MATCH試合情報
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【試合展開】
夏場の過酷な連戦で、ロアッソ熊本にホームで、大分トリニータにアウェイで勝利し、序盤戦以来となる連勝で6位まで順位を上げたヴェルディ。連戦の締め括りとなる今節は、ホームに戻って5位のV・ファーレン長崎との上位直接対決を迎えた。スタメンの顔ぶれは前節と変わらず、連勝を呼び込んだシステムを継続してこの一戦に臨んだ。
上位直接対決という緊迫した一戦ながら、試合は思わぬ形で動く。2分、自陣浅い位置で右サイドバックの田村直也がドウグラスへくさびのパスを入れる。これをインターセプトしようと相手DFが2人反応したがボールに触れずに後逸。これを拾ったドウグラスが数的優位の中でボールを前に持ち出し、梶川諒太が中央に飛び出して相手を引きつけた瞬間、左サイドびできたスペースへパスを送る。これを走り込んだアランがワンタッチで合わせ、グラウンダーのシュートをゴール右隅へと沈めた。その後も主導権を握るヴェルディは、前からのプレスが機能してボールを高い位置で絡め取り、ショートカウンターでチャンスを作る。4分にはアランが左サイドから抜け出してバイタルエリアまでスピードに乗って突破し、右足を振り抜いたが、シュートはわずかにゴールを捉え切れなかった。16分にはスローインの流れから梶川のスルーパスに渡辺皓太が抜け出して、相手GKと1対1の決定機を迎える。しかし、ループシュートでGKの頭上を抜いたが、ゴールカバーに入ったDFにギリギリでクリアされて追加点はならず。直後の20分には自陣右サイドで相手とのフィジカルコンタクトに勝利してスペースへ抜け出した安西幸輝が、ドリブルで独走して相手ペナルティエリアに侵入。GKの出端を強烈なシュートで抜いたが、わずかにゴール左へと逸れた。守備は前線からの連動したプレスがはまり、最終ラインまで通されながらも崩されるまでには至らずにボールを回収する。追加点こそならなかったが、攻守ともに安定した内容で前半を折り返した。
後半の序盤も試合は思わぬ形で動いた。立ち上がりはヴェルディが押し込み、高い位置で試合を進めていたが、53分にカウンター気味に背後のスペースにロングボールを入れられる。井林章がこのボールに十分に間に合っていたが、柴崎貴広も前に飛び出し、井林がバックパスで頭で押し出したボールは柴崎と入れ違うようにゴール方向へ。このボールを相手に拾われてゴールに流し込まれ、ここ3試合無失点だった守備は思わぬ形で綻んだ。浮足立ち、動揺してもおかしくない展開だったが、連勝中のメンタルは簡単には揺るがなかった。リスタートの後も、テンポを変えずに前からのプレスと徹底したパスワークとスペースへのランニングでチャンスを作り出す。すると、毎試合のようにサイドからのカットインとミドルシュートを狙ってきた男の意地が試合を動かす。60分、相手陣内右サイドの浅い位置でボールを持った安西が、前方のスペースへ向けて猛全とドリブル。細かくステップを踏みながら間合いを詰めてくる相手をけん制しつつ、スピードを緩めずに相手ゴールに向かって進んでいく。ペナルティエリアまで5メートルという距離まで近づいたところで、左足に持ちかえてコースを作り出し、左足の強烈なシュートをゴール左隅に叩き込んで勝ち越しゴールを挙げた。崩しの形を作り出せない相手は、ロングボールを多用してパワープレー気味に押し込んでくる。それにも動じずに、最終ラインが下がり過ぎずに撥ね返し続ける。ひとたびボールを奪うと、カウンターを発動させて長崎を背走させた。72分には左サイドから高木善朗がフリーキックを蹴ると、ファーサイドで平智広が頭で合わせるが、惜しくも枠を捉え切れず。81分にはゴール左斜めからアランが強烈なミドルシュート。相手GKがこぼしたボールを詰めていた安西が拾うと、ゴール前にクロスボールを入れるが、ボールを受けたカルロスはシュートまで持ち込めない。終盤に入って、試合を決める3点目を呼び込めそうな展開こそあったが、試合はこのまま進んでいく。ミスから失点を招いた守備だが、その場面を除けば最後まで集中力を切らさずに相手の狙いを読んでシャットアウト。2-1で逃げ切り、3連勝を果たした。
