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MATCH試合情報

2021 明治安田生命J2リーグ 第33節 - 東京ヴェルディ vs ファジアーノ岡山

マッチレポート

【試合展開】

ホームで連敗を喫し、前節、およそ1か月ぶりとなるアウェイゲームを戦ったヴェルディ。3試合連続で先制を許す苦しい立ち上がりだったが、後半に入ってミドルシュート2本で逆転し、3試合ぶりに勝利してホーム味の素スタジアムに戻ってきた。

 

スタメンの変更はセンターフォワード。しばらくスタメンを担ってきた端戸仁が外れ、加入後初スタメンとなる戸島章が入った。サブには、久々に森田晃樹が入り、出場停止が明けた山下諒也もサブスタートとなった。

 

序盤はボールを保持して相手を押し込んでいきながら、なかなかペナルティエリア付近にゴールに向かうようなボールを供給することができない。深い位置で崩し切れない中で、エリアをやや下げてゴールへ向かう形を作る。20分、左サイドに張った山本理仁が、ペナルティエリア内ではなく外にいる石浦大雅にクロスボールを入れる。石浦が落としたボールを、梶川諒太がコントロールしてシュートを狙ったが、これは相手GKにキャッチされる。その後は岡山がロングボールを起点にヴェルディを押し返し、ゴールに迫る場面を何度か作った。その流れでの35分、ペナルティエリア右エリアに入ってきた石毛がクロスのこぼれ球をコントロールし、ボレーシュートをゴール右隅に流し込んで岡山が先制する。反撃に出たいヴェルディだが、戸島というターゲットマンを上手く使えず、逆に38分にはコーナーキックのこぼれ球を拾われて山本に強烈なシュートを打たれるが、これは柴崎貴広が鋭い反応でボールをかき出してなんとか凌いだ。

 

リードを追う後半、ヴェルディは深澤大輝に代えて森田をピッチへと送り出す。すると60分、フリーキックのクイックスタートから、若狭大志がくさびのパスを入れると、ペナルティエリア手前で石浦がフリック。受けた森田が持ち込んで右足を振り抜くと、相手DFがブロックしたボールがさらに相手DFに当たってゴール前にこぼれ、詰めていた戸島が押し込んで同点に追いついた。勢いに乗って反撃に出たいところだが、前半同様に直後に出端を挫かれる。64分、前がかりになった背後のスペースにパスを入れられると、上門にペナルティエリアに侵入されて豪快なシュートを流し込まれて再度リードを許す。圧力を強めたいヴェルディはゴールへのベクトルをより強めていく。67分には相手をゴール前に貼りつけて押し込むが、佐藤優平のパスをゴール前で受けた小池純輝はシュートを打ち切れず。変化をつけるために、ヴェルディは次々に交代カードを切る。佐藤凌我、山下諒也、新井瑞希を入れて縦への推進力を強めて岡山ゴールを目指す。終盤にはンドカボニフェイスに代えて福村貴幸を投入し、クロスボールでも打開を試みるがゴールをこじ開けられず。1点差を詰め切れずに惜敗した。

 

連敗を止めた勢いを持ち込めず、次節はまたアウェイゲームでの仕切り直しとなる。北九州の地で勝利して流れを変え、またホーム味の素スタジアムに戻ってこられるように準備を進める。

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監督コメント

堀 孝史 監督

試合を振り返ってください。
結果としてすごく残念なものになりました。ただ、選手たちは交代選手を含めて最後まで点を取りにいく姿勢を出してくれたと思います。今後、また選手たちとしっかりと向き合って、結果を出せるような戦いをやっていきたいと思います。

加入後初先発となった戸島選手の起用の意図について聞かせてください。
トレーニングでしっかりと良い形でできていたので、最初から長い時間出るのは久しぶりでしたが、期待を込めての初先発でした。

前半はなかなか攻撃面で前に進めなかったですが、どのように戦況を見ていましたか?
選手ともまた話さなければならないですが、ピッチの外で見ている以上に圧を感じていたのかなと思います。

後半初めから投入した森田選手の投入の意図を聞かせてください。
晃樹はボールを引き出して前に進めるところが優れている選手なので、その辺を期待しての起用でした。

前半に関して右サイドでのボールロストが目立っていた印象ですが、どの辺に問題を抱えていたとの認識でしょうか?
先ほども話したように、中の選手たちが予想以上に相手の圧を感じた影響が大きかったのかなと思います。ポジショニングの影響もあったと思うので、ハーフタイムにこういう考えの下で戦っていこうということを伝えた中で、選手たちがしっかりとやってくれたと思います。

逆転に向けてハーフタイムにもっともチームに対して強調した部分を聞かせてください。
岡山さんの長いボール、パワーを使ってくるそういうボールに対して、セカンドボールの奪い合いでしっかりと戦うようにと、選手たちに伝えました。

次節の北九州戦に向けて最も修正が必要な部分はどの辺りでしょうか?
修正というか、もう一度しっかりと映像を見てから色々と考えることもあると思うので、この状況の中で選手たちがバラバラにならないように、次の試合に向けてしっかりと全員がまとまっていくことが一番大事だと思っています。

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選手コメント

FW40戸島 章

加入後初先発、どんな気持ちで試合に臨みましたか? また、試合全体を振り返ってください。
なかなか出場機会が少なくて、ここのところ全然試合にも絡めていなかったので、スタメンで出て結果を意識していました。点を取れたのは良かったですが、チームは負けてしまったので、そこは改善すべきことはあると思っています。

ゴール場面を振り返ってください。
あそこまでペナルティエリアの中に人数が入ってきていたので、どこかしらのところでこぼれてくるという予測がありました。その中で相手よりも先に自分が触れて、ゴールに繋がって良かったと思います。

劣勢だった前半についてどのような感覚でプレーしていましたか?
前半は我慢の時間が続きました。後ろから繋ごうとしていましたが、相手も強めにプレッシャーに来ていたので、前にボールが入った際に自分のところで収められたらという意識がありましたが、自分までなかなか入ってこなかったです。全体的に距離感が遠くて難しかったです。後半、ちょっとやり方を変えて良い形で運べてゴールまでいけたので、そこは前半から後半に修正できたことはチームとして良かったと思います。

個人として前半途中、後半に入るにあたって修正した部分を聞かせてください。
前で起点を作れないと、なかなか味方が上がってこられないので、そこは自分がちょっと低い位置に下りてボールに絡んで、カジ君(梶川)、(石浦)大雅に繋げられればいいという意識を持っていました。前半はなかなかそれができていなかったですが、後半はチーム全体で自分が低い位置に下りてやっていくというところをハッキリと言われていたので、そこは少しできた部分はあったと思います。

試合前に監督からどのような役割を求められていましたか?
基本的には前で相手の両センターバックを張らせて、その張らせた間のスペースをカジ君や大雅に使わせるイメージでした。どちらかというと、前線に残ってスペースを作るという意識を持って入っていました。基本的に真ん中にいてほしいという指示でした。

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MF7森田 晃樹

後半から右サイドバックに入りましたが、どのような指示を受けていましたか?
後半から後ろが3枚で、僕と佐藤優平選手が2枚真ん中でボールをポゼッションしていく狙いがあった中で、自分も回数多くボールを触れたと思いますし、その中で流動的に動けたと思います。

戸島選手のゴールに絡んだ場面を振り返ってください。
自分のポジションはあまり考えずにゴール前だったので、空いてるスペースに走り込んで、(石浦)大雅が自分のことをよく見ていてくれたと思います。結局、シュートは相手に当たってしまいましたが、それがゴールに繋がって良かったと思います。

石浦選手からのフリックは予想していた感じですか?
ゴール前に入っていった瞬間、大雅がトラップしそうな感じでしたが、大雅だったら自分の動きを見てくれてパスを出せるかなという感じで、思い切ってスペースに入っていった感じです。

今日の敗戦という結果についてはどのように捉えていますか?
前節は勝ちましたが、なかなか勝てない試合も多く、今日も1-2という形で負けてしまいました。そういう部分では失点も、なんというか簡単にというか、相手のシュートがうまかったのもありますが、少し簡単に失点し過ぎかなと思います。そういうところを減らしていければ勝てる試合も多くなると思うので、チームとして修正していくべきだと思います。

前半の難しい状況をピッチの外からどのように見ていましたか?
やっぱり、相手が強いプレッシャーをかけてくる中で、自分たちの動きというか、ボールを動かすために上手く逃げる動きも少なかったですし、あれだけ前から来ているのであれば、もう少し背後を狙っても良かったのかなと思います。

久しぶりの出場となりましたが、現在のコンディションはいかがですか?
メディカルスタッフや色々な人のおかげで、今は本当に良いコンディションでサッカーができていると感じています。

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MF6山本 理仁

試合を振り返ってください。
個人的にはそこまで悪い試合だったとは思っていません。入りが悪かったというか、バタついてしまった部分はありましたが、後半は(森田)晃樹君が入ってゲームをコントロールできる部分もありました。以降もゴールを目指していく姿勢は見せられたと思いますが、1点を取った後にチーム全員が逆転まで持っていけると思っていた中での失点は反省すべきです。ああいうところで相手のワンチャンスで決めさせてはいけないという反省があります。

左サイドバックでは今季初めてのスタメンでしたが、個人として意識した部分はありますか?
やっぱり、(杉本)竜士君との関係性は意識していました。竜士君が背後に走った際にサイドバックが付いていて空けたスペースやビルドアップのところではボニ(ンドカボニフェイス)を助ける、チームのリズムを作るところを意識していました。

後半半ば以降はチームのシステム変更、最後はボランチでのプレーになりましたが?
堀さんからのメッセージは明確でしたし、あそこに(佐藤)優平さんを置いたことで、低い位置からボールを出せる選手を配置したので、僕のところからはよりチャンスに繋がるパスを意識し、何度か(小池)純輝君や中央に良い縦パスを差していく場面も作れました。

端戸選手から戸島選手に最前線が替わった影響もあり、少しボールの出しどころという部分で普段より苦戦した印象でしたが?
(端戸)仁君には仁君の良さがあり、トシ君(戸島)にはトシ君の良さがあるので、そこは関係ない部分はありますが、前半に関しては少し足元へのパスにこだわり過ぎていた部分はあります。ただ、トシ君を生かすうえで、より浮き球のボールを使ってそこで前向きの状況を作るであったり、仁君が出ている時のように足元に速いボールを入れる以外にも異なる形でそういう状況を作れると思うので、そういうシーンを増やしていくことで、トシ君だけでなく周りも生きると思うので、今後そういうことをやっていきたいです。

前後半では攻めるサイドがかなり偏っていて、前半に関しては右サイドに固執して相手の守備に嵌ってしまう場面が目立っていた印象ですが?
それは感じていました。自分たちの右サイドにボールがある時に、岡山の選手たちはかなりボールサイドに寄っていて、自分や竜士君は早くコッチにボールを展開してくれればと思うような場面が多かったです。そこはチームとして共有していかなければならないところです。ただ、後半は(新井)瑞希君であったり、ドリブルに特長を持った選手が入ったこともあり、チームとしてそこで攻めるという共通認識があったことは良いことだと思いますし、そこからどう崩すか、瑞希君のクロスに対して、周りがどのようにゴール前に入っていくかといった部分は改善が必要です。

前半に関しては20分辺りにご自身のところで良い崩しになりそうな場面もありましたが、その数をもっと増やしたかったという感覚ですか?
ああいうシーンを作る手前の段階まではいけていましたが、右の選手がもう少しコッチを見ることができたり、コッチでも同じことは言えて、左にボールがある時にいかに右を見ることができるかで、もう少しシュートレンジまでボールを運べると思います。

後半は森田選手の投入によってマイボール時はご自身がセンターバック2人と最後尾でボールを動かす形になりましたが?
相手の2トップに対して、ウチのセンターバックが少し苦しそうだったので、ハーフタイムの修正もあり、僕がちゃんとした3枚の形を作り、相手のサイドハーフやブロックを動かすところが、後半はできていたと思います。やっぱり、中央の優平さんのとなりに晃樹君が立つことで、後ろの自分たち3枚にも選択肢が増えますし、相手もどこを消せばいいのか分からなくなるので、そこは晃樹君のポジショニングも良かったですし、これからもああいう形でやっていけば、より相手も困るのかなと思います。

今日の2失点の場面に関してディフェンスラインの選手として改善できた点を聞かせてください。
1失点目に関しては自分のところで(河野選手のクロスに対して)ブロックまではいけていましたが、ブロックの段階で外にクリアできていれば、何も起こらなかったと思います。その後のカバーのところではボックス内で足を出すのが少し怖かったという部分もあったので、もう少し早く中を締められていれば良かったかなと思います。 2失点目に関しては一度ボニが撥ね返して、僕はボニの背後をカバーする形で、その後に相手に撥ね返された際のセカンドを拾われてのスルーパスという形でしたが、あそこは少しハンドのような形でみんなのプレーが一瞬止まってしまい、あとはディフェンスラインとキーパーのコミュニケーションの部分もあったと思います。今シーズンは何度もそういうシーンがあったので、絶対にやってはいけないことだと思いますし、今後勝ち点3を取りこぼさないためには、そこは向き合っていかなければならない部分です。

天皇杯での前回対戦でも終盤に5バックに変化した相手の守備を崩し切れなかったですが、その守備に対する崩しのイメージはいかがでしたか?
正直、あの5バックは相当厳しいですが、自分たちのいつも通りの型の崩しだけでは、試合終盤で相手も慣れてくる部分もあるので、難しいところはあります。なので、最後の局面での瑞希君のドリブルやこないだの試合のように優平さんのミドルシュートなど、個々のストロングを生かしたプレーなど型にない攻撃をできれば、相手も混乱すると思うので、ああいう状況では型通りだけでなく、異なるアプローチがあっても良かったのかなと思います。

ここ最近では一時的に攻撃に躍動感が出る一方、全体的には崩しの局面での迫力や精度を欠く場面が目立ちますが?
後半の1点入った後だったりは少しイージーなミスが増えてしまい、前に入った後のところでミスが多かったです。もちろん、前にボールを運ぶに連れて相手のプレッシャーもキツくなって、ミスが増えるのはしょうがない部分もありますが、ああいうところの精度が伴えば、絶対に点を取れるという実感もあるので、そこは練習から取り組んでいくしかないです。

新体制移行後、勝ち負けがハッキリして、あっさりと負けてしまう試合も少なくない印象ですが?
やっている自分たちも今日は勝てたゲーム、勝たなければいけないゲームだという気持ちです。そういった中、正直に言えば、軽い失点。崩されたわけではなかった形、特に2失点目はもったいない失点だったので、そういうところを今後なくしていかなければならないですし、常に集中を切らしてはいけないです。

次節は残留争い真っ只中の北九州という難しい相手とのアウェイゲームになりますが?
相手の順位に関係なく、自分たちがやるべきことに変わりはないので、勝ち点3を持って帰らなければならない相手との対戦という中、来週の頭からしっかりと良い準備をして勝って戻ってきたいと思います。

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