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MATCH試合情報

2018 明治安田生命J2リーグ 第11節 - 大宮アルディージャ vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

AWAY_result_w428.jpg【試合展開】

前節、ホーム西が丘で水戸ホーリーホックとの上位直接対決に3-0で快勝し、スコアレスドローが続いた嫌な流れを払しょくしたヴェルディ。ゴールデンウィークの連戦に突入するこの大宮アルディージャ戦は、開幕からの無敗を伸ばし、今季初の連勝を懸けた重要な一戦となった。メンバー構成は前節と変わらず、負傷明けのアランも2試合続けてベンチに入った。

立ち上がりからしばらくはヴェルディのペースで試合が進んでいく。大宮にボールを持たれて押し込まれる場面もあったが、堅牢な守備組織は穴を作らず、決定的な場面は与えない。逆に、前線で果敢に仕掛ける姿勢が目立った前半は序盤からチャンスを作り出す。10分には奈良輪雄太のパスから林陵平がシュートを放つが、これは相手DFにブロックされる。3分後にはバイタルエリアを攻略して井上潮音がミドルシュートを放つが、これもDFにブロックされた。中盤の攻防の後、21分にも決定機。田村直也からのパスがペナルティエリアに入った渡辺皓太の元へ。ドウグラスのサポートが目に入った渡辺は、ヒールでワンタッチでスペースへ落とし、ドウグラスが相手DFより早くボールをコントロールしてシュートを放つが、これは相手GKの好守にはばまれた。直後にはミスからカウンターを受けてピンチを招く。守備組織が整う前にミドルシュートを放たれるが、これは上福元直人が鋭い反応で弾き出し、こぼれ球を詰められた強烈なシュートも上福元が身体を張ったシュートブロックで防いで立て続けのピンチを凌いだ。時計が進むにつれて、ヴェルディの攻勢が強まる。38分には長いボールを相手陣内左サイドの深い位置で受けたドウグラスがゴール前の人数が揃うのを待ってクロスを供給。相手DFの間に入ってきた林にピンポイントでボールが入ったが、ヘディングシュートは相手GKに阻まれた。アディショナルタイムに入っても攻め手を緩めないヴェルディ。ラストワンプレーという場面で、またもやカウンター気味にドウグラスが左サイドで起点となり、ゴール前に横パス。林がこれに左足で合わせるも相手GKに防がれ、こぼれ球をドウグラスが詰めたが、これも必死にカバーした相手DFにブロックされた。

攻守のポイントを整理した後半だが、立ち上がりにエアポケットがあった。49分、斜めにバイタエルエリアに入れられたボールに井林が反応するも、シモヴィッチと入れ替わられてフリーでゴール前に抜け出される。上福元も粘り強くボールに食らい付くがかわされてゴールへ流し込まれた。6試合ぶりの失点。前半を優勢に進めていただけに、チームに動揺がなかったと言えば嘘になるかもしれない。失点後から守備意識を強めてきた相手に対して、横につなぐばかりでゴールに向かう攻め手が見いだせない。その後、アラン、藤本寛也、高井和馬と攻撃的なカードを次々に切るが、人数をかけてゴール前を固める相手を攻略できず。高い位置にボールを運ぶことはできるが、ボールサイドに人数をかける相手の守備網を突破できず。逆にリスクを負ってバランスを崩して前に出ているところを突かれ、途中から投入されたマテウスにハーフラインから独走を許してネットを揺らされて万事休す。

開幕から続けてきた無敗記録は10試合で止まり、また今季初の複数失点を喫した。前半の攻勢ぶりを考えれば、非常に悔いが残る結果であることは間違いない。ただし、こんな序盤で下を向くわけにはいかない。長いシーズンを無敗で切り抜けられるほどJ2リーグは甘くない。実力が拮抗した相手との試合が次から次へとやってくる中で、敗れた要因をしっかりと検討し、また新しい試合に向けて準備をしながら成長の糧にすることが求められる。特に連戦の真っ只中にある現在ならばなおさら。今季初の黒星が今後のチームの成長につながると信じて、選手、スタッフ、サポーター、ヴェルディに関わるすべての人間が今一度強固にまとまってダービーへと突き進むのみだ。

