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MATCH試合情報

2021 明治安田生命J2リーグ 第28節 - 大宮アルディージャ vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

【試合展開】

2か月に渡って続いたアウェイ8連戦もようやく締め括りを迎えた。ここまでのアウェイ7戦で勝利がないヴェルディ。前節の京都サンガF.C.戦後の永井秀樹前監督の辞任にともない、今節は堀孝史コーチが監督として暫定的に指揮をとることとなった。

 

新体制での最初の一戦は、前節から複数個所でメンバーに変更が入った。GKはマテウス。最終ラインは若狭大志とンドカボニフェイスがコンビを組み、右に浜崎拓磨、左に怪我から復帰した山口竜弥を起用した。リベロには山本理仁が入り、フロントボランチは梶川諒太と佐藤優平が入って中盤を構成。フリーマンには引き続き端戸仁が入り、右ワイドストライカーに山下諒也、左ワイドストライカーに杉本竜士を配置した。

 

立ち上がりから相手にボールを保持されると、前線からのプレスもいなされて自陣に押し込まれる時間が続く。3分にはペナルティエリア付近でフリーキックを与えると、ゴール左隅を狙われるが、これはマテウスがファインセーブ。なかなか守備が整わない中、11分、バイタルエリアにボールを入れられると、河田にフリーでシュートを打たせて、先制を許す。その後は、ビハインドを追って前がかりに攻め込む時間が続き、自分たちのテンポでボールを動かせるようになってくる。27分に山口が負傷交代するアクシデントに見舞われると、山本を左サイドアタッカーに移して陣形を整えたものの、前がかりになった背後を狙われる。すると38分、最終ラインの背後のスペースを使われると、ゴール目前での菊地のシュートをマテウスがファインセーブで弾き出すも、こぼれ球を奥抜に詰められて追加点を許す。

 

前線からのプレスがなかなかハマらない中で、ハーフタイムに堀監督から好守両面で細かい指示が出る。

 

今一度チームとしてのポイントを整理したところで、ヴェルディが勢いに乗る。立ち上がりの48分、ンドカから右に開いた浜崎にボールが渡ると、浜崎のくさびのパスを山下がフリックで端戸まで通す。前を向いた端戸は、相手の背後をとる動きを見せた梶川に合わせてラストパス。抜け出そうとした梶川は、逆サイドから呼ぶ声に呼応してノールックでワンタッチでパスを送る。声の主の杉本がゴール前にフリーで飛び込んできて、相手GKに出端を冷静に抜いて1点を返した。ここからギアを上げたヴェルディが大宮ゴールにたびたび迫る展開。なかなかフィニッシュまで持ち込めないものの、両サイドの攻撃参加を上手く使いながら、中央からの突破も見せるなど相手に的を絞らせない攻撃を見せた。交代カードも攻撃の意図が強く、最後まで諦めずにゴールを目指す姿勢を見せ続けた。アディショナルタイムに突入した終盤も自陣ゴール前を固める大宮に対して、狭いエリアを打開してボックス内に何度も侵入した。90+5分には新井瑞希がドリブルでカットインしながらカーブをかけたシュートを打つが、相手GKも見送ったシュートはクロスバーを直撃。こぼれ球を拾った阿野真拓が中央に入れたボールを石浦大雅がコントロールし、倒されたかに見えたが、これもノーファウル。笛が鳴るまでゴールに向かい続けたヴェルディだが、1点の差に泣いた。

 

これでアウェイ8連戦は幕を閉じ、4分4敗という厳しい結果となった。ただ、新体制で仕切り直したばかり。次節からはようやくヴェルディサポーターの前でプレーすることができる。その声に応え、ホーム3連戦で上昇のきっかけを作る。

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監督コメント

堀 孝史 監督

試合を振り返ってください。
前半の戦いがなかなか上手くいかなくて、後半に入ってようやく自分たちが攻撃も守備も積極的にできるようになったと思います。失点のシーンもちょっと人数が足りない形になっていたので、そこは悔やまれるところです。ただ、最後まで選手たちは戦う姿勢を見せてくれたので、今後にこれを繋げていかなければならないと思っています。

前半に関して守備がなかなかはまらなかった印象ですが?
少し自分たちの前からの守備のところで引けている感じがあったので、その辺が少し難しかったです。ただ、後半はしっかりとそこのところを選手たちがピッチの中で感じ取って規制をかけるような感じに繋がっていき、徐々に良くなったと思います。

後半の反撃に向けて選手たちにどんな声掛けをしていましたか?
攻撃面でボールをどのように運んでいくかというところ。あとは守備でちょっとやられているところがあったので、そこの対応の部分を伝えました。

スタメン選考に関して加藤選手から山本選手をアンカーで起用した意図、守備時に佐藤優平選手ではなく梶川選手を前に出した狙いを聞かせてください。
短い時間でしたが、トレーニングの中でそういった形が大宮との戦いでは上手くいくのではないかと思って変えました。

久々の出場となった新井選手を含め、交代で入った選手たちの評価を聞かせてください。
全員がそれぞれ自分の持っているものを出してやってくれたと思いますが、もっとできる選手たちだと思っているので、そこをまたチームで生かせるように選手たちとやっていきたいと思います。

