端戸仁「声援がモチベーションになる」
僕らのような中堅・ベテランがもっとチームを助けなければいけない
──5月21日の秋田戦で戦列に復帰し、直近のリーグ戦2試合は先発出場しています。現在のコンディションや試合勘はどうですか?
正直、90分を保つゲーム体力という面ではまだ後半落ちてしまったりするんですが、ボールタッチなどのゲーム勘に関しては特に問題なくやれているかなと思います。
──前節の横浜FC戦は、大宮戦に続いて先制しながら追いつかれるというゲーム展開でした。
上位チーム相手にしっかり先制できましたし、悪いゲームではなかったと思います。ただ、得点直後のワンプレーでやられてしまったので、リードした後のゲーム運びについてはもう一回集中し直さなければいけないと改めて感じました。
──自身のパフォーマンス、プレー内容についてはどうですか?
ボールタッチの感覚はすごく良かったんですけど、もっとゴール前で仕事をしたかったです。チームとしてもう少し相手陣地に押し込んだ状態を作れれば、ペナルティーエリア内で仕事ができる回数が増えてきますし、得点に関わることもできるようになると思うので、そこを増やしていきたいです。
──シーズン序盤の好調な時期、そして勝てなくなった時期をピッチの外から見ていたと思います。良かった時期と最近の勝てない時期を比べると、どんな違いを感じますか?
今年のチームはとても若くて、特に序盤戦は若い選手がたくさん試合に出ていました。その若手の勢いによって結果がついてきていた部分もあったと思います。ただ、1回負けてから一気に崩れてしまった感じがあって…。年間を通しての戦いはそんなに簡単ではないし、勢いだけでいけるわけでもないので、こういう時こそ僕らのような中堅・ベテランがもっとチームを助けなければいけないと思っています。まだ全然諦めるような時期ではないですし、チームの成長度合いでまた成績も変わってくると思うので、なによりチーム練習を大事にしていきたいです。
──端戸選手や平智広選手、奈良輪雄太選手らベテラン勢が戦列に戻ってきたことで、チームの雰囲気も変わってきたと思います。経験のある選手としてどんな役割を意識していますか?
僕はガンガン声を出してチームを引っ張るようなタイプではないので、「プレーで引っ張る」ではないですけど、前線で起点になったり、自分自身ができることをしっかりやったうえで周りの選手たちと呼吸を合わせることを意識しています。
──ご自身がピッチを離れている間は、佐藤凌我選手が前線を担っていました。端戸選手から見て凌我選手はどんなプレーヤーですか?
凌我はとにかく頑張れる選手。そしてストライカーらしいストライカーですね。90分走り通すことができて、ゴール前に顔を出しながら守備も頑張れる。試合に出ていない時でも、練習で手を抜いたりすることはないし、いつもポジティブな声を出しているイメージがあります。すごくいいやつですね。
──今節は岩手との対戦です。元ヴェルディの中野雅臣選手もいますが、どんな印象を持っていますか?
J2は各チームに力の差がなく下位が上位に勝つこともあるので、岩手に限らずどのチームとの対戦も難しいです。雅臣とはそれほど長く一緒にやっていたわけではないですが、岩手がJ2に昇格してまた同じ舞台で戦えるので、会えるのを楽しみにしています。
──今節は声出しの応援が解禁されます。選手たちにとっても待ちに待った瞬間だと思います。
もう応援歌のあるスタジアムがどんな雰囲気だったか忘れてしまうくらい時間が経ってしまったので、(声援は)モチベーションが上がりますし、すごく楽しみです。
──おなじみの端戸選手のチャントも聞けると思います。
そうですね。(個人チャントを)作ってもらえるだけでありがたいですし、それも楽しみにしています!
──ファン・サポーターへ意気込みをお願いします。
なにより勝ちを届けたいですし、その中で内容も伴ったゲームというか、結果でも内容でも相手を上回るゲームをしたいです。もちろん、その中で自分がゴールできればいいですが、ゴールだけにこだわらず、今はチームのためにすべてのこと、目の前のプレーに集中したいです。