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MATCH試合情報

2021 明治安田生命J2リーグ 第22節 - ザスパ群馬 vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

【試合展開】

5連勝でアウェイ8連戦に突入したヴェルディだが、その初戦となる前節は未だ勝利がないアルウィンに乗り込んで松本山雅FCと戦い、終盤まで攻勢を強めたものの1-2で惜敗。連勝がストップし、今節は群馬の地に乗り込んできた。

 

メンバー構成はここ数試合と変わらず。サブには阿野真拓が久々に戻ってきた。

 

立ち上がりは、勢いを持って前に出てきた群馬の前に受け身に回る展開。3分には、いきなりバイタルエリアで立て続けにシュートを打たれるも、身体を張ってブロックして撥ね返す。その後、前からのプレスをいなされて押し込まれ、自陣で耐える時間もあったが、徐々にマイボールを保持してじっくりと攻め手をうかがう時間帯を作り、相手を押し返して自分たちのリズムで試合を進める時間帯も作った。なかなかフィニッシュへの糸口はつかめないでいたが、飲水タイム明けにチャンスが訪れる。29分、大きなサイドチェンジが左サイドに入ると、小池純輝が相手選手と競り合いながら、相手が処理し損ねたボールを奪う。小池とスイッチするように佐藤優平がボールを受け、切り替えしてゴール方向に持ちだしながらゴール前にクロスボールを入れる。ファーサイドでペナルティエリアい飛び込んでいた端戸仁の元へボールが届くと、身体をひねりながらバックヘッドのような形で端戸が合わせて、ゴール右隅へと流れ込んで先制に成功した。

 

これでリズムに乗ったのか、36分には佐藤優がスルーパスを通すと、ペナルティエリア右エリアに小池が抜け出し、反転するように合わせてシュート。しかし、これは相手DFの必死のブロックに防がれる。42分には一度はオフサイドの判定も、リスタートをすぐに奪い返し、端戸にくさびが入る。ペナルティエリア手前で受けた端戸は反転して強烈なシュートを放つが、相手GKの好守に阻まれた。

 

前半の終盤からリズムに乗り始めた流れを維持し、そのまま追加点を狙いたかったが、相手の猛反撃をモロに食らう。

 

54分、カウンターを受けた流れでボールホルダーに厳しくいけずにペナルティエリアに侵入されると、横パスを通されてワンタッチで押し込まれ、立ち上がりに追いつかれる。さらに60分には左サイドにこぼれたセカンドボールへの反応が遅れ、これを拾った相手にアプローチができず、ゴール前に余裕を持ってクロスボールを入れられる。ゴール前に人数は揃っていたものの、大外に飛び込んできた選手を掴まえ切れず、豪快にワンタッチで合わされてスコアをひっくり返された。

 

反撃に出たいヴェルディは67分、ンドカボニフェイスのくさびをバイタルエリアで受けた山下諒也が相手の背後へスルーパス。途中出場の佐藤凌我を裏に飛び込ませて、ゴール左斜め前からダイアゴナルのコースにシュートを打ったが、これは相手GKに読まれてセーブされた。72分には、中盤でボールを持つ井出遥也が、右サイドの相手最終ラインの背後にループ気味のパスを入れると、小池が抜群のタイミングで抜け出す。GKの目前でボールに合わせたが、これは勢いがなくキャッチされた。勢いを持ってゴール前に迫りながら、なかなか最後の一手が出ない中で、試合は思わぬ形で動く。77分、右サイドアタッカーの福村貴幸が最終ラインの裏にミドルレンジのパスを供給すると、小池が抜け出してボールをコントロール。相手を引き付けてマイナス方向にボールを送ると、前向きの加藤弘堅が受ける。相手DFの寄せが遅れるとみるや加藤は右足を強振し、ブレ球のミドルシュートがゴール右隅のコースに飛んでいく。相手GKも反応したが、伸ばした手をはじいたボールがゴールネットを揺らした。

 

ここから再逆転に向けて攻勢を強めたいヴェルディだが、相手を押し込むところまではいくものの、決定的な場面を作り出すことができない。山口竜弥の果敢な突破や山下のスピードに乗ったドリブルでペナルティエリアの中までボールは運ぶものの、ゴール前を固める相手の守備をこじ開けられずに引き分けでタイムアップを迎えた。

 

アウェイ8連戦の2戦目、そして後半戦の初戦は、勝ち点1を持ち帰る結果となった。次節でリーグ戦は中断期間に入る。後半戦に上位へ食らいつき、追いつくために、勝利して巻き返しへの準備期間に突入したい。

