MATCH試合情報
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【試合展開】
新型コロナウイルス感染拡大の影響で約4か月遅れたなでしこリーグの開幕。日テレ・東京ヴェルディベレーザも、いよいよ新シーズンの開幕を迎えた。チームの主軸だった田中美南、籾木結花が抜け、この一戦でも若手選手を積極的に起用した。
開始直後からボールを保持して相手陣内で試合を進めていくベレーザ。約3年ぶりに怪我から戻ってきた村松智子と土光真代が後方から上手くバランスをとり、高い位置で相手を押し込む。しかし、バイタルエリアには迫るものの、なかなかゴールが遠いままアディショナルタイムを迎える。提示されたのは4分。そのほとんどが経過した90+3分、左サイドからつないだボールが高くポジションをとった土光のもとへ入ると、思い切りよく右足を振り抜いたシュートが変化しながらゴールに吸い込まれ、劇的な形で勝利を挙げた。
試合内容を振り返ってください。
試合内容はさることながら、まずはこの試合を行うことができて、ここでプレーさせてくれたすべての皆様に感謝したいというのが試合のことよりもすごくよく思うことです。
活動休止や開幕の遅れなど、チームのマネジメントですごく苦労されたのではないかと思います。
ほとんど選手に任せるしかなかった部分も多かったので、その中でコミュニケーションをとりながら、スタッフみんなで把握して進めていました。こういう状況なので行き届かないところもありましたが、その中で選手一人ひとりが自覚を持って取り組んでくれていたので、そっちに救われた部分が大きいと思います。
今日の試合の最後、決勝点は個人の判断の部分が大きかったと思います。チーム戦術と個人の判断のバランスがとれているチームである証明だと思います。
田中と籾木が抜けて、その分、経験値の少ない若い選手が先発で出場したり、その選手たちの交代でまたさらに若い選手たちが出てくるという状況でした。その選手たちにチームプレーを細かく求めるということではなく、選手一人ひとりが試合に出ることで責任感を強く持って個人のレベルを上げてもらいたい、という強い願いがあります。今日はそのことに関しては、もっとアグレッシブに挑戦する気持ちを持って取り組めたのではないかという気持ちは少しあります。そうした部分を出していきながら、チームの中に融合していけたらいいなと思います。
村松選手が約3年ぶりに怪我から復帰しました。
チームメイトにとってもそのことがすごくモチベーションになっていましたし、去年から少しずつできるようになって、本人も紆余曲折がありながら、グラウンドに近づいてくる段階で、彼女が持っている才能の部分とチームがどういったことに取り組んでいるのかということを自分の中で持って、グラウンドに立った時には喜びを持って表現してくれました。なので、試合に出場させることにためらいはありませんでした。
DF 2清水 梨紗
本日の試合を振り返ってください。
相手が前からきたり、ちょっとセットしたり、試合の中でいろいろ変えてきたなかで、自分たちがボールを持つ時間がすごく多くて、そのなかでどう点を取っていくのかっていうのがすごく難しかったです。最後に(土光)真代がミドルシュート決めてくれて勝てたのはすごく大きかったと思います。
なでしこリーグ開幕を迎えた感想を教えてください。
待ちに待った、なでしこリーグ開幕だったので楽しみのほうが大きかったです。コンディション的にきつい試合にはなりましたけど、これから徐々にコンディションも上げていければ良いかなと思っています。これから難しいシーズンになっていくかなとは思いますが、そのなかで勝ちに繋げていくことがすごく大事だと思うので、今日ひとつ勝てたことはチームにとって良かったですし、良いスタートを切れたと思います。
前人未踏の6連覇に向かう意気込みをお願いします。
優勝という目標がありますが、一つひとつ積み重ねて、その結果が優勝に繋がるというのをずっと繰り返してきてきたので、そのスタイルは変えずにこれからも1試合1試合を大事に勝ちに繋げていきたいと思います。
DF 4土光 真代
本日の試合を振り返ってください。
色々な状況が重なって難しい初戦だったので、とりあえずどんな状況でも勝つということをチームで求めていて、それにプラスして離脱していた選手たちの復帰試合になりました。特に村松智子選手は3年ぶりの復帰というのもあって、自分の中ではその思いが特に強かったので、ギリギリでしたが、みんなで守って最後は勝てたので良かったと思います。
