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2021.07.30

ONE FLAG 〜パートナー企業とともに創る新しい価値〜 第9回 東京スポーツ・レクリエーション専門学校と東京ヴェルディ

東京ヴェルディを様々な面で支えていただいている、パートナーの皆さま。それぞれに特別な想いを持って、クラブをスポンサードしていただいています。これまでの一般的なスポンサーという枠を超えて、クラブと企業が共に歩んでいくコミュニティのような未来を描く東京ヴェルディ。

 

『ONE FLAG 〜パートナー企業とともに創る新しい価値〜』と題して、ヴェルディファミリーの仲間同士で、様々な思いや未来について本音で語り合う本企画。

 

対談を通じて、お互いの思いを共有し、目線を合わせながら目指す未来を描いていきます。

 

第9回は様々なスポーツ分野に関わる多種多様な職業で、即戦力となる人材を育成している東京スポーツ・レクリエーション専門学校(以降TSR)さんにご登場いただきました。

 

対談に参加していただいたのは、TSRより青木 雅史様(中央)と大木 英里香様(写真右)、東京ヴェルディパートナー営業部の原田 梨紗(写真左)、ファシリテーターとして東京ヴェルディパートナー営業部プランナー八木原 泰斗が、スポーツビジネスでの専門教育における実習という機会の重要性や9年という期間で変化していった取り組み、そして見据える未来について伺いました。

(以降敬称略)

 

教室では気付けないことを教えてくれる実習

 

八木原 本日はよろしくお願いいたします! クラブとパートナー企業が対談を通じて、互いの価値を再確認し、伸ばし合ったり、一緒に施策を行うキッカケになればと思い、始まった本企画は第9回目になります。

 

さて、はじめにサポーターの方や他のパートナー企業向けに、TSRさんがどのような学校かお伺いできますか?

 

青木 私たちの学校は1995年に開講したスポーツの学校です。もともと健康管理のプロフェッショナルを養成する学校としてスタートしまして、その後スポーツトレーナーをはじめ、現在ではスポーツビジネス科という、スポーツマーケットの拡大に貢献出来るようなスポーツビジネス人材の育成も行なっており、スポーツ業界に人材を送り出している学校です。

 

八木原 ありがとうございます、では東京ヴェルディのパートナーになっていただいた経緯を教えていただけますでしょうか。

 

青木 当時から担当が変わってしまっているのですが、スポーツビジネス科が立ち上がった2013年です。スポーツ業界に貢献できる人材を育成しようというタイミングで、カリキュラム上現場実習が非常に有効と考えました。

 

色々なプロスポーツチームとお話させていただく中で、本拠地を同じ東京に置く東京ヴェルディさんとお付き合いを始めさせていただきました。

 

八木原 今現場実習というお話が出ましたけれども、具体的にどのような取り組みを行っているか教えていただけますか?

 

青木 我々は学校組織ですので、学生の教育効果という部分を第一に考えております。在校生を実習という形でヴェルディさんに受け入れていただき、現場でのリアルな仕事体験をさせていただいています。

 

スポーツトレーナー科の学生はベレーザさんでチームトレーナーとして経験させていただきましたし、スポーツビジネス科の学生はホームゲーム開催の運営をはじめ、フロントスタッフとしてご一緒させていただいている形です。

 

八木原 実際にヴェルディへ来てくれている学生たちは、自ら希望して来てくれているのですか?

 

大木 実習は2年間ありまして、ヴェルディさん以外のチームやメーカーへ実習に行く選択肢もあります。本校では2年生が1年間やってきた経験を入学してきた1年生にプレゼンして、そこから1年生は自分たちで実習先を決める形になります。なので、1年生はプレゼンしてくれた2年生と一緒に実習するんですよ。

 

原田 オープンキャンパスなど入学前の高校生への説明会でも、ヴェルディでの実習をプレゼンしていただいていると伺っています。

 

青木 入学を検討してくれている高校生たちに、色々なプロジェクトを説明する中で、ヴェルディで実習している在校生が、こんな授業や実習をしていますとプレゼンしてくれたことで、入学してくれた学生も居ます。

