加藤蓮「前節の悔しさをバネに成長したい」
実戦を重ねながら課題を克服していきたい
──前節の新潟戦は3-4で敗戦。加藤選手自身も前半のみで交代と悔しい試合になりました。
前半は自分のところから崩されるシーンが多かったですし、これまで出場したゲームの中で一番自分の甘さや隙が出てしまった試合でした。それが敗戦につながってしまったことは自分自身、重く受け止めています。それでも自分が交代した後は、チーム全員がアグレッシブに戦っていたと思います。その姿を見ながら、自分には何が必要なのか、何を求められているのかをもう一度考えました。自分に目を向けて、熱いプレー、体を張ったプレーで、チームに良い影響を与えられるような選手になっていきたいです。
──敗れはしたものの、チームとしての粘りや最後まで諦めない姿勢は見られました。
ここまでは前半に先制されて苦しい展開を強いられることが多いですが、今季のヴェルディは負けていても気落ちすることなく、常に「逆転してやろう!」という気持ちがあります。実際に、後半に追いついたり、逆転したり、という試合がいくつもありました。逆に言えば、前半からもっといい試合ができていれば、より勝利につながるということです。ゲームの入りなど、課題が多い前半の戦い方を意識してやっていかないといけないと思います。
──4月から5試合未勝利と苦しい時期が続きましたが、仙台戦の勝利を機に流れも変わってきたように思います。
全員がもう一度原点に立ち返って、高い強度で練習ができていますし、やらなくてはいけないプレーのベースというのも、チーム全体で再確認できています。今週のトレーニングも熱量を持ってやっていましたし、前を向いて取り組めていると思います。
──第4節の群馬戦でデビューを飾って以来、コンスタントに試合に絡んでいます。シーズン開幕前に思い描いていたものと比較して、ここまでの手応えはどうですか?
最初の数試合は出られませんでしたが、今年立てた目標は「リーグ戦に出続ける」なので、デビュー戦以降、継続して試合に出られている点は自分としても良くできていると思います。ただし、1試合ごとに課題は出てくるので、実戦を重ねながらその課題を克服していきたいです。
──第8節の大分戦ではJリーグ初ゴールも記録しました。あの試合を振り返ってください。
その前の琉球戦でペナルティエリアの角付近でクロスを選択して、中の選手に合わないというシーンがありました。その時に、あのゾーンではやっぱりシュートを打つことが大事だと思ったので、大分戦の得点シーンではそういう意識が強くありました。パスをもらった瞬間に「打とう!」と思いましたし、うまく右足に持ち替えていいシュートが打てました。チームでつないで生まれたゴールでしたし、それが決勝点になったのはうれしかったです。チームとしても大きな勝利でした。
──明治大から一緒に加入した稲見哲行選手がまだ試合に絡めていません。稲見選手とはどんな話をしていますか?
今はケガで苦しんでますが、試合や練習でどんなことを求められているかを共有したり、常にコミュニケーションは取っています。稲見と話していると、「早く復帰して試合に出たい」という気持ちが伝わってくるので、早く一緒に試合に出てチームを勝たせられたらと思っています。
──明治大の先輩でもあった佐藤凌我選手はどんな存在ですか?
明治大の頃からすごく走る選手でしたし、点も取っていました。そういう身近な選手がプロの舞台で1年目からああいう結果を出したことは、自分たちにとってもすごく励みになりました。ヴェルディ加入を選んだのも一緒にやりたいという思いが強かったからですし、常に見習っています。ポジションは違いますが、自分も負けないように頑張りたいです。
──J2は上位から下位まで混戦模様です。水戸戦に向けての意気込みを聞かせてください。
とにかく1試合、1試合、戦っていくことが大事だと思うので、まずは目の前の水戸戦に向けて全員でいい準備をしたいです。個人的には前節悔しい思いをしたので、しっかりと修正して、チームの勝利のために自分の役割を全うしたいです。
──ホームのファン・サポーターにメッセージをお願いします。
前節ああいう負け方をしてしまったので、試合に出場できたら体を張って、チームの勝利に貢献したいです。キツい時でも皆さんの応援が後押しになって前を向いてプレーができていますし、本当に感謝しています。まずは水戸戦での勝利、そしてJ1昇格に向けて頑張っていきますので応援よろしくお願いします。