得点シーンを振り返ってください。
相手に引かれる状況だったので、どこかでミドルは効いてくるのかなと思っていました。みんなが結構押し込んでくれて、相手を揺さぶってくれたので自分のスペースも空いて最後は思い切り打ったので、入ってよかったです。体力的にあの時間はきつかったですけど、何が何でも勝ちたかったので思い切り打ちました。
リモートマッチの影響は感じましたか。
サポーターやお客さんの声援はすごく力になっているので、それがなかったのは寂しいです。ですが、中継等を見て応援してくれている人が多くいるというのは知っていました。選手はどんな状況でも結果を残さないといけないので、その中で勝てたのは本当に良かったと思います。
前人未踏の6連覇に向かう意気込みをお願いします。
難しいシーズンになると思いますが、その中でも優勝を目指すのはもちろんですが、ベレーザは目の前の1試合1試合に全力を注いで、その結果が優勝になれば良いと思っています。まずは目の前の試合に練習の成果を出せるようにしたいです。
FW 9植木 理子
本日の試合を振り返ってください。
90分を通して苦しい時間もありながら、点が取れない中で焦ることもありましたが、勝利を掴めたというのはチームとしてすごく良かったなと思います。
なでしこリーグ開幕を迎えた感想を教えてください。
ここまでサッカーの試合ができないことは人生でなかったので、まず試合ができることに幸せを感じましたし、やっぱりサッカーは楽しいなと思いました。サッカーができない時間が長く、試合に向けた準備期間は短い中での開幕でチーム力が問われると思います。そういった中では短い時間でしたけど良い準備ができたのかなと思います。
“新9番”としての初試合の感想を教えてください。
個人としては、やはりゴールを決めたかったので悔しい部分もあります。そこはこれからどんどん練習して、こうした試合でゴールを決められる選手になりたいです。
次節への意気込みをお願いします。
次節もリモートでの応援になると思いますが、熱い応援を画面越しからよろしくお願いします。
DF 3村松 智子
3年ぶりにピッチに立った感想を教えてください。
練習試合でも何試合かピッチに立ててはいましたが、実際に公式戦となると試合前からずっとドキドキしていました。昨日も寝れなかったですし、最後に出た試合を何回も思い出してしまって、気持ちがワクワクして落ち着かない久しぶりの感覚でした。最初はワクワクしていましたが、試合が始まってプレーしたら怖さもあって硬くなってプレーしてしまっていたかなと思います。その中でも、ベンチの声がよく聞こえて、チームメイトが『お帰り』と声をかけてくれたり、一つひとつプレーに『ナイス!』と言ってくれるのでリラックスしていけたかなと思います。開幕戦で復帰できそうだなという感覚は全然なくて、キャンプではあまり自分のプレーが上がって来なくて。コロナの影響での活動自粛を挟んでから、みんなと練習する時間が多くあったので、全体練習が始まってから徐々に自分らしいプレーができてきたかなと思います。リハビリ中は、仲間たちがタイトルを獲る姿を外から見ていて悔しさもあって、素直にチームが勝つことは嬉しいですけど、自分もそこに立ちたいという思いもあって複雑な気持ちもたくさんありました。何回も怪我してきて、ここまで長くかかってしまったのが初めてだったので、そこに自分が立つ姿を想像できなかった時が1番辛かったです。
ファン・サポーター、ここまでお世話になった方々にメッセージをお願いします。
この3年間信じて待ち続けてくれたクラブと、チームメイトに1番お礼を言いたいです。ファン・サポーターの皆さんが、自分が試合に出ていない間も横断幕を出してくださったり、ユニフォームを買ってくれている方もいて、そういう方の声とかが私のリハビリの原動力になりました。本当にありがとうございます。今はコロナの影響でリモートマッチが続きますが、皆さんの前で思い切り走って元気な姿を見せることが最高の恩返しだと思うので、それまで絶対に怪我しないように、もう二度と怪我しないように良い準備をしていきたいなと思います。たくさん支えてくれた人に感謝の気持ちを伝えたいです。ありがとうございます。