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MATCH試合情報

2017 明治安田生命J2リーグ 第13節 - カマタマーレ讃岐 vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

【試合展開】

ゴールデンウィークの連戦から1週間を空けて、また中3日で3試合を戦う連戦ウィークに突入した。ハードな日程の中で、ヴェルディは前節で首位の横浜FCを圧倒した末の勝ち点1に大きな意味を与えるべく、敵地に乗り込んでカマタマーレ讃岐と戦った。チームにとって鬼門と呼ばれる四国での一戦。そうした過去のジンクスを振り払って勝ち点を積み上げていかないと、先に続く『昇格』を見えてこない。連戦のスタートは、そうした先々の戦いを見据えても非常に大きな意味を持つ試合となった。

 

ヴェルディは前節のスタメンをベースに、高木大輔の1トップに加えて、アランが右FWに復帰。ダブルアンザイは利き足と逆のサイドに置かれた。

 

序盤から出足が良かったのは、降格圏内に沈む相手チームだった。ロングボールを蹴り込んでヴェルディの陣形を押し下げると、一気にプレスをかけてフィニッシュまで持ち込む。そして、相手のもう一つの武器であるセットプレーから早々にピンチを招いた。7分、ペナルティエリア付近左サイドでのフリーキックをファーサイドに蹴り込まれると、頭でしっかりと合わされるが、勢いのあるシュートは柴崎が確実に枠から弾き出した。19分にはブレ球ミドルシュートを放たれるが、これも柴崎が冷静に対処してブロック。反撃に出たいヴェルディだが、パスワークのテンポが上がらず、守備時に一気に自陣に引いて人数をかけて守る相手を前に攻め手を見出せない。マイボールを奪った直後のミスも多く、落ち着いてボールを保持して攻撃を組み立てられないまま時間が過ぎていった。前半唯一のチャンスらしいチャンスは39分、カウンター気味に相手陣内に入ると、高木善朗がドリブルから左サイドに流れると見せかけて切り替えし、コースをついたミドルシュート。枠の右上の絶妙なコースを突いたが、やや勢いが足りずに相手GKにはじかれた。

 

ハーフタイムにパスのテンポアップを要求されたチームは、一気にギアを上げて相手を押し込んでいく。前半とは一変したヴェルディを前に、相手は割り切って自陣深い位置に人員を割いて守備ブロックを形成。ボールサイドにプレッシャーはかけるものの、コースを限定するだけで決して飛び込まず、中央の密度を保ったまま自陣に籠城した。ボールを保持しはじめたヴェルディは、ここから攻め手を見出しに掛かる。活路を見出したのはサイドからの攻撃だった。最終ラインでボールを動かしながら、相手のスライドが間に合う前にボールを運べたサイドからスピードアップしてクロス&フィニッシュを狙う。カウンターからバイタルエリアに侵入する場面もあったが、今日はどれも決定的なチャンスにつながらない。逆に、セットプレーからチャンスを見出そうとする相手のしつこいパワープレーに耐え切れず、終盤にはフリーでシュートを打たれる場面が続いた。どれも相手の決定力不足に助けられた形だが、あわやというシーンが続いて守備はバタついた。最終盤にはサイドの深い位置まで侵入してボールを動かしたが、クロスはゴール前に飛び込む味方には合わず。結局、ゴールの香りがするチャンスは作れないままスコアレスドローに終わった。

 

2試合続けてのドローは、結果としては物足りないものであるのは事実だが、リズムが悪い試合でしっかりと勝ち点1を積み上げたという受け止め方もできる。2試合で積み上げた勝ち点2に重みが加わるかどうかは、中3日で続くホーム連戦の結果にかかっている。ジェフユナイテッド千葉、京都サンガF.C.という難敵との連戦で、今後の上昇のきっかけを掴みたい。

 

 

【試合後選手コメント:DF 3 井林章】

――スコアレスドローの試合を振り返ってください。

「本当にかたい試合で、試合展開を見ても分かるとおり、セットプレーの攻防だったり、攻守のはっきりとした明確なプレースタイルが出る試合だったのではないかなと感じました」

――前半、ヴェルディのボールの動きはどうでしたか?

