選手が明かすチームメイトの素顔『PLAYER INTRODUCTION』vol.1 小池純輝 ▶ バスケスバイロン
緑の戦士たちによるリレー形式の“他己紹介”企画。プレーヤーとしての特長はもちろん、チームメイトだからこそ知っている選手の素顔に迫ります。第1回は小池純輝選手がバスケス バイロン選手を紹介!
取材=上岡真里江
地元が隣町。自然と親近感が湧いてきます
新企画の第1回ということですが、僕はバスケス バイロン選手を紹介します。全国高校サッカー選手権の活躍で知っている方も多いと思いますが、新加入選手ということでサポーターの皆さんも気になっているのかなと。それに、実はバイロンの地元と僕の地元が近いんですよ! そんな縁もあって、今回は彼を選びました。
まだ一緒にプレーしてそれほど時間は経っていませんが、チリ生まれ、チリ国籍で、海外のチームでもプレーしていたので、最初はもっと外国人特有のグイグイ来る感じの性格なのかなと思っていました。でも、むしろすごく日本人的というか、練習中も周りを見て気を遣えるタイプで、イメージとのギャップに驚きました(笑)。人懐っこくて、可愛らしいところが随所にあるので、コミュニケーションも取りやすいです。普段から結構話をしていますよ。
ポジションは同じですが、プレーヤーとしてのタイプは僕と全然違いますね。右サイドにいて左足でボールを持った時の切り返しの深さ、ドリブルの感覚には秀でたものがあるなと思います。まだ同時にゲームに出る機会は多くないですが、練習中にいろいろなことを質問してきます。最初の頃は特にポジショニングに関することが多くて、「ワイドポジションであればあまり落ちずに、最初は張っておいて、そこから動き出したほうがいいよ」とアドバイスしたことがあります。
僕は今のヴェルディのサッカーを長くやっているので、自分の感覚ですが、何か気づいたら声をかけたり、聞かれたら話をするようにしています。バイロンに限らず、そうやって分からないことを積極的に聞いて、少しでも早く理解しようとする姿勢があれば、絶対に良い方向にいきますよね。バイロンもそうした向上心や、「もっと上手くなりたい」という気持ちを常に持っているので、これからどんどん伸びていくんじゃないかと思います。
チームとしても、バイロンの強みであるドリブルや1対1を活かせるようになれば、どんどんオプションが増えていくので、みんなでそういう局面を作ってあげられたらと思っています。もちろんそれは他の選手にも言えることで、それぞれの選手が自分の特長を思い切り出せるように、お互いが引き出し合えたらいいですよね。ましてこのご時世ですから、開幕戦で直面したようにコロナの影響で選手が全員そろわないということも想定されますし、誰が出ても同じような戦いができるということが必ず必要になります。プラス、それぞれが特長を出すことが大事だと思うので、他の選手も含め、みんながそれぞれの強みでチームに貢献できればいいなと思います。
カットインする時の、一級品の切り返しに注目!
地元が近いとやっぱり親近感を持ちますね。バイロンは埼玉県東松山市の出身、僕はその隣町の嵐山町出身。年が13歳も離れているので直接は全く知らなかったんですが、2人ともその地域の少年団に通っていて、お互いに通っていた小学校、中学校は昔からよく試合をしていたんですよ。そういう歩みというか、原点のチームや環境を知っている人って、なかなかいないですからね。もちろん、地元の話もします。この前は美味しいご飯屋さんの話をしました。年末に地元に帰った時に、一緒に食事をしたいとか、近所でサッカーをしたいと思った時に、すぐに呼べる距離にチームメイトがいるって面白いですよね。次のオフは、ぜひ地元で一緒にご飯を食べようという話をしています。
『TikTok』のフォロワー数もすごく多いですよね。いろいろと認知されていると思いますし、『全国高校サッカー選手権』の特別感というか、影響力の大きさを改めて感じます。選手権で頑張っていた選手が、プロサッカー選手よりもフォロワー数が多いということも結構ありますから。そういう意味では、やはり地上波、民放で見られるというのは本当に大きい。Jリーグもそうなってくれればと心から思いますし、見られる機会が増えると、いろいろなところに届くんだなと感じます。バイロンがどういう目的でSNSをやっているかはちょっと分からないですが(笑)、自分のキャラクターを外へ発信しようという思いは感じます。僕も『コイカジTV』やSNSを活用することで、ヴェルディの魅力や選手の素顔を発信したいと思っていますし、そういう方面からも一緒に盛り上げていきたいです。
サポーターの皆さんには、彼が右サイドからカットインする時の、一級品の切り返しに注目してほしいです。あの切り返しの深さは、僕もほしいぐらい。独特だし、初見なら絶対に引っかかるんじゃないかな。それはずっとやってきた中で、バイロンが積み重ねて身につけた技術だと思います。試合でそういう局面があったら「ここで切り返すかな?」というようにポイントとして抑えておいてもらえると、また一つ見どころが増えて楽しめるのかなと思います。そのままシュート、というパターンも持っているので、ぜひ注目してみてください。
同じような地域で育っただけに、自然と親近感が湧いていますし、同じポジションの良きライバルであり、良きチームメイトでもあります。競争して、いい意味で刺激しあえるよう、お互いに頑張りましょう!
次回へのバトンを渡すにあたってバイロンに聞いてみたいのは、「お母さんとの関係」についてです。彼のお母さん、めっちゃ若いらしいんですよ! キャンプ中に「純輝さん、何歳ですか?」と聞かれて「35だよ」という話をしていたら、バイロンのお母さんとめちゃくちゃ年齢が近いことを知って衝撃だったんです(笑)。だから、そんな若いお母さんとの関係がどんな感じなのか聞きたいです。僕と近いってことは、友だちみたいな感じなのかな? 回答、よろしくです!
■vol.2 バスケスバイロン▶森田晃樹 はこちらから