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MATCH試合情報

2019 明治安田生命J2リーグ 第41節 - 東京ヴェルディ vs 徳島ヴォルティス

マッチレポート

 

【試合展開】

今シーズンも残すところあと2試合。ヴェルディはホームでの連戦となった。8月18日以来となる味の素スタジアムでの一戦。現行のエンブレムをつけて戦うのもあと2試合となり、長い歴史をともに歩んできた始祖鳥に勝利を届けたい連戦となった。

 

前節で負傷した若狭大志が外れ、センターバックは近藤直也と平智広が組んだ。前節、警告累積で出場停止だったクレビーニョがフロントボランチでスタメンに名を連ねた。

 

キックオフ直後からボールを保持して主導権を握ったのはヴェルディだった。相手にボールを持たされる、という展開ではなく、ピッチを縦横に使って相手を引き出し、スペースを作ってフィニッシュまで持ち込んだ。8分、11分と少ないタッチのパスワークでサイドを変え、相手を揺さぶってゴールに迫る。25分には中央の狭いエリアを縫って、パライバがゴールに迫ったが、ラストパスのタイミングで倒されたがノーファールの判定で流された。終始相手陣内で試合を進めてきたが、前半の終盤に徐々にポゼッションを回復されると、守備のスライドが遅れた隙を突かれて、杉本にミドルレンジから豪快なブレ球シュートを叩き込まれて先制を許す。その直後、前半が終了するまでは攻撃のギアを一段上げて徳島ゴールに迫ったが、終了間際の梶川諒太の強烈なミドルシュートが相手GKの好守に阻まれてリードを許して試合を折り返した。

 

失点したものの、方向性を変えずに立ち上がりから反撃に出たところで、出端を挫かれる。47分、左サイドからクロスを入れられると、ゴール前に人数は揃っていたものの、その合間を縫うようにクロスボールを入れられ、河田に豪快なボレーシュートを決められてリードを広げられてしまう。直後から前半同様にギアを上げて相手陣内に入っていくヴェルディだが、2点のリードを持って守備に重心を置いた徳島を攻略できない。ワイドに、そして縦方向にもくさびを打ち込んで粘り強く相手を揺さぶり、ゴール前まで何度も迫った。61分にクレビーニョが混戦の中でシュートを放つが運悪くGK正面に収まる。時間ばかりが経過し、チームに焦りの色が見えるが、70分に小池純輝がコーナーキックの流れから豪快なシュートを決めると、一気に反撃ムードが高まる。終盤に入って藤田譲瑠チマ、新井瑞希を投入して変化をつけようと試みたが、終了間際に入ってより貝のように閉じた徳島ゴールをこじ開けることはできずにタイムアップを迎えた。

 

ボールを握って相手を押し込み、そのまま攻め切るところまで、上位チームを相手に実現することはできた。その先、勝利をつかむために何が足りないのか。ディティールをおろそかにして、その課題の答えを見つけ出すことはできない。フィニッシュの形のクオリティを究極まで高めて、勝ち切るチームになるために。次節、今シーズンの締めくくりの舞台で、ひとつの答えを出すために突き詰め続けていく。

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監督コメント

永井 秀樹 監督

試合を振り返ってください。
今我々がやろうとしていることを考えますと、自分的には前半は特に、後半も立ち上がりを除けば、まずまずやれたというのが正直な感想です。こういうサッカーを志向する中では避けては通れないという部分で最後の点を取るところというのは、まだまだ改善しなければなりません。それは今日だけでなく毎試合感じるところです。ホームの最後2試合というところで、非常に期待していただいたファン、サポーターの皆様には勝利というものを届けることができず、非常に残念に思います。また、最終戦に向けて1週間良い準備をして良いサッカーで勝利して最後終わるというふうにやっていきたいと思います。

