MATCH試合情報
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【試合展開】
ホームゲーム3連戦の締めくくりとなる5月最後の試合は、初対戦となるブラウブリッツ秋田を味の素スタジアムに迎えた。前節、ジュビロ磐田を相手に悔しい敗戦を喫し、切り替えてトレーニングを積んできた1週間。これからアウェイゲームが多く続く中で、勝ち点3を残したい一戦に臨んだ。
前節からスタメンの顔ぶれが変わった。両ワイドアタッカーに深澤大輝と山口竜弥を配置。若狭大志をクラウンにズラし、加藤弘堅をリベロに押し上げた。前線は端戸仁がスタメン起用され、佐藤優平、佐藤凌我の間に縦に並ぶような形で置いてスタートした。
特徴的なサッカーをする相手に対して、序盤は受けに回って押し込まれてしまう。ロングボールを入れられると、撥ね返した後のセカンドボールを回収され、またロングスローをきっかけに自陣ゴール前に勢いを持って入られる。6分には、左からのロングスローが逆サイドに流れると、ゴール前で強烈なシュートを打たれる。一度はマテウスがセービングしたものの、こぼれ球を詰められてゴールカバーも間に合わずゴールラインを割った判定で先制を許してしまう。その後も球際で素早く厳しく寄せてくる相手にパスを回すテンポが上がらず、連係のズレから押し戻されて自陣で耐えるという悪循環に入った。18分には豪快なミドルシュートを打たれるが、これはマテウスが反応してファインセーブで切り抜ける。
流れを変えたのは山口竜弥だった。組織的な優位性が作り出せない中で、持ち味の仕掛けからクロスやシュートまでやり切ることで攻撃のリズムを生んでいく。そして24分、左サイドで仕掛けた山口が速く大きいクロスボールを入れると、ファーサイドに走り込んできた山下諒也がワンタッチで合わせてグラウンダーのボールをゴール前に流す。相手GKを抜けたボールに小池純輝が飛び込んでプッシュし、ヴェルディが豪快な展開で同点に追いついた。
32分にも山口が仕掛けてクロスボールを入れると、佐藤凌の前でクリアされるものの、ボールは小池の目の前へ。ワンタッチで押し込んだ小池のシュートはゴール上へと逸れた。球際の強度で苦しんだものの、山口が作った個的優位性を契機に流れを変え、良いリズムのまま試合を折り返した。
後半の頭から端戸に代えて井出遥也を投入すると、この起用がハマる。後半に入っても左サイドで山口が果敢に仕掛け続けて相手を押し込むと、相手の反撃を早いタイミングで潰して、高い位置でボールを保持して試合を進めていく。試合が動いたのは68分、右サイドの深い位置に出たボールに深澤が食らいつき、相手に体を入れられながらも粘ってボールを残すと、山下が拾って勢いに乗ってペナルティエリアに入っていく。ゴール前に侵入してマイナスのパスを入れると、ニアに走り込んできた井出がワンタッチで合わせて逆転ゴールを挙げた。畳みかけたいヴェルディは5分後、高い位置でクリアボールを拾ってショートカウンターを発動すると、佐藤凌のスルーパスに山口が抜け出し、緩急をつけて相手を剥がしながらクロスボールをゴール前に入れると、ドンピシャで飛び込んできた小池が頭で合わせて一気に相手を突き放した。
終盤に入っても強度が落ちなかったヴェルディは、相手の反撃に対しても冷静に対処し、ゴール前に迫らせずにシャットアウト。今季2度目の逆転勝利を挙げた。
ここからは1試合のホームゲームと西が丘での天皇杯を挟んでアウェイゲームが続く。まずはアウェイ2連戦で勝ち点を積み上げて、ファジアーノ岡山と戦う天皇杯で我々のホームでもある西が丘に戻りたい。
試合を振り返ってください。
今日はホームゲームということもあり、特に今週の1週間、選手たちとヴェルディの本当の強さはなんなのかというミーティングから始まりました。やはり巧い選手が多く、巧いプレーはできるかもしれない。賢くプレーしてくれという要求もしていて、そこに関してはまだまだですが、徐々にできるようにはなってきています。そこにやはり、一番必要な、そして足りない強さというものを今日の試合に関しては前面に出していこうという中での取り組みからスタートした1週間でした。その集大成といいますか、それが秋田戦になりました。
秋田さんは我々と本当に真逆のスタイルのサッカー。そして、サッカーというか、勝負事の原点、いわゆるバトルする、戦うところに非常にストロングがある秋田さんに対して、我々は強さというものを自分たちも、相手を上回っていこうという中で、非常にその部分を出してくれた良いゲームだったと感じています
