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MATCH試合情報

2020 明治安田生命J2リーグ 第27節 - 東京ヴェルディ vs 栃木SC

マッチレポート

【試合展開】

前節、敵地で愛媛FCに4-1で快勝してファジアーノ岡山戦の敗戦から中2日で切り替えたヴェルディ。さらに中2日で迎える今節は、栃木SCを味の素スタジアムに迎えた。

 

前節から前線の顔ぶれが変わり、フロントボランチは佐藤優平と藤田譲瑠チマをセット。フリーマンに端戸仁を置き、右ワイドストライカーに山下諒也を、左ワイドストライカーに井上潮音を起用した。前節で1ゴール1アシストという結果を残した新井瑞希と1ゴールの小池純輝はサブからのスタート。連戦の中でメンバー構成に手を加えた。

 

昨夜から降り始めた雨はキックオフの時点でも止まず、スリッピーなピッチの中で試合がスタートした。コンディションに関わらず足元の高い技術でボールを扱うヴェルディがショートパスをつなぎながらリズムを作り、ハーフラインを越えてからは相手を押し込んでいく。逆にビルドアップで一度相手の守備網に引っ掛かる場面では自陣深くまで押し込まれ、フィニッシュまで持ち込まれた。お互いに決定的な場面を作れない中で、ヴェルディは前半終盤に立て続けにチャンスを創出。32分、右サイドでクレビーニョが相手の隙を突いたスローインからスペースに山下が抜け出し、ペナルティエリア内でマイナス方向へクロスを送る。ゴール正面で井上がフリーで待ち、ワンタッチで合わせたが、シュートは相手GKに防がれる。38分にはコーナーキックのクリアボールを藤田が豪快に合わせて枠に飛ぶも相手GKがセーブ。こぼれ球がゴール前に詰めていた高橋祥平の前にこぼれたが、高橋のワンタッチボレーはゴール右へと逸れた。

 

後半に入ると栃木が前への圧力を強めてくる。なかなか前線に有効なボールが入らない中で、63分に新井と森田を投入して攻撃の活性化を図る。64分には早速、新井が持ち味のドリブルで相手守備陣を翻弄してゴールに迫る場面を作ったが、ゴールニアサイドへ出したクロスに端戸が飛び込んだ場面はオフサイドの判定。後半に入ると、栃木に押し込まれる時間帯もあり、テンポよくボールが動く時間帯では相手ゴール前で押し込めるものの、なかなか試合を自分たち主導で動かすことができない。終盤には小池、大久保とさらに攻撃のテコ入れを図る。試合終了間際には相手を押し込んでサイドを起点に崩しにかかったが、有効なボールをゴール前に供給することができずにタイムアップを迎えた。

 

連勝で流れを変えたい一戦ながら、前半に作ったチャンスを決め切れなかったことが悔やまれる結果になった。連戦の真っ只中で中3日でホームゲームを戦う。短い準備期間ながらしっかりとリカバリーし、ジュビロ磐田を相手に前半戦の悔しいドローの分も勝利で味スタを沸かせたい。

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監督コメント

永井 秀樹 監督

試合を振り返ってください。
ホームゲームでファン・サポーターに後押ししてもらいながら、我々のサッカーをフルに出して勝ち点3を取りに行ったゲームでしたが、正直に言って大変悔しい試合でした。ボールを保持する中でチャンスを作る作業を繰り返しながら、何度か良い形で崩すこともできたし、最後のところは非常に悔しいところでありました。選手は本当に守備のところもロングボールの対応、セカンドを拾うところもよくやってくれました。そこからのカウンターを上手くやれると、さらに良い攻撃ができたという反省がありますが、マイボールにしてからもきちんと我々のプラン通りにやれたという部分で選手はよくやってくれたと思います。繰り返しになりますが、最後のところ、決め切るところをさらに精度を上げていきたいと思います。 あいにくの天候でしたが、ファン・サポーターの方々が最後まで我々にパワーを送っていただいたことに感謝しています。勝利で恩返しできなかったことを申し訳なく思いますが、またすぐホームゲームが来ますので、良い準備をして、必ず良い形で恩返しできるように努力したいと思います。そして毎試合、我々のクラブスタッフすべての方が夜遅くまで色んな準備をしてくれているおかげで、こうした厳しい状況の中で試合ができることを感謝したいと思います。また、中3日で時間はないですが、良い準備をして次の試合に備えたいと思います。

栃木の守備が良かった部分もありますが、全体的に相手に捕まる部分が多かった要因についてどのように考えていますか?
何度か上手くいかない場面がありましたが、それぞれの場面で少しずつ原因は異なります。立つ位置が微妙にずれているところもありましたし、サポートの位置が少し異なるところもありました。途中から布陣を少し変えてからは良くなったと思います。さらに、もう一つ上の質を上げていけると思いますし、どれだけ前から来られても自分たちのサッカーができるというように感じていますので、常に背後というものを持ちながら、きちんと相手を見ながら、さらに上手くやれるようにしたいと思います。ただ、全体的に見れば、よくやれたと思います。