前節から順位こそ変わらないものの、勝ち点4差だった5位の長崎との直接対決で、実質勝ち点6分の価値がある勝利を挙げた。2位との勝ち点差も9に縮まり、3連勝により上位へつながる道が再び開けてきた。次節は、鬼門と言われ続けてきた愛媛の地に乗り込む。さらにその先にはジェフユナイテッド千葉とのアウェイゲームも控える。勝ち点差の拮抗した相手とのアウェイ連戦は、ヴェルディの今シーズンの行方を決める天王山と言っても過言ではない。連戦で得た勝ち点9の価値をさらに高めていくために、また1週間で最善の準備を進めていく。
【試合後選手コメント:DF 2 安西幸輝選手】
――試合を振り返ってください。
「今日は個人的にあまり良くなかったですが、やっぱりゴールを決めると、最終的に良かったと言ってもらえます。ただ、もっとプレーの質を追及していきたいです」
――見事なゴラッソでしたが。
「正直、まぐれです。個人的にはシュートよりもその前のドリブルが上手くいったと思っています。ドリブルのコース取りでシュートを打つ位置も変わってくるので、ドリブルが良かったです」
――巻いた感じのシュートでしたが、狙い通りですか?
「いや、(竹本)GMに以前から思い切り打たずにコースを狙って蹴れと言われていたので、それが上手く入ったので、GMには良い顔ができると思います」
――1列ポジションが上がるだけで仕掛けの強引さも変わってきた印象ですが。
「サイドバックだとフリーで受けられる場面が多いですが、サイドハーフでは後ろを気にしながらもプレーになるので、スピードに乗り切れない場面が多いです。今日はゴールシーンと前半の1度ぐらいしかスピードに乗れなかったので、そのうちの1本を決められて良かったです」
――前半の長い持ち上がりからのシュートに関しては、初めからシュートしか考えていなかったですか?
「正直、ドゥグのことも見えていましたが、あそこは数字が1つほしかったので、自分で狙いました。申し訳ないですが、打たせてもらいました。今日は何本か仕掛けた中で相手に引っ掛けられてもいたので、1本入ったことは良かったです。これを続けていくことと、下を向かずに自分が求められているプレーができるようなコンディションを作っていきたいです」
――ウイングでプレーする中でより意識した部分は?
「シュートですね。今日はあまりパスという選択肢はなかったので、自分で決めるという気持ちで大分戦もやりましたし、サイドバックとフォワードでは求められるプレーが違うので、今日はそういう選択ができて良かったです」
――左足でのミドルシュートでのゴールは初めてだと思いますが。
「縦に行けることが自分の特長ですが、縦を切られた時にどうしていくか、という部分を色んな人と話していく中、カットインからの左足のシュートを極めろ、と言われていたので、個人的にいつ出るかという気持ちですが、とりあえず1本出て良かったです」
――今日のようなゴールを見せることで、より縦への仕掛けも機能してきますね。
「正直、まぐれで入ったと思いますが、相手のディフェンスとしては中を切ることも考えると思うので、縦に行ける回数も増えると思います」
――序盤から飛ばしているように見えましたが。
「正直、フォワードのポジションでは全部出られると思っていないので、後ろにヨシ君やカルロスが居てくれるので、とりあえず最初から飛ばして無理であれば、交代してもらうという気持ちでやっています」
――ゴール直後には大好きな井林選手からかなり熱い抱擁も受けましたが。
「あんなことはもう2度とないと思います。だから、今日スクショします(笑)。あの人に“ありがとう”と言われたのは今日が初めてでしたが、良かったです」
【試合後選手コメント:MF 17 内田達也選手】
――立ち上がりに相手のマンマークを受けていましたが、どうやってマークを外したのでしょうか?