まだざっと確認しただけですが、ボール保持率も久々に70%を超えましたし、パスも750本ぐらいでした。目指しているサッカーの数字も、今日は我々の理想に近づいた良いゲームだったと思います。シュート数のところは、18本という5分に1回シュートにいくというところはまだまだですが、90分を通してのゲーム支配というのもよく選手たちがやってくれたと思います。
攻撃、守備、相手のロングボール、セカンドボールのバトルもスタートから行った選手、途中から入った選手、みんなが同じ熱量で戦ってくれたことを大変嬉しく思います。だからこそ、勝ち点3が取れたと感じています。ただ、これをベースに、ここからさらにバージョンアップしていけるように、また選手たちと次のアウェイの岡山戦に向けて、良い準備をしていきたいと思います。
そして、ホームゲームでなかなか勝利という感動・喜びをお届けできない中でファン・サポーターの皆さまには本当に歯がゆい思いをさせてしまっていますが、今日に関しては選手たちが本当によくやってくれましたし、少し恩返しができたと思っています。ただ、まだまだ足りていないことは十分に分かっておりますし、たくさんの恩返しができるように選手たちと最大限の努力をしていきたいと思います。本当に90分間、ファン・サポーターの皆さまの応援が選手たちをさらに一歩動かす力になっていると思いますし、チームを代表して感謝を伝えたいと思っています。
加藤選手をリベロで起用した狙いを聞かせてください。
相手の攻撃の特徴であるロングボールの対応の部分で、まずはクラウン2枚をどうするか、そこにストロングがほしかったというところと、そこに対するプラス1、セカンドボールをものにしたいという狙いの中で今日は(加藤)コウケンをリベロで起用しました。
序盤は劣勢の入りとなった中で同点に追いついた直後の飲水タイムではどんな修正を施したのでしょうか?
我々が使いたいスペースの確認と人の配置を少し指示して、そこからまたみんなが良く理解してやってくれたと思います。
ボールと試合を支配するチームの志向する戦い方ができた要因について聞かせてください。
1週間準備してきたことが本当に上手く出せましたし、今日に関してはメンタルのところが非常に大きかったと感じています。磐田戦も悪いできではなかったですが、やはりゴールを目指さない、熱量がないというところが非常に歯がゆかったですし、その辺のところをどのようにスイッチを入れていくかという部分で、今週ミーティングの冒頭では我がクラブのレジェンドであるラモスさんの映像を使わせていただき、背番号10を着けて戦うところや攻撃、ゲームメイク、ボールを奪われたらスライディングして取り返す、というところまでの映像を使いながら、選手たちは本当に我々がやりたいサッカーの意味や意図を本当によく理解してくれたのかなと思います。そして、ヴェルディの強さがなんなのかという部分をラモスさんの映像、背中から何かを感じ取ってくれて、そういう部分をベースに今日はピッチの上でよく表現してくれたと思います。メンタルの部分が非常に大きかったと思います。
MF8井出 遥也
今季初ゴールを振り返ってください。
(山下)リョウヤが良いボールを入れてくれた中、その前には(佐藤)リョウガがニアに引っ張ってくれていたので、自分が空いていることは分かっていました。その中でふかさないように、コースも見えていましたし、個人的には狙い通りのゴールだったのかなと思います。
その直前には惜しいシュートチャンスもありましたが?
グラウンドもハーフタイムに結構水を撒いていたので、少しスリッピーでしたし、トラップミスになってしまいました。チャンスを決め切ることができなかったので、そこは自分にとって悔しかったですし、ああいうミスをなくしていきたいです。
ピッチの外から前半の戦いをどのように見ていましたか?
相手のストロングがある中でそこに対して、チームとして今週に入ってしっかりと対策をしていましたし、失点はしてしまいましたが、ベンチから見ていて相手の方が走り疲れているように見えました。特に、ゴール前など自分たちが使いたいスペースに関しては自分が入った時に有効的に使えると思っていたので、そこを結果に繋げられて良かったです。
前半は特に山口選手のサイドで個的優位を作り出す場面が多く、ご自身が入った後にはシンプルに使うところ、オトリに使って中に切り込むところと使い分けができていた印象ですが?
オム(山口)の特長を前半はチームとして生かせていたと思います。自分とオムが入った時には個的優位を求められていますし、もっとオムを上手く使うシーンを後半も作れたと思うので、そこは良かったと思います。さらに、エーコ君(小池)や他の選手が関わってきての崩しもあったので、オムの良さを引き出しながらチームとしての崩しの形も増やしていければと思います。
前半に相手を走らせて出足が鈍った後半により自分たちの流れでボールを動かせていましたが、当初のプラン通りの試合運びという感じでしょうか?
