MATCH試合情報
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【試合展開】
1週間で3試合を戦う過密日程の2戦目は、味の素フィールド西が丘にギラヴァンツ北九州を迎えた。前節、幸先良く先制しながらPKで同点に追いつかれ、後半に猛攻でチャンスを何度も作りながらゴールを仕留めきれなかったヴェルディ。その反省を生かし、序盤から自分たちらしいパスワークから多彩な攻撃を仕掛けたい一戦となった。前節のV・ファーレン長崎戦でのコンタクトプレーで負傷した平本一樹は大事をとってサブスタートとなり、スタメンの2トップはアランとブルーノのブラジル人コンビとなった。またセンターバックには出場停止明けのコ・ギョンジュンが戻り、井林と2試合ぶりに後方を預かる形。
序盤から試合の流れを掴んだのはヴェルディだった。小雨が降ってスリッピーなピッチコンディションをものともせず、技術の差を生かしてボールをコントロールし、相手ゴール前に迫るシーンを作り出した。迎えた14分、自陣から走り出した安西幸輝が南秀仁からのパスを受けて右サイドで勝負を仕掛ける。相手を抜きに掛かりながらクロスを上げると、ゴール正面に走り込んでいたアランがオーバーヘッドシュートで豪快に合わせて3試合連続で先制点を挙げた。その後もボールをコントロールして試合を優位に進めていき、追加点こそ挙げられなかったものの危なげない試合運びで前半を終えた。
雨足が強くなってきた後半、よりスリッピーになったピッチに慣れない相手に対して、ヴェルディはスピードと強さを前面に押し込み、一気に畳み掛けに出た。しかし最初の10分ほどで決め切れないと、徐々に流れが相手に傾いていく。バイタルエリアであわやという場面を作られるが、佐藤優也のファインセーブなどで難を逃れた。この流れを変えるために永井秀樹と平本一樹を投入すると、当初はゲームコントロールを落ちつけられなかったが、徐々に前線と中盤でボールが収まるようになりカウンターから反撃に出た。そして、84分に試合を決める1点が生まれた。相手陣内の浅い位置でボールを受けた永井が、左サイドからスペースへ走り込んでくる澤井直人に絶妙なスルーパス。相手ゴールキーパーをおびき出す絶妙安コースとスピードのボールは澤井の走り込むスペースにマッチ。ゴールキーパーの鼻先で澤井がボールをワンタッチで浮かせ、ボールがゴールへと流れ込んだ。日頃から居残りでシュート練習をしてきた師弟コンビの成果が、試合を決める終盤の追加点となって勝利を呼び込んだ。
連戦の中でしっかりと結果を出しているヴェルディ。次節は中3日で敵地に乗り込み、コンサドーレ札幌と対戦する。序盤のスタートダッシュを占う大事な一戦でこの良い流れを続け、着実に勝ち点を積み上げていきたい。
【試合後選手コメント:FW 9 アラン・ピニェイロ選手】
――先制ゴールの感想を聞かせてください。
「おかげさまで素晴らしいゴールを決めることができました。ただ、一番大事なのはチームが勝ったことで、それを本当にうれしく思っています」
――ゴールシーンを振り返ってください。
「コウキ(安西選手)から素晴らしいクロスが来ました。少しボールが後ろに行っていたので、自分も下がりながら、その時に頭に浮かんだバイシクルシュートを決めることができて良かったです」
――ゴール場面のアイデアはいつ浮かんだのでしょうか?
「ボールが上がって自分の近くに来た時に少しボールが後ろだったので、ヘディングするのは難しいと思い、ああいうアイデアが浮かびました」
――ああいう形のスーパーゴールは以前にも決めたことがありましたか?
「いや、今回が初めてです。ただ、今後もああいうゴールを決めていきたいです」
――今日は守備面でもハードワークしていましたね。
「そうですね。自分だけでなくチーム全体で失点を防ぎ、よく我慢できたと思っています」
――ブルーノ・コウチーニョ選手を含めて周囲の選手たちとの連係はいかがでしたか?
