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MATCH試合情報

2021 明治安田生命J2リーグ 第20節 - 東京ヴェルディ vs 栃木SC

マッチレポート

【試合展開】

前節、アウェイ3連戦の締め括りでSC相模原との公式戦初対戦で2-0と勝利したヴェルディ。今季未勝利だった敵地での試合をクリーンシートで勝利し、リーグ戦では4連勝を果たしてホームに戻ってきた。今節を終えると、東京五輪の影響からアウェイ8連戦という厳しいスケジュールが待ち受けている。およそ1か月ぶりのホームゲームは、連勝を伸ばすという意味でも、過酷なアウェイ8連戦に弾みをつけるという意味でも必勝態勢で臨む一戦となった。

 

ヴェルディのメンバーは前節がベース。前線の一角、右ワイドストライカーに怪我から戻った山下諒也がスタメンで復帰し、パライバがサブスタートになった。

 

序盤からボールを保持したのはヴェルディ。相手を押し込んでいき、ゴールに向かうタイミングを窺う。6分には山口竜弥が左サイドを突破し、ニアの小池純輝にマイナスのパス。小池はワンタッチでゴール前に流し込むと、複数の選手が飛びこんだが、わずかに合わなかった。このまま試合の主導権を握りながら決定機を作っていく展開が続くと思われたが、一瞬の隙から試合を動かされる。16分、右サイドで複数の選手が近い距離でボールを動かそうとしたところでミスからボールロスト。そのままショートカウンターを発動されると、プレスをいなされて、ゴール正面の位置でペナルティエリアの外から右足を振り抜かれ、強烈なシュートをゴール右隅へと流し込まれて先制を許した。

 

この失点から、栃木は重心をやや後ろに重く置き、コンパクトな陣形で自陣に入ってきたヴェルディの選手に厳しく寄せて、ボールを押し戻させる守備を展開してくる。スペースがない中で、ヴェルディはフロントボランチにボールを入れてそこからの打開の道を探るが、なかなか高い位置までボールを運ぶことができない。クラウンを経由してサイドを変えながら相手を揺さぶろうとするが、前節までのようなテンポの早いパスワークが鳴りを潜め、相手のスライドが間に合ってしまう。終盤にはまたも山口が相手との1対1で勝ち切ってゴールライン際を突破。ゴール前への早く低いクロスは惜しくも相手GKにブロックされたが、個での打開にゴールへの予感を残して試合を折り返した。

 

ハーフタイムに発破をかけられたチームは、立ち上がりから前への圧力を高めて押し込んでいく。左右両ワイドストライカーの小池と山下諒也を入れ替え、そこを起点に相手陣内の深いところまで入り込んでいく。特に、パスのテンポを早めたことで相手のプレスをいなしていくことができ、相手を引き付けてから展開することでスペースを上手く使えるようになる。そして58分、ゴールへの筋道は中盤の深い位置から作り出した。ハーフラインを越えたところで加藤弘堅がミドルレンジのグラウンダーパスを前線に入れる。ペナルティエリア付近の右寄りの位置で囮になった福村貴幸がスルーすると、相手の背後に小池が抜け出す。ペナルティエリアの深い位置まで走り込んだ小池はルックアップして逆サイドへグラウンダーのパス。ファーサイドに入ってきた山下がワンタッチで詰めて華麗な崩しから同点に追いついた。

 

勢いに乗ったヴェルディは止まらない。63分、最終ラインが押し上げて相手を自陣に押し込み切った中で、ンドカボニフェイスがボールを持つと、サイドアタッカーに横パスをするのではなく、さらに深いところでタッチラインまで開き切った山下にミドルレンジのパスを通す。山下がトラップして相手を引き付けると、勢いをつけて走り込んできた山口がインナーラップをしてボールをペナルティエリアに向けて持ち出す。相手GKとDFの間を狙って低く鋭いクロスボールを入れると、これがニアサイドでクリアしようとしたDFの足にあたってゴールイン。ワイドな展開と山口の勢いで相手がテンポについていけずに完全に後手に回ったところで仕留め切った。

 

その後、交代カードを次々に切りながらフレッシュな選手を投入すると、前に出てきた相手の勢いを受けながらも守勢に回り過ぎずに、高い位置でボールを奪ってカウンターを何度も繰り返す。途中投入されたパライバや持井響太が何度となくサイドで起点になってカットインや鋭いクロスボールで相手の脅威となり、83分、86分とワイドな展開から決定的な場面を作り出した。

