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MATCH試合情報

2023 明治安田生命J2リーグ 第39節 - 東京ヴェルディ vs ジェフユナイテッド千葉

マッチレポート

監督コメント

城福 浩 監督

試合を振り返ってください。
前半は相手のシュート2本で2点を取られて、取られ方もゲームの内容からいっても非常にダメージのある取られ方でした。ただ、我々のやっているサッカーの内容をみれば、何も変える必要はないと判断していました。これを貫いたことが今日の勝利につながったと思います。自分たちの信念を曲げずにやりぬくこと。この成功体験は小さくないと思っています。本当に最後にファン・サポーターと一緒にああいう景色を見られたことは、前日の練習で相手チーム役をになってくれた選手たちの協力、そこで得たものを今日のミーティングでも反映し、先発で出た選手がサブにつないでいきました。すべての選手が今日の勝利に貢献してくれたという意味でも、本当に大きな勝利だったかなと思います。

途中投入の長谷川選手を最終盤に下げた意図を聞かせてください。
決して長谷川竜也が悪いわけではなく、彼の1点がなければおそらく追いつけなかった、逆転できなかったと思います。ただ、相手がパワープレーで来ると考え、実際にセンターバックのメンデスが前線に上がってきましたし、サイドハーフのところに山越を入れて流れの中でのサイドの守備とパワープレーへの対応をしたというだけで、最後の2、3分のところは自分の判断でやりました。長谷川竜也にとって気持ちがいいかと言われればそうではなかっただろうと思いますが、このチームは全員がベンチメンバー以外の選手を含めて勝利のためにやれるチームなので、彼も受け入れてくれると思います。

森田選手の交代理由はアクシデントでしょうか。
本当は前半に代えなければいけなかったと思います。普通に走るのも難しい状況でプレーをしていたので、我々も気になっていました。ただ、彼も前半で交代枠や交代回数を使わせたくないという思いがあったと思います。強い打撲だとメディカルから聞いていたので、ここは頑張ってもらおうという判断でした。ただ、ハーフタイムで代えなければいけないという認識はもっていました。足首に思い切り相手のスパイクが入ったようです。

PK前から準備していた綱島選手と山田選手を同時投入しましたが、PKストップに関わらず投入するつもりでしたか。
あの時点で2点ビハインドでしたし、アグレッシブに点を取りにいかないといけなかったので、前への圧力や推進力を持たせなければいけないと考えていました。繰り返しになりますが、我々のやっているサッカーが決して機能していなかったわけではないという認識が前半からありました。いろんな選手のコンバートをやってきましたが、それを使わずに本来のポジションで彼らを使って我々のサッカーを続けることが大事だと思っていて、その代わりに前からの圧力を増やすという意味での交代でした。マイボールにならないと攻撃にはならないので、そこの圧力を増やしたい一方で、やるサッカーは変わらないという形でした。

後半の逆転に持ち込めた要因について聞かせてください。
繰り返しになりますが、攻撃で我々が目指すエリアやテンポがあって、試合のトータルで千葉さんが打ったシュートは5本、コーナーは1本でした。それに対して我々はコーナーが9本でシュートは16本でした。そういう意味ではトータルとして前半をみても、我々のサッカーを変える必要は何もなかったと考えていました。そこがポイントでした。たとえば、変えてパワープレーっぽく戦ったり、ディフェンスラインからボールをつながずに早めに前線へボールを供給する形も選択肢としてありますが、おそらくセカンドボールを相手に拾われて引っくり返される状況になったと思います。長短のパスを織り交ぜながら我々が目指すエリアの中に誰がどういうふうに入っていくかをやり続けたので、1点取る前も取った後もサイドのニアゾーンはずっと崩し続けていたと認識しています。人が代わっていっただけで、そこに対する我々が目標とするものや、やらなければならないものを持ち続けたからこそ、大きくバランスを崩さずにやれたのかなと思います。

J1昇格プレーオフが確定した率直な感想を聞かせてください。
以前にも話したことですが、我々は最終節の終了の笛が鳴るまで自動昇格を目指します。他力本願とはいえ、我々がやれることは勝ち点3を積み上げ続けるだけなので、最後の順位はその笛が鳴ったときに受け入れます。我々はそれをやり切るのみです。

前半は少し硬さも見受けられましたが、昇格争いのプレッシャーも影響しましたか。
見直してみないと分からないですが、自分の感覚ではプレッシャーがかかっていたというよりも、千葉さんの前へのプレッシャー。我々も覚悟はしていましたが、これに対してちょっと慌てたところがあったと思います。いつものパスの速度や距離でも、いつもよりも1メートルないし2メートル近くにアプローチされることが続いていました。そこに関して完全に取られるわけではないですが、慌ててしまう状況はあったと思います。ただ、我々のボールを大事にするという言い方は語弊がありますが、しっかりと選択肢を持ちながらつなぎながらやることで、90分トータルでみたときに絶対に我々がコントロールできると思っていました。ただ、最初の15分はどのチームもあれぐらい来るので、それに対してどんなサッカーをしていくかという部分は自分たちの課題と捉えています。

