佐藤凌我「チームの勝利のために2桁得点を」
「1点決まればまた流れが変わる」と思ってやっていた
──前節の北九州戦は2-2の引き分けという結果でした。改めて試合を振り返ってください。
前半からかなり主導権を握って、相手を動かすことができていたと思います。自分がピッチに入った後半は相手が疲れてきたというのもあって、先制点を取ることができました。その後は押し込まれる展開が続いて逆転されてしまいましたが、ギリギリのところで追いついて最低限、勝ち点1を拾えたのはプラス要素かなと思います。
──自身にとっては実に20試合ぶりのゴールでした。2点とも凌我選手らしい得点だったと思います。
1点目は(佐藤)優平さんがいいコースにミドルシュートを打ってくれて、こぼれ球を詰める形でした。打つ瞬間にゴールに向かって走り出していたので、走っていて、こぼれてくれて良かったです。2点目は(新井)瑞希くんからいい横パスが来て、ちょっとトラップがずれてしまったんですけど、気持ちでねじ込みました。
──シーズン序盤に結果を出して一時はレギュラーをつかみかけましたが、第18節以降は17試合連続で途中出場が続いています。この状況をどう受け止めていましたか?
シンプルに自分の力不足だと捉えていました。ずっとチャンスはもらえていましたし、そこで点を取ることができなかった自分の責任というか。ただ、「1点決まればまた流れが変わる」と思ってやっていたので、北九州戦で点が取れたのは信じて続けてきた結果だと思います。
──この期間で特に意識して取り組んでいたことはありますか?
スタメンで出ていた時もそうでない時も、「変わらずにやり続けること」を意識してやっていたと思います。なかなか結果が出なくても気持ちをブラさずにやり続ける。だから特別に何かに取り組んだということはありませんでした。
──途中から試合に出る時に意識していることは?
交代枠は5つありますから、「自分たちが入って流れを変えよう」「チームを勝たせるためにやるべきことをやろう」という意識の高さはベンチメンバーの中にあると思います。もちろん、試合展開によって監督からの指示は異なりますが、「闘う」とか「走る」とか、そういうベースの部分はいつも共通認識としてありますね。
──目に見える結果を出せたことで、今後スタメン出場のチャンスもあると思います。
点を取ったからといってすぐにスタメンで出られる保証はないので、これを継続することが大事だと思っています。途中出場でも一つ結果を出せたので、どういう形であれ、また次に点を取れるように頑張りたいです。
──ところで、髪の色を変えましたね。何か心境の変化が?
まあそうですね。途中出場が続いて、なかなか点も取れなくて、「何かを変えてみよう」と思っていたのは少しあります。その効果かどうかは分かりませんけど、一つ結果が出て良かったです。ただ、チームメイトからはあまり好評ではなかったですね(笑)。
──今節は最近5試合で4勝1分け、失点わずか1と好調の千葉が相手です。ゴールをこじ開けるためにポイントになりそうなのはどんな部分でしょう?
相手は後ろが5枚だと思うので、いかに押し込んで、なおかつ全員がゴールに向かってアクションできるかが重要になると思います。相手の守備が堅いと言っても、自分たちの攻撃力があれば得点は奪えると思うので、そういうアグレッシブなサッカーをやっていきたいです。
──今季はJ1昇格の可能性がなくなってしまいましたが、残りの試合をどう戦っていきたいですか?
そういう状況になってしまいましたが、応援してくれるファン・サポーターがたくさんいるので、結果も含め、そういう人たちのサポートに恥じないような試合をしなくちゃいけないと思っています。1試合1試合、全力でやっていきたいです。
──個人としてはここまで8ゴール。2桁得点が狙えるところまできました。
2桁までいくと世界が変わると思うので、そこまで行きたいですね。北九州戦の前の時点では6ゴールで、正直、残り9試合で到達するのはちょっと厳しいかなと思っていたんですが、2点取れたことで現実味を帯びてきたかなと。チームの勝利のために、残り試合で個人としても2桁を取れたらと思います。