 

相手の勢いを利用して、最後はパワープレーにも冷静に対処し、しっかりとリードを維持してクローズ。4試合ぶりに戻ってきたホーム味の素スタジアムで、4シーズンぶりの5連勝を果たした。次節から8試合はアウェイ連戦が続く。5連勝の勢いを持って、まずは中断期間までの3試合で勝ち点を積み上げる。

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監督コメント

永井 秀樹 監督

試合を振り返ってください。
久々のホームゲームで、ここに帰って来られたこと、多くのファン・サポーターの方々の前でプレーできて幸せ、喜びをあらためて感じた試合でした。 そして、ゲームについてですが、我々、特に自分のミスではありますが、栃木の立ち上がりから来るであろうハイプレスの予想が少し違いまして、そこは自分自身の反省でもあります。その中で、前半は少し上手くいかない時間がありましたが、後半、特にハーフタイムに立ち位置を少し修正する、一番はボールを動かす、我々がゲームを支配する、テンポを上げることを伝えました。あらためて素晴らしい選手たちだと感じる。さらに選手たちの成長を感じるのは、ハーフタイムに伝えたことをすぐ実行できる力ですね。後半に関しては、立ち上がりから我々のテンポでボールを動かすことができて、たくさんの攻撃ができたことが非常に良かったと感じています。 ヤマ(山下)の点もそうですし、(2点目の)半分くらいはタツ(山口)の点だったと思います。それ以外にも、ゴールに近いところに行けたところが素晴らしかったです。後半、我々がきちんとサッカーをして、勝ち点3を取ったのは価値がある、大きなことだと思っています。終盤、相手がパワープレー、ロングスローで来ることは想定していましたが、その上で色んな最後の時間の使い方、我々が用意した3つほどのプランの中で決断したプランを、途中から入った選手たち含めてよくやってくれたと思います。 本当に、選手たちの素晴らしい日常の努力と前向きな姿勢、成長がこの連勝に繋がっていると思います。しかしながら、我々はまだ何か掴み取ったわけではないですし、志半ばでもありますので、過信することなく、ここから続くアウェイ連戦を一戦一戦また大事に、全力でやっていきたい。 そして、今日は久々にたくさんのファン・サポーターの方々に来て頂き、苦しい時間帯もありましたが、ファン・サポーターからの後押しが非常に選手たちの気持ちやあと一歩を動かしてくれたと思います。そのことに感謝を伝えたいです。まだまだ、我々は恩返しが足りていないと思っているので、これからたくさんの勝利、たくさんの恩返しをできるようにこれからも精進したいと思っています。

今日は監督采配の妙で手にした勝利だと思いますが、機能したワイドストライカーのサイドを入れ替えた部分の狙いを聞かせてください。
自分の中ではまだまだ未熟ではありますが、色んなプランを考えています。一番はプラン変更してからも選手たちが実行してくれたところが、自分の采配云々ではなく選手たちが素晴らしい仕事をしてくれたという部分に尽きます。前半に関してはもう少しうまくプレーさせられたのではないかという反省の方が大きいです。我々のプランの中には前半と後半に大きくやり方を変えるという部分はあるにはありましたが、相手のやり方をさらに上回っていくという部分に関してはまだまだ反省の方が多いです。後半に関しては本当に選手たちがよくやってくれました。

後半はワイドストライカーのサイドの入れ替えに加えて、マイボール時に福村選手を内に入れる形が機能したと思いますが、その狙いを聞かせてください。
我々が使いたいスペースを作る、スペース支配というところでの狙いもありました。もちろん、相手のプレスを剥がしていく上での立ち位置の修正の意味もありました。あとはフクちゃん(福村)の持ち味、良いところをさらに生かすための立ち位置変更でした。

試合の締めくくり方に関して少しバタバタした部分はチームとしてより経験が必要な部分でしょうか?
ここも自分自身の反省と言いますか、最後のところで相手はパワープレーやロングスローをやってくるのは想定内だったので、その対応は頭の中にありました。ただ、それ以前に自分たちがボールを持ち続けてパワープレー、ロングスローの機会自体を与えないというところまでいけなかったことが、自分自身の反省です。その中で左サイドに山口から山本理仁に替えたところに関しては、もう一度自分たちがボールを握る時間を長くする、そして理仁のところから背後を狙っていくという部分をもう少しうまくやれなかったのは、自分の中で反省点です。