布陣を変えたという部分はリベロの位置を山本選手から藤田選手に変えたというところですか?
そうですね。そこの並びを変えてクレビーニョと山下の立ち位置を少し変えました。そこからはまずまずやれたと感じています。もちろん、栃木さんの守備は非常にスライドも速いですし、堅いというところはありましたが、それでも我々は上回っていかなければならないですし、もっとやれると思っています。質を上げていきたいと思います。

裏を狙うという部分で山下選手以外にもう1枚足りなかったように見えましたが、監督の考えを聞かせてください。
今日のプランの中では真ん中の端戸仁選手が、そこからニアゾーンにもう一度抜けていくというプランを用意していました。ただ、栃木さんのセンターバックが非常に堅いということもあり、そこの引き出し方や背後を取るという部分に関しては、もう少し上手くやれたのかなという反省はあります。その中でも端戸選手が上手く中盤に下りてきて良い形でスクエア(ゾーン)を使い、前向きなサポートができたというところは、まずまずプラン通りだったと思います。ただ、最後のところで一枚剥がしていくところはもっとやれたと思います。後半は左に(新井)瑞希が入ったことで、さらにプランが増えたこともあり、有効的な崩しができたと思います。外からでも、中からでも2、4のレーンからも相手の背後を取れるように、さらに良い形を作っていきたいと思います。

後半に少し押し込まれてなかなか攻撃の形を作れない展開の中でどのような打開策を考えていましたか?
終盤に関しては中を固められて背後のスペースを消された中で、徹底的に外から崩していこうというところで、小池純輝選手だったり、瑞希だったりをサイドに張らせて、さらに右側に関してはクレビーニョという武器もありましたし、何とか外からコーナーゾーン、ニアゾーンまでは進入できましたが、最後のところは悔しかったですが、左から通したキーパーの前を横切った場面では最後に気持ちを込めて中に入っていく選手が出てきてほしいと思いますし、本当にあと一歩のところだと思っています。

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選手コメント

FW25端戸 仁

試合を振り返ってください。
ピンチもありましたが、勝てるゲームだったと思います。自分のところにもチャンスがあった中で、勝てなかったのが残念です。

相手のセンターバックに激しく当たられて、ボランチにも挟みに来られた中で、なかなかボールを捌くのは難しい試合だったと思いますが。
浮き球に関しては相手の方に分がありましたが、地上で受けたボールはそんなにストレスは感じなかったです。相手は空中戦狙いというか、空中で戦っている感じでした。その中で少しやり辛さはありましたが、そんなにストレスは感じていなかったです。

最前線としてはもう少し周囲のサポートがほしかったという場面もあったと思いますが。
自分が前半に一度、縦パスを受けてワンタッチで叩いて失った場面がありましたが、逆の認知ができていれば体をひねって、一発でヤマ(山下)の裏に出せたりもしたと思うので、そういうところの質を上げたいです。ただ、そこまで周りのサポートの遅さは感じていないです。

後半に関しては全体の距離感が少し遠くなった印象ですが。
やっている中ではそこまで感じませんでしたが、後半は空中のボールが相手に渡ってしまって、ちょっとリズムが出なかったのかなという感覚はあるので、そこが難しいところでした。

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DF16福村 貴幸

試合を振り返ってください。
ウチにもチャンスがあったし、相手にもチャンスがあった試合だったと思います。

チャンスを作れた一方、相手の前からのプレスに苦しんでいるように見える場面もありましたが。
苦しむ時間帯もありましが、そこを剥がして一気にスピードアップできる場面は、特に前半にはあったと思います。後半はちょっと前に出しづらいかなと感じる時間帯がありましたし、相手からのプレッシャーを感じる場面は前半に比べて増えました。

その苦戦の要因をどのように考えていますか?
自分たちの距離感の問題でもありますし、体力的な問題で細かい動きが減っていたのかなという部分はあります。

前々節の岡山戦も含めて相手のプレッシャーに晒された中、自分たちがボールを保持する時間を増やしていく上で必要な部分を聞かせてください。
距離感であったり、一番大切なのはタイミングだと考えています。ボールの受け手と出し手の意思疎通のタイミングも大事ですし、受け手の人が一番良い形でボールを受けられるタイミングで声を出して呼び込むことも必要です。出し手が見えていれば必要はないですが、見えていない場合には声をかけた方がいいと思います。相手の隙を突くというか、そういうところを増やしていくことが必要だと思います。

今日から鳴り物を使った応援が解禁されましたが、応援の変化についてピッチ上でどのように感じていますか?
ウォーミングアップしている段階から太鼓の音が聞こえていましたし、サポーターが声を出して応援できない中、手拍子から太鼓に変わって、想いはより伝わってきました。太鼓が始まって声が聞こえるのかなという部分で、まだ出ないのかという感覚もありますが、こういった状況なので、早く色々なことが緩和されていき次の段階にいけるようになってほしいと思っています。