 

うちにみたいに実習という科目をメインに置いている学校って少ないんですよね。在学中からJリーグのヴェルディさんで、フロントスタッフさんたちと一緒に経験を積ませてもらえるという部分を入学の動機にしてくれる学生も多いです。

 

大木 昨年東京ヴェルディパートナー営業部の佐川さんに夏休みのオープンキャンパスで授業していただいたんですけども、それが印象的で、今年ヴェルディプロジェクトに参加したという学生も何人か居ます。

 

 

八木原 とてもありがたいお話です!ヴェルディでの実習がTSRさんのカリキュラムに貢献できているようでなによりです。では、少し話戻りまして、スポンサーを始めた当初思い描いていた理想像やヴェルディに期待していたことはありましたか?

 

青木 やはり教育効果という部分が1番重視していたポイントですね。ヴェルディさんからは『うちはベンチャーです』とずっと言ってくださっていて、やりたいことがあったら遠慮なく言ってくださいね、という裁量や自由度が多いスタンスだったのが大きかったかもしれないです。

 

大きなチームや組織だとセクションごとに対応が違ったり、部署ごとに縦割りで、学生の教育効果がそれほど見込めないという懸念もありました。学生にとって一つのことのみしかできないのではなく、色々な部署で色々なことを経験させて頂けるという要素が、当時期待としてあったのかなと思います。

 

八木原 ヴェルディにはベンチャー的なマインドや発想が根付いています。巷では、『スポーツクラブにインターンへ行くと、実際の業務とは程遠い雑用が主で、スポーツ業界自体に幻滅してしまうという事例も多々聞かれます。』 そういうことを絶対にさせたくないというのは、歴代の担当が強く意識していたことでもありますし、おっしゃっていただけて嬉しかったですね。

 

青木 教室だけでは気付けないことというものが多くあるんですよね。先生ではない人、例えば原田さんのようなフロントスタッフと交流を持って初めて実感することや、知ることはとても多いんです。現場に行かせていただいて、学生が自ら体験して、という流れが今後即戦力を養成していくなかで非常に重要な要素だと感じています。

 

互いにフィードバックし合いより良い関係性へ

 

八木原 ではパートナーとしてご一緒してきたなかで、嬉しかったことをお聞きしても良いですか?

 

青木 TSRの卒業生で、現在東京ヴェルディチケット営業部の杉田さんを採用していただいたことですかね(笑)!半分冗談なのですが半分本気で、学生にとって実習でお世話になったヴェルディさんに、先輩が認められて採用されたというストーリーがあることがモチベーションに繋がりますし、学生募集にも有効なんですよ。

 

原田 スクールコーチという形で採用させていただいた学生さんも居ます。実習の中で現場から評価されて採用に繋がるケースもありますので、ビジネスだけでなく現場やコーチみたいなところもより連携を深めていきたいです。

 

八木原 今年エキップメントマネージャーになったメンバーは、元々スクールのコーチをしていたんですよ。少し遠回りにはなりますが、様々なキャリアの可能性もありますし、ヴェルディは部署間の連携ができているので、うまくシナジーを出していければと思います。他に定量的な効果が出ているような部分はありますか?

 

大木 定量かはわかりませんが、目標に出来る卒業生が実際にヴェルディさんで働いているとことは、学生を勇気づけているポイントだと思います。学生にとって地続きになっているイメージが湧くというは大きいんじゃないでしょうか。

 

青木 我々はやっぱり学校組織ですので、学生の教育効果を一番に考えます。ここに対してアプローチできるヴェルディさんというのは非常にありがたい存在ですね。

 

八木原 お話伺っていて、当初の思惑とギャップなく実習が実施できているというのが嬉しいポイントだと思いました。

 

青木 何年もお付き合いを続けていく中で、関係性や経験が積み上がって今のような良好な関係になった部分はあると思います。最初はヴェルディさんのイメージとこちらのイメージがずれていたところもありましたし、学生からそういった声も上がっていました。

 

それに対してこちらからもっと幅広く教育効果が出る形をご提案をさせていただきましたし、ヴェルディさんもそれに対して真摯に応えてくれました。また、ヴェルディさんから学生へのフィードバックも丁寧に伝えて頂けるようになりましたし、こういったことが積み重なって、互いにより良い形でのお付き合いに進化していきました。

 

八木原 違和感があった時点でしっかりご意見いただけたことに感謝です。我々もそれに答えられて良かったですし、理想的なパートナー関係になれていると思いました!

