戦列復帰したベテラン勢に期待
前節の金沢戦は、相手の倍以上のシュートを放ち、7割近いボール保持率を記録しながら、カウンターから失点を重ねて1-3で敗れた。これで直近4試合の失点数は12、総失点はリーグワーストタイの32となった。
前がかりになった時のリスク管理の甘さが新たな課題として浮き彫りとなったが、金沢戦で今季初出場を果たした奈良輪雄太は、「危ないと思った時に全速力で戻っているか、体を張っているか、そういう理屈ではない部分が大事」だと敗戦を振り返った。今季はどの試合でも随所で“戦う姿勢”を見せているが、それを勝負どころで発揮できなければ必ずしも結果には結びつかない。重要なのは90分の中の重要な局面を見極め、正しく力を使うこと。戦列に戻った奈良輪、平智広、端戸仁、2試合連続ゴール中の小池純輝らベテラン勢には、豊富な経験でチームを導いていく役割が期待される。
今節の相手は、5月26日に霜田正浩監督の解任と相馬直樹氏の監督就任を発表したばかりの大宮。最初の9試合で3分け6敗と大きく出遅れて現在20位に甘んじているが、その後の9試合は4勝2分け3敗と復調傾向で味スタに乗り込んでくる。新監督の就任直後だけに未知数な部分も多く、戦いにくさはあるかもしれない。
もっとも、今フォーカスすべきは相手ではなく自分たち自身。もう一度原点に立ち返り、奈良輪の言う「理屈ではない部分」をピッチで表現していく必要がある。現在の苦しみを今後のチームの成長につなげるためにも、5試合ぶりの勝利で悪い流れを断ち切りたい。
対『大宮アルディージャ』戦績
通算:6勝3分8敗 16得点21失点
ホーム:3勝3分2敗 8得点7失点
アウェイ:3勝0分6敗 8得点14失点
[直近5試合の対戦成績]
2021/09/05 J2第28節(A)●1-2
2021/05/02 J2第11節(H)△1-1
2020/10/03 J2第24節(H)○3-1
2020/07/11 J2第 4 節(A)●0-1
2019/09/22 J2第33節(A)●0-2