「彼とはコミュニケーションを非常に取りやすいので、それで彼とはコンビネーションも上手くいっていると思います。ブルーノ以外の選手とも日に日に連係が良くなっていると思います」
――入団会見で持ち味とおっしゃっていたフィニッシュの精度という部分はいかがでしょうか?
「まだまだ決定力という部分では足りない面がありますが、これからもっと良くしていきたいと思っています」
――3試合ぶりの先発でしたが、どんな気持ちで試合に臨みましたか?
「レギュラーかどうかは関係なく1週間一生懸命に練習に取り組んで、自分の力でポジションを取り返すという気持ちでいました。そして、自分の力を存分に発揮できたことが、ゴールという結果に繋がったと思っています。ただ、レギュラーか控えかは関係なくいつもチームのために全力を尽くしたいと考えています」
――サポーターの方々にメッセージをお願いします。
「この勝利はサポーターのみなさんに捧げたいと思っています。本当にサポートして頂きありがとうございます」
【試合後選手コメント:MF 14 澤井直人選手】
――ゴールシーンを振り返ってください。
「本当に永井さんには普段から迷惑ばかりをかけていて、練習後に自分のシュート練習に付き合ってもらっています。だから、こうやって永井さんのアシストからゴールできたことは、ゴール以上にうれしいです」
――永井選手からのパスをきっちり決めることができて良かったですね。
「そうですね。ほぼほぼ永井さんのゴールですが、絶対に見ていてくれると思っていたので、信じてゴール前に走って、あとは普段のシュート練習のイメージ通りに決められて良かったです」
――永井選手の非常に思いのこもったパスでした。外していたらまずかったのではないでしょうか?
「そうですね。チョー優しいパスだったので、内心では“キター”と思いました。あの人ならではのパスでした」
――得点後に永井選手に何か伝えましたか?
「タメ口でナイスボールと言ってしまいました……」
――永井選手と居残り練習をしているとおっしゃっていましたが、そのキッカケを教えてください。
「それまでは一人でシュート練習をしていたのですが、それを永井さんがずっと見ていてくれました。そして、“それではダメだ”とアドバイスしてくれて、それからは永井さんがパス出しをしてくれるようになりました。永井さんのパスからイメージをしてシュートを打てと言ってくれて、そこからはほぼ毎日一緒に練習をして、それが自信になりました」
――やはり永井選手には感謝していますか?
「感謝しかないです」
――西が丘との相性が良いですね
「そうですね。(これまでプロで決めた)2点ともに西が丘だったので、今日は獲れて良かったです」
――あの時間帯まで運動量が落ちませんでしたね。
「今日はあまりボールに絡めていなかったので、ゴールという結果を出すことができて自分の中で安心しています」
――かなりスリッピーなピッチでしたが?
「ドロドロしているというよりは、スリッピーな感じでした。そういったピッチでは自分のバランス力も大事ですし、ああいうグラウンドは海外ではわざとピッチに水を撒いたりしているので、今日のようなピッチでプレーできなければ、海外では通用しないです。だから、適応できるようにやっていきたいです」
――平本選手と永井選手の投入で試合の流れが変わったように見受けられましたが?
「僕たちが浮き足立っていたところを落ち着かせてくれましたし、自分たちもやりやすかったです。(平本)一樹さんと永井さんにボールが入った時は、信じて前に上がって行くということは練習の時から共通事項になっているので、今日はそれが上手くできたと思います」
――今日の試合を勝ち切ったことはチームにとって大きかったですね?
