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MATCH試合情報

2020 明治安田生命J2リーグ 第34節 - ザスパ群馬 vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

【試合展開】

前節、長いトンネルを抜けて7試合ぶりに勝利を掴んだヴェルディ。今季5度目の5連戦の締めくくりは、敵地に乗り込んでザスパクサツ群馬と対戦した。

 

前節からのスタメンの変更はひとり。井上潮音に代えて、京都サンガF.C.戦で先制点を決めた山下諒也をスタメンで左ワイドストライカーに起用した。

 

立ち上がりからボールを保持したヴェルディは、相手の出足の鋭いプレスをテンポの良いパスでいなしていく。最初のチャンスは2分。左サイドで流動的な選手のスイッチから山下が左斜めの位置からシュートを放つ。ゴール右下隅に飛んだボールは相手GKの攻守にあい、こぼれ球にも詰めたがわずかに届かなかった。直後の4分にはカウンター気味にゴール前に迫られてフリーでシュートを許すピンチを迎えるも、これは絶妙なタイミングで間合いを詰めたマテウスが身体に当ててブロック。90分を通じて、ピンチらしいピンチはこの場面のみで、終始攻守に主導権を握って試合を進める。15分にはバイタルエリアで崩し切り、井出遥也がわずかにゴール上へと逸れるシュートを放ち、16分には小池純輝がゴール右手前で切り替えしてシュートを放つが相手GKにブロックされる。立て続けに相手ゴールに迫ると、21分に猛攻が実る。一度相手にボールを奪われるも、ハイプレスで奪い返し、ショートカウンターで若狭大志が相手守備網の右背後にパスを通す。そこに小池が抜け出し、マイナス方向へクロスを入れると、ファーサイドから走り込んでいた山下が合わせてゴール左へと流し込み、ヴェルディが先制に成功する。先制後は相手が前に出てきたこともあり、背後のスペースを突きつつ相手を押し下げ、あらためてボールを保持して押し込み、自分たちのペースで試合を運んでいく。40分、背後のスペースに小池が抜け出そうとしたところで相手GKの飛び出しに阻まれるが、小池がスピードを緩めずにプレッシャーをかけてコースを限定すると、GKが味方につけるパスを読んでいた端戸がインターセプト。持ち替えた端戸が落ち着いてGKが戻る前にゴール左へと流し込み、前半終盤に貴重な追加点を奪った。殊勲の端戸は足を痛めて大事をとって交代し、スクランブルで井上がピッチに送り込まれた。

 

後半に入ると、より一層ヴェルディが主導権を握る。52分には山下がスピードを生かしてスペースに抜け出すと、数的優位を生かしてゴール前の井上にフリーの状態でボールを送る。ゴール目前、井上はファーストコントロールで打てず、切り替えして左足でシュートを放ったが、これは粘り強く食らいついた相手GKの攻守に阻まれた。57分にはまたも山下が左サイドを突破。相手を食らいつかせたところでファーサイドの相手の背後に鋭いクロスを入れると、そこに小池がタイミングよく飛び込んだが、相手GKの手前で合わせたシュートはわずかにゴール左へと逸れた。試合を決める3点目がなかなか生まれない中でも、守備陣はラインを高く保ち、相手のカウンターの芽を早い段階で潰して分厚い攻撃を後押しした。攻守の連動は72分に結実する。再三に渡って相手の背後をとり続けた山下が左サイドのスペースに飛び出し、またもファーサイドへクロスボールを入れる。ここに飛び込んでいた山本理仁が空中戦に競り勝ってゴール前に折り返す。相手GKと小池が競ったこぼれ球はゴール正面に一度っていた井上の元へ。左足を豪快に振ったシュートはネットを揺らし、ヴェルディが勝利を決定付ける3点目を決めた。攻め手を緩めないヴェルディは数的優位の決定機を複数回作るなど、試合終盤に入っても群馬に反撃すら許さずに試合を進め、3-0で連勝を果たした。

 

欲を言えば、ゴール数以上にチャンスを数多く作り出していただけに、きっちりとモノにすることで自信を深めておきたかった。とはいえ、この終盤戦に入って連勝したことの意義は計り知れない。上位を目指す戦いに終わりはない。最後の最後まで攻撃的な姿勢を貫き、残る8戦もすべて勝ち切るために、次なる連戦に向けて1週間のインターバルを有意義に活用する。

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監督コメント

永井 秀樹 監督

試合を振り返ってください。
前節に続き本当に選手たちが自分たちのサッカーを90分通してよくやってくれたということを非常に強く感じております。今日に関しては特に試合の入りから1ミリの緩みもなく入っていこうというところで、本当に選手たちは入りから最後のホイッスルが鳴るまで、90分通して全員がよくやってくれました。我々がずっと積み上げてきたボールを大事にするところ、保持するところ、ゲームを支配するところ。そして崩していくところ、いよいよ最後の決め切るところまで本当にしっかりとした積み上げの下で選手たちが自分たちのサッカーを90分間やり通してくれたところを受けて、あらためて本当に良い選手たちだなと感じました。また、次はホームなのでファン・サポーターの皆様に恩返しができるような素晴らしい試合をやりたいと思います。そのための準備を早速選手たちとやっていきたいと思います。 そして、今日もアウェイにも関わらず、本当にファン・サポーターの方々が来ていただき選手たちを最後まで後押ししていただいたことを本当に感謝しております。今日は特に育成から上がった若い選手たちがピッチに立ち、ヴェルディの魂を胸に全員で戦ってくれ、本当に全員の勝利だったと思います。そして、試合前、ハーフタイムもそうでしたが、選手たちが本当に口々に言っていた通り、今日来ていないメンバー、向こう(東京)に残っているメンバーのためにプレーしてくれたこと、そういう気持ちが今日の勝利に繋がったと感じています。