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監督コメント

永井 秀樹 監督

試合を振り返ってください。
今日から後半戦が始まるというところで、我々の目標はハッキリしていますので、選手たちと今週1週間は志高くかなりハードにやってきました。そして、90分通して選手たちは非常によくやってくれました。特に後半のところ、入りのところからのプランニングの変更の部分で、自分の采配ミスがあったところは非常に反省すべきだと思っています。 しかしながら昨年からの選手たち、チームの成長というところで失点しても追いついていけるという部分は成長かなと思っています。しかし、2失点してしまったところは自分の采配を含めて反省すべきところです。また、同じ失敗を繰り返さないように、次に繋げていかなければいけないと思っています。 同点弾は加藤弘堅の素晴らしいミドルシュートでしたが、引いた相手を崩すためのミドルシュートは我々に必要でしたし、その重要性というものを示してくれた素晴らしい点だったと思います。90分通してもう一度反省すべきところは反省して、また次の試合に向けて良い準備をしたいと思います。 そして、今日の試合はアウェイではありましたが、我々ヴェルディの素晴らしきファン・サポーターの方々が定位置であるゴール裏に陣取っていただき、試合前のバスの出迎えのところから最後の90分のホイッスルが鳴るところまで、チームのためにパワーを与え続けてくれたことを本当に感謝しています。それに対する恩返し、勝利というものをお届けできなかったことを本当に申し訳なく思います。また、しばらくはアウェイの戦いが続きますが、素晴らしいサッカーとファン・サポーターの方々への恩返し。そして、勝利というもの、そこにこだわる執念というものを見せて良いゲームをしていきたいと思っています。

後半立ち上がりの立ち位置の変更の部分で想定違いだったところを聞かせてください。
よりビルドアップのところでスムーズにハーフラインを越えて、我々の攻撃での優位性を生かそうとする中での配置変更でした。やはり攻撃、守備の両方のバランスが重要ですし、そのバランスを考えた上で、それでも変更した方が我々に優位性が出てくると思い、早い時間帯の2点目というものを狙いにいくという狙いでした。結果的には2失点を喫してバランスが崩れてしまったので、そこは自分の采配ミスだったと考えています。

石浦選手と佐藤凌我選手を最初のカードとして投入した狙いを聞かせてください。
凌我に関しては前線でよりパワーを出してくれる、さらに背後を狙える。石浦大雅に関しては彼にしかないパス、裏へのスルーパスを通すストロングを、わかりやすく言いますと、裏を狙える山下、小池、凌我へのパスを通してほしかったという意図での起用でした。

失点場面ではセカンドへの反応、戻りの遅れなどが見受けられましたが、2失点の要因についてどのように捉えていますか?
そこはおっしゃる通りだと思います。我々の優位性、そして点を取りに行く、早く2点目がほしいという部分で、攻撃ではもちろん多少のリスクを冒さなければ崩すことができないですし、点を取ることができないです。ただ、悪い失い方やその後のセカンドのところを拾えないという守備のバランスを考えた時に、あのプラン変更は少し早過ぎた、自分のミスだったと感じています。

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選手コメント

MF9佐藤 優平

アシスト場面を振り返ってください。センターバックとサイドバックの間に人が入り、そこにインスウィングのクロスを入れるプレーはチームとしての狙いでしたか?
自分がいつもはあそこの位置(ゴール前)にいますが、今日は(端戸)仁とヤマ(山下)が走ってくれていたので、一瞬フリーになった時に仁の動きが見えたという感じでした。

試合を振り返ってください。
もう少しゲームコントロールを上手くできたのかなと思います。前半は得点を奪った後に押し込まれる時間が長かったので、もう少し自分たちでボールを持つ時間を長くしないと、この暑い中では守備で体力を消耗してしまいますし、いざ攻撃に出た時に質が落ちてしまいます。もう少しゲームコントロールの部分はチーム全体で見直したいと思います。

後半開始の加藤選手とのポジションの変更はいかがでしたか?
自分としてはどちらの位置でも問題はないですが、組み立てのところにしっかりと顔を出してもうちょいゲームを落ち着かせたかったですが、失点してしまったことで、少しプランが崩れてしまったと思います。

前半は対角線上のパスに対して、フロントボランチがセカンドを拾う場面が多かったですが?
本当はフク(福村)、コウケン(加藤)、ボニ(ンドカボニフェイス)のところから対角のパスが一発でサイドに通れば、そこはパターンとしてやっているところですが、その手前でボールが落ちてしまった時のセカンドボールはみんなが意識しています。フロントボランチやリベロをやる選手はある程度、セカンドボールは計算に入れているので、(先制点の直前の場面では)蹴った瞬間に短いと感じていたので、その瞬間に頭を切り替えていました。いつもああいう形で拾えるとチャンスになると思っていますし、二次攻撃ではないですが、前に出て行っている選手が多いぶん、チャンスになるかなと思っていました。あのシーンではエーコ(小池)とオム(山口)が前に出てくれていたので、いつもであればオムを使いますが、自分がフリーになっていたので素早く選択肢を変えた感じでした。

後半立ち上がりの2失点の要因についてどのように捉えていますか?
後半の頭は少し押し込んでいる時間帯があり、ああいうところでもう少し振り戻しを大きくして、相手にカウンターをさせないぐらい疲れさせるようなボールの動かし方ができると、相手は自分たちの二次攻撃、三次攻撃への対応が必要となってくるので、一発で行けちゃっている場面が多かったこともあり、オムのところで(深くまで)行けているところもあったので、そこでやり切るというか、最悪シュートが入らなくてもゴールラインを割るような気持ちでやれれば、もう少し後半も自分たちでペースを握れたのかなと思います。

