本日の試合の総括をお願いします。
まず、台風の影響で悪天候の中、アウェイの会場まで来ていただいたファン・サポーターの皆さまに本当に感謝しています。 そんな中で勝利を届けられなかったことを非常に残念に思っています。 チームによって考え方は違うと思いますが、カップ戦は昨年まで何となくプレシーズンみたいなイメージがあったのですが、（今年は）本当に公式戦、開幕戦としてまずは100%の力を出せるよう準備してきました。 実際に攻守の切り替えのところ、あるいは守備のハードなアプローチやハードワーク、攻撃のところでもボールを動かしながら相手のゴールに迫る。要所要所に良いところは出ていたと思います。それは、失点をしなかったというところでも、全員の意識が統一できていました。ただ、ゴールを奪うというところでは、やはり足りないものも多かった。ただそれは、攻撃の仕方が悪いとか、（シュートを）枠にしっかり入れろとか、そういう単純な問題ではなくて、誰が関わるのか、ボールの動きを予測して一歩でも1メートルでも1秒でも早くボールに関わる意識、ボックスの前、中に何人関わる選手を増やせるのかという意味では、多少攻撃のところで間延びしたというところもあり、なかなかシュートを打つのも1人、関わっても2人という状況の中でのチャンスだったなと思っています。 実際にゴールを目指す中で、3人目4人目の関わりというのはトレーニングの中で意識してきたこと。それをしっかりと実行出来ればゴールにつながる。安易な発想では無いですけれども、ただ自信を持ってそういうプレーに繋げていけるというように今は思っています。 引き分けで開幕スタートした。これは決してネガティブではなくてポジティブに、出来たことをしっかりと次のゲームに、足りなかったことを次のゲームに上乗せして、一戦一戦の中で成長していけるようにしていきたいと思っています。

大宮のディフェンスラインがかなり変わっていて、予想しにくいところもあったと思います。今日は集中力高い相手の守備だったと思いますが、試合前はどのように崩していくプランだったのでしょうか。
ずっとボールを追い越す、3人目が関わるということがチームとして取り組んできたところです。ただ、先程も言ったとおりボックスの前、中に人を多く配置できなかった。それは、もしかしたら攻撃が早すぎた、もしかしたら相手に早く戻られ過ぎた、その辺りをこれから検証していきますけれども、問題があったのは事実だと思います。 選手たちは非常に良く戦ったし、ゴールへの意識も非常に高く、集中したプレーを見せてくれたと思います。ここからの味付けに関しては、この1週間で他のスタッフとも話をしながらチームに植え付けていきたいなと思っています。

ボールを運んで相手をいなすとか、ポジションを変えながらシュートを打とうとするとかそういう駆け引きの部分がすごく良くなってきていると感じたのですが。
そう見ていただけるのは非常にありがたくて、そこの部分というのはもともとこのチームが持っていた良さで、今年特にそういうプレーを意識してトレーニングで積み上げてきたつもりです。今U20で選手がいなかったりとかもしますけれど、若い選手が大胆なプレーでそういうところに関われるようになってきた。そういう意味ではこれから色んな事が起きる、そういう部分は示せたのかなと思っています。

U20代表で多くの選手がいないというベレーザとして大変な状況の中で、U17世代の眞城選手と青木選手がすごくフィットしていたように思えましたが、監督から見た彼女たちの印象や良さを教えてください。
試合に使うに際して、当然日々の練習で競争し勝ち取ってゲームに出る。やはり、ベストな選手がグラウンドに立つべきだし、それによって極端に言えばシステムさえ変わるぐらいのイメージを持っています。そういう意味では2人ともしっかりと競争を勝ち抜いて、今日の開幕戦のグラウンドに立ったと。プレーに関しては、予想以上のものは出せたと思います。ただもっと出来る。彼女たちはもっと出来る。そういう意味ではこれからWEリーグの舞台で、スピードに慣れたりとか、相手のプレッシャーに慣れたりとか、色々経験することによってやはりベレーザの大きな力になるということは十分示してくれたと思います。

監督が感じている眞城選手、青木選手それぞれのストロングポイントを教えて下さい。
眞城に関しては、360度視野が広い。ボールを受けるときに良い準備をして、ボールの置き場所であるとか、駆け引きの中で簡単に奪われない。相手を引き寄せて逆を取るプレーが得意だと思います。そういう彼女の良さというのは、真ん中から背後に抜けるスルーパスを出せたりするところ。さらに欲を言えば、パスをした後にさらに自分が受け手になるそういうプレーに繋げていければ、もっともっとゴールに近づくそういう嫌な存在の選手になれると思います。 青木に関してはまず、16歳ですけれども負けないスピードがある。それから体の強さ。体幹がしっかりしているので強さがある。若い選手にも関わらず決してフィジカルで負けていないというのが一番。それからキックの良さ。右も左も精度の高いキックが蹴れる。駆け引きのところで、今日はウイングバック的なところをやりましたけれども、センターバックも出来ますし、ユーティリティな選手であるということ。彼女ももっと慣れてきて、相手の逆を取ることをもっと覚えていけば、また違った良さが出てくると思っています。