MATCH試合情報
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試合を振りかえってください。
平日にもかかわらず、非常に多くのファン・サポーターが来てくれて熱い応援をしてくれたことは、我々の力になりました。彼らと一緒に喜び合えたことを非常にうれしく思います。もちろん秋田さんは大変いいチームで誰一人さぼらずに、非常にフェアで激しいプレーをしてきました。実際にやってみて、あらためてあのチームが失点していないこと、あのチームが勝ち点を重ねている理由がわかりました。ただ、我々は自分たちらしくボールを動かせば、特に後半は自分たちのペースになると思っていました。前半から恐れずにしっかりとボールを動かし続けたことで、後半は入りは少し悪かったですが、それ以外のところでは大体自分たちの時間でプレーできたと思います。そして、点がほしいタイミングで2点を取れたという展開になりました。最後の失点を含めて最後の7、8分で押し込まれたところは、自分たちがここから積み上げていかなければならない反省点です。我々は新卒、大卒ルーキーを含めて彼らを戦力にしていかなければいけないチームで、彼らが空中のボールに対して足からいっているようではファウルを取られます。秋田さんは全部頭からいっていましたし、彼らがファウルを取られるようではこのチームは勝てない。今日僕は最後にウォーミングアップ場で、勝った状況とは思えない大きな声で伝えました。最後にあんなクローズの仕方をしていては勝てない。自分たちはそんなチームではないですし、そこを今日は秋田さんに教えられたゲームだったと思います。
空中戦の強い相手に対してクロス、セットプレーの流れから2得点になりましたが、工夫したポイントはありましたか。
とにかくボールを動かし続けること。同じ蹴り合いの土俵で戦ってしまえば、相手はそこで強さを発揮したり、アクチュアルプレーイングタイムが少なくなる戦いに慣れているので、我々はとにかくプレーする機会を長くしてボールを動かし続けることで、最後にああいう形でマークがずれたと思います。前半から辛抱強くやったことを後半も恐れずにやったことで、おそらくあの時間帯から後半の35分ぐらいまでは3点目が入ってもおかしくない状況を作り続けられたと思います。それは我々が恐れずにボールを動かし続けて相手がクロスをはね返し切れない状況を作ったと認識しています。
メンバーを大きく入れ替えて臨みましたが、対秋田対策という部分はありましたか。
もちろん秋田さんをリスペクトした部分はあります。ゴールキックがどういった形なのか、ロングスローはどんな感じでくるのかという部分はありました。ただ、今日新たに出たメンバーに関しては秋田対策ではなく、日ごろ我々が大事にしている練習でやり続けている選手が、今回初めて連戦になったところでチャンスをどこかで与えたいということを考えていました。たとえば、千田海人は秋田戦だから出たというわけではなく、それは彼にも伝えています。本当に辛抱して歯を食いしばってやり続けた選手が今日のピッチに立っていただけです。
梶川選手の長期離脱を受けて試合前に、あらためて選手たちに声をかけた部分はありましたか。
梶川のこと、それに関連することを僕が今この場でいろいろと話すのは相応しくないと思っていますし、この試合と梶川のことは関係ないです。ああいうことがあっても、我々ができることは勝ち点3を次の試合で取ることだけでした。そのことに関してはいろいろな問題提起をしてしまうと思うのでやめておきます。
交代策に関して1枚目以降は比較的じっくりと待った印象もあります。
代えることありきではなく、選手たちのパフォーマンスをしっかりと見ようと考えていました。もちろん交代のシミュレーションはしていましたが、そのタイミングはやれている選手を代える必要はないですし、次に新しく出した選手によってエネルギーが増す状況になったときに代えていくという、その交代のイメージは持っていました。最後に3バックにするイメージもありました。ただ、そのタイミングに関しては選手たちがしっかりとやれているかという部分と、最後は繰り返しになりますが、若い選手にこういう痺れる場を経験させないと、彼らは去年まで学生だったので、プロで勝ち点3を取ることがどんなことなのかを身をもって感じてもらわないと、このチームは成り立ちません。経験豊富な選手がたくさん控えているわけではないので、彼らにいかに一皮剥かせるのかという部分では、そのタイミングがどこなのかを見極めながらゲームを見ていました。
5人の交代枠への考え方を聞かせてください。
僕らはよくゲームチェンジャーと言っていますが、守備においても攻撃においてもゲームチェンジャーをいつ発動するかという部分で、まずはゲームチェンジャーを持っていないといけません。もう一つはやれている選手を代えるということは、その選手も人間なのでマネージメントが大変になります。そのやり切ったときに代えていくというバランスは人間だれしも、代えられて気持ちがよい選手はいないので、やはり納得感との相談とゲームチェンジャーを育てていくところで、どういうふうにゲームをチェンジしていくかの両立は5人交代制において世界のサッカーでもひとつのテーマになると思います。そして僕らは繰り返しになりますが、選手層で勝負するよりもそういうところで勝負していかないと昇格争いはできないと考えています。