監督コメント

ミゲル アンヘル ロティーナ 監督

試合を振り返ってください。
前半は良いプレーができたと思います。決定的なチャンスもありましたし、今シーズンのアウェイゲームでもっともチャンスを作れた試合だったと思います。後半も同じやり方で相手を崩すという形でスタートしましたが、1点を取られてしまいました。その後に相手はより守備の陣形を整えて守備を強化してきました。それに対して、チャンスを作るのが難しくなりました。点を取るために組織を崩して1点を取りに行きましたが、カウンターから相手に2点目を取られてしまいました。

後半に交代カードを切って勢いを持って同点、逆転を目指した中で徐々に尻すぼみとなった印象ですが。
チャンスを作れなくなってきた流れで交代に踏み切りましたが、流れを変えられませんでした。そのひとつの要因は交代を意図した形で100パーセント行うことができず、平やアランも少し問題を抱えていました。

平選手から藤本選手に変更した狙いと、藤本選手に求めた役割を聞かせてください。
攻撃的に戦うことが目的でした。彼はスルーパスや裏にパスを通す能力を持っていて、そういう攻撃的なプレーを期待しました。

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選手コメント

MF 8内田 達也

試合を振り返ってください。
大宮が強かったというのもありますし、前半のうちにこちらが点を取っていればという部分もあります。

大宮とこれまでに対戦したチームの違いはどこに感じましたか?
やっぱり、ウチの後ろの選手がなかなか潰せない選手はいませんが、シモヴィッチはなかなか潰せずにそこから展開されました。それ以外の攻撃に恐さは感じませんでしたが、そこを使われるというのがあり、僕たち中盤から前の選手が後ろ向きに守備をさせられることが多かったです。そこから相手にリズムを作られましたが、他のJ2のチームではあまりないことです。

今日は初めての複数失点でしたが。
失点は個人のミスというハッキリとした理由があるので、次の試合に響くことはないと思います。そのシーンだけなので、0-0でいけばこちらにもチャンスがあったと思います。みんなミスをしていますし、逆に理由がハッキリしていていいと思います。ただ、ああいう場面でカバーしていない選手のミス、縦パスを入れさせた自分たちのミス、1対1で競り負けたイバ君のミスなど、色んなミスが重なってのものだと思います。今までのJ2のレベルではああいう形でやられることもなかったですし、監督からはJ2ではなかなかないレベルと言われていたので、それに対応できなかったことが負けに繋がったと思います。

今季ビハインドを負ってから最も長い時間戦いましたが。
僕たちのやること自体は変わりませんが、ただ2失点目が痛かったです。0-1で行っていればどこかでチャンスもありましたが、2点目を取られてかなり難しくなりました。

失点後の攻め方に関してはいかがでしたか?
今日の攻撃に関してはチャンスも作れていたので、どこかで1点を取れればという感じでした。後ろの僕たちからディフェンスラインのところでもったいない失点をしてしまい、申し訳ない気持ちです。

相手が先制したから前半以上にコンパクトな守備で戦っていましたが、攻略のイメージは?
攻撃したい形はチャンスを作れた前半と同じでしたが、先制点が今日の大宮戦では大事だと思っていました。そこを先に取られたことが大きかったです。

今季11試合目で初黒星でしたが、今季ここまでのチームパフォーマンスに関して手応えはいかがですか?
手応えはあります。大宮との差があったと思っていませんし、仮にこちらが先に先制点を取れていれば分からないゲームでした。元々、無敗で行けるとは思っていなかったですし、どこかで負けると思いますし、僕たちもミスはするので。その回数やミスの質をどんどん改善していければ、もっと良くなると思います。

これまではミスが直接結果に結び付かなかった印象でしょうか?
ミスは出ていますが、J2の質に助けられていた部分が大きいです。そういう部分で今日は相手が一発のあるチームだったということです。負けの中でJ2にはこういうチームもあるという、教訓にしたいです。もちろん、J1に上がればもっと巧く、一発のあるチームばかりなので、そういう部分を意識して今後も全員でやっていきたいです。

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MF 23田村 直也

試合を振り返ってください。
失点場面は我慢し切れなかったというよりもシモヴィッチが巧かったと思います。相手にチャンスもありましたが、前半はウチにも多くのチャンスがあったので、それを決め切りたかったです。後半の入りも悪くなかっただけにもったいなかったです。

1失点目では比較的シンプルに斜めのパスを通されてしまった印象ですが。
後ろの対応で飛びこまなければ問題なかったです。それは監督に言われていたことだったのでもったいなかったです。

前半に関しては切り替えの部分やサイドからの仕掛けと良い攻めができていたと思いますが。
相手とのミスマッチの部分で上手くできていました。攻撃も上手くいっていただけに、最後の部分でフィニッシュを決めたかったです。

先制された後は相手のよりコンパクトな守備を前に決定機を作れなかった印象ですが。
相手が引いてブロックを作っている中で攻めにくさはありましたが、その中で点を取りに行く力を付けていかないとこの先も難しくなります。そこが今後の課題だと思います。

選手交代を含めて終盤になかなか流れを変えられない状況でしたが。
それは間違いないです。何のために交代選手が入ってきたのか、もちろん理解していると思いますが、それができないとしても戦う姿勢や何かを残してほしかったと思います。自分としても0-1の状況でも点を取りに行くことを伝えていければ良かったと思います。

今季初の複数失点での今季初黒星ですが、試合後の雰囲気はいかがでしたか?
それぞれ思うこともあると思いますが、ここから試合が続いていくので、次のホーム2試合は必ず勝ちたいです。

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FW 11林 陵平

前半に関しては非常に良いリズムで試合ができていた印象ですが。
相手が1点を取ってから上手く流れに乗ったというか、大宮も自信を持ってやってきたと思います。前半は流れもよく1点を先に取れればという展開でしたが、そういうのもサッカーなので。今日は負けてしまいましたが、連戦なので次の試合に勝てるように準備していくだけだと思います。

ご自身としては中盤の間に下りて良い形で起点となる場面が多かった印象ですが。
ギャップで何度もボールをもらうことができました。シュートシーンにも顔を出せたので、そこで次は必ず点を取れるようにやっていきたいです。

相手のゴールキーパーは水戸時代の同僚の笠原選手でしたが。
凄く良いキーパーですし、今日は枠には飛ばせていましたが、相手のファインセーブもあってしょうがない部分もあります。

ビルドアップの局面ではかなりチームとしてスムーズにプレーしていたと思いますが。
そこはいつもやっている部分でチームとしてやるべきことができたと思います。ただ、こういうのは勝負事で勝ち負けがあることですが、前を向いて次の試合に切り替えて行きたいです。

今季初の複数失点での今季初黒星ですが、試合後の雰囲気はいかがでしたか?
負けることは42試合のうちで必ずあることですし、それが今日になったということです。この負けから何かを学んで次に生かせられれば問題ないと思います。

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MF 20井上 潮音

試合を振り返ってください。
前半は良い形を結構作ることができていましたが、その中で決め切れずに後半ああやって一本不本意な形で点を取られてしまいました。そこから苦しい展開というか、相手の流れにしてしまい、もったいない試合でした。

前半に関しては2トップの裏でボールを受けてかなり良い形でビルドアップできていた印象ですが。
相手のフォワードの間で1人が立ってどちらかのサイドから出て行く形はよくできていました。ビルドアップに関してはスムーズにできていましたが、最後のところで決め切る力、そこの運が今日はなかったです。