「試合を通して、相手のスライドも早くて中を閉じるのが早くて、なかなか崩れなかったので難しい試合になってしまいました」

――後半はボールを保持して押し込む時間帯がありました。

「もっと決め切るところは個の力が必要だと思いますし、チームワークで崩し切るのも大事だと思います。あとはセットプレーというのは、相手の得点につながりそうな場面もあったので、そこはしっかりと対応しなければいけなかったですね」

――最終ライン自体は崩されませんでした。

「3バックの3人だけでなくて、ボランチ、そして前線からの守備が利いていて、そして最後にシバ君がしっかり守ってくれているからこそだと思うので。やっぱりチームとしてもっと認めてもらえるように、組織としての守備も突き詰めていきたいです」

――連戦が続きます。次戦に向けたメッセージを。

「千葉や京都は非常に難しい相手ですが、ホームというのは最大に生かして自分たちのサッカーを展開すれば間違いなく勝ち点を取れると思います」

 

 

【試合後選手コメント:DF 6 安在和樹】

――相手の守備が相当固かったですね。

「かなりゴール前を固められました。前々出てこないので、そこを崩すのは難しかったですね。ただ、カウンターでチャンスもあったので、そこでもうちょっと怖さがあればゴールにつながったかなと思います」

――カウンターは人数の問題?

「人が足りないというよりも、もうちょっとスピーディーだったら、シュートまでもっと良い状態でいけたかなと」

――相手のセットプレーで危ない場面もありました。

「危なかったですけど、抑えながらなんとかしのいだ感じです。守備も危険な場面はありましたが、それよりも今日は攻撃だと思います。どれだけ引いた相手でもこじ開けていくしかないし、後半は入りそうで入らない展開が続いてしまいました」

――こじ開けるために必要なことは?

「シュートを枠に仕留めることですね。自分も一本ミドルシュートがあったし、善朗君にも一本惜しいシュートがあったし、ウッチー君にもありました。そこで相手を引き出せれば、まだサイドも崩し切れたかもしれません」

――サイドで攻める場面でも、前半は特にサイドは蓋をされていた印象です。

「それでもやるしかないので。上手くこじ開けようと強引にでもボールを運びました。外がダメだったら中に入っていってというプレーも必要でした。チームとしてはもう少しボールを回してもよかったし、テンポが遅かったですね。ピッチが乾いていてボールが走らなくて、さらにボールの動かし方に問題がありました」

――中3日で連戦です。

「頑張ったもの勝ちですね。ジェフは昨シーズンとはまったく別のチームなので、しっかりと分析して臨みたいです」

 

【試合後監督コメント:ミゲル アンヘル ロティーナ監督】

――試合を振り返ってください。

「試合をコントロールして、ボールを持って、ペナルティエリア付近までは良いサッカーができていたと思います。その後、チャンスを作るのがとても難しくて、良いチャンスを作れませんでした。相手のチームが前のゾーンからしっかりと良い守備をしていたと思います。相手のチームの危険なプレーというのは、コーナーキックやロングスローなどのセットプレーですが、それによって終盤にいくつか危険な場面を作られてしまいました。ボールを持てる時間が長かったのですが、チャンスを作れた回数はこれまでの試合で一番少ないと思います。その一つの原因は、相手がすごく良い守備をしたということです」

――橋本選手の読みの鋭さやインターセプトなど、彼の良い部分が見えました。彼がチームに与える影響とは?

「ハシはすごくサッカーを分かっている選手で、チームにサッカーをするにあたって貢献してくれる選手だと思います。チームもそれによって良いプレーができていたと思います。ディフェンス面でも貢献してくれました。チャンスは与えてしまいましたが、アウェイでチャンスを与えずに試合を終えるのは難しいと思います。チームとしても全体的に良い仕事をしていたと思います」

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