相手の右ウイングバックの田向選手への守備時の対応に関してどのように考えていましたか?
ポジション的にはもちろん(山本)理仁になると思いますが、理仁の守備に関して心配しているところはありませんでした。むしろ、理仁はあのポジションで半分ボランチ、半分サイドアタッカーという仕事をよくやってくれていたと思います。そのお陰もあって長い時間自分たちが主導権を握れていたことを考えますと、サッカーの考え方といいますか、基本的に相手ありきで、相手にボールを持たれるから自分たちが守備をしなければいけないという、最初の考え方で試合に入るのか、自分たちが主導権を持ってサッカーをやるのかという部分でその人選も変わってくるかとは思います。個人的にはそこまで理仁というか、左サイドの出来が悪かったとは考えていません。もちろん、後半は入りのところの気の緩みと言いますか、緩さの部分は改善すべきところだと思います。

結果を除く今日の試合全体の手応えに関して聞かせてください。
自分のサッカー観だったりを伝えていく中で難しいと言いますか、自分は決して理想を追い求めているわけではなく、結果なんかどうでもいい、良いサッカーができればいいという気持ちは1ミリもないです。勝つために勝つ確率を上げるために良いサッカーをする、ということを考えているのがまずひとつです。その中で今日のサッカーは負けたことに関して全く褒められるところはありませんが、サッカーの内容を考えると、次にやった時に勝つ確率は当然上がっているというところで、自分の中では評価している部分があります。おっしゃる通りで一味足りないというか、自分の中では一味も二味も足りていないと思います。そこは選手たちが前向きに取り組んでくれていますので、そこは必ずさらに良いサッカーになっていくと思います。そして、さらに勝つ確率を上げていくために、今やっていることをやり続けていきたいと強く思っています。

対戦相手が3年間積み上げてきたものと自分たちの違いをどのように感じましたか?
今日の試合に関して我々は敗者なので、負け惜しみにしか聞こえないと思いますが、彼らが3年間積み上げたものと、我々が約3カ月で積み上げてきたものを現時点で比べますと、スコアでは負けましたが、内容では全く負けたというところではないと思います。もちろん、ここから先に時間をかけて積み上げていけば、間違いなく悪くなることはひとつもありませんし、良くなっていくだけだという個人的な実感があります。やっぱり、この世界ですから結果と内容を常に考えながらやっていきたいと思います。徳島のサッカー、監督さんは個人的にすごく好きな監督さんです。そういう意味では勝ち負けは別にしてお互いのサッカーを出し合えたことは非常に良かったと思います。

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選手コメント

MF 19小池 純輝

試合を振り返ってください。
だいたいの時間帯は自分たちのやりたい形が出せていましたが、前半の杉本選手の一発と後半立ち上がりのやられてはいけない時間帯に失点してしまったので、そこで勝負がついてしまった印象です。こういうゲームをして負けてしまうのは悔しいですし、情けないと思うので、こういう試合をきっちり勝ちに持って行けるようにしていきたいです。

ゴールシーンを振り返ってください。
ポストゾーンのところではこれまでも点を取っていたので、あの場面では最初のコントロールがすべてだったかなと思います。

試合後に相手サイドから5-4のブロックを敷けば守り切れるという声も上がっていますが。
そこはこれまで自分たちが戦ってきた試合の中での課題だと思っています。どこでどうやって相手の選手を引き出すとか、そこの質は高めていかないといけない部分です。今日はある程度できたところと、最後に決め切れなかった場面もありました。毎回質の追求という言葉になってしまいますが、サポーターの方々も不満に思っているところもあると思いますが、積み上げている最中です。結果的に勝利を届けられていない事実はあるので、最終戦はまたホームでやれるので最後は勝って終わりたいと思います。

前半にPK奪取に繋がりそうだった場面など狙っていた形が出たところもいくつかありましたが。
何度か理想的な形はありました。そういうシーンが出せたことをひとつのポジティブな材料として、その回数をどんどん増やしていきたいです