GK 1マテウス
初めてゲームキャプテンを務めた試合で見事に勝利を収めました。
そこまでキャプテンマークに重点をおいていませんし、自分たちのチームにはグラウンド内にキャプテンシーを持った選手が多くいて、自分もその中の一人という意識でやっています。
副キャプテンとなった今季はよりリーダーシップを発揮している印象です。
グラウンド内だけではなく、グラウンド外でも自分自身はチームのためや仲間の選手のため、何か声をかけられるかということを常に考えています。去年はスタートから試合に出られていなかったので、そこは比較対象にならないと思いますが、自分自身はリーダーシップの部分で副キャプテンになったからより発揮しているということはなく、常に自分がチームや選手のために重要だと思うことを伝えています。自分はゲームに関しては、かなりうるさいのでそこは周りの選手もわかっていると思います(笑)。
後半立ち上がりのビッグセーブが流れを引き寄せるうえで大きなプレーになりました。
後半最初の入りのところで、あのプレーのあとに自分たちも点を奪うことができました。そういう部分で少しチームのために貢献できたのかなと思います。それ以外でも今日はチーム全体でよいプレーができていたので、それが結果につながったと思います。
今日に関しては加入後初出場の千田選手、左サイドバックでは久々の先発の加藤蓮選手とメンバーが変わった中でもよいパフォーマンスが出せました。
試合の中の結果がすべてではないですし、日々の練習から献身的にやっている姿というのは自分も見ていました。個人的にも試合よりも日々の練習が重要だと考えていますし、そういう意味ですべての選手がいつ試合に出ても、いつ監督から必要にされてもいいような準備ができていると思います。だからこそ、今日のよいパフォーマンスにつながったと考えています。
長期離脱となった梶川選手への想いを持って臨んだ試合だったと思いますが?
対戦相手などで難しいと考えるよりも、本当に難しいのは怪我をしてしまって試合に出られないことが、本当に難しいことだと考えています。特に、カジさんにとっては練習から常に素晴らしい準備をしている選手で、そういった選手にもこういった怪我というものは起きてしまうものです。自分自身としてはそういう部分でカジさんの分も戦えればという気持ちで臨んでいます。
連勝がストップした直後の難しい相手との試合で勝ち切れました。チームとしての成長を感じさせる勝利だと思います。
自分たちの中でもよい状態、悪い状態の試合というのは各選手があるものです。ただ、悪い状況でも平均以上のパフォーマンスが出せることが、1シーズン戦っていくうえでは大事だと思います。それが現状はできているのかなと思っています。
DF 15千田 海人
ヴェルディデビュー戦を振り返ってください。
最初に2点を取ることができましたが、守備の人間なので、最後の1失点のところはしっかりと締めていたつもりでしたがやられてしまったので、そこは次の課題だと思います。まだまだ連戦ですし、次の試合に向けて反省をしながらよい準備をしていきたいです。
2点目では自身が競ったプレーが林選手のゴールにつながりました。
本当は自分のところで一発でいきたかったですが、相手も競っていたのでそらす形が精いっぱいでした。ただ、マリオ(エンゲルス)が本当によいボールを入れてくれましたし、しっかりと(林)尚輝が押し込んでくれてよかったです。
古巣の選手たちと激しい肉弾戦を演じました。
相手関係なくそこは自分のストロングなので、負けないように戦いました。
試合前に古巣の特徴を周りに伝えていましたか。
それぞれ秋田の選手の特徴を知っているので、それを味方に伝えながらあとはセットプレーのところ。どういうアイデアをもってやってくるのかを自分は知っているので、そこはしっかりと共有していました。あとはチームが試合を通して秋田の攻撃に粘り強く対応してくれたと思います。
個人としては素晴らしいシュートブロックや果敢な潰しなど守備面でストロングを出せたと思います。
ヘディングやシュートブロックは自分のストロングなので、自分の特長として絶対に出していかなければいけないところです。もっともっとその回数を増やしていけるように取り組んでいきたいです。
課題とされる攻撃面ではビルドアップへの絡みなど時間の経過と共に冷静にプレーしていた印象です。
だいぶ慣れてきましたが、プレーの改善に終わりはないと思うので今後もしっかりと練習から積み上げていって、また試合でそれを試すところまでやっていきたいと思います。
MF 23綱島
初先発となった一戦を振り返ってください。