山口選手の積極性光るプレーをどのように評価していますか?
一番良かったのはタツ(山口)が我々のベンチサイドでプレーしてくれたことが非常に良かったです。本人の姿勢は日ごろのトレーニングから素晴らしく、上下動を繰り返すところも素晴らしいですし、本当に最後まで力を出し切るまでやってくれた今日の仕事は非常に素晴らしかったです。ただ、まだまだ伸びしろはたくさんあると思うので、さらにここからの成長をサポートできるように我々も努力していきたいと思います。

重圧を感じる中での5連勝達成となりましたが、メンタル的な部分を含めてどのように捉えていますか?
もちろん、連勝は選手たちにとって間違いなく自信になると思います。ただ、まだまだ我々は成長過程であるので、この連勝がプレッシャーになるというところまではいっていないというのが正直なところです。一戦一戦、もっと言えば毎日のトレーニングのところから意識を持って強度を上げていくことが重要だと考えています。また、一戦一戦しっかりと戦い、さらなるバージョンアップを目指しながら勝利というものを掴み取っていく、その繰り返しだと思います。我々が言うところでの、その4000キロの旅という言葉に尽きると思います。

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選手コメント

DF28山口 竜弥

試合を振り返ってください。
失点しても、チームとして一体感を持ってプレーし続けたことが、今回の逆転勝利に繋がったと思います。

逆転ゴールに繋がったクロスの場面を振り返ってください。
左サイドから再三突破できていたので、あとはオーバーラップして突破してからのクロスというところ以外で、インナーラップというのも自分の中で選択肢にはありました。あの場面はヤマ君(山下)がサイドに張って、そこにボールが入った時にセンターバックとサイドバックの間が空くと分かっていました。そこに走り込んだらパスが出てきて、あとはファーストタッチで抜くだけでした。あとはクロスに関して、栃木のセンターバックの強度が高くて、自分のクロスの精度的にも今日はなかなか合っていなかったです。後半は低くて速いクロスを徹底して入れようと割り切って上げていたので、それが結果的にオウンゴールを誘発できたところだと思います。

クロスを上げた際に背後の端戸選手の動きは見えていましたか?
一応見えていましたが、ファーに上げていたとしても栃木の最終ラインは高いし、ヘディングが強いので、得点になり辛いと考えていました。あのシーンでは低くて速いクロスを選択しました。

監督からご自身がベンチサイドでプレーしていることを歓迎する発言がありましたが、ベンチとのやり取りをどのように捉えてプレーしていますか?
自分は自分の形でプレーするのが好きですが、監督など周囲からの声を聞いてプレーする方が上手くいくタイプでもあるので、監督の指示を聞きながらやっています。チームとしての正解は常に監督が出してくれるので、それが立ち位置で優位に立てることにも繋がりますし、ゴールを決めた時にベンチメンバーや永井さんや他のコーチの方々と近くで祝い合えることは自分の中でも嬉しいことだと素直に感じています。

責任や主体性を感じるプレーが目立っていましたが?
チームスポーツですが、自分は常にチームを勝利に導きたい、自分がチームを勝たせる選手になりたいという思いを誰よりも強く持ってプレーしているので、それは左サイドバックになっても、守備だけでなく自分がチームの攻撃の起点になって得点やアシストに絡むことができると確信しながらやっているので、今日もその思いが結果に繋がって良かったです。

相手選手とバチバチとやり合う試合が続いていますが、疲労度はいかがですか?
ダメージは1週間コンディションを整える時間があるので、そこに関しては全く心配はありません。自分は対人戦に絶対の自信を持っていますし、そこでは絶対に負けたくないですし、負けてはいけないと考えています。その意味では全く問題ないです。

ご自身が先発で出続けている中で個人的な課題と手応えを聞かせてください。
課題に関して今日の試合で言えば、失点のところです。あそこは確実に自分が絞らなければならなかった場面です。それは失点直後にも感じましたが、守備時のポジショニングは自分の中で課題にしていかなければならないです。あとはクロスの精度に関して結果的に点には繋がりましたが、前半からなかなか味方に合せられなかったところは恥ずべきところでもあるので、そこは突き詰めていきたいと思います。成長の部分に関しては試合に出続けると、ここは気持ちを引き締める必要がある、ここはもう一段階ギアを上げなければ勝利を掴めないという、勝利のツボが少しずつ分かってきたところは、成長を感じる部分です。