「そうですね。ヴェルディはこれまで2点目がなかなか入らなかったので、2点目が獲れたことはでっかいことだと思いますし、3連戦の中でチームの体力が落ちている中で勝ち切れたことは、チームの雰囲気という部分でも良かったと思います。すぐに札幌戦があるので、次に向けて気を引き締めていきたいです」
――今日の試合で3戦負けなしです。
「そうですね。ホームで連勝できているので、次の札幌戦を勝って2勝1分で3連戦を終わりたいと思います」
――サポーターの方々にメッセージをお願いします。
「今日も雨の中、応援に来て頂いて本当にありがとうございます。みなさんの応援は本当に選手たちの励みになっています。これからも頑張ります」
【試合後選手コメント:MF 45 永井秀樹選手】
――今日の試合を振り返ってください。
「結果的にはきちんと2-0で勝ち点3を取れたことはチームにとって非常に良いことだと思います」
――澤井選手のゴールをアシストした場面を振り返ってください。
「狙い通りですね。ただ、澤井君だったので、外すかなという気持ちもありました。あれを外した後にどうやって怒ろうかなと考えていました(笑)。 まあ、決めてくれて良かったです。あれは決めてくれないとどうにもならないですね(笑)。 きちんと彼も普段から練習をしていますし、ちゃんと自信を持って決めてくれたのは良かったと思います」
――澤井選手を含めて若手選手のシュート練習に付き合っているそうですが、その成果が表れたという感じでしょうか?
「いやいや。永井塾というのが、少しブームになっているようですが、若い選手は才能があると言われてもそれをきちんと努力し続けないと、宝の持ち腐れになってしまいますし、自分たちも自分の経験を踏まえて、もっとやっておけば良かったという思いもあるので、それを若手に託したいという気持ちもあって、できるだけ付き合うようにしています」
――永井選手から見て澤井選手は才能のある選手なのでしょうか?
「巧いという才能は別にして、本当に上でやれるという意味での才能はあると思います。そこは自分の良いところを伸ばしてやっていってもらいたいと思いますし、そういったところがヴェルディのこれからの未来に繋がってくと思いますし、若手がどんどん活躍してくれることがヴェルディのためであり、日本サッカーのためになると思います」
――ピッチに入る際に監督からどんな指示を受けましたか?
「攻め込まれている時間も長かったですし、自分たちがボールをキープする時間も短かったですし、自分と一樹(平本選手)が入ることで、できるだけボールをキープしてゲームを支配できるようにとの指示を受けました」
――後半途中からシステムを、三竿選手をアンカーに据えた4-1-4-1に変更し、ボール回しにリズムが生まれましたが?
「もっとボールをきちっと動かしても良いと思っていました。そこは三竿なんかが、年は若いですが、それはピッチに立てば関係ないので、もっと自信を持ってゲームをコントロールしてくれればと思います」
――昨シーズンはホームでなかなか勝てなかった中で、今季はホーム2連勝です。
「やっぱりホームで勝つということが、ヴェルディをこれからサポートしてくれる人たちの色んなプラスに繋がっていくと思います。そういう意味ではホームできちんと良いサッカーをして勝つことが重要だと思います」
――去年は追加点を奪うというところが課題でしたが、ここまでは良い調子なのではないでしょうか?
「そうですね。まだまだ改善すべきところはありますし、もっと試合巧者になっていかなければなりません。そういう意味ではきちんと追加点を獲っていきながら、ゲームを支配してコントロールするサッカーを突き詰めていきたいです」
――今日に関しては良い時間帯に追加点を奪えましたね。
「あそこで2点、3点と奪うことが、チャンピオンチームになるとできるので、そこを目指してやっていけるようにしていきたいです」
――ご自身のコンディションはいかがですか?
「調子は本当に気持ちよくサッカーをやらせてもらっていますし、チームの雰囲気も良いと思います。これからもチームの力になれるように頑張っていきたいです。その部分に関してはいつも通りです」
【試合後選手コメント:DF 3 井林章選手】
――水戸戦に続いてコ・ギョンジュン選手とのコンビでクリーンシートですが、何か特別なものがありますか?
「いえいえ。今日は正直、ユウヤ君(佐藤選手)に助けられた場面が多かったです。ちょっと、後半バテてきて相手も足が止まってルーズな展開になったので、その中でユウヤ君の貢献が大きかったと思います。もちろん、相手が外した場面もあったので、もう一度映像を見返して修正していきたいです」
――前半は相手の枠内シュートがなかったと思いますが、後半は疲れの影響が出たという感じでしょうか?
