選手が明かすチームメイトの素顔『PLAYER INTRODUCTION』vol.3
緑の戦士たちによるリレー形式の“他己紹介”企画。プレーヤーとしての特長はもちろん、チームメイトだからこそ知っている選手の素顔に迫ります。第3回は森田晃樹選手が谷口栄斗選手を紹介!
取材=上岡真里江
人に頼りすぎない人、自分を持っている女性が好き
バイロンからのバトン、受け取りました。僕は基本的に一人でいることが多くて、ご飯に行くのもそうだし、買い物なんかも一人で行っちゃうタイプなので、あんまり人と一緒にいることがないんです。でも、バイロンはチームでたった一人の同級生ですし、共通の知り合いも何人かいるのでけっこう話すほうかなと思います。普段はあまりサッカーの話はしないですね。どちらかというと、世間話みたいなことを話すほうが多いです。
バイロンがチームに来て3カ月くらい経ちましたが、コロナ禍でチームメイトとご飯に行ったりする機会がない中でも、みんなと仲良くやっているし、チームに馴染んでいるなぁと思います。他の選手も言っていましたが、僕も「思っていたよりも日本人っぽいな」というのがバイロンの第一印象です。もっと我が強かったりするのかなと思っていましたが、意外と協調性があって、人の話も聞くんですよ。やっぱり、青森山田高校にいたからかな?(笑) 勝手なイメージですが、青森山田は規律を重んじている感じがするので、そういうところできちんとやってきたんだなぁと思います。
「晃樹の肉じゃがが食べたい」というメッセージももらいました。なんで『肉じゃが』なのかはちょっと分からないけど(笑)、作れるから全然いいよ! 今後コロナ禍の規制がどうなるか分かりませんが、家だったら別に問題ないだろうからいつでもいいよ。あ、でも、引っ越しをする予定なので、新居に引っ越したら招待します!
それから「どんな女性がタイプか?」という質問。僕はこの質問を聞かれると毎回言っているのですが、「自立している女性」がいいです。単に仕事をしているとかではなく、人に頼りすぎない人、自分を持っている女性が好きです。何かをする時に「○○してほしい」という人よりも、何でも自分でやれちゃう人に惹かれますね。バイロンはどんなタイプの人が好きなんだろう? 僕もまだバイロンのことをよく知らないんですが、これからもう少し話していけば、そういうプライベートな部分も分かってくるかもしれませんね。
5年ぶりにチームメイトになって率直にうれしい
今回、僕が紹介するのは付き合いの長さという意味ではバイロンと真逆の選手。谷口栄斗選手です。僕が小3の頃からの付き合いなので、もう14年になります。“友だち”というよりは“家族”みたいなところがあって、「いて当たり前」の存在です。“親友”ともまた違うんですよね。感覚的には「ちょっと上の兄貴」みたいな感じです(笑)。年齢は栄斗のほうが一つ上なんですが、思いっきり呼び捨てだし、タメ口です。たぶん、今さら敬語を使ったら「おまえちょっと気持ち悪い」と言うと思いますよ。
仲良くなった「これ」というきっかけは特にありません。でも、ユースの頃にはもう、「一緒にいて当たり前」と思っていました。栄斗が高3で、トップに上がるか上がらないかという時期も、僕の中では「栄斗は先にトップに行って、僕も来年上がって、また一緒にやるんだろうな」と勝手に思っていました。結局、栄斗は国士舘大学に行きましたが、それでも関係性は全く変わりませんでしたね。「どうせまた一緒にやるんだろうな」という気はしていました。実際、栄斗が大学に行ってからも、たまにご飯に行ったり、家に来たりしていました。かといって、別に頻繁に会っているわけではないし……という程良い距離感が良かったのかなぁ。“くっつきすぎず、離れすぎず”くらいの感じが、お互いに合っているんだろうなと思います。