先制後に関してプレー強度が一段階増したように見えましたが、前回の反省が生かされたということでしょうか?
そこもそうですし、試合前に要求したみんなが持っている巧さにプラスして強さという部分を見せてほしいと言いました。その辺の部分を選手たちが90分通して出してくれたことを素晴らしいと思っています。

試合を通して相手の背後を突く動きが機能していたと思いますが?
分析の下で群馬さんが背後を少しウィークにしているように見えていたので、右は(小池)純輝、左は山下という裏を狙える選手を配置してチームとして背後を徹底的に狙っていく狙いがありました。選手たちはそのプラン通りによくやってくれたと思います。

平選手にキャプテンマークを託した理由を聞かせてください。
今日は特にヴェルディ魂というものを見せてほしいという要求の中、ここまでほとんどの試合、ほとんどの時間出場してくれている、今我々の間では彼を鉄人と呼んでいますが、“鉄人・平”選手に今日は敬意を表してキャプテンを任せました。

ハーフタイムに佐藤選手から山本選手に交代した意図を聞かせてください。
狙いは色々とありましたが、中盤の形を少し変えたいという部分が大きかったと思います。(佐藤)優平が別に悪かったわけではないですし、途中から入った(山本)理仁もまずまずよくやってくれたと思います。

藤田選手、山本選手が積極的にゴール前に入っていくシーンが目立ちましたが、そこの部分の評価を聞かせてください。
まだまだ彼らに対する自分の要求はさらに高いところにありますが、今日に関しても合格点すれすれですが、よくやってくれたと思います。ただ、彼らに求めることはまだまだ高いところにあるので、さらに要求していきたいと思います。

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選手コメント

FW48山下 諒也

試合を振り返ってください。
立ち上がりの良い時間帯に先制点を決められて、また追加点を取れたところが、良かったポイントだと思います。

先制点を振り返ってください。
(小池)純輝さんが良い位置までボールを運んでくれて、そこからの折り返しが上手くマイナスに転がってきたところを相手より先に触ってやろうという意識でシュートを打ちました。最初は相手の方が前にいましたが、そこは自分のスピードを生かして前に入り込めたのが良かったと思います。

山本選手からサイドチェンジを受ける場面が目立っていましたが?
チーム全体でボールを持った時に自分の動き出しを見てくれているので、そこは(山本)理仁に限らず、全員が見てくれているので、そこがこうやって勝ちに繋がって良かったです。

今季通算4枚目の警告を受けることになりましたが?
もらってしまいました。(次節)出場停止になってしまったので、チームのためにもっとプレーしたいと思っている中で本当に悔しいです。

今季6点目を挙げて新たな目標の10点目も視野に入ってきたと思いますが?
常に上を目指しているので、まだまだ自分の結果に満足していませんし、もっと貪欲に上を目指していきたいと思います。

良い内容での勝利となった中であえて課題を挙げるとすればどの辺りでしょうか?
自分たちがボールを持つ中でディフェンスラインでの不用意なパスミスからカウンターを受けてシュートまで行かれる場面がありました。ああいう部分で失点してしまうと、チーム全体として崩れかねないところなので、そういうところの質を全員で高めていきたいです。

チーム全体として積極的にゴールを奪いに行く意識が窺えましたが?
点を取りたいというよりかは、全員が勝ちにこだわってやっているので、そこがプレーで表現できているのではないかと思います。

ここ数試合、安定して複数得点を取れている要因をどのように捉えていますか?
最後の質は常に求めていかなければならないですが、ゴール前でのチャンスの数自体が増えているところが、結果に表れているのかなと思います。

ゴールセレブレーションでスタッフの方を向いて揺りかごダンスをしていましたが、どなたに向けてのものでしたか?
エキップメントマネージャーの(佐藤)崇史さんです。2人目のお子さんが生まれたとのことだったので、そういうパフォーマンスをみんなでやりました。

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MF20井上 潮音

前半終盤のタイミングでの投入になりましたが、準備はできていましたか?
みんなと一緒に身体を温めながら準備している段階でしたが、心だったりの準備は前日の段階から、いつ出てもいいように準備できていたつもりでした。スタメンで出る時と変わらない準備ができていたと思いますし、そこは良かったと思います。

投入までの段階で戦況をどのように見ていましたか?
試合前の段階で永井さんからワイドストライカー、フリーマン、フロントボランチのどのポジションで出てもいいようにイメージして試合を見てほしいと言われていた中、フリーマンに入ることになりましたが、わりとプレッシャーも来ていないように感じていたので、自分のところに敵が来ているのか、来ていないのかという判断を自分が入った時にできればいいな、と考えながら試合に入りました。

前節に比べて判断の部分でしっくり来ているように見えましたが?
個人的にこの5連戦はチームに貢献できていないと感じていたので、この試合に出ることがあればという強い気持ちがありましたし、監督からもそこまでネガティブにならずにやってほしいと言われていたので、それを表現できて良かったのかなと思います。

個人としてのパフォーマンスを振り返ってください。
点を取ることができましたが、もう1、2点と取るチャンスもありましたし、上を見れば、まだまだな部分もたくさんあるので、それは今日の試合を謙虚に振り返って、また次の試合に生かしていければと思います。

得点前に決定機を逃した場面を振り返ってください。
正直、息が上がっていたという部分もありましたし、最後力が入り切らないところもありました。ただ、その前に右で止めてすぐに右で振るイメージを持っていて、その方が確率は高かったのかなと思います。右で止めた時に少し時間がかかってしまったので、切り返す形になりました。右で打つイメージでしたし、そっちのイメージであれば、たぶん入ったのかなという感じでした。

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