5連勝の中でチームとして変化している部分はありますか?
雰囲気は間違いなく良くなっています。何よりもチームとして勝つためにすべきことは何かを分かってきていると思います。勝つために、自分たちのサッカー以外に自分たちがやらなければならないことを上手く両立できていることが、5連勝に繋がっていると思います。そこにどんどん取り組んでいければ、連勝も増えていくかなと感じています。

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MF17加藤 弘堅

今日の勝利に繋がった一番のポイントを聞かせてください。
前半はちょっとなかなか相手ゴールに迫れなかったです。ただ、自分たちの特徴であるボール保持は客観的に見たら攻められていないとも捉えられますが、ピッチの中では相手の息遣いがすごく聞こえてきます。相手のサッカーの特徴や体力にもよりますが、それがジャブのように効いてきて、少なくとも後半の30分以降は確実に足が止まってくることはわかっていました。不運な形でスーパーな得点が入り、追いかける展開になりました。ただ、自分たちはハーフタイムにこういう試合をしっかりと取って、勝ちに持っていくことで上に行けるとみんなで話していました。そういった気持ちの面がすごく大きかったと思います。

前半は自分たちの中盤3枚にしっかりとマークが付かれていて、なかなか思うように前進できなかったですが?
相手が来るのは、栃木さんの特徴として分かっていました。自分のところでは少し危ない場面もありましたが、無理せずに相手を走らせることを意識して、その中でチャンスがあれば前を窺っていければというところを考えていました。ただ、後半に立ち位置を変えるという部分で、フク(福村)が中に入って、相手の選手に迷いは多少出たと思いますし、ボールを保持していることでジャブのように相手の体力を奪ったことで、よりボールに対する相手の圧力は前半に比べて落ちたと思います。そういうのはチームとして戦えたというところになると思います。

同点ゴールに繋がった小池選手へのスルーパスを振り返ってください。
たぶん、ワカ(若狭)からボールを受けた時に自分が受けるスペースを把握していてちょっと相手が来るかと思いましたが、相手を前半から走らせた影響か、自分のところに大きな圧力はなかったです。そして、顔を上げた時に(小池)純輝君が走り出す瞬間が間接視野で見えていました。サイドバックの選手はああいう時の対応が難しくて、自分の外側にボールが出てくることを意識して外側に身体が向くことが多いんですが、それはサイドバックとしてオーソドックスな守り方です。ただ、そういった際にセンターバックとサイドバックの間にパスを出されると、自分のマークが内側に走った時に反転しなければいけないので、一瞬動きが遅れてしまいます。 あの場面では菊池さんの動きが見えていたので、先に菊池さんが動いて内側を締めるのであれば、外側にボールを出せますし、そういう部分は自分がディフェンスラインを経験していることで、身体の向きやボールをどこに出されると嫌なのかといった部分は経験値として、今までサッカーをやってきた中で指導してくれた方々の教えがこういうところで生きるという部分で感謝しています。純輝君やヤマ(山下)という前線の選手たちは基本的に裏を取ってくれるので、あとは僕らの質次第でいいところまで行くのはヴェルディのサッカーの特長ですし、それが形になった場面です。

試合途中にベンチサイドで永井監督から指示を受ける場面がありましたが?
センターバック、ウチで言うクラウンの2枚が相手の矢野さんに対して2対1の状況を作れている時に、僕がそこに加わるかどうかを永井さんと話していました。ジュニーニョ選手が基本的に僕のところにずっと付いてきていたので、僕が彼を引き連れて3対2の状況にするのか、そのまま寄らずに(プレッシャーラインを)越えていくのかどうかを永井さんに聞いていて、そこは状況次第で味方が困っていれば下がってほしいということで、あとは自分の判断でその都度プレーしようと考えていました。

今日の試合の締め方についてどんなイメージを持っていましたか?
ひとつはウチの特徴であるボールを保持することが重要だと思っていましたが、リードしていて残り十数分というところで、栃木さんのサッカーを考えると、受け身になってしまうところはどうしてもしょうがないところはあります。ボールを保持できていない時に中途半端にクリアするのではなく、ハル(井出)とかはよく考えてクリアしてくれていましたが、相手の最終ラインを引っくり返したり、高い位置の相手のスローインのところにクリアしていくのはひとつの手段だと思います。相手にロングスローもあったので、それをできないぐらいの位置のスローインまで持っていったところは何度かありました。できれば、相手を引っくり返したり、ボールを保持し続けることが理想でした。