久々の敗戦からの今日の引き分けという結果をどのように捉えていますか?
結果に関してはせっかく5連勝をし、上に行けるチャンスがあった中で前節と今日の試合で勝ち点1しか拾えなかったことは、少し上と差が開くことにもなりますし、しっかりと3ポイントを拾えるように練習からしっかりとやっていきたいと思います。

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MF17加藤 弘堅

試合を振り返ってください。
個人的なことですが、前半に関してはゲームのリズムを作れずにミスが多くチームに迷惑をかけてしまいました。その中でも先制点を取ってハーフタイムに入ることができました。結果やスコア的には良かったと思います。後半もう一度0-0のつもりで入ろうと、みんなで言い合ってグラウンドに向かいましたが、相手のクオリティもありましたが、自分たちのミスというか、防げた失点だったと思います。その中で2点目を取れたことは良かったのですが、少しもったいないというか悔しいという感情よりも、もったいない試合だったという感情の方が強いです。

後半に佐藤選手と立ち位置を変更しましたが、やっていて感触はいかがでしたか?
おそらく大きな意図は分かりませんが、永井さんは僕の前半のフィーリングを見て(佐藤)優平を真ん中に置いて、自分の位置を変えてくれたと思っています。そこからの失点で悔やまれる部分ではありますが、それまでの間に1点取れるチャンスもありました。オフサイドとかはありましたが、立ち位置を変えたどうこうではなく、自分らが決め切るべきところで決め切るという部分がひとつ課題なのかなと思っています。

ヴェルディ加入後初ゴールを振り返ってください。
ウォーミングアップの時に1、2本蹴った時にコースは良くなかったですが、足の当たり所の感触自体は良かったので、それが頭の片隅にありました。(小池)純輝君に落としてもらった時にアーリークロスという選択肢も頭の中にはありましたが、とっさの判断、身体が勝手に反応したと言いますか、打ちにいって結果的に点に繋がったので、そこは良かったと思います。コースというよりもとにかく枠に飛ばしてボールをブレさせることを意識してやっています。この前の取材の時に聞いていただいた方もいると思いますが、安在和樹という選手が普段からブレ球を蹴る選手で、彼にボールの当たり所や軸足の踏み方などを一度、二度トレーニングで付き合ってもらっていたので、それが今日形となって良かったです。

後半立ち上がりの2失点の要因についてどのように捉えていますか?
自分を含めてチームとして少しルーズになった部分があったと思います。ボールの局面の選手とかではなく、コミュニケーションやコーチングでカバーできる部分もありますし、そういうところのちょっとした気の利き方は、僕自身もっとチームにプラスを与えていかなければなりません。もちろん全体のバランスというものはありますが、それぞれがしっかりと判断して前の選手のプレーに付いていけば、そんな簡単にやられることはないです。永井さんがおっしゃる立ち位置やバランスはもちろんありますが、僕ら選手としては立ち位置(ポジション)を変えて送り出してもらった際に、その変更が良かったと思ってもらえる結果を出さないといけないですし、そういう意味でも悔いが残ります。

相手がヴェルディよりも強度高くプレーすることを意識した中、後半に関してその勝負で少し劣勢を強いられたように見受けられましたが?
立ち上がりに関しては大きなピンチよりも自分たちが先手を取ってゴールを取れそうなシーン、本当の決定機ではなかったですが、自分たちの形で攻撃をできている時間がありました。そういうところでしっかりとやり切らなければいけないです。1点取られたことで、サッカーの世界ではよくあることですが、メンタル的に相手が立ち直るので、そういったものはコーチングやプレーひとつで引き上げられるものではないので、得点というものは非常に大きいです。失点した側はダメージがありますし、それに対して点を取った方はメンタル的にプラスになる働きがあるので、そこは互いの得失点という部分で少しメンタルの違いが出てしまったのかなと思います。僕らが2点目を取った後には押し込める時間もありましたし、そういうメンタルの部分でも改善していきたいです。

5連勝後に2戦未勝利となりましたが、今日のような残留を懸けて戦う難しい相手との勝負で勝ち切るために必要な部分を聞かせてください。
このチームのスタイルはボールを動かす部分にありますが、その中でどのようにボールを持つのかをゲームごとにコントロールしていく必要があります。相手を走らせるためのボール回しや、その中でもゴールを目指していくことが重要です。また、相手の息遣いやメンタル的に落ちている部分であったりを含めて攻撃の回数を増やしていかなければならないですし、勢いを持ってくるチームは絶対にあるので、今日のように球際や局面の戦いで負けないというチームは多いです。そこは僕らヴェルディも取り組んでいる部分なので、さらにボールを持った上で攻撃の時間を増やすという部分では先手を取ること。それは守備の場面においても大事になってくると思います。受けに回ることなく自分たちのサッカーで、後半戦今日でひとつ終えましたが、上位相手の試合でも戦っていきたいと思います。

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