「プレスを皆でかけるという約束事があったので、ラインもコンパクトに保つ必要もありました。ただ、それを90分間継続できなかったので、ルーズな試合になってしまいました。ただ、ルーズな展開になるならば、割り切ってラインを下げてしまうとか、やり方を変えてしまっても良かったのかなと思っています。後半の終わりに関しては、相手のセンターバックだけをフリーにして、ブロックを作る形になりました。それをもっと早い時間帯からやっても良かったと思っています」
――タイプの異なる相手2トップに対して気を付けた部分を教えてください。
「徹底的にチャレンジ&カバーやポジショニングを細かく修正して、できるだけ自分たちの間に相手を入れさせないようにしました。また、横の関係は絶対にルーズにしないように心掛けていました」
――空中戦という部分では今日のバックラインのメンバー構成はかなり安定していましたね。
「前からのプレスが効いていたからこそ、うまく跳ね返すことができていたと思います。明らかに不利な状況で蹴られたことは少なかったですね」
――去年であれば今日のような展開では勝ち切れないことも多かったですが、今日の勝利はチームとして大きく成長した部分ですね。
「そうですね。流れからもしっかりと得点を獲ることができて、そこは今までなかなかなかった部分ですし、セットプレーが得点源だったところ、今日は良い感じで獲れたのでそれはプラス材料です」
――去年は得点力不足に悩まされましたが、今季は金沢戦以外得点できていますが、その部分はDFとしても助かっている部分ですか?
「ウチは先制点を奪うことが重要なのは全員が分かっていると思いますし、それを獲り切ることができているのは良いことです。先制点を獲った試合でウチはほとんど負けていないので、先制点を奪えるとみんなの意識としてプラスに働いていると思います」
――上位が詰まってきている中で次節はアウェイの札幌戦ですが?
「相手がどこであれ、自分たちの良さをどう出せるかが重要で、逆に相手のストロングを出させないのが、自分たちディフェンス陣の仕事だと思っています。そこは相手を分析し、1試合1試合戦っていきたいです」
――チーム内で良いポジション争いができていますね。
「毎試合毎試合何かしらの刺激がないとチームがルーズになりがちなので、サブや出る可能性がある選手が頑張ることは自分たちにも刺激になりますし、本当に今は良い競争ができています。これをシーズン通してできると、毎試合毎試合の緊張感も変わりますし、チームとして欠かしてはいけない部分だと思います」
【試合後選手コメント:DF 5 福井諒司選手】
――今日は結果だけでなく実りの多い試合だったのではないでしょうか?
「そうですね。連戦の中で運動量も必要ですし難しかったのですが、自分の役割としては守備からディフェンスラインで声を出して周りを統率することを意識していました」
――続けての先発出場で攻守に安定感のあるプレーを披露していますね。
「そうですね。自分も意識してコーチングをして味方を動かすなど、良いコミュニケーションができています。今日も失点をゼロで終えることができたのもそういった連係の賜物だと思っています。ディフェンスだけでなくボランチもみんな意識して守備をしてくれているのが、今日の無失点に繋がったと考えています」
――攻撃面に関してはオーバーラップこそ少なかったですが、良いフィードを前線に供給していましたね。
「自分のプレースタイルではドリブルとかを得意としていないので、そこはチーム全体も分かってくれているので、自分の出せる特長を攻撃では出していこうというつもりでプレーしています」
――昨シーズンはケガの影響でシーズン大半を棒に振る形となりましたが、ここまでのコンディションはいかがですか?
「全然問題ないです。身体も動きますし、しっかりと1試合1試合を決勝戦のつもりでやれています」
――U-22日本代表帰りの安在選手が戻ってきますが、ここまでの好パフォーマンスで監督の選手起用を悩ませるのではないでしょうか?
「そうですね。自分も負けたくないですし、もしそこで自分が先発を外れても、それがチームにとってベストな選択なら構わないです。ただ、個人的にはチームの力になれるような仕事をしていくだけです。だから、お互いに高め合いながらチームが勝てるようにやっていきたいです」
――上位が詰まってきている中で次節はアウェイの札幌戦ですが?
