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立て直しのカギは守備の改善と戦う姿勢
悔しい先週の試合からの立て直しを図る一戦だ。
千葉と対した前節は、1－5の大敗に終わった。先制を許した後、佐藤優平の素晴らしいロングフィードから杉本竜士、山下諒也とつないで一時は同点としたが、その後立て続けに4失点を喫した。守備面での課題が改めて表面化したことに加え、堀孝史監督の就任以来キャプテンマークを巻いて先発を続けていた佐藤優が負傷交代。ダメージの大きい敗戦となってしまった。
「相手に寄せるなど、自分たちがやろうとしていることが試合で出せるか。相手が嫌がることができるかが大事」。指揮官は反省点をチーム全体で共有して、ホーム連戦となる甲府戦に向けて準備を進めた。
今節の相手は3位につける甲府。アウェイで行われた前回対戦では0－2で敗れている。相手は現在3連勝中で、直近8試合で7勝1敗と好調。そのうち4試合でクリーンシートと安定した守備を誇る。前節の長崎戦では今季初めて逆転勝利を挙げ、2位・京都との勝ち点差を「6」まで詰めた。勢いを増した状態で味スタにやってくる。
杉本は「守備では5バックになる形をとっていて、そこから前に出ていくところ、行かないところの判断もはっきりしている。流れに乗れている印象」と分析。ヴェルディとしては「基本的なところを忠実にやることが必要」と話した。
この局面で頼りになるのは、加藤弘堅や梶川諒太といった経験豊富な選手たちになるだろう。今節出場すればJリーグ通算300試合出場達成となる梶川は、いま噴出している守備面での課題解消に向けて「一つは声がけが重要になる。後ろの選手から、誰がどう（守備を）していくかという声掛けをしていきたい」と話した。構えるだけにならないようにボールホルダーへの組織的な寄せを忘れず、全体で甲府の勢いを止めたうえで前へ出ていきたい。
堀監督はこの試合に向けて、強い口調でこう語った。「見に来ていただいた方に対して、戦っているところを見せることが絶対に必要になる。具体的にはしっかりと走っているところ、積極的に攻撃する姿勢、体を投げ出すことなどを出せるようにしたい」
今季勝てていない上位陣との一戦で戦う姿勢を見せて、サポーターに勝利を届けること。ヴェルディの決意を示したい。
文＝田中直希
対『ヴァンフォーレ甲府』戦績
通算：6勝3分8敗 19得点21失点
ホーム：4勝3分6敗 14得点11失点
アウェイ：8勝2分4敗 17得点11失点
［直近5試合の対戦成績］
2021/05/09 J2第13節（A）●0-2
2020/09/30 J2第23節（A）△0-0
2020/07/15 J2第 5 節（H）○4-2
2019/10/19 J2第37節（H）○2-1
2019/06/15 J2第18節（A）○2-0