失点後の切り替えの部分に関してポジティブな雰囲気が見受けられますが、下を向く場面が多かった序盤戦と異なる部分だと思いますが?
(序盤戦に関しては)なかなか自分たちの形にできなかったことがすべてだと思います。永井さんも1点ぐらいは大丈夫だと、それは強がりではなく攻撃的なサッカーを掲げている以上、2点、3点取れないといけないですし、そういうチームになっていかないといけないです。それに加えて、4連勝というここ最近のポジティブな結果がありますし、みんなが慌てないという部分では勝ち癖が付いてきているのかなと感じています。あとは単純に成功体験というか、4連勝中に奪った得点の数だけ成功体験があるので、そういう回数が練習ではなく試合で形にできていることが、僕を含めてみんなの中でメンタル的に落ち着かせてくれる要素になっていると思います。あとは前半だったので、後半15分、20分ぐらいまではそこまで焦ることなくサッカーはできるのかなと思います。

守備面に関して受け身の守備よりも攻撃的な守備の場面が増えている印象ですが?
ひとつはスタッフの方がしっかりとスカウティングしてくれて相手の特徴を僕らに落とし込んでくれていることが大きいです。あとは勝ったうえで得点を多く取るという成功体験がありますし、ここ3試合はゼロで試合を終えられていたので、そういうみんなが最終的に戻す場所であったり、攻撃的な守備ではプレスをかけるタイミングであったりは、練習からやっていますが、試合での成功体験がより自信に繋がって全員が積極的にプレーできている要因だと思っています。

ご自身がリベロに入ってからチームとしての安定感が出てきている印象ですが、あのポジションで意識している部分を聞かせてください。
ヴェルディというチームは攻撃的な選手が多いので、繋ぎ役が非常に大事だと思っています。それが攻撃から守備なのか、守備から攻撃なのか、2通りあると思いますが、やっぱり常に真ん中で繋ぎ役というか、攻撃の時はわりと個々の良さが出るので、ヴェルディの攻撃の良さを自分が消さないように自分が出過ぎないように上手く繋げればいいなと思います。守備に関しては全体が前に行くぶん、どうしてもリスクは増えますし、相手の特徴を試合ごとに把握しているつもりですし、試合ごとに少しずつ意識するところは違ってきます。相手の芽を潰す、今日であれば相手の特徴は矢野さんのところにボールを入れるというところなので、そこに入る前に相手のボールの出どころを抑えれば、矢野さんにボールを入れる形にある程度制限ができるので、僕だけというよりも前の選手が追ってくれるので、後ろから見ている場合はボールの飛んでくる位置を予測しやすくなると思います。

5連勝という中で結果だけでなく内容に関する充実度はいかがでしょうか?
そこは難しいところで、自分たちの良さが出て結果が出ることはもちろん良いことですが、自分たちのサッカーができない時に結果を出す方が、強いチームなのかなと思っています。我慢できる時間に我慢して結果を出せることは強い証拠です。変な話ですが、自分たちの良い時に結果が出るのは、サッカーだけでなくどんな世界でもよくあることですが、我慢しなければならない内容の時にきちんと勝ち点3を拾えている。その全部がネガティブな要素ではないですが、今日に関してはなかなか前に進むことができていなくても、そのボール回しが相手にジャブのように効いていることを意識して0-1になった試合を引っくり返せる。そこは確実にみんなの成長だと思いますし、岡山戦に関してもどちらが勝利を拾うか分からない展開の中、最終的に点を取って勝つことができました。もちろん、偶然はゼロではないですが、そういう試合を拾っていくという意味では内容と結果の比例度はあまり意識していないです。どちらかというと、上手くいかない試合をどうやって拾っていくかが重要だと個人的には考えています。ただ、それは個人的な見解なので、より自分たちのサッカーを体現できるようにしていきたいです。

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FW11山下 諒也

試合を振り返ってください。
前半は相手に先制を許してしまいましたが、ああいった流れの中でもこうやって逆転して勝ちに繋げられたことは、よりチームの自信に繋がったと思います。

貴重な同点ゴールの場面を振り返ってください。
(小池)純輝さんが走り出したところを自分は逆サイドから見ていたので、あそこにパスが通るのであれば、自分はゴール前で準備をしようと早めにスタートを切っていました。