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MF 38梶川 諒太

試合を振り返ってください。
入りも悪くなかったですし、どちらがボールを握るかという中で少し徳島さんが引き気味に戦ってきた部分で自分たちが押し込んでいこうという展開になりました。ただ、そこから行けそうな部分もありましたが、点に繋がらないままの状態から相手の一発で点を取られてしまうというゲームになりました。もったいないと思いますし、あの一瞬だけ寄せが甘くなってしまいましたし、ああいうところは絶対にもう一歩寄せないとダメでした。そういう勝負の厳しさという部分ではまだまだ甘いのかなと思います。

前半は失点するまで攻守両面で自分たちのリズムで試合が運べていたと思いますが。
逃げられるとしんどいという気持ちがあったので、前からしっかりと嵌めに行くという狙いは上手くいったと思います。だからこそ絶対に勝ちに持って行きたかったですし、悔しい展開になりました。

先制点が重要な中で相手のワンチャンスに沈んだ形になりましたが。
失点後の前半の終わりも悪くなかっただけに後半から立て直していこう、という部分での最初のプレーで失点してしまったので、あそこは入りの部分でもっと集中していかないとダメでした。1点を取られることはサッカーではよくあることですが、そこから逆転していくためには2失点目は許してはいけないです。実際、1-2という結果になりましたが、あの2失点目がなければ、もっと良い試合になったと思います。そういう意味でその流れでの2失点は絶対に許してはダメでした。

1点差に追いついてからの流れであと一押しが足りない展開でしたが。
上手くボールを動かしながら隙を狙っていく展開でしたが、あとちょっとのところでのミスやコンビネーションの問題、中への入りなど少しゴールに迫り切れない場面がありました。そこは中でのコミュニケーションも含めて練習からもっと合わせていくしかない部分だと思います。そこは個人の質の向上も含め質の追求を続けていくしかないです。このサッカーを完成させていく上では個々の成長しかないと思っています。そこはグループとしてまとまっていくだけだと思います。

試合後に相手サイドから5-4のブロックを敷けば守り切れるという声も上がっていますが。
そこは最後のズレを合わせていくしかないです。得点できていないので相手にそう言われてしまっても仕方がない部分もありますが、しっかりと相手を押し込みながら最後の質を上げて行くだけです。

ボールホルダーに対して複数の選手が選択肢を与えていくという部分では改善も見られたと思いますが。
それはトレーニングで指摘されていた部分でもありますし、そこをみんながチャレンジしようとした結果だと思います。

次節の岐阜戦は今季ラストゲームになりますが。
これまでと特に何かを変える必要はなく、結果にこだわるのは当然ですが、相手どうこうではなくしっかりと自分たちがやるべきことをやって来年に繋がる良い試合にしたいと思います。

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MF 24奈良輪 雄太

試合を振り返ってください。
前半最後に嫌なタイミングで失点してしまいましたが、立ち上がりから自分たちのやりたいことが比較的出せて締まったゲームができていた中、少し空いたところで最後にシュートを打たれてしまいました。カミのことを攻めることはできませんが、少し不運な形で失点してしまいました。ああいうふうな失点もサッカーでは起こりうることなので、自分たちがその後の後半に前半と同じテンションで同じクオリティーでサッカーができたかと言えば、少し立ち上がりも含めて抜けていた部分があります。長いシーズンを考えれば、結局のところは自分たちで崩れてしまった試合だったと思います。

後半立ち上がりに関しては相手の勢いが強まったというよりも自分たちに緩さがあったという感覚でしょうか?
個人的にはそう捉えています。相手が立ち上がりから行こうと話していたかは分かりませんが、間違いなく追う展開はこちらだったので、攻勢に出たかったところを失点してしまいました。相手の置かれた状況を考えた時に、昇格を争う中で前半を1-0で終えて後半を迎えた中であの1-0の時間が長く続けば、相手も必然的にプレッシャーがかかったと思います。それがあの時間帯に1回のチャンスで決められたことは相手よりも、自分たちのところに問題があったと思います。そこは最終ラインの1人としてそう考えています。