前半は早い時間帯に失点して始めの方は難しい時間帯が続きました。ただ、追いついて以降は自分たちのやりたい形でゲームを運べていたと思いますし、ああいうふうに前半にあれだけ相手を走らせてくれたことで、後半に自分たちの時間帯が増えるという共通認識があったので、そういう意味であの前半があったからこそ、後半こういうゲームになったと思っています。
3点目のところは後方からのビルドアップが見事に機能した狙い通りのゴールだったと思いますが?
あそこまでの流れでは誰が前向きに入っていくかという部分でチームとして良い攻撃ができた結果、ああいうゴールに繋がったと思います。そこに関して去年であれば、できていたシーンは多かったですが、今年に入って自分がゲームをやっている感じだと、誰が前向きに入っていくのかという部分に関してはチームとして求められているところですが、ああいう誰がサポートに入っていくかというところに関して、今日の試合ではみんなが3人目で入っていけたり、前向きにサポートするシーンが多かったので、そういうシーンを増やせたことは良かったです。
前節の磐田戦を含めてコンディションが上がってきた印象ですが、感触的にはいかがですか?
リハビリを含め試合に絡み始めてからちょうど1か月ぐらいなので、自分としてはコンディションが徐々に上がってきた感覚はあります。この前の磐田戦では自分のところでもっと違いを生むことが必要だったと感じていたので、そういう意味では今日結果を求めていく中でゴールを決められたことは自信になりますし、より結果にこだわってやっていきたいです。
ホーム3連戦で勝ち越した中、次節は今季未勝利が続くアウェイゲームとなりますが?
自分たちがやるべきことを今日の試合では出せていたと思いますし、それは練習の中から積み上げてきた1週間があったからだと思っています。それを来週の練習の中からチームとして積み上げて試合に臨むことができれば、今日のように自信を持って戦えると思うので、アウェイゲームということを特別意識することなく、チームとしての積み上げが試合に出ると思うので、しっかりと良い準備をして来週アウェイで勝って東京に帰ってきたいと思っています。
MF17加藤 弘堅
試合を振り返ってください。
秋田さんの特徴は明確だったので、それに対してしっかりと1週間準備をしてきた中で立ち上がりに失点してしまいましたが、そこはちょっとしたズレというか、失点してしまいました。ただ、試合に入る前に永井さんが、「技術や戦う部分、賢さという部分も含めてもっと声を掛け合っていこう」と話をされていました。その上でみんながポジティブな声を90分を通して出していたので、慌てずに早い時間帯に同点にも追いつけたので、自分たちのやりたいこともやりながら、最終的には3-1で終われたことは、メンタル的に自分たちの考え方が良かったのかなと思います。
個人としては新潟戦以来となるスタートからのリベロでのプレーになりましたが?
センターバックの前でバランスを取ってほしいという指示を受けていたので、長いボールが多いことも事前に分かっていたので、セカンドボールのところへの対応や、自分たちが攻めている時間帯のリスク管理であったりを意識してやっていました。
相手を寄せてから出すパスによって受け手をフリーにしてボールの循環をスムーズにしているように見えましたが?
それは自分というよりもクラウン2人や中盤のところ、前半であれば(佐藤)優平と(端戸)仁、後半は優平とハル(井出)のところで立ち位置を上手くローリングしながらやれていたので、そこは全体的にポジショニングのところで上手くボールを動かせたと思います。
失点から追いつくまでの時間帯は難しい状況が続いていましたが?
失点が早かったので、残り時間を考えれば、そこまで慌てる展開ではなかったです。準備の段階で秋田さんがカウンターや前へのプレスが速いということは分かっていた上で、なおかつ仕留めた場面では相手が5枚、あるいは6枚気味で後ろに引くということはスカウティングできていたので、その上でクロスの場面でニアゾーンやポストゾーンを取りに行くところは準備の段階からしっかりとできていたので、ゴールに向かう回数などの部分で今日はしっかりできた試合だったのかなと思います。
前半に相手を走らせたことがジャブとなり、後半に効いてきた印象でしょうか?
それは今日の試合に限らず、どの試合においてもボールを動かすことで、客観的には攻め切れていないように見える部分もありますが、相手を走らせ続けて残りの20分、30分に差し掛かると、ジャブのように相手に効いてくるのでボールを動かすところと、ゴールに向かうところの判断も重要ですが、相手を走らせる意識はみんなが持てているので、結果論にはなりますが、そういう部分を証明できたのかなと思います。
3点目のところは後方からのビルドアップが見事に機能した狙い通りのゴールだったと思いますが?