「どうやって外せたかは映像を見ないと分かりません(笑)。立ち上がりは相手のミスも多かったので、相手が勝手にリズムを崩したというイメージです。今日はマンマークされている感覚がなかったので、もっとマンマークされていると感じる中で自分がどれぐらいやれるか、分からないので楽しみでもあります。」
――システム変更の効果について聞かせてください。
「前はよくも悪くも後ろに5枚入って、後ろが重たくなり、隙間がない感覚はありましたが、監督はその中でも前からプレッシャーをかけたいと言っていて、その辺で3-4-3のウイングやシャドーと言われるポジションの選手の守備の仕事量がかなり多く、出ていく、締めるという動きがそこまで上手くいっていませんでした。その中で4-3-3に変更してコウタとカジ君がやっているインサイドハーフが、前に出ていくという部分でハッキリしました。結構、一人一人が相手の誰を捕まえるかがハッキリしています。今まででは一人の選手が二人を見ることが多く、相手がドリブルや賢いプレーをみせると、すぐに数的優位を作られて、獲れない場面が多かったです。それが同数で行けることでガッチリはまりますし 、球際の勝負のところでコウタの良さが出ています。今まではボールを奪いに出ても、ズラされていましたが、今は相手のシステムとの兼ね合いもありますが、うまくハマッています。ボールにアタックできるシーンが増えていて、アンカーの僕は目線が下がったところのパスを、だいぶ狙いやすいので行くという流れです」
――ビルドアップや切り替えのパスの選択肢も増えている印象ですが。
「そのへんは攻撃面でもやり易いです。これまでは後ろに5枚いることもあり、前に人数がかけられていませんでした。今はボールを奪ったときに近くに二人、前に三人いるので見えてなくても近くに預けられるし、見えていれば遠くを狙えるので、今のところは攻守に良い面しか出ていないです」
――今後、昇格争いを戦う上で重要なポイントは?
「1つは個々のレベルアップですね。正直、全然実力が足りていないと思うので、一人一人が判断、技術を上げていくことが大前提です」
【試合後選手コメント:MF 23 田村直也選手】
――前半に身体を張ったシュートブロックがありましたね。
「今日はピッチがスリッピーだったので、相手のドリブルが伸びると思っていたので、狙い通りの形でした。ただ、欲を言えば、失点ゼロで3連勝したかったですが、すべてが上手くいかなくても3連勝できたことは良かったです」
――相手が立ち上がり内田選手にマンマークを付けていましたが。
「相手も研究してきているし、ウチもそれを想定済みで練習していました。ただ、相手がだんだんウッチーへのマークを外してきたので、その後は上手くできました。ああいう場合、カジを1列下げて1ボランチから2ボランチに変えるプランもありました」
――今日は積極的に攻撃参加する場面が多かったですが。
「個人的にゴールやアシストも狙っていきたいと思っていたので、今日は少し欲を出しました」
――4バック変更でボールの周りもスムーズになった印象ですが。
「やっぱり、3-5-2でワイドに入ると、なかなか味方を追い越すことができないですね。ただ、コウキやアランのウイングに対して、僕やアンカズが追い越す動きをしていくことで、彼らも中にドリブルで仕掛ける場面も増えてきています」
――サイドバックでもプレー可能な安西選手と縦並びになる中でお互い生かしやすい部分もあると思いますが。
「お互いの良さを引き出しやすいですし、彼は今日も左足でゴールを決めたように中に入っていくプレーが得意なので、自分はおとりになることを意識しました。ただ、それだけではキツいので、たまには自分にも出してほしいという、コミュニケーションも取っています」
――守備ではインサイドMFの梶川選手と渡辺選手のプレーが効いていますね。
「あの二人は交代してもしょうがないほど、運動量を出し切ってくれるので、そのプレスが効いている間にゴールを取りたいですね。今日は取れましたが、あれが効かなくなった時にキツくなるので、これを続けていきたいです」
――試合終盤に流れを取り戻して粘り強い守備ができましたね。
