。スコアレスで折り返した後半は、序盤からギアを上げてセカンドボールを拾って主導権を握る。ゆっくりとボールを回しながら徳島の穴を探し、サイドを起点に攻め込み続けた。しかし、バイタルエリアを固める相手を引き出すことができず、シュートは相手の守備網に撥ね返されてしまう。
攻めながらもゴールが遠い嫌な時間帯が続くと、62分に交代出場したばかりのキム・ジョンミンに先制点を奪われる。1点を追って攻め手を強めるヴェルディだが、逆に83分にまたもやキム・ジョンミンに追加点を奪われる。追い込まれたヴェルディは、中島の個人技などでペナルティエリアに侵入して決定機を作ったが、高原のシュートがポストに嫌われるなどゴールは奪えず。試合終了間際に鈴木が直接フリーキックを決めて1点を返すも万事休す。1-2で今シーズンのアウェー初黒星を喫した。
【試合後監督コメント:三浦泰年監督】
――今日の試合を振り返ってください。
「もちろん勝利するチャンスもあった試合だったと思いますが、相手のキム・ジョンミン選手がもし(負傷離脱した)高崎選手であったなら、こういう結果にはならなかったのではないかと思っています。その理由としては、彼をマークするうちの金鐘必が、彼を非常に嫌がっていたからです。二人が韓国の高校の時に同期だったという関係から嫌なイメージを持ったものだとは思っていますが、そうした一人の選手の弱い心というのが、こうした試合展開にしてしまったのだと感じています。こういう言い方をすると、日本の社会では集団で行なったことを一人の責任にするのはどうかという風に思われてしまいがちですが、やはりそういう試合もあるのだということです。もちろん、彼らのマッチアップに行き着くまでの経緯や、その過程にまったくミスがなかったわけではありません。ただし、サッカーという競技では相手をリスペクトし過ぎてはいけないということです。目の前で対峙する相手に絶対に負けたくないという気持ちは、90分間プラスアディショナルタイムまで持ち続けなければいけない。それがプロのサッカー選手に課せられたメンタリティーなのではないかと、つくづく痛感しております。試合展開そのものは、我々の目指す良い部分は出たものの、ゴールを決めるべき時に決めることができないという流れが続いたことで、最終的には相手にチャンスを与えてしまうという結果につながっていったのだと思います。前半の立ち上がりから早い段階で点を決めにいく意志を強く持っていたので、選手もそれを感じながら試合の立ち上がりに入ったと思います。非常に良いリズムで試合を進めていたので、選手全体を責めることはできないと思っています。2点取られてから見せた彼らの点を取りに行く姿勢は、試合が決まりかける2点目を取られてからではなく、その前から強く見せてほしかった。ゴールへの推進力や執着心というものが、もっと早い段階から出てきて欲しいと思っています。そうした意識は、トレーニングの中から植え付けなければいけないものだと思っています。次の試合まで6日間ありますから、もう一度落ち着いてしっかりとメンバーを選んで、臨むことができればと思っています」