自分にとっては一生思い出に残るゲームになりました。内容に関しては点を決めることができましたが、もっとボールを受ける機会を増やしたいと考えています。何個かボールロストもありましたし、個人としてはギリギリ合格点を出せるという自己評価です。個人的にはめちゃくちゃよかったとは思っていないです。点は取りましたが、地に足をつけて高みを目指してやっていきたいです。
プロ初ゴールのシーンでは課題とされたゴール前に入っていく動きが結実しました。
小倉コーチからもボックス・トゥ・ボックスではなく、相手のボックスの中に入っていき守備では自分たちのボックスの中に戻って守るという部分をずっと言われています。それを意識した結果が今日は結果として表れたので、それはよかったと思います。
ゴールセレブレーションでは胸のエンブレムを掴みながらゴール裏へ向かっていきました。
やっぱり自分は味の素スタジアムのスタンドで応援して育ってきたので、Jリーグ初ゴールを味の素スタジアムで決めることができて本当にうれしく思います。
大卒ルーキー組で最初のゴールを決めました。
大卒全員で協力してといいますか、一体感をもってやっています。今日はたまたま自分のところにボールが転がってきただけなので、誰が点を取ってもおかしくない状況でしたし、そこは自分のところに転がってきてよかったです。
ゴールシーンではボランチとしてリスクを背負ってゴール前に飛び込む形となりました。
自分は運動量に自信を持っていて、そこは誰にも負けない部分だと捉えています。相手のゴール前に入っていっても、そのあとに自陣まで戻り切れる自信があるので、そういった部分で積極的にゴール前に入っていこうと考えています。大学時代はどちらかといえば、アンカーというか守備的ボランチでプレーする機会が多かったです。その部分でなかなかゴール前に顔を出していく場面は多くなかったです。ただ、ヴェルディに加入して守るだけではこの先活躍するのは難しいので、より前への意識を強めています。
FW 29河村 慶人
後半頭からのプレーになりましたが、どういった意識で試合に入りましたか。
ディフェンス面では秋田さんがロングボールを使ってくることはわかっていましたし、そこで少しでもプレッシャーをかけていくことでキック精度も落ちると思うので、その辺は意識していました。攻撃ではワイドストライカーが背後を取るよりもセンターフォワードが背後を取る方がやりやすいという感じを持っていて、その辺りで背後を取る意識やボールが来なくても相手のラインを下げさせる。そうすれば、他の選手たちが足元で空いてくるので、そこを意識していました。
アシストシーンを振り返ってください。
(加藤)蓮にボールが入った段階で、初めは相手の前にいましたが渡った瞬間に背後に消えて相手の上から叩くイメージを持っていました。蓮がそこによいボールも入れてくれましたし、相手のディフェンスは背が高くてジャンプもしていましたが、自分の得点にはならなかったですが、ヘディングで当ててそこにツナ(綱島)がうまく入ってきてくれたので本当によかったです。ツナもこれがプロ初ゴールで自信もつくと思うので、そういう部分でもチームとしてよい流れにつながったと思います。僕のイメージでは完全に背後を取れていて蓮もよいボールをくれたので、ヘディングで叩きつけるイメージでした。相手も競ってきていたのでギリギリ頭に当てられました。当初は直接ゴールに向かうボールを意識していましたが、結果的に中に落とす形になりました。
長期離脱となった梶川選手への想いを持って臨んだ試合だったと思います。
その意識はありました。カジくんはチームの大黒柱的な存在だと思いますし、本当に自分たち若い選手にもよくしてくれますし、練習でもチームの雰囲気が緩いときに声を張ってチームを締めてくれます。本当にチームにとって重要な選手がああいう怪我でしばらく離れるということで、チームとして本当につらいです。ただ、そこでチーム全体が急に沈んでしまうと、カジくんも『何をやっているんだ』と思うと思いますし、逆にここでより団結力が高まる可能性はあると思うので、そういった意味で今日の試合ではファン・サポーターを含めて団結できた試合だったと思います。
試合最終盤は相手のパワープレーに対してどんなピッチ内での声かけがありましたか。
クリアできるところはしっかりとクリアするだったり、失点の部分は自分のマークでしたが、ボールが上がった瞬間にちょっとボールを見た瞬間に相手に剥がされてしまい、ニアでフリックされて最後はフリーで打たれる形になってしまいました。失点後にはその反省を生かしながら、自分のマークには絶対に付いていくという意識でやっていましたし、試合が終わったあとにもゴールキーパーコーチの白井さんにマークの付き方を確認しました。ボールを見たほうがよかったのか、あるいはボールを見ずに相手に付いたほうがよかったのかをすぐに聞きました。次の試合でも同じような場面があると思うので、そういったところで教えてもらったことをうまく生かして無失点試合を増やしていきたいです。