「僕が出る前や出て最初の試合はあまり全体で声が出ていなかったので、ギアを上げるというか、最後のところでもう一度声を出して締めようという部分は意識しています」
――まずい形での失点でしたが。
「僕自身怒りましたが、その次のプレーから切り替えようと話し、その後のプレーは安定していたと思います。ただ、今日はコウキのゴールに助けられたので、本当に感謝したいです」
――失点してから早い時間帯での勝ち越しゴールだったという点もプラスに働きましたね。
「非常に大きかったです。あれで落ち着きも取り戻せました。あのままズルズルと行ってしまうと、相手のフリーキック一発でやられてしまうこともあります。ただ、今日はあまり恐いシーンもなかったですし、やっていても楽しいので、この3連勝はサポーターにとっても落ち着きを取り戻すという点で大きいと思います」
【試合後選手コメント:MF 38 梶川諒太選手】
――中盤での連係が熟成してきた印象ですが。
「システムを変えて3試合目になるので、配置も含めてやり易い部分があります。コウタもうまく前に抜けてくれるので、そういう面で前に人数が増えました。今までは僕が下りた時に人数が足りないこともありましたが、今はそれがなくなっています。そういう意味で連係はやり易いです」
――古巣のサポーターから試合後にお土産を受け取るなど、良い形で交流もできましたね。
「アウェイでも感じましたが、長崎の人は温かいです。やっぱり、ここで活躍している姿を見せる必要があると思いますし、湘南で苦しい状況のときに試合に出続けさせてもらったので、感謝の意味を込めてもっとヴェルディで活躍したいです」
――前半に惜しいシュートがあり、交代前にはシュートチャンスでパスを選択する場面もありましたね。
「後半の場面に関してはシュートを打つべきでした。ああいうところが自分の課題だと思いますし、ラストパスを選択するのであれば、必ず通さないとダメでした。強引さを身に着けることと、ラストパスの精度は未熟な部分です。一番恥ずかしい形で終わってしまったので、情けないと思いますし、もっと自分に厳しくしていきたいです」
――渡辺選手とのインサイドMFのコンビが今の戦い方の軸になっていますが。
「二人とも動き回るタイプの選手ですし、攻守ともに上手くできれば、チームが上手く流れていくと思います。そういう意味で惜しみなく走らないとダメですし、それが自分の持ち味でもあると思いますので、もっと出して行きたいです」
――前半アラン選手と守備の距離感が悪くなる場面も見受けられましたが。
「今日は僕がセンターにでた時、相手に蹴られた場面でセカンドボールに対して、僕が戻り切れず、仮に僕が出た時にはアランに中へ入ってもらう形にしないとダメでした。そこは声を掛け合っていきたいですね。せっかく、相手に長いボールを蹴らしても、その後連動して守れないのはもったいないので、そこは修正していきたいです」
【試合後選手コメント:DF 6 安在和樹選手】
――試合を振り返ってください。
「嫌な失点の仕方でしたが、勝たないとしょうがないので。うまく切り替えて流れを持って行かれずに、自分たちの流れでやれました」
――つい最近までの勝てない時期であれば、そういった切り替えはうまくできなかった?
「そこでの経験やああいう追いつかれてからの課題をうまく修正できているのが、ここ最近の試合だと思います」
――サイドバックのプレーで一番意識している部分は?
「攻守のバランスを意識しています。それがチームのプランでもあるので、求められている動きをやる感じです」
――幾つか攻撃に変化を付けようとするプレーもありましたが。
「数が少ないです。ただ、守備があっての攻撃なので、もうちょっと増やしていきたいですが、今後もっと出していきたいです」
――3バックから4バックへの変更でより意識していることは?
「より守備的に考えています。3バックでは高い位置でしたが、4バックでは自分がディフェンスラインに入っているので、ディフェンスとしてのプレーを意識しています。隣の平君とも声を掛け合いながら、距離感とかを近過ぎず、遠過ぎずというところでバランスを取ってやれています」
――ここ最近、試合から遠ざかった時期もあった中、気持ちの変化はありますか?