「相手によって特別に変わることはないので、とにかく目の前の1試合に集中していきたいです。その先のことはあまり考えていません」
【試合後選手コメント:GK 1 佐藤優也選手】
――去年であれば今日のような展開では勝ち切れないことも多かったですが、今日の勝利はチームとして大きく成長した部分ですね。
「そうですね。そういう部分では2点目を獲れるということは大きいことですし、獲り切れる選手もいて、それは良いことですね」
――ご自身としては水戸戦に続き2試合目のクリーンシートですが、好セーブを連発した今日の方が手応えはありますか?
「そういう部分でどういうふうに捉えるかですが、個人的にはもう少し未然にピンチを防ぐという点で、コーチングで補っていきたいです。コーチングに関しては、(GKコーチの)土肥さんが得意なのでそういう部分を土肥さんと話して未然に防げるようにしていきたいです。ああいうシュートを許した部分でも未然に防げた面もありますし、そういう部分を突き詰めていけば、打たせないところを自分のコーチングでできればもっと上のレベルに行けると思います」
――声という部分に関しては後ろからかなり出ていますが、中盤から前が少し大人しい印象ですが?
「その部分はもうひとつ前にチュウさん(中後選手)もいますし、そういう部分で行くべきところ、行かないところのコミュニケーションはできていますし、チュウさんが間に入ってうまくやってくれていると思います」
――バックラインに関しては少しメンバーが変わっていますが、熟成度はいかがですか?
「左サイドでは安在が代表に行っていましたが、リョウジ(福井選手)がレギュラーを奪うのではないかという仕事をしていますし、今は勝利に貢献しているので、この先もレギュラーでやっていくだけの力を見せてくれています。(安在選手が)帰ってきてもポジションはないぞというようなレベルの高い争いをしてくれています。出場停止から戻ってきたジュン(コ・ギョンジュン選手)も安定したプレーをしていると思いますし、みんなが本当に切磋琢磨しています。それが良い効果を生んでいると考えています」
――今節の北九州戦に続いて次節も古巣の札幌との対戦になりますが?
「基本的にやることは変わりませんが、古巣というのは意識しなくても力みが出るものなので、本当に落ち着いてやっていきたいです。札幌とは今日の北九州と同じように何度も対戦しているので、そういうことをあまり意識せずにやっていきたいです」
【試合後監督コメント: 冨樫剛一監督】
――試合を振り返ってください。
「現在、自分たちが1勝2分1敗の五分だった中で、今日のホームゲームで自分たちが一歩前に行くための戦いをしようと、話していました。そのためには本当にこのゲームが“戦い”であること、自分たちは少しファウル数が多いとか、イエローカードが多いとか、データでは出ていますが、日頃の練習から自分たちが球際で行くとか、攻守の切り替えを追求しています。トレーニングの中では選手が簡単に倒れず、連続性のある練習ができているので、そういったプレッシャーの中でうまく戦うことができれば、本当に勝利を手にすることができると思っていました。そして、選手はキックオフから続けてくれたおかげで勝つことができました。また、西が丘というスタジアムの中で本当にファンの熱い思いが、非常にダイレクトに自分たちに伝わりました。そういった後押しをもらいましたし、このゲームを見て、また試合を観に行きたいと思ってくれたらうれしいと思いますし、この結果がエイプリルフールではないことを願いたいと思います(笑)」
――後半半ばに永井選手と平本選手のベテランコンビを同時投入した意図を教えてください。
「自分たちがなかなかボールを落ち着かせられなかったことと、ブルーノ(・コウチーニョ選手)が中盤に下がってくることで、なかなか前線でタメを作ることができませんでした。そのため、少しボールを持つ時間を増やそうという意図で永井秀樹と平本一樹を入れました。彼らを入れてから10分ぐらい、その意図が伝わっていないように見えましたが、突然スイッチが入ったことと、システムを4-1-4-1のような形にして、三竿をアンカーに置いて、中後と永井の距離感を良くしたことで、自分たちの時間を取り戻すことができました。また、ボールを動かしてボールを見せることで、ああいうふうに澤井が2列目から出て行く。あるいは、相手がボールウォッチャーになる場面を作れたと思います。あそこを逃さない永井秀樹の視野の広さは、自分がやってほしい以上のことをやってくれました」