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MATCH試合情報

2018 明治安田生命J2リーグ 第13節 - 東京ヴェルディ vs ツエーゲン金沢

マッチレポート

result_w0506.jpg【試合展開】

10試合負けないで迎えた連戦で連敗を喫したヴェルディ。その流れを連戦中に止めるべく、ホームにツエーゲン金沢を迎えた。メンバー構成は2か所に変更を加えた。田村直也を右サイドMFの位置でスタメン起用し、奈良輪雄太を左へと戻す。またボランチは梶川諒太を内田達也と組ませた。

前節と同様にやや強い風が吹くピッチで両チームともに慎重にボールをコントロールし、ともに重い展開が続く。特に前節で大量失点を喫したヴェルディは陣形がやや下がり気味で、マイボールになってもなかなか前への推進力が出ない。金沢も前からは追って来ずにリトリートして構える守備を行い、中盤で動かすボールに対するプレスとプレスバックの応酬になり、拮抗した展開のまま試合が進んでいく。均衡が崩れたのは29分だった。ヴェルディの守備陣形が整っている中、ペナルティエリア内の佐藤にくさびのボールが入る。佐藤がワンタッチで落としたボールを宮崎と畠中槙之輔が足元で競ったが、同時にアプローチしたボールは宮崎の目前にこぼれ、ゴールに流し込まれて先制を許した。その後、反撃の姿勢を強めたいヴェルディだが、後ろが重たい状況はなかなか解消できず、前線の選手が孤立してフィニッシュまで至らずに前半を終えた。

攻撃時のコンビネーションを作るために、ハーフタイムに個々に細かい修正指示が伝えられ、後半に入って高い位置でボールが収まる場面が増えていく。早々に林陵平に代えてカルロスを投入すると、カルロスがボールを収めて起点となり、攻撃の形を作り出す。59分にはドウグラスとカルロスのコンビネーションから、カルロスがペナルティエリアに侵入して、コントロールしたボールを強く叩いたが、相手GKの好守に阻まれた。それでも後方での組み立てが縦への推進力になら時間が続くと、李栄直を投入して停滞感の打破を試みる。これが吉と出た。李が相手のライン間でボールを受けて広くボールを動かし、高い位置で攻撃の組み立てに参加する。サイドから崩した際にはゴール前まで飛び込んで、チャンスにも顔を出した。この日最大のチャンスは、その李が絡んだ75分の場面。高い位置で内田がボールを持つと、2列目の位置から李が相手の背後のスペースへと飛び出し、ペナルティエリアの右側にパスを引き出す。飛び出した相手GKよりも早くボールに触った李がゴール前に折り返すと、相手がクリアし切れなかったボールをドウグラスが収め、落としたボールをカルロスが狙ったが、相手DFにブロックされた。ここからなりふり構わずに李を使ったパワープレーに打って出たヴェルディだが、割り切って守備を固める金沢の守備網をこじ開けられずにタイムアップを迎えた。

90分を通じて相手にチャンスらしいチャンスは与えなかった。失点場面も完璧に崩されたものではない。それでも先に失点したことが尾を引き、攻撃時には慎重になり過ぎて組み立てをやり直す場面が増えていった。そこでカンフル剤になったのが李だった。ポジティブなメッセージをプレーでピッチ内に伝え、攻撃を活性化させた。これからは上位陣とのアウェー連戦に臨む。下を向いている暇はない。1週間後にはやってくる次の試合に向けて、ポジティブなイメージを作って山口の地へと乗り込みたい。

監督コメント

ミゲル アンヘル ロティーナ 監督

試合を振り返ってください。
ここ最近のホームゲームと似たような試合になりました。ボールは支配していましたが、チャンスを作るのが難しかったです。ほとんど決定的なチャンスを作れていないので、それで勝つのは難しいです。さらに、ちゃんとポジションについているにも関わらず、簡単にゴールを許してしまいました。チームは自信を失っているように見え、とても心配しています。

前半に関して選手たちがボールを受けるのを恐がっているように見えましたが。
最近の結果が影響しているのかは分かりませんが、ナーバスな状態で試合に入っていたように見えました。今、最も重要なことは自信を取り戻すことです。

ボールを支配しているものの、決定機が作れていない要因に関してはどのように考えていますか?
少しずつ色んな要素が重なっていると思います。センタリングが精度を欠いていたり、1対1で突破できないなど、たくさんの要素が少しずつ重なっていると思います。

チームとして崩しの形を共有できていないのか、ピッチ上の選手がそれを実行できていないのか、どちらだとお考えですか?
チームの共通意識を持ってトレーニングしていますが、試合ではなかなかチャンスを作れず、ゴールを奪えない状況が続いています。

久々の出場となった李栄直選手を投入した狙いを聞かせてください。
ヨンジは我々のチームの中盤の選手の中で最もゴールに向かっていくプレーができる選手です。エリアに入っていくことができる選手です。そういった理由で彼を入れました。

苦しい状況を打開するために選手が自信を取り戻す以外の手立てをお考えでしょうか?
信を取り戻す以外に特別な方法はないと思います。良いトレーニング、良い準備を続けて自信を取り戻すことが一番大事だと思います。

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選手コメント

DF 3井林 章

試合を振り返ってください。
決めるべきところを決めた相手に対して、ウチはチャンスを作れなかったわけではないですが、それを決め切れなかったことが結果に出たと思います。

失点場面に関しては直近2試合と同じような斜めのパスを通されてからの失点でしたが。
あの瞬間にラインが合っていなかったことは先ほど映像で確認しました。まずはあそこを通させないことが大事ですが、入ってきたボールに対して自分がもっと寄せるべきでした。さらにセカンドボールに対する周囲の反応など、色々な要素が重なった失点なのでチームとして考えたいです。

相手がマンツーマンで守ってくる中で崩すイメージは?
3人目の動きというのはずっと言われていて奥にボールを当てて前向きにサポートして、そこからという形を作りたかったです。ただ、その形からなかなか決定的な場面を作れなかったです。

先日の山形戦に近い試合展開でしたが。
どっちに転んでもおかしくない、タフな試合でした。そういう展開の中でチャンスを生かせればウチに転んでもおかしくない試合だったので、そういうところをもっと突き詰めていきたいです。やっぱり、点を取られてしまうと勝てないチームにしてはまずいですし、あとは雰囲気も変えていく必要があります。

選手の特徴もありサイドから崩していくイメージがなかなか作れなかった印象ですが、改善点はどのように考えていますか?
最悪、個人で突破できなくてもクロスを上げられればいいのですが…。今は少し難しいですね。チームとして考える部分でもあり、サイドの選手が質を上げていくことも必要です。

10戦無敗から3連敗と難しい状況が続いていますが。
負けていない時期は僕たちが何とか我慢できていましたが、今のように失点する流れがある時にチームとしてそれを上回る攻撃を出していければ、良い意味でまた噛み合ってくると思います。こういう時に失点から上回る攻撃を出せないようですと、チームとしては厳しくなりますし、これ以上、上には行けなくなってしまいます。やっぱり、J1でも上の順位にいるチームはこういう展開でも引っくり返しますし、そういった部分が本当の強さだと思います。チームとして色々と考えていきたいです。

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DF 17李 栄直

投入時に与えられたタスクを聞かせてください。
どんどんクロスに対して入っていってほしいと言われていました。

役割的にはインサイドハーフのポジションでしたが。
カルロスのところとのバランスを少し考えていました。また、前半見ていてウッチーが少し苦しそうだったので、カジ君はバランスを考えて引き気味にいましたが、僕は斜め前の位置で動いてあげようと思っていました。とにかく隙間に入っていくことで結果的にああいう位置取りになりました。

前線でターゲットになる場面が目立ちましたが。
やっぱり、こういう状況で何が一番必要かと考えた時に思い切りの良さだと思っていました。連敗している状況で同じ選手がプレーしていると無意識に消極的になってしまうと思っていたので、自分はミスを気にせず思い切りやることをチーム全体に示そうと思っていました。その中で点を取れれば良かったですが…。言い訳にはなりますが、少しゲームから離れ過ぎていた影響もあってクロスに入るタイミングやヘディングのフィーリングが少し違っていました。

良い形で内田選手のパスに抜け出す場面もありましたが。
相手が食い付いてくることも相手のセンターバックがそこまで能力が高いという感じでもなかったのでイケると思っていました。ウッチーからも良いパスが出てきましたが、あそこで折り返したことが個人的に後悔しています。何も考えずにぶち込んでやるぐらいの意識でやれば良かったです。

チームとして結果が出ていない中でご自身のようなフレッシュな選手の存在が今後重要になっていくと思われますが。
ずっとメンバー外の時期もあったので、今日はメンバー外の選手の代表という思いでプレーしました。今日のように自分がやれたことは他の選手にもチャンスを与えることにも繋がります。そういうことを見せることでスタメンに出ている選手に刺激を与えることも必要だと思っていました。今日は何が何でもチームに刺激を与えたいと思っていました。

投入直後から積極的に声掛けを行っていましたが、ピッチ内に沈んだ空気を感じていましたか?
どうしてもアンラッキーな部分で失点してしまったこともあり、その中で消極的になっていたので声をかけていました。前のゲームの後にも若い井上や畠中を食事に連れて行って話もしました。やっぱり、良いパフォーマンスを見せていてもひとつの敗戦から気持ちが落ちてしまうこともあるので。とにかくその試合はその試合と切り替えてやっていくことが大事です。自分が入った時にも少し落ちているように見えたので声をかけて『ここからやるぞ』という雰囲気にしたかったです。

全体的に自信を失っている雰囲気は感じていますか?
今日も前の試合でも感じていました。決して悪いパフォーマンスをしているわけでもないのにメンタル的に落ちてしまうことはもったいないです。ここまで10試合負けなしで来て、今日を含めて3連敗になりましたが、まだ3試合負けただけでここまで落ちるのはもったいないことです。監督も試合後に自信を持ってやっていこうと言っていたので、そういう部分を大事にしていきたいです。

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MF 33渡辺 皓太

試合を振り返ってください。
なかなか相手を崩せなかったです。

前半に関してはいつもに比べてボールに絡めない状況でしたが。
前半はよりサイドに張っていることが多かった影響でした。後半に関しては前線の近くにポジションを取って崩し切れませんでしたが、何度か連係して絡む場面は増やせたと思います。それをもっと出して行きたかったです。

やるべきことはやった中での難しい試合だったという印象ですか?
いや、ただ単にクロスを入れただけではゴールは奪えませんし、そこを工夫していかないと厳しいと思います。

試合終盤は李栄直選手を起点にロングボールを使っていく中で意識した役割を教えてください。
セカンドボールを一番意識しました。同時に高い選手が入ってきたので、まずはサイドに散らしてそこから高さを生かすイメージでした。

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DF 15林 昇吾

試合終盤は李栄直選手らの高さを生かすシンプルな攻めが続きましたが。
ヨンジ君が入っている時点で個人的にクロスを多く上げていこうと思っていました。もっと、上げられたと思います。

マンツーマンの相手守備に対してサイドではどんな打開のイメージを持っていましたか?
時間もなかったので崩すというよりも放り込んでいくイメージでした。

先日の山形戦に近い内容の試合でしたが。
相手もドゥグにボールを集めてくることが分かっていて、そこを潰されるとコチラの形を作れなかったです。ドゥグが潰されるならサイドで数的優位を作ったり、個人の突破を見せないとダメでした。

前線で競った後のセカンドボールの拾い合いで今日は劣勢を強いられた印象でしたが。
試合を通して相手の方が反応が速く、こちらは連戦の疲れが出ていた印象です。

10戦無敗からの3連敗で厳しい状況が続いていますが。
やることは変わらず、絶対に結果は付いてくると思うので、引き続き頑張っていくだけだと思います。

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