 

では学生さんにも聞いてみたいと思います。岡村さんがヴェルディで実習することになった経緯を教えて下さい。

 

岡村 小さい頃からサッカー観戦が好きで、高校生くらいからスポーツに携わる仕事がしたいなと考え始めました。そんな中、Jクラブで自分の力を使って、サポーターやお客さんに良い体験を提供できるスタッフになりたいな、と考えてTSRに入学しました。

 

ヴェルディさんでの実習を選んだのは、佐川さん(東京ヴェルディパートナー営業部)が講演会のときに、ヴェルディは先駆者であり総合型スポーツクラブを目指す、という話をしてくださったことがキッカケです。自分も新しいことにチャレンジしていけるクラブスタッフを目指していたので、ヴェルディさんを選ばせていただきました。

 

八木原 実際に現場に入って今はどのような活動をしていますか?

 

岡村 試合運営の際はファンクラブブースにおける活動でお世話になっています。自分たち学生で考えた企画を入会検討中のサポーターの方向けに実施しています。

 

八木原 やっていて達成感があったことや反省エピソードなどはありますか?

 

岡村 コロナの影響でファンクラブ入会の手続きや運用方法が変わって、ご高齢の方など少し時間がかかってしまうこともあったのですが、丁寧に対応できたことで、入会手続きが終わった後にお客様からすごく丁寧に「ありがとうございました!」と御礼をいただいたときは、とても嬉しかったですね。

 

反省点としてはファンクラブでサイン代行というサービスを行っておりまして、その受付の際に郵送の締め切り期間が迫っているにも関わらず、それを伝え漏らしてしまったことがありました。先輩社員になんとかカバーしてもらったのですが、そういった部分はしっかりとリリースを確認して、締め切りを把握し、お客さん目線でお伝えしておく必要があるということを学びました。

 

八木原 それは良い経験になりましたね。両方とも現場にいかないと分からないことだし、今後サッカークラブに関わる関わらない関係なく、大事な学びだと思います。

 

では、これからの実習の期間でチャレンジしたいことなどいかがでしょう?

 

岡村 ファンクラブブースでの活動歴が長いのですが、ファンクラブブースだけでなく、広い視野でお客様が何に困っていて、何を求めているのか。運用をより良くするにはどうすれば良いか考えて立ち回っていきたいと思っています。

 

自分が気づいたところは共有させていただいて、ヴェルディさんに限らず他のプロスポーツの試合なども見ながら知見を深めていき、それをヴェルディさんでの実習に還元していきたいと考えています。

 

八木原 視点視座が高くて、嬉しいコメントですね…!他の競技や海外での事例などに目を向けると、また違った視点での学びもあると思いますので、ぜひ還元してください!

最後に、個人としてスポーツビジネスの業界で、どのようなキャリアを築いていきたいか、イメージがあったら教えて下さい。

 

岡村 日本のプロスポーツ界はどんどん進化していますし、ファン層も多様になってきて、今までより色々な方が観戦する機会も増えていくと思っています。その中で、より多くの人に楽しんでもらえると良いなと思いますし、スポーツがその人たちにとって明日を頑張る活力になったりするような施策を自分で考えて、提供していきたいと考えています。

 

原田 感服ですね!受動的にただ実習をしているだけではここまで話せないと思うので、毎回考えながら自分の中で整理して、それに対して意見を持てているというのがすごいなと思いました。

 

 

【卒業生である東京ヴェルディチケット営業部杉田よりコメント】

スポーツビジネス科一期生で、現在は東京ヴェルディチケット営業部で働いている杉田です。TSRではもちろんヴェルディの実習に参加していて、1年目は実習、2年目はインターンという学生生活でした。当時は『クラブで働くためには?』しか考えていなく、先生やクラブスタッフの方と話したり、インターンに参加しクラブの中に入っていくしかないと思ってました。それが正解で、クラブの中から見えるものが新鮮で、1試合運営する大変さとこれをシーズン通してやっていくワクワクを感じたことを覚えています。

 

学生には自分のやりたことを伝えられるようになってほしいです。伝えられるということは自分の中で理解できているということですし、聞いた人がいるということなので将来への可能性が広がると思っています。皆さんと一緒に働けることを楽しみにしています。これからもヴェルディのために一緒に戦っていきましょう!