フリーで余裕があったゆえに難しいフィニッシュだったと思いますが?
ボールが少し浮いていたので、自分的にはふかすのが怖かったので、普段に比べてシュートを打つというよりも、しっかりとボールにミートすることを意識してシュートしました。

逆転ゴールの起点のプレーを振り返ってください。
ボニさん(ンドカボニフェイス)からのひとつめのパスは自分のイメージとは違うところに来ましたが、その中でもボールを受けた瞬間にオム(山口)が走るコースを変えてくれたので、あれはオムのおかげだと思います。

前半は相手のハイプレスに対してビルドアップで苦戦を強いられましたが、少し想定とは違うプレスといった感じでしたか?
思ったよりも相手のサイドバックが(ポジションを)ジャンプして自分たちのサイドアタッカーの位置まで奪いに来なかったので、そこが少し想定とは違う部分でした。最終的にうまく立て直せたことは良かったと思います。

ハーフタイムには監督からどんな修正プランが伝えられましたか?
相手のサイドバックがあまり出てこないぶん、僕らはしっかりと前に5枚並べて上手く流動的に動くことで相手を引き出すことができるので、そこは中で主体性を持ってやっていこうと話し合っていました。

後半は福村選手がボランチの脇に入り、佐藤優平選手がより高い位置で攻撃に絡んでいましたが?
フクさん(福村)の立ち位置は可変式で複雑ですが、後半に関してはフクさんと優平さんのところの関係性が良くなり、あそこが良くなるとボールがしっかりと持てますし、あそこでボールを持てるのはチームとしても大きいです。

前半に関しては右サイドで孤立する場面が目立っていましたが?
前半はあまり右サイドでボールを持てなかったですし、相手の守備も予想と少し違っていました。個人としては何とかフィニッシュのところに顔を出せればという気持ちでやっていました。

左サイドにポジションを移した後半は良い形でボールに絡むシーンが目立っていましたね。
ハル君(井出)との関係性は良いと感じていますし、優平さんとは少し違ったタイプの選手なので、個人的に少しスタイルを合せながら互いに要求し合っています。信頼して動き出せている感覚があります。

これまでは逆サイドでともにサイドの幅を取る形が多かった中、今日の後半は左サイドで山口選手とコンビを組みましたが、意識した点を聞かせてください。
自分が中を取ってオムが幅を取ることもありますし、その逆もあります。そこは永井さんからも2人で上手く役割分担してほしいと言われていますし、試合の状況を見ながら役割を入れ替えていました。

右サイドに左利きの福村選手が入る際には同サイドでどんなことを意識していますか?
フクさんは左利きなので、センターバックからパスを受けた時に左足ダイレクトで背後に向けて内側の足で一発で蹴ることができるので、自分は相手のサイドバックがフクさんのところでボールを奪いに来る際には背後を狙っていました。

前半の苦戦から後半に流れを変えて逆転して勝ち切るという得るものが多い勝利となりましたね。
昨年にはなかった勝ち方ができるのは自信に繋がりますし、何よりも勝てたことが良かったと思います。

天皇杯で足首を負傷していましたが、コンディションはいかがでしょうか?
足首はトレーナーさんと話し合いながらやっています。しっかりと治療も受けていたので、これからもっと上手くやれると思います。自分自身、コンディションを含めて今日のパフォーマンスで納得がいかないところもあったので、ここからさらに上を目指していきたいです。

ここから異例のアウェイ8連戦に突入しますが、連戦に向けて意識しているところを聞かせてください。
まずはかなり移動があるので、しっかりと移動に慣れつつ、しっかりと身体を休めることも僕たちにとって大事な仕事なので、身体のケアを上手く身体を相談しながらやっていきたいです。

4年ぶりの5連勝で上位との勝ち点差も縮まっており、ここからさらに連勝を伸ばしていきたいところですね。
連勝というよりも、ひと試合ひと試合を大事に戦っていくことが、最終的に連勝に繋がっていくという意識です。あまり連勝を意識することなく、目の前の試合をしっかりと勝ちに行くことを考えながら、チーム全体で気を引き締めながらやっていきたいと思います。

