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MATCH試合情報

2021 明治安田生命J2リーグ 第24節 - 水戸ホーリーホック vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

【試合展開】

東京五輪が終わりを迎えた翌日、いよいよJリーグが再開を迎えた。アウェイ8連戦真っ只中のヴェルディは、中断前のアウェイ3試合を2分け1敗で終え、その前まで5連勝を果たしていた流れを取り戻すべく、中断期間中に北海道の十勝でミニキャンプを実施。4日間で戦術面の再確認に努めてきた。

 

怪我人などの影響からメンバー構成は中断前から変化があったGKはマテウスに変わって柴崎貴広が入り、右サイドアタッカーには森田晃樹を起用。福村貴幸は左サイドアタッカーに代わり、山本理仁と佐藤優平がフロントボランチでコンビを組んだ。前線はパライバが復帰し、フリーマンに端戸仁を置き、右ワイドストライカーに小池純輝を、左ワイドストライカーにパライバを起用した。また、中断期間中に完全移籍でヴェルディに復帰した杉本竜士がサブに入った。

 

台風の影響で強風の中で始まった試合は、前半に風上に入ったヴェルディがボールを保持して相手を押し込む時間帯が続く。4分には左サイドで福村貴幸が縦パスをスペースに入れると、ブロックに入った相手の足先を抜けて佐藤優平がボールを受ける。フリーで前を向いた佐藤優がドリブルでゴール目前まで持ち込むと、やや角度のないところで右足を振り抜いたが、相手GKにブロックされた。8分にはカウンターからゴール前できわどいシュートを打たれるが柴崎がファインセーブでブロックし、10分にはサイドで起点を作られて中央に入れられるとミドルレンジでフリーでシュートを打たれるが、これも柴崎が反応してゴール左隅に飛んだボールをかき出した。12分には、パライバが風に乗ったミドルシュートを打つと、ゴール前に飛び込んできた小池がワンタッチで合わせて押し込んでネットを揺らしたが、これはオフサイドの判定。徐々にゴールの予感が高まる中、試合が動く。16分、右サイドで小池が仕掛けて相手DFを置き去りにしてクロスボールを供給。ゴール前で佐藤優がボールを受けてポスト役になり、落としを前向きに受けた端戸が左足をゴール左隅へと流し込んで先制に成功した。21分には、クリアボールを端戸が起点となって収め、相手の背後のスペースに小池を走らせたが、相手GKの身体を張ったブロックに防がれる。

 

少なくないチャンスを作り、リードして前半を折り返した。

 

直近2試合で追いつかれる試合を続けているヴェルディにとって、後半をどう進めていくか、チームの真価が問われる45分を迎えた。風下に立った影響からか、ボールは水戸に保持されて、自陣に押し込まれてなかなか押し戻せずに時間が過ぎていく。球際にしっかりと寄せる。ボールサイドにスライドする。チャレンジ&カバーを徹底する。自分たちのリズムを作れない中でも、耐える時間帯で守備を徹底して凌ぎ続けた。マイボールをなんとか保持したい中で、ミスからすぐにロストする展開の中で、75分にはコーナーキックからチャンスを作ったが、山本のシュートは枠を捉え切れず。直後には、佐藤優に変えて杉本を、小池に代えて佐藤凌我を投入して事態の打開を図る。しかし、流れを引き戻すまでには至らず、逆に85分、スローインのクイックリスタートをつながれてペナルティエリアで前向きにボールを運ばれると、森に強烈なシュートを打たれてしまう。柴崎はボールに反応していたが、ブロックに遅れて入った選手に当たってコースが変わり、ゴール右上へと流れ込んで同点に追いつかれた。

 

終盤に追いつかれたことでギアが入ったヴェルディは、ビルドアップからチャンスを作る。アディショナルタイム終了間際には、カウンターから佐藤凌がゴール目前で左足シュートを放つがGKにセーブされる。直後には杉本が仕掛けてゴール前に絶妙なクロスボールを入れると、佐藤凌がタイミングよく飛び込んで頭で合わせたが、シュートはわずかにゴール右へと逸れて万事休す。1-1のドローで笛が鳴った。

 

アウェイ8連戦を折り返し、4戦で3分け1敗。どの試合もチャンスを多く作り出し、勝ち切るだけの力量を示してきているだけに、あと一歩に悔いが残る。そのあと一歩を埋めるために、次節、昇格レースを引っ張るジュビロ磐田との一戦に臨む。

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監督コメント

永井 秀樹 監督

試合を振り返ってください。
中断明け最初の試合ということで、良いキャンプもできましたし、その成果を出していくべき試合でした。前半に関しては日ごろから取り組んでいるところの、バージョンアップのひとつである、スペーシングというところ。スペースを見つけて使っていくところが上手く出ていたと思います。欲を言えば、追加点のところ。前半のうちに追加点を奪えれば良かったと感じています。 後半に入って非常に我々の反省点としては、もちろん風下という部分でかなりきつい風の中で、相手の背後になかなかボールを届けていけないという状況において、少しボールを持つことを怖がってしまったところが反省としてあります。もちろん、背後のスペースを狙う、そこにそのまま蹴ってもボールが届かないのであれば、また違った手段を使うということを、もう少しうまく賢くやっていければ、後半も我々のサッカーを長い時間やることができたのかなと思います。 ただ、選手交代していく中で最後に2つぐらいでしたが、勝ち越し点、決勝点を取れそうな場面もあっただけに、やはり最後のフィニッシュ、仕留めるところの精度を上げていきたいと感じています。90分を通して本当に選手たちはよく戦ってくれましたし、途中から入った選手たちも気持ちをもって戦ってくれたと思います。勝ち点1は悔しいところですが、また気持ちを切り替えて次のジュビロ戦に向けて選手たちと共に最大限の準備をしていきたいと思います。 そして、非常に残念なことながら、まだ我々のファン・サポーターの方々がアウェイに来られない中で色んなメディアを通して応援していただいている方々のためにも勝ち点3、共に喜びを届けたかったですが、それができなかったことを非常に申し訳なく思っています。また、次から喜び、感動を届けられるように努力していきたいと思います。