同じ東京に本拠地を置くFC町田ゼルビアのJ1昇格が決定したことに関してコメントをお願いします。
いま初めて知りましたが、まずはおめでとうとお伝えしたいです。町田がクラブとして取り組んできたこと。今年がJ1と入れ替え戦をやらなくて済むというレギュレーションが決まったとき、町田のクラブとしての補強の勢いは絶対に今年上がるという勢いをもって、おそらく今年の戦いに向けて去年の10月ぐらいからスタートしていたと思います。そういう意味で我々はそこから刺激を受けないといけません。絶対に上がるんだと、まだ(選手を)取るのか、夏もまだいくのかという部分で、それがどういう意味かというと、絶対に上がるという姿勢だと思います。おそらくクラブと現場が共有した末に、今のこの秋を迎えたのだと思います。そこは我々が素直に認めなければならないですし、クラブの思いに現場がしっかりと応えたというところに対しては、そこが機能したクラブだと思います。あと1枠あるので、自分たちはそこに続きたいと思っています。

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選手コメント

DF 3谷口 栄斗

試合を振り返ってください。
立ち上がりから自分たちの流れではありましたが、相手の2本のシュートで2失点してしまいました。別に流れが悪くなかったので、そこまでネガティブになる雰囲気はなかったですし、流れで崩されたというよりも相手の個人技という感じでした。そういったネガティブな雰囲気が出なかったところも逆転につながった要素だったかなと思います。

失点の仕方を含めて国立競技場で戦った町田戦のような展開でした。
勢いよく入って裏を突かれたというか、勢いを吸収される形でした。そういう意味で似ていると思います。ハーフタイムにも町田戦では追いつけたから逆転できるという話もしていましたし、それを実現できてよかったです。

やや不運な形でPKを与える形になりました。
自分にとってPKの判定は厳しいと感じる部分もありましたが、マテウスが止めてくれる雰囲気を出してくれていましたし、個人的にはそこまでネガティブな形で気持ちが落ちることはなかったです。

試合後にPKストップのマテウス選手とやり取りはありましたか。
特にはなかったです。ただ、オブリガード(ありがとう)と伝えてきました。

逆転に向けて守備面のリスク管理について聞かせてください。
(途中投入の)小森選手を自分と林選手の間に置くことが多く、そこで起点を作られる場面が多かったです。そこで潰すことができていれば、よりリスクを背負う形の守備にはならなかったと思うので、そこは課題として捉えています。

攻撃ではご自身のところから仕掛けのパスを出す場面が目立ちました。
今日は全部見えているような感覚があったので、余裕をもってプレーできていました。

宮原選手が非常に素晴らしいパフォーマンスを見せていたと思いますがいかがですか。
あの人は3枚の累積がたまっている状況にも関わらず、あれだけのパフォーマンスを見せているという部分で、やっぱり経験値の違いを感じます。僕が言うのもおかしいですが、本当に素晴らしい選手ですし、すごく頼りになるアニキですね。

今季2度目の逆転勝利となりました。
相手がジェフだったということもあり、ホームで素晴らしい応援をしてくれたファン・サポーターの前でこういった勝ち方ができたので、よかったです。ただ、大事なのは次なので、勢いづく勝利ではありますが、次に向けてしっかりと引き締めていきたいです。喜ぶのは今日だけで、明日から次の磐田戦へフォーカスしていく必要があります。

今日に関しては交代で入った選手たちの仕事ぶりが光りました。
前日、前々日を含めてしっかりと相手のやり方を想定した練習もしていましたし、途中出場で出た選手以外でも、今日はピッチに立てなかった選手が今日の勝利のために準備してくれたことが、この結果につながったと思います。本当にチームで掴んだ勝利だと思います。

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MF 14長谷川 竜也

加入後初ゴールを振り返ってください。
(中原)輝が顔を上げたときに、あそこが空いたのが見えたので、タイミングよく走り込むだけでした。基本的にゴール前でもボールを受ける前でも動き出しは同じですが、あの場面ではすごくヒカルが分かりやすく左足で持ち出してくれたので、よいポジションも取っていましたし、自分がタイミングを間違えなければという感じでした。よいボールが来ると信じて走り込んでよかったです。

2点目のアシスト場面はイメージ通りのプレーでしたか。
相手のニアの選手が見えていたので、そこに引っかけないことを頭に入れていました。正直、ファーに誰がいたとかは見えていなかったですが、あそこに落とされると、相手は嫌だろうなというイメージがありました。ニアに相手がいなければニアに流し込みたかったですが、相手がボールウォッチャーになりそうなふんわりとしたボールを狙って蹴りました。それがうまくいってよかったです。ソメ(染野)がしっかりと詰めてくれていたので、ソメのおかげかなと思います。