次節の久々のホームゲームに向けての想いを聞かせてください。
色々難しい時間を過ごしてきましたが、今日選手たちはしっかりと戦う姿勢を見せてくれたと思うので、これを継続してしっかりと勝ち点に繋げられるようにやっていきたいと思います。

後半に攻撃的な布陣を採用しましたが、練習の段階から想定していたものでしょうか?
準備していた部分もありますが、ゲームというところではすべて上手くいくわけではなかったので、狙いとずれてしまった部分もあったと思います。

8戦未勝利というチーム状況に関しての考えを聞かせてください。
この状況の中で勝ち点というのはチームにとって良いキッカケになると思っていましたが、次の試合では勝ち点3を取れるように選手たちとともにやっていきたいと思います。

今日の試合で手応えを感じる部分はありましたか?
後半に関しては選手たちが戦ってくれましたし、そういう部分は今後に生きてくると思うので、特に若い選手たちにとって今後に繋げていけると思っています。

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選手コメント

MF30杉本 竜士

試合を振り返ってください。
相手もすごく勢いを持って試合に入ってきた中、後半は僕らにも流れが来ていたので、90分を通して試合がある中で、そこでしっかりと勝ち切る、引き分けに持ち込むことが大事な試合だったと思います。それができなかったので、悔しく残念な気持ちです。

復帰後初ゴールを振り返ってください。
カジ君(梶川)がすごく良いボールを入れてくれましたし、そこまでも多くの選手たちが絡んで全員が同じ絵を共有しながらゴールに迎えたので、得点に関しては良かったと思っています。

監督交代があった中、今日の試合にどんな気持ちを持って臨みましたか?
複雑な気持ちでしたが、僕らはやるしかないので。何よりもファン・サポーターの皆さんのためにしっかりとした試合を見せたかったですし、しっかりとした結果を見せたかったですが、それができずに非常に残念です。

次節は久々の味の素スタジアムでのホームゲームとなりますが、この一戦に向けた想いを聞かせてください。
本当に勝つだけかなと思っています。

前半に関してチームとしてどんな形でボールを奪って攻撃に出ていくイメージを持っていましたか?
前から行ける場面は前から行って、難しければいかないというような部分は話し合っていました。相手もすごく勢いを持って入ってきていましたし、僕の中では攻撃も守備も同じことだと考えているので、やっぱり僕らももっとアグレッシブにいかなければいけなかったと思います。ただ、90分を通して一試合なので、割り切るところはある程度割り切ってという部分が必要なゲームでした。あそこで2失点を喫してしまったところは修正しなければならないですし、今後の課題かなと思っています。

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MF6山本 理仁

今日の試合にどんな気持ちを持って臨み、試合後にどんな想いを抱いていますか?
今週の頭に永井さんが辞任されて、5年近くお世話になった監督だったので、まずは感謝の想いをこのゲームで表したいと思っていましたし、勝利という形で恩返ししたいという想いでこの試合に臨みました。結果に関しては悔しいですし、後半はあれだけゴール前でシュートの形まで持っていきましたが、最後あと一歩届かなかったという部分で、自分たちの質はまだまだだと感じています。ただ、堀さんに変わってまだ1試合目なので次に繋がる試合にはなったと思っています。

前半に関して良い時間帯と悪い時間がありましたが、その辺りの違いをどのように捉えていますか?
やっぱりボールの回収が早い時は自分たちのペースになっていますし、ただ距離感が良くないとそれはできないですし、すべては自分らの距離感が良ければボールは繋がりますし、失った瞬間の切り替えでボールも奪えるというのはあると思います。

メンバー交代の影響はあったと感じていますか?
オム(山口)の負傷退場は本当にアクシデントでしたし、自分も練習では最近ほとんどやっていなかったサイドバックを久しぶりにやりました。それは言い訳にはできないですし、2失点目に関しては自分が前に出てしまったというのが、ひとつポイントだったと思うので、もっと自分のいる左でボールに触ってゲームを作れれば、また違ったゲーム運びになったのではないかと思っています。

前半の守備に関して強度が足りなかった印象ですが?
いや、前から嵌めていくという話でやっていましたが、ただ上手く連動できずに一個一個外されるなど、局面における1つ目のプレスが甘かったりすると、選択肢が相手も増えることになりますし、2列目もなかなか付いていけないなど、難しい状況が続いてしまったと思います。ボールを持てる時間を増やすという意味では早い段階でボールを回収することが重要ですし、もう少しセットした守備のところでは反省すべきかなと思います。

ハーフタイムには堀監督からどういった声掛けがありましたか?
すごくポジティブな声掛けで送り出してくれましたし、選手としてはとてもやり易い雰囲気を盛り上げてくれる、ハーフタイムだったと思います。前半の最後の方は自分たちも少しずつペースを掴んで手応えを感じていました。そして、「このままでいい。やっていることは悪くない」といった話もありました。自分たちも後半に入っていく中で迷いはなかったですし、それが後半早めに1点を返せたことに繋がったと思います。

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