「ポジティブに考えれば、疲労がなくなってリフレッシュできたと思っています。コンディションが良くなくて外されていたわけでもあるので、そこで自分の出ていた時のプレーを修正してプレーできていると思います」
――例年、メンバーを外れる時期があり、そこから爆発する印象もありますが。
「そういう傾向もありますが、今戻って出始めていますが、今求められていることは、攻撃以外の部分もあるので、上手く監督の求めていることをこなしながら、あとは自分の良さを出していきたいです」
――苦手九州勢に3連勝して、次節は鬼門とされる愛媛とのアウェイゲームですが。
「今日の長崎もそうですが、愛媛に対してはここ最近、アウェイで勝っていないので難しい試合になると思いますが、入りから勢いよく入って勝ち点3を取りたいです」
【試合後監督コメント: ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督】
――試合を振り返ってください。
「スタートはすごく良かったです。相手のプレスをかわして多くのチャンスを作ることができました。相手がプレスのやり方を変えてから、試合はより拮抗しました。その後は一進一退の展開になりました。ゲームをコントロール、ボールをキープすべき場面で焦ってしまい、カウンターを急いでしまい、ボールを簡単に失い、それによってゲームを落ち着いてコントロールすることができませんでした。ミスによって同点に追いつかれました。幸運にもコウキのゴラッソが決まり、そのおかげで勝ち点3を取ることができました」
――今まで安西幸輝選手のあのような素晴らしい左足のシュートは見たことがありませんでしたが、練習でどんな指導をしているのですか?
「コウキというのはとても勇気のある選手で、それを理由に前線に置いています。彼は挑戦することを恐れない選手で、だからエリアの近くに居てほしいと思っています。今まで多くのアシストや幾つかゴールも決めていましたが、今日のゴールは素晴らしかったと思います」
――試合のスタートで上手くいき、その後に相手のプレスのやり方が変わって苦戦したという話でしたが、相手の最初のやり方が失敗だったという捉え方ですか?
「相手はアンカーに入るウッチーにマークを付けていました。その後、ウッチーのマークに入った選手がサイドに移り、プレッシャーのやり方を変えました。その後に自分たちが上手くいかなかったのは、ボールを動かす忍耐がなかったからだと捉えています。流れが変わってしまった理由に関して、彼らがシステムを変えたのか、自分たちが焦って良いプレーができなかったのか、判断することはとても難しいです。最初の相手のプレッシャーに関しては、上手く反応できたと思います。通常、彼らはああいうシステムで戦っていないので驚きましたが、選手たちは落ち着いて対応してくれました」
――讃岐戦後にチームに大きな変更を与えると話していましたが、その変更の効果についてどのように捉えていますか?
「そういうチェンジというのは、戦術や技術という部分ではなくメンタル面で上手くいくことが多いです。結果が出ていない時にシステムを変えることはひとつの手だと思います。もうひとつ、結果とは関係なく新しいシステムを取り入れることで、選手に新しい刺激、新しい学びが生まれる点でもメリットがあります。サッカーというのは頭を使うスポーツで、その頭の中をチェンジすることがとても大事で、システムなど新しいことに取り組むことによって、最低最悪でも選手がネガティブなことを考えない、新しいことを吸収することに頭を集中することができます。そういうメリットもあります」
――相手の高木監督がヴェルディの中盤が増えたように感じると話していたが、その点に関してどのように考えていますか?
「一番わかり易い変化は3-4-3-から4-3-3に変更し、今まで中盤の中央が2枚だったのが、今は中盤に3枚います。ディフェンスラインの選手を1枚削って、中盤を増やしたことによって、ウッチーがより周囲からのサポートを受けてプレーすることができるのが、大きな変化だと思います」
――守勢の展開の中で守備的ではない高木善朗選手を投入した意図について聞かせてください。
「ディフェンスよりもボールを持った方が良いことが多いです。ヨシはボールをキープする能力があります。また、ヨシがディフェンスをしない選手だという印象を、私は持っていません。彼はディフェンスする選手で、中盤でしっかりとボールをキープできる選手です。カジが疲れていたこともあり、ディフェンシブな選手よりもヨシを入れて、よりボールを持って時間を使いたいと思いました」