森田選手を右サイドアタッカーで起用した新たな試みの意図を聞かせてください。
非情にスペースを見つけるのがうまいところ、非常に技術が高いところ、それに我々のサッカーを非常によく理解できているところが一番大きいですが、自分の中では長く彼を見てきましたが、守備においてもボールを奪うことに長けた彼のストロングはなかなか見えづらいところではありますが、自分の中では彼のボールを奪う能力を非常に高く評価しています。そういう意味で守備のところでも高い位置からボールを奪えるというストロングも考えての総合的な判断でした。非常によくやってくれたと思います。

後半の風下の中での戦い方に関しては背後への長いボール以外に足元で繋いでいくことを考えていたのでしょうか?
もちろん、水戸さんが前を4枚気味にして嵌めてくる狙いがあった中で、もちろん背後への狙いを見せなければいけないですし、背後に広大なスペースができてくるので、そこを狙うのが最優先でした。ただ、そこに関して今日の風であれば、後半戦はそこにボールを送ることが難しいというところで、「じゃあ、我々は次にどうするのか」といったことを考えなければならないですし、最初にきちんとボールを受けて相手を引き出してラインを越えていくところは風下、風上関係ないところなので、そこは怖がらずにチャレンジしてほしかったと思います。もちろん、なかなか背後を狙うことができない状況でのビルドアップは非常に難しいところですが、彼らの力であれば勇気を持ってやることができると思うので、そこは自分自身の反省点も踏まえて、また同じような状況になったときにもっとうまくできるように改善していきたいです。

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選手コメント

FW25端戸 仁

試合を振り返ってください。
本当に自分のミスがすべてというか、後半はなかなか風下でボールを持ったり、相手ゴール前まで行けない中でディフェンス陣がよく耐えてくれていたのに、自分のミスでああいうふうに失点してしまったので、みんなに対して申し訳ない気持ちというだけです。

先制点の場面を振り返ってください。
あのゴールよりも試合の終わらせ方というか、今日はそこの部分に尽きると言いますか、今はちょっと上手く整理できていない状況です。

試合の終わらせ方を含め今後の戦いに向けて改善したい部分を聞かせてください。
今日は完全に個人のミスというか、ああいう怠慢というか、無理に出したパスの流れから失点してしまったので、自分自身もう一度気を引き締めて練習からやっていくだけだと思います。

試合の締め方と同時に前半に追加点を奪うような戦い方ができれば良かったという印象の試合でもありましたが?
風がだいぶ吹いていて自分たちに有利な状況だったので、2点目は必要だったと思いますし、自分のところやもっともっと相手を押し込んで前半のうちに試合を決められれば良かったのかなと思います。

風の影響はありますが、後半に相手が全体をかなり押し上げてよりコンパクトに戦っていたところで難しさもあったと思いますが?
やり辛さというか、試合を通して相手に対してやり辛い印象はなかったですが、もっともっと間で全選手がボールを受ける意識であったり、受けた後の周りのサポートの速さが大事だったかなと思います。

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MF7森田 晃樹

試合を振り返ってください。
前半は割と自分たちの時間帯もあり、チャンスもあったと思います。ただ、後半は相手に押し込まれてなかなか自分たちのサッカーができず、勝ち切ることができずに終わってしまった印象です。

右サイドアタッカーでのプレーに関して感触を聞かせてください。
十勝のキャンプでもやっていましたし、その前の練習でも何度かやっていたので、自分としてはあまり抵抗なくやっていました。それでも、今はチームにそのポジションでの役割を求められていると思うので、しっかりと与えられたポジションで役目をこなそうという思いでプレーしていました。

試合中のポジション取りは自分の感覚か、あるいは周囲とバランスを取りながらの感じなのか聞かせてください。
どっちもですね。自分で考えているところもありますし、基本的に自分は後ろから見ることができるので、自分からポジションを取りますが、今日であれば、(山本)リヒトだったり、(小池)純輝君と話しながら、どういうポジションを取るのかを決めていました。

今日の守備面で気を付けていた部分を聞かせてください。
なかなか最終ラインに入ることがないので、クロスへの対応や自分は身長が低いので、そこは気にしながらやっていました。あとはセンターバックのカバーやディフェンスとして求められる部分はきちんとやりたいと思っていました。

風下で背後を直接使えずに相手の厳しいプレスを受けていた中、ビルドアップの部分に関してどのような改善点を考えていましたか?
相手が前からガンガン来ていましたし、風の影響でひとつ飛ばすパスや相手を裏返すようなパスを狙うのはなかなか難しかったので、もっと自分たちが動いてスペースを作り、スペースを見ながらスペースを使っていくのが大事だったと思います。

個人としては久々のフル出場でしたが、コンディション面はいかがでしたか?
今回は初めてのポジションで90分出ましたけど、自分としては久々の90分のプレーだったわりにはコンディションも良く、長い距離も走ることができたと思います。

仮に、今日のポジションで今後もプレーを続ける場合、個人としての改善点を聞かせてください。
攻撃の部分ではもっと自分がもっとボールに関わり、ボールに触ってゲームを作っていくことが必要だと思います。守備では一度裏を取られてしまいましたし、相手にドリブル突破されかけて倒してしまいイエローカードをもらってしまったので、1対1の対応や背後への対応のところを修正していきたいと思います。

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