栄斗はすっごい人見知りで、すっごいシャイで、人前で話すと顔が真っ赤になるんですよ。なので、たぶんいろんな人と仲良くなるタイプではないですね。でも、仲良くなった人に対しては心を開くというか、かわいくなります。僕からしたら、すごくかわいいなぁと思います。
そんな栄斗と仲良くなる秘訣をお教えしましょう(笑)。大事なのはとにかく自分から話しかけること! 僕はこういう性格なので、年上、年下関係なく、誰とでもぺちゃくちゃ話してしまうのですが、そういうのが大事かなと思います。人見知りの彼は自分から話しかけることができないから、こっちから話しかけてあげる。で、さらにそれを継続的に続けること。1回で終わっちゃダメです。1回で心は開かないので、何回も話しかけていくことがポイントですね。
あと、僕と栄斗、それに(深澤)大輝くんの3人は、割と洋服などの趣味の話が合うんじゃないかと思います。好きなブランドも一緒ですし、たぶん好きな芸能人とか、参考にしている人、「かっこいいな」と思う人も一緒だと思いますよ。ちなみに、これは栄斗と直接話して確認し合ったわけではないですが、僕は窪塚洋介さんが好きなんですよ。僕が2歳ぐらいの時にやっていた『IWGP(池袋ウエストゲートパーク)』というドラマを高校生の時に見て、「かっけ〜なぁ」と思ったのが最初でした。で、その後たまたま観た映画『GO』にも出ていて、その映画でも「この人かっこいいなぁ」と思って。ファッションや人間的な部分も「かっこいいな」と思うことが多くて好きなのですが、たぶん、栄斗も好きだと思いますよ。僕の勝手な憶測ですけど(笑)。
サッカー選手としては、第2節からずっとスタメンで出ていますし、実際にプレーを見てもらったら栄斗の良さは分かると思うんですよね。すごく落ち着いていて、クレバーな選手です。「栄斗の一番すごいところは?」と聞かれたら、僕は「ビルドアップ能力」と答えますね。右足でも左足でも精度の高いボールが蹴れますし、見ているところもすごい。縦に入れるパスのスピードだとか、蹴ったボールがポン、ポン跳ねないとか、すごく細かいところですが、そういうところの質の高さは他の選手よりも一つ抜けていると僕は思います。
今回、5年ぶりにチームメイトになって、まず率直にうれしいです。ましてそれがプロの舞台。小学生からユースまでずっと一緒にやってきた選手と、プロになって、しかも同じ“ヴェルディ”というクラブで一緒にできるというのは本当に素晴らしいことだと思います。
正直な話をすると、栄斗はヴェルディじゃなく、例えばJ1のチームとか、もっと上のチームに行くのだと思っていました。でも、彼はヴェルディが好きで、ヴェルディに来てくれた。一緒に練習をしていて、試合をしていて、今はすごく楽しいです。5年経っても、良い意味で本当に変わっていない。ユース時代から意識が高かったですし、それを大学でもずっと続けてきたんだろうなと一緒にやっていて感じます。
僕自身も第5節に復帰して、ようやく状態も上がってきました。離脱中も試合は見ていましたが、新加入選手が入った中でも、みんなが昨季の良い流れを継続して、全員が自分たちがやろうとしているサッカーを目指して必死にやっています。チーム状態はすごくいいですし、ケガ人が戻って、新加入選手がフィットして競争が生まれ、ベンチの層も厚くなっていると感じます。このチームはまだまだ成長していく。僕ももっと成長して、チームを支えられるように頑張ります。
最後に、栄斗へのメッセージと質問ですよね。「栄斗、たぶん死ぬまで関わっていくと思うので、これからも一緒にサッカーを楽しんでいきましょう!」。メッセージはこんな感じかな。そして質問です。「栄斗はプレゼントをもらうとしたら、何が一番うれしい?」。栄斗ファンの方、答えをお楽しみに! そして、ぜひ参考にしてみてください(笑)。