球際の部分や切り替えの部分で渡辺選手と共に良いスイッチになっていた印象ですが。
相手のボランチがキーになると思っていましたし、戦うというか、守備のところで激しくやっていくことは意識していました。前半はそれができていましたが、後半は体力の問題もあってなかなか行けなくなりました。相手のペースにもしてしまったので、それを90分間続けられるようにしていきたいです。

先制してから相手が守備を固めて難しい展開になりましたね。
1点を取ってから相手は無理に点を取りに来なくなったというか、守備に重きをおいてやっていましたし、その中でカウンターから2点目も取られてしまいました。ああなった時に今シーズンはリードされる展開もあまりなかったので、これから先相手にリードを奪われた後の戦い方というのはもっとうまくやっていかないとダメです。

ご自身としてはシュートへの意識もかなり出てきている印象ですが。
そこは自分の中でかなり意識している部分でもありますし、惜しいだけでは何も残らないので、そういうところで決められる選手になりたいです。

今季初の複数失点での今季初黒星ですが、試合後の雰囲気はいかがでしたか?
初めて負けたという割にはあまり落ち込んだ感じもありませんし、シーズンはまだまだ長いので、今日出た課題をチーム全体で共有して、また練習から切り替えて次の試合に臨んでいくことが大事だと思います。

幸い、日程的にはここからホームでの連戦です。
連戦では色んな選手が出て行く中、チーム全員で一丸となって戦うことが大事だと思います。ホームで連戦を戦えるので、何とかそこで連勝していきたいです。

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MF 35藤本 寛也

出場時のイメージは?
ラインを壊すパスや相手の背後を突こうと。守備の場面では後ろまで下がってしっかりと守るように言われていました。攻撃の時には相手の嫌なところを突くようにと一番言われていました。

投入された後の時間帯はかなり相手が陣形をコンパクトにしてパスを通すのが難しい展開でしたね。
点を入れられる前も相手が引いてブロックを作って難しく、仕掛けのパスが出せずにボールを下げてしまうことが多かったです。

投入直後のシュートシーンがあった以外はなかなか前でフィニッシュに絡めなかったですね。
相手がボールを握る時間も長かったです。守備の局面では負けていたので、できるだけ前に押し上げていきたかったのですが、相手のボランチに対してフォワードが前から行く一方で、中盤が前に出られずに、そこを突かれていました。裏のリスクはありますが、負けている時こそ点を取るために前に行くことが大事です。

試合終盤は相手に比べて距離感が遠く守備でも後手を踏んでいた印象ですが。
ボールを奪った後も相手の切り替えが速く、1人に対して3、4人で囲んでボールを奪われる形が多かったです。あそこでボールを奪われた後にこちらが奪い返しに行っても3、4人を相手にするので、獲れなかったです。距離感は自分たちが遠かったと思います。

投入時のプレーイメージは?
ウイングバックだったので、もちろん自分が点を取れるのが一番ですが、自分が中に入っていくプレーは出しにくい状況だったので、クロスやスルーパスで相手を慌てさせるようなプレーが必要だったと思います。

前半に比べて林陵平選手が抜けたことで前線の収まりという部分で難しさがあったと思いますが。
ターゲットがドウグラスしかいなかったという部分で、ドウグラスに当てた後にサポートするプレーが足りなかったと思います。やっぱり先制点を与えたことが大きかったと思います。

今季初の複数失点での今季初黒星ですが、試合後の雰囲気はいかがでしたか?
それほど下も向いていないですし、連戦なので気持ちを切り替えて次の試合では必ず勝てるようにという雰囲気です。日にちがあまりないですが、しっかりとコンディションを整えてチーム内の競争も激しいので、練習からどんどんやっていきたいです。ここからホームで2連戦なので自分たちの方にアドバンテージがあると思うので、しっかりと勝ち点3をふたつ取れるようにチームとして意識してやっていきたいです。

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