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北九州戦の課題を克服できるか？

敵地で行われた前節の北九州戦は、序盤からボールを支配し、後半から投入された佐藤凌我がギアを上げると、54分に佐藤優平のシュートのこぼれ球を佐藤凌が詰めて先制。その後は守勢に回り、アディショナルタイムに入ってから逆転を許したが、終了間際の97分に、途中投入された新井瑞希のパスを受けた佐藤凌がしぶとく決めて2－2、土壇場で勝ち点1を獲得した。

先制点を奪うまでいい流れで進んでいた分、“勝ち切れたはず”と思う一戦であったことは間違いない。一方で、「最後まで諦めずに戦った。勝ち点1を奪えたことを前向きに捉えて次に向かいたい」と堀孝史監督。課題と収穫の両方を手にして東京に帰ってきた。

迎える今節は、最近5試合で4勝1分けと今季一番の状態にある千葉が相手。尹晶煥監督の下、強固な守備が整備され、またシンプルに前線を生かす攻撃で相手ゴールを襲ってくる。3−4−2−1で築くブロックはまさに堅陣で、最後尾では元ヴェルディのGK新井章太が守備を引き締める。前節の大宮戦（2−1）こそ失点を喫したが、それまでは4試合連続でクリーンシートと結果を出していた。

ンドカ ボニフェイスが「パワフルな選手」と警戒するFW櫻川ソロモン、小池純輝が「気持ち良くプレーさせると怖い選手」と評する2試合連続ゴール中の見木友哉には要注意。彼らに加えて、攻撃では左利きのFWサウダーニャ、経験豊富な船山貴之、ドリブラーの末吉塁らが顔を出してくる。ヴェルディとしては「ボールが持てても、急ぎすぎないことが大事」（ンドカ）だろう。不用意にボールを奪われないようにすること、リスク管理を怠らないこと。これは北九州戦で出た課題とも一致する。

堀監督にとっては、2019年に江尻篤彦監督（現ヴェルディ強化部長）の下でコーチを務めた古巣との対戦。それは前回対戦で決勝点を挙げた小池をはじめ、富澤清太郎、若狭大志、戸島章、井出遥也も同じだ。2015年以来負けていない千葉を相手に、ホームのサポーターの前で敗れるわけにはいかない。前回の味スタでは岡山に屈しており、その思いは選手たちも強い。

「内容はあまり悪くないが、なかなか勝てない試合が多い。いい時間を増やしたいし、今節はホームで、相手は古巣。勝利したい」（小池）。ファン・サポーターに歓喜を届けられるか。

文＝田中直希

対『ジェフユナイテッド千葉』戦績
通算：29勝12分22敗 92得点77失点
ホーム：17勝6分7敗 44得点29失点
アウェイ：12勝6分15敗 48得点48失点
［直近5試合の対戦成績］
2021/06/13 J2第18節（A）○1-0
2020/12/02 J2第38節（H）△1-1
2020/07/18 J2第 6 節（A）○2-1
2019/11/10 J2第40節（A）△0-0
2019/05/25 J2第15節（H）△1-1

ジェフユナイテッド千葉選手一覧
前回対戦結果