ヴェルディをハブにストーリーを描く

 

八木原 今後ヴェルディとともにやってみたい取り組みやリクエストなどはありますか?

 

大木 やはり学生に色々な経験をしてもらいたいという気持ちが大きいので、試合運営や事務所での活動以外にさせていただけることの幅を広げられたら嬉しいですね。学生からスタッフのみなさんとお話ができて嬉しかった、という声を聞いたりもするので、そのあたりでもっとそういったことが出来たらなと。

 

八木原 なるほど、私たちとしては試合運営やクラブハウスでの活動が、実戦に近くて良いのかなと思っていたので、そこは大きな気づきですね。話すだけで良いの!?と思ってしまう部分もありまして(笑)。

 

他の大学さんとの取り組みで、女子学生に向けて女性のスポーツ業界でのキャリア講演会をやらせていただいたのですが、非常にご好評いただいたのでそういった取り組みもTSRさんと一緒にやっていけたら良いですね!

 

青木 そういうのは今後やれたら良いですね!例えば、授業1コマを持っていただくとか、そういった取り組みをしていけたら嬉しいです。

 

あとは私たちの学校がヴェルディさんをサポートすることで、ヴェルディさんがJ1に昇格して、名門復活するというストーリーに積極的に絡んでいきたいですね。

 

これまでは実習に行かせていただいて、我々や学生が育てていただいている立場だったと思うのですが、これからは即戦力に近い学生たちを実習という形で送り込んで、本当の意味でヴェルディさんのお力になりたいんです。TSRさんのおかげだね、と言って頂けるように頑張りたいですね!

 

大木 学生たちもそういった形を望んでいると思いますので、まだスキルや実力といった面では心もとないかもしれませんが、お力添えしたいです!

 

 

八木原 嬉しいお言葉ありがとうございます!10年にわたって積み上げてきてくださったパワーが貯まっているので、爆発させていきたいですね。

 

また、弊クラブは学校や教育機関さんとのお付き合いを増やしていきたいと思っているのですが、そういった教育機関さんにヴェルディをおすすめするとしたら、どういうポイントがありますか?

 

大木 私は原田さんと主にコミュニケーション取らせて頂いているのですが、細やかなお願いにも応えていただいて、情報がきっちり見えてくるのがありがたいですね。学校として学生を預ける立場なので、実習の際など頻繁に写真など送っていただけて、安心して預けられるなという印象です。

 

青木 私は先ほどもお話しましたが、ベンチャースピリットの部分。いつでも相談できて、それをフットワーク軽く実現してくれるというのがありがたく感じています。他のプロスポーツチームとのお付き合いもありますが、ヴェルディさんが1番です。おすすめです!!

 

八木原 貴重なお言葉、励みになるメッセージをありがとうございます!ヴェルディといえばパイオニア・ベンチャースピリットなので、今後もフットワーク軽く様々な施策をともに取り組んでいければと思います。

 

本日は改めて、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします!

 

原田 ありがとうございました!

 

青木 ありがとうございました!

 

大木 ありがとうございました!

 

八木原 入学、現場実習、卒業後、という学校教育機関として重要なポイントに貢献させていただけた良い事例になっています。学校や生徒からの希望や思いを反映して、最適な対応ができるところもヴェルディならでは魅力だったかもしれません。引き続き、TSR様をはじめとする学校教育機関との連携を深め、『世界で輝く人材を育成する』ミッションの体現を目指していきたいと思います。

 

 

【パートナーご検討の方はこちらまで!】

 

ライター:渡邊志門 / 写真: