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2021-22 Yogibo WEリーグ 第14節  日テレ・東京ヴェルディベレーザ vs ノジマステラ神奈川相模原
2022.03.19(土)14:00 KICK OFF

COLUMN

シーズン途中の新戦力がもたらす刺激

文=馬見新拓郎

WEリーグ再開後の各チームを取材していると、ウインターブレイク中に加入した選手たちの活躍ぶりがうかがえる。EL埼玉の三浦桃(←NGUラブリッジ名古屋)、千葉Lの千葉玲海菜(←筑波大在籍中、特別指定)、AC長野の岩下胡桃(←山梨学院大)、久保田明未(←日本体育大・日体大FIELDS横浜)、太田萌咲(←JFAアカデミー福島)などが早速それぞれのチームで存在感を示している。

今節ベレーザが対戦するN相模原でも、ウインターブレイク中に加入した杉田亜未(←伊賀FC)と出耒村亜美(←東洋大)が大きな戦力となり、その影響でチームも上向きつつある。特に杉田は2021シーズンのなでしこリーグMVPを受賞し、満を持してWEリーグチームへ個人昇格。2月に合流したばかりだが、「意識してコミュニケーションを取りながら、自分の持ち味を出しつつ、チームに馴染んでいけるようなプレーを心がけてきた」と、早くもチームへのフィットに手応えを得ている様子だった。

ベレーザも高卒の藤野あおば(昨季から特別指定)がAC長野とのリーグ再開初戦で初先発を飾り、主に右サイドから何度も攻撃の形を作った。竹本一彦監督は「彼女は中央もできる選手なので、そこでのプレーにも期待している。得点が欲しかったが、その片鱗は見せてくれた」と期待を込めていた。また、S広島R戦ではメニーナから昇格したばかりの木村彩那が試合終盤にWEリーグデビューを果たしている。


3月12日のS広島R戦に途中出場した木村彩那

秋春制を採用しているWEリーグは、現状でシーズンがズレているなでしこリーグや学生チームからの新戦力に大きな刺激を受け、一層おもしろいリーグになっている。シーズン途中からチームに溶け込んで戦力になることは容易でないと想像するが、こういったシーズン途中でのチーム変容も、秋春制の一つの醍醐味なのかもしれない。Jリーグでも検討されている秋春制にどんな効果があるかは、日本サッカー界全体としても注視しているところではないだろうか。

一方で、ウインターブレイクでの補強は最小限にとどめ、現有戦力で春のWEリーグ閉幕まで走り切る意向が感じられるチームもある。シーズンを終えた時に、どちらを選択したチームがより良い結果を残しているのか。WEリーグ後期の見どころの一つになりそうだ。