形というのは練習の中から全員がイメージできていて、それがしっかりと受け手、出し手、3人目、4人目の共通認識が合わさると、得点シーンのようにハルのダイレクトパスやオム(山口)のクロスを上げるところなどは各選手の能力ですが、それをチームとして良い形で引き出せていければ、もっとゴールやゴールに向かうシーンも増えていくと思います。今回のことを良い糧として今後もこういうシーンを増やしていきたいです。
守備のところでセカンドボールへの対応は大きなテーマでした。比較的センターバックが競り勝つ場面が多かった中、意識した部分を聞かせてください。
秋田さんがしっかりとビルドアップするよりも、僕らの背後に蹴ってくることは想定していましたし、その中でボニ(ンドカボニフェイス)、ワカ(若狭)のところで競り勝てると思っていたので、そこは僕を含めて中盤の選手のポジショニングのところは練習から準備できていたところでした。
今日の試合の締め方は非常に良かった印象ですが?
良い状況で今日のような締め方は他の勝ち試合でもできていますが、こういう試合でも上手くいっていない状況で良い段階に持っていけるような流れを自分たちで作れればと思っています。ただ、今日に関しては良かったです。
今日は持井選手が久々の出場でホームデビューを飾りました。新たな選手の台頭は今後に向けてプラス材料になりますね。
チームとしての底上げという部分で、サブの選手がどんどん出てくると、出ている選手の危機感も増えてきますし、出ている選手もポジションを渡さないために、よりトレーニングに励んでいくので、そういう循環はチームとして良いことだと思います。強くなっていく上で必要なことだと思います。
ホーム3連戦で勝ち越した中、次節は今季未勝利が続くアウェイゲームとなりますが?
アウェイではまだ勝てていませんが、今日に関しては自分たちより上の順位のチームを相手に勝つことができました。連勝するという意味でもしっかりと来週の試合に向けて良い準備をして勝てればいいと考えています。
FW11山下 諒也
今日の試合に向けたゲームプランについて聞かせてください。
相手の戦い方的にも、セカンドボールを拾うことで自分たちの攻撃回数を増やすことに繋がっていくので、戦う部分、セカンドボールのところはいつも以上に意識して取り組みましたし、そのまま試合に入りました。
今日のご自身のパフォーマンスを振り返ってください。
自分自身ではセカンドボールを何度か拾えましたし、守備の部分でも攻撃の部分でも、運動量は自分の持ち味なので攻守に渡って試合に関わり続けられたと思います。そして、アシストという結果を出せたことも非常に嬉しいです。
素晴らしいプレスバックからボールを奪い返す場面が目立っていましたが?
戦う部分では絶対に相手に負けてはいけないと思っていましたし、そこは相手の持ち味で、自分たちが上回れば攻撃のところで優位になると考えていました。その戦う部分では負けないことを意識していました。
ここ最近、取材対応やヒーローインタビューで慣れてきたように見受けられますが?
いや、全然慣れないです(笑)。早くゴールや結果を残して、こういった取材を受けられるようにこれからも頑張りたいと思います。
同点ゴールのアシスト場面では山口選手からのクロスをハーフバウンドで折り返していましたが、かなり難しいプレーに見受けられましたが?
オム(山口)からボールが上がってきた時になんとなくショートバウンドになるような感覚で合わせました。逆に、ショートバウンドの方が個人的に合わせられるかなという感覚があったので、あそこは自分の中の咄嗟の判断でバウンドを待つ感覚で合わせました。
2点目のアシスト場面も狙い通りといった感じでしたか?
ハル君(井出)が要求してくれていましたし、自分もそこが見えていたので、簡単にハル君を使うという意識でのゴールという形になりました。
負傷している左手の状態に関して聞かせてください。
自分はあまり分かっていなくてレントゲンを撮った段階では(骨のところに)ラインが入っていました。俗にいう骨折という形になりますが、自分的には問題なくやれています。
相手のロングボールに対して前線の選手に対して守備面で求められたタスクを聞かせてください。
ボールの出どころに対してはなるべくフリーで蹴らせないというところと、後ろが競って勝ってくれるという部分で、自分たちはセカンドボールを拾うために中盤のラインを下げてセカンドボールを奪取するということは永井さんからも言われていましたし、練習の段階から意識してやっていました。
会見の席に座る前にかなり嬉しそうな様子でしたが?