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MF26持井 響太

試合を振り返ってください。
前半からどちらかというと、栃木さんの展開になっていて相手のハイプレスに対して、なかなかビルドアップの部分で効果的に前へ進めていないというのが、前半外から見ていた印象でした。ただ、後半に関してはボールを持つ時間も長かったですし、ボールを持つだけではなくベクトルがゴールに向かっていたところが、前半との大きな違いだったと思います。そこでもう一つ個人の突破や背後を狙っていくことができればいいなと思っていました。そういった中でゴールを取ることもできたと思います。また、相手に大きい選手が多かったですが、最後のところで粘って守り切れているところは、最近の練習から積み上げているところが出ているのかなと思います。

リード時の途中出場となりましたが、監督やコーチからどんな指示を受けましたか?
まずは失点しないこと。絶対に勝ち切るという部分で、カジさん(梶川)のところをしっかりと守備時に絞って守るところを徹底する。あとは攻撃では自分の良さを出してこいと言われていました。

投入直後のプレーで井出選手からの浮き球のパスをゴールライン際で受けていきなり良い仕掛けがありましたね。
ファーストタッチでファーストプレーでしたが、あれだけ相手のゴール前の陣地に入れていたので、一発目というところで仕掛けてやろうという気持ちでした。ファーストタッチで剥がすのがベストでしたが、あそこで剥がした後にゴールやアシストという結果に繋げないといけなかったです。

その直後にもスルーパスに抜け出してからジャイルトンパライバ選手の決定機をお膳立てしましたね。
フクさん(福村)のところにボールが入ったので、僕はマッチアップしている選手を外すだけだったので、そこは自分がチームから求められている部分でもありますし、しっかりと背後を取ってパライバに出したというよりも、手前で(佐藤)リョウガが潰れて後ろで空いたハル君(井出)に出したつもりでした。ただ、チームとしてあそこに複数の選手が入ってきているという部分で、最終的にパライバにボールが繋がったので、もっとピンポイントで合わす技術は必要ですが、あの背後への抜け出しは良かったと思います。

秋田戦以降、公式戦での途中出場が増えていますが、その中でご自身の良さを出せる試合が増えていると思いますが?
監督を始めとするスタッフが自分を使ってくれていることに感謝していますし、そこで自分の長所や攻守両面でチームに貢献するプレーは出せてきていると思います。あとは結果を出さなければならないと感じています。プロは生ぬるい世界ではないですし、自分たちはそういうチームではないので、個人として求められているところは攻守両面で結果を出すことだと感じています。そのことを強く意識してやっていきたいです。

左右のワイドストライカーでのプレーで意識している部分を聞かせてください。
最優先は前目の位置でボールを受けて仕掛ける。あとはカジさんやハル君、(佐藤)優平さんからは常に良いボールが出てくるので、自分からしっかりとアクションを起こして背後を取ることを意識しています。

ここ数試合見せているクイックネスを生かして密集をこじ開けるドリブルがご自身の長所というところでしょうか?
そこは今出ているワイドストライカーの選手と異なる部分だと思うので、そういうプレーをもっと出していきたいと思っています。

ここに来てプロの空気に慣れてきたという感じでしょうか?
最初に試合に出た時はチームに迷惑をかけてしまったので、まずは個人として信頼を取り戻すこともそうですし、自分が活躍するという強い気持ちを持って結果にこだわってプレーすることを意識しています。今はワイドストライカーでプレーさせてもらう機会が増えていて、そこが自分の勝負する場所だと思っているので、そこで他の人との違いを見せられるように、負けないようにしていきたいと思っています。

今日の展開的にはあと1点取れればラクになるという部分で結果を残したい試合だったと思いますが?
あの時間帯に3点目を決められれば、相手の心を完全に折ることができたという部分で、結果を意識して試合に入りましたが、それができなかったです。そこに関しては自分自身焦らないといけないと思っています。

チームとしてタフさを見せる良い逆転勝ちでアウェイ8連戦前のホームゲームを飾れましたね。
試合で結果が出ているのは、普段の練習からやっていることがそのまま繋がっていると思うので、日ごろの練習から週末の試合で勝つことを全員が意識して取り組んでいる成果だと思っています。これを継続していきたいです。個人としてはチームに貢献するために練習から努力していきたいです。

ここから異例のアウェイ8連戦に突入しますが、連戦に向けて意識しているところを聞かせてください。
移動やグラウンドが変わるという部分では、普段の味スタでの戦いではないので、できるだけすぐに慣れて臨機応変にプレーしていくところは、チームとしても個人としても意識してやっていきたいと思います。

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