ここ最近、なかなか連勝のチャンスを生かせない状況が続いていますが、チームとして現状をどのように捉えていますか?
連勝しないと上位に食い付けないということは重々承知の上でやっていますが、勝ちたいと思ってプレーしている中、なかなか結果が出ていないという部分で少し難しいと感じています。前節の良いところを生かして個人的には気持ちよく走って気持ちよくプレーすることを意識して前半からやりました。結果には繋がらなかったですが、そういう良い部分を継続していくしかないと思います。悪いところを直すという部分だけでなく、良いところを継続してやっていく。その質を上げていくことを積み重ねることが重要だと思います。連勝しなければならない試合で連勝できないのは、そういうところの問題があると思います。

それでも毎試合成長している手応えは感じていますか?
そうですね。相手よりも自分たちというか、前節であれば、新しいメンバーが出て活躍し、今日は比較的試合に出ているメンバーでの戦いでしたが、誰が出ても同じようなパフォーマンスができている点はチームとして成長しているところだと思います。ただ、勝つことができなくて残念です。

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MF20井上 潮音

試合を振り返ってください。
栃木の前からのプレスに関しては上手く越えられていたと思いますが、最後のフィニッシュゾーンに関しては少しアイデアや各自の主体性が足りなかったのかなと思います。

相手のプレッシャーが厳しい中でご自身は比較的低い位置まで下りてビルドアップをサポートする場面が多かったと思いますが。
左サイドに関してはフクさん(福村)が高い位置を取って自分が中に入ったり、相手のプレスのかけ方を見ながら、上手くやれていた時間もありました。ただ、優平さん(佐藤)との3人での関係を含めてもっと上手くやれたのかなと思います。

端戸選手が下りて前向きな味方に落とす形の中で山下選手以外に背後を狙っていく動きが少なかったように見えましたが。
仁君(端戸)が前向きな選手に落とした後に裏を狙う選手が少なかったと思いますし、そこのアクションが少なかったと思います。裏を狙っていくのは誰でもいいと思っていますが、特にワイドが狙っていくこと。あとは予測というか、仁君にボールが入った段階で味方に落とすことを予測して先に動き出すという部分が少し足りなかったです。また、裏を狙う人と同様に近くでサポートしていく人のバランスというのは大事な部分なので、味方を見ながら自分の立ち位置を取っていくことが大事なので、もっと味方とコミュニケーションを取っていくことが必要です。

前半半ば過ぎにはスローインの流れで山下選手の折り返しから惜しいボレーシュートもありましたが。
スローインの練習はしていますし、今日は右サイドで上手く崩してくれて、仁君が上手くニアに引っ張ってくれたことでマイナスのコースが空いたので、個人的に決めたかったシーンでした。コースが少し甘かったので、逆サイドに流し込むだったり、工夫が必要でした。

後半に関しては相手に押し込まれたところもあり、チーム全体としてなかなか前に出られない状況が続きました。
監督も言っていたことでしたが、前半に関しては最悪ああいう形でも問題なかったと思います。ただ、後半は点を取らなければいけないので、自分たちでギアをもうひとつ上げていくことが必要です。どうしても後半に少し落ちてしまう傾向があるので、そこで自分たちでギアを上げていく必要性を感じました。

端戸選手が久々の先発でプレーした中、散らす動きや相手DFを引っ張って味方にスペースを空けるなど、効果的なプレーも幾つか見えましたが。
仁君にボールが入れば、基本的に簡単に失うことはないので、みんなが信頼してボールを付けていますが、その後のサポートや動き出しの部分に関してはチーム全体でもっと共有していきたいです。

ここ最近、なかなか連勝のチャンスを生かせない状況が続いていますが、より高い目標に向けてはコンスタントに結果を出し続けることが求められると思いますが。
もちろん自分たちは昇格を諦めているわけではないですし、2位やその上に食らいついていくためには連勝というか、毎試合そうですが、残りの試合全部勝つ気持ちでやらないといけないと思っています。結果を残すことはとにかく大事だと思います。間違いなく自分たちは毎試合良くなっていると、チーム全員が感じていますが、こういう試合で勝ち切れないとか、取りこぼす試合があることは伸びしろだと思っているので、もっともっと成長していきたいです。

ヴェルディでは今日から太鼓を使った応援を解禁し、前節からアウェイサポーターも入れてのホームゲームになっていますが、プレーしている選手としてどのように感じていますか?
やっぱり、観客がいるのといないのでは、きつい時に走れたり、どこか痛んでも頑張れるとか、そういう力がファン・サポーターにはあると思っています。すごくありがたいですし、僕たちにとって大きな存在です。

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