勝てたことが最大の喜びですし、チーム全員が勝てて笑顔でみんなと喜び合えました。こうやって勝利することで、チームの雰囲気が良くなるということを改めて感じました。
DF28山口 竜弥
今日はご自身のプレーした左サイドから2点を演出しましたが、ふたつのクロスの場面を振り返ってください。
1点目は、自分が持った時に入れるクロスに対して、秋田は逆サイドのサイドバックがかなり絞って、今日であればヤマ君(山下)のところが空くというのはずっと言われていたことだったので、そこが試合の中でも生きて良かったです。2点目は、あそこにクロスを上げれば、(小池)純輝君や(佐藤)リョウガ、ヤマ君と、誰かが合わせてくれると思って上げました。それが得点に繋がって良かったです。
チーム3点目をアシストしたクロスの場面ではよく腰が回っていました。そういう部分でコンディションの良さを感じていますか?
もともと自分は無理が利くタイプなので、ああいう無理な体勢でもクロスを上げるのも武器にしていきたいと思っています。それを試合で見せられて良かったです。
1対1の勝負を得意としている中で、今日の相手である秋田は力を出しやすい相手だったのではないでしょうか?
自分は1対1、対人の部分では負けてはいけないし、その自信もあります。秋田は右サイドがストロングと試合前から言われていましたが、負ける気は毛頭なかったです。むしろ勝てると思っていましたし、それが証明できて良かったです。
ご自身を生かす戦術をとることが増えてきた中で監督からの期待を感じていますか?
自分が持った時に仕掛けろ、どんどん仕掛けてほしいということは監督やコーチの方々から言われていますし、チームメートのみんなも自分の特長をよく理解して、仕掛けやすい状況を作ってくれています。そこは感謝したいです。
3点目のあとに、みんなから祝福を受けていましたが?
ただただ嬉しかったです。ヴェルディは選手同士の距離がみんな近くて、誰がアシストしても誰が点を取っても、ああいう感じで祝福してくれるので、そこはヴェルディの良いところだと思います。
今日は加藤選手がリベロでのプレーとなりましたが、味方としてどの辺りに良さを感じていますか?
弘堅君はセンターバックでも抜群のポリバレント性を発揮してくれますが、本職はボランチであの位置で相手を潰せてボールを捌けるのが、特長の選手だと思っています。今日の試合では特にボランチの位置に配置されて弘堅君の持ち味が存分に発揮されたと思います。
セットプレー時にマンツーマンの対応を任されることが多いですが、身体の強さを買われてのものでしょうか?
あそこはどちらかというと競り勝つというよりも、相手に自由にやらせないということがメインの仕事で、それを求められてあそこに配置されています。自分としては高さは足りないですが、元のフィジカルの強さは備わっていると思うので、そこを評価されてマンツーマンに付かせてもらっていると思います。
前半は縦への仕掛けからのクロスに加えてカットインから右足でシュートに持ち込む場面もありましたが、布石としての意味合いが強いでしょうか?
どうしても縦ばかりだと相手に読まれますし、今後のシーズンに向けて研究されてきます。今日の秋田に関しても何回か突破した後には相手も2枚で右サイドバックの選手も付いてきていたので、そこで中に上げたり、抜く前に中に速いパスを通したり、そういうプレーを何度かジャブのように打っておくと、自分の持ち味である縦への仕掛けが生きてくると思ってやっています。
1失点目の場面は相手のストロングであるセットプレーの流れ、右サイドからのクロスでしたが、あの場面を振り返ってください。
相手のフリーキックかコーナーキックが流れてああいう場面になりましたが、どうしても自分はマンマークの仕事があるので、なかなか相手のストロングである右サイドにポジションを移すことができなかったです。どちらかというと、セットプレーで危険なのはボールに対して一発で合わせられるよりも、ボールが流れてマークが外れた後のプレーが一番危険だと思っていたので、その形でマークが外れてしまってやられてしまうのは、チームとして改善していかないといけないと思います。
早々の失点でしたが、チームとしてすぐに切り替えられた感覚でしょうか?
先制点を取られたら逆転できないような試合が続いて、チームとしてどうしても下降線を辿っていくような雰囲気が今まであったので、チームとして1点取られても盛り返していくという部分で、いつもの試合に比べてより強い気持ちで臨めたと思います。
ボールを持った際に落ち着きを感じましたが、去年対戦した相手という影響は少なからずありましたか?
それよりも相手が1対1で対応してくれる、とてもハッキリとしたチームだったので、逆にボールをもらって抜くことができれば大チャンスになるので、そういう状況だと個人的にやりやすいですし、そういった1対1に自信を持っているので、普段に比べてやりやすかったです。