前半は失点するまで攻守両面で自分たちのリズムで試合が運べていたと思いますが。
攻撃でも守備においてもストレスなく自分たちのやりたいことができていました。ただ、最後の失点場面は自分と同サイドの選手に決められてしまいましたが、普段であれば自分が見るべきところを少しパライバに見させる形になってしまい、そこでのマークのズレから打たれてしまったので、決して崩されたわけでもなく押し込まれたわけでもなかったので、本当に悔しいというかもったいない失点でした。ただ、強いチームはああいう場面で失点しないと思いますし、仮に失点したとしてもそこから引っくり返すだけの力があると思うので、それを含めて自分たちの力不足だと思います。

2失点目からしばらくの間、相手に少しボールを握られてしまう時間帯もありましたが。
2点目を奪われてから相手のサッカーがよりハッキリした部分もあり、今年引かれた5枚のブロックの相手に、自分たちがボールを握っていかに崩していくかを課題にしてきましたが、今日も同じような形になりました。0-2という形でしたが、その中で自分たちがこれまでと違うものを見せるチャンスではありましたが、セットプレー崩れの得点しかなかったので、少し消化不良な部分はあります。まだまだ自分たちの改善の余地だと思います。

最後の精度は改善が難しいテーマである一方、守備面で耐えるべきに耐え切るという部分も課題になっていますが。
拮抗したリーグ戦においてどのチームも先制点は大きいですが、今日は先制点に加えて0-2にされてしまうと、そこから勝ち点を取るのは非常に難しくなります。ウチのサッカーは0-2からでも引っくり返せるサッカーを目指していますが、それでも勝ち点をしっかりと奪うには先制点が大事なので、失点に関しては相手が自分たちを上回るものもありますが、ほとんどの割合は自分たちの問題だと思っているので、できる部分はしっかりと改善していかないと、来年目標を設定する中でそれを達成するのが難しくなってしまいます。

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MF 40藤田 譲瑠チマ

ホームデビュー戦となった試合を振り返ってください。
3回目の試合ということで慣れた部分もありましたが、スピード感の部分はまだ追いついていないというか、速さを感じました。これからしっかりと頑張って定着していきたいです。

トップでは初めての味スタでのプレーになりましたが。
個人的にはあまりどこでプレーするとか意識しない方なので、いつも通りにプレーできました。

リベロでのプレーでしたが、投入時に監督からどんな指示を受けましたか?
負けている状況だったので、勝ちに行くぞということと、テンポを上げろという指示を受けました。

攻撃面では高い位置に飛び出してボールを呼び込むなど積極性は出ていたと思いますが。
点を取らないといけない状況だったので、自分も点を取るための動きを意識してやりました。

守備面では少し相手に入れ替わられるなど課題もあったと思いますが。
自分の課題でもある球際に関しては一発目で負けてしまったところもあったので、ピンチに繋がった部分も含め改善していきたいです。

U-17ワールドカップを終えてからの最初の試合でどんな部分を出したいと考えていましたか?
世界のフィジカルの強い選手たちと戦った中で、そういう相手に対する工夫とかを見せたいと思いましたが、上手くいかない部分もありました。そこは反省点にしていきたいです。

ベンチからはどのように戦況を見ていましたか?
自分だったらどういうふうにやるのかとか、周りの選手を自分に置き換えてプレーをイメージしてすんなりと試合に入れるように意識していました。

持ち味の声でのサポートという部分はいかがでしたか?
それは入る時に保坂さんから、入った際には自分が声で味方を動かせと言われていました。また、全部自分が指揮を執れと言われていたので、いつも以上に意識していました。自分からの発信という部分を意識していました。

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