前半から流れ自体は悪くなかった展開でゴールをこじ開けるために意識していたところを聞かせてください。
千葉も素晴らしい守備をしていましたし、自分たちのフォーメーションの兼ね合い的につなぐという部分に関して、すごく効果的なことができていたかと言われるとそうではなかったです。それでも何度か惜しいシーンも作れていましたし、このままやり続けていればチャンスは来ると思っていました。自分が出るときは少し行ったり来たりの展開だったので、前半や後半序盤に抱いていた印象とは違いました。そこで自分の役割は少し変わるかなという目で見ていました。

J1昇格を託されて加入したなか、ひとつ目に見える結果を残せました。
そこはシンプルにうれしかったです。ただ、勝っている状況ではなかったですし、これが勝ちにつながるゴールになるのか、負けたけど初ゴールだったではチームとしても個人としても全然違うので、このゴールが勝利につながって本当にうれしいです。

次節も同勝ち点の磐田との痺れる試合となります。
今日の経験はすごく大きいと思います。勝っていようが、負けていようが、自分たちに引っくり返せる力が付いてきているというのを信じてやれますし、勝っている状況ではどういうふうに締めるのか、どういうふうにゲームを運んでいくのかという部分はみんなが少しずつ理解してきていると思います。今日のように1点が命取りになるという、痺れる試合を楽しめるか、そのプレッシャーに負けないか。そういったなかで自分の力を出すというのは、若い選手たちや自分たち経験のある選手にとっても、こういった経験ができるわけではないので、チーム全員で楽しみたいです。

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MF 25稲見 哲行

試合を振り返ってください。
前半は結構相手の圧力を感じていて、こっちのミスもあって相手に流れを持っていかれる厳しいゲーム展開でした。ただ、全員気持ちは折れてなかったですし、1点取ったら流れが変わるとみんな思っていましたし、実際にそういう声かけをしながらプレーしていました。そこから流れを持ってこられてよかったです。

前半の流れでの2失点という展開はダメージが大きいのではないか感じましたが、いかがでしたか。
こちらの陣地でゲームを進める時間があって、そこでのミスは相手も狙っているので、相手の狙いに嵌ってしまったという部分はあります。もっと相手を引っくり返したり、逆に前で自分たちがチャンスを作れるのであれば、背後を一度取ってから自分たちのつなぐサッカーをやってもよかったのかなと思います。

今日に関しては交代で入った選手たちの仕事ぶりが光りました。
いつも城福さんは交代選手にバトンをつないでいくと話していますし、前半から出ていた選手は出し切って、どういう相手の立ち位置や特徴があるのかを踏まえた上で後半に入る選手につなぐことができたと思います。もちろん交代で入った選手の準備もよかったですし、前半から出ていた選手のバトンのつなぎ方もよかったと思います。

失点の仕方を含めて国立競技場で戦った町田戦のような展開でした。そこで今度は勝ち切れたという部分は成長を感じさせるところだと思います。
そこが今年のチームの強みというか、去年との違いだと思います。失点しても奪い返せる自信があったり、実際にどうやって点を取るかという話し合いができているので、そこは変わらずにやっていきたいです。一方で、しっかりと主導権を握れる展開の試合をやっていきたいです。

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FW 39染野 唯月

2失点目に絡む形となりましたが、自らのゴールで取り返しました。
自分のミスで失点してしまい、次に切り替えていく必要がある状況でした。自分が点を取って勝ちたいという気持ちで後半もプレーしていましたが、その結果点を取ることができました。(長谷川)竜也くんも(中原)輝くんも点を取ってくれて逆転することができて本当によかったです。

身体ごと押し込む形でのゴールになりましたが、意識していたところを聞かせてください。
折り返しが来ると思って準備をしていましたし、相手の目の前にいるディフェンスが気になる部分もありましたが、うまくミスのところも狙っていました。ラッキーだったかなと思います。

失点の仕方を含めて国立競技場で戦った町田戦のような展開でした。そこで今度は勝ち切れたという部分は成長を感じさせるところだと思います。
1試合1試合でチームとしての成長が見えますし、引き分けで終わっていた試合を逆転できたりというところは、チームとして積み重なっている部分を感じます。残り数試合ですが、乗り越えていければいいと思います。

上位対決という部分も含め非常に痺れる形の勝利となりました。
率直にうれしいです。自分が失点に関与してしまいましたが、得点に関われたことはすごくうれしいです。これがヴェルディというところをファン・サポーターに本当に見せられたと思いますし、自分たちが本気だということを証明できた試合だったと思います。

負傷によってハーフタイムで交代した森田選手から声かけはありましたか。
彼自身から何かというわけではなく、自分たちは(森田)晃樹くんのために勝つという共通意識をみんなが持って後半に臨んでいたので、それが結果につながったと思います

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