マテウス「全力で戦う姿勢を見せられるように」
チーム全体で気持ちが入った守備ができている
──前節はアウェイで山形に競り勝ち、チームとしては5試合ぶり、マテウス選手が出場した試合では8試合ぶりの勝利を挙げました。あらためて試合を振り返ってください。
山形戦の勝利は(粘り強い戦いで勝ち点1を得た)甲府戦からの良い流れを継続できたことが大きな要因だったと思います。甲府戦で何が変わったかと言えば、テクニックや戦略よりも、チームのメンタル面、気持ちの部分でした。この3連戦では難しい相手との対戦が続いていますが、そのうちの2試合を良い形で終えることができてとてもうれしいです。
──千葉戦で5失点を喫した後、甲府戦でクリーンシート、山形戦でもPKによる1失点のみと、ここにきて守備が安定してきました。その要因は何でしょう?
ディフェンス陣が良くなったと思われがちですが、今のサッカーでは前線からの守備も含めてディフェンスなので、チーム全体の守備が良くなったということです。さっきも言ったとおり、気持ちの部分で簡単にシュートを打たせないとか、簡単にクロスを上げさせないとか、チーム全体でそういう守備ができていました。そこが千葉戦と比べて一番改善された部分だと思います。
──試合中は、マテウス選手の日本語でのコーチングもよく聞こえてきます。チームメイトとのコミュニケーションも上手くいっているようですね。
日本に来てもうすぐ2年になりますし、ピッチ上でのコミュニケーションについては特に難しさを感じていません。喋らなくてはいけない言葉というのはかなり覚えましたし、上手くいっていると思います。
──GKに様々な役割が求められるという意味で、ヴェルディのサッカーへの適応は簡単ではなかったと思います。
ブラジルでも似たようなスタイルでやっていたことがあるので、適応は非常に早かったと思います。ただ、走行距離はブラジル時代と比べて1キロくらい増えていますし、カバーリングや足元でのボール処理など、役割が増えたという実感はあります。
──来日以来、コロナ禍での生活が続いています。この特殊な状況下を異国の地で過ごすことに難しさを感じているのでは?
昨年よりも今年のほうが難しかったですね。というのも、昨年は自分のほかにブラジル人選手が2人いて、上手くストレスを発散できていた部分がありました。でも、今年はスタート時点でブラジル人選手は自分一人、奥さんが来日できなかったこともあって少し難しさがありました。ただ、自分のやるべきことははっきりしていますし、今は奥さんもこっちに来ているので、落ち着いた日々を過ごせています。
──お気に入りの日本食やスポットは見つけられましたか?
昨年は他のブラジル人選手たちと、ピザやパスタが食べられるイタリアンのお店によく行っていました。緊急事態宣言が出ていた時期はお店が閉まっていてなかなか食べに行けなかったんですが、『スミヤキ』というレストランも自分にとってお気に入りの場所の一つです。
──今節は3位の長崎が相手です。甲府戦、山形戦と良い流れで来ているだけに、ここで結果を出せれば上位陣とも互角以上に戦えるという自信になるのでは?
長崎に勝つことができたら、(2位の)京都はヴェルディに感謝しなくてはいけないでしょうね(笑)。長崎については昨年対戦した時から良いチームという印象があります。ただ、自分たちも決して悪いゲームはしていないと思いますし、前回の対戦ではあまりチーム状況が良くなかったにもかかわらず、アウェイで引き分けることができました。自分がヴェルディに来てからまだ長崎には一度も勝てていないので、今回のゲームで勝てるように頑張ります。
──ホームでは5試合勝ちがありません。勝利を待ち望んでいるファン・サポーターにメッセージをお願いします。
試合前のロッカールームでいつもチームメイトに話しているのは、自分たちがどんな姿勢で試合に入るかが大事だということです。勝負ごとなので勝利を約束することはできませんが、一人ひとりが全力で戦う姿勢を見せられるように、次の試合も一生懸命戦いたいと思います。