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2018.12.08 トップ クラブ

【当日版!】2018J1参入プレーオフ決定戦限定 WEB OFFICIAL MATCHDAY PROGRAM

▼コンテンツ

(前日版 MATCHDAY PROGRAMはこちら)

①2018J1参入プレーオフ2回戦 横浜FC戦プレビュー 

番記者コラム

磐田解体新書
芥川和久(エルゴラッソ記者・東京ヴェルディ担当)

僕はきっと思い出すだろう
海江田哲朗(フリーライター)

1%に懸ける指揮官
上岡真里江(フリーライター)

 

▼2018J1参入プレーオフ決定戦 ジュビロ磐田戦プレビュー

 

番記者コラム

磐田解体新書

芥川和久(エルゴラッソ記者・東京ヴェルディ担当)

 

緑の12番目の選手の皆さん、こんにちは。サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』で今季からヴェルディの担当をさせていただいている芥川です。このweb版MDP、前回は横浜FCについて書かせてもらいましたが、今回はジュビロ担当の森亮太さんに磐田情報を聞いてみました。

 

——単刀直入に聞きますが、昨季は6位(16勝10分8敗)だったチームが今季はなんでこんなこと(16位。10勝11分13敗)に?
「一番大きいのは、アダイウトンがいなかったことです。チームのスタイルとしては去年から変わっていません。堅い守備から、いかにゴールまで速く攻めるか。それが名波監督の掲げるサッカーですが、アダイウトンはそのキーパーソンでした」
——強化版マテウス(大宮)みたいな感じですよね。圧倒的なスピードに技術もあって、跳ね返したボールを拾って敵陣を突破してくれる。
「それが攻撃だけでなく、守備の安定にもつながったんですよ。その間に後ろが押し上げて、一息ついて守備ブロックを組み直すことができたので。そのアダイウトンが第4節で怪我(右膝前十字靭帯断裂および半月板損傷)をして、その後ずっと出られなかった」
——夏には大久保嘉人を補強しましたが?
「チームとしてはそこでスタイルを変えようとしました。ある程度ボールを握りながら前進していこうと。ただ、それが思うように機能しなかった。ボールを持つことでボールロストが増えて、逆にカウンターを食らう。それが中断明け以降に勝点を落としてきた要因です」
——中村俊輔も今季はあまり出ていませんね(16試合0ゴール)。
「それも痛かった。怪我やコンディション不良で出ていない試合が多くて。去年の50得点のうち、半分くらいはセットプレーからだったんです。それが今年はPKを除いたらセットプレーからは4得点か5得点なので」
——ただ、中村俊輔は最終節に出場して、アダイウトンもベンチに戻ってきてます。
「俊さんは調子を上げてきててキックの感触もいいみたいです。アダイウトンも出られるんじゃないかな……今週は練習を見れてないから分からないですけど(笑)」
——それはヴェルディ的には怖いですね……。ところでヴェルディは「引き分けNG」の試合を勝ってここまできましたが、大宮や横浜FCにとっては「引き分けOK」のアドバンテージが逆に戦い方を難しくした感があります。ただ、磐田も「引き分けOK」の試合に慣れがある。リーグ戦の第33節の札幌戦と最終節の川崎戦はまさに「引き分けで残留が決まる」試合でした。
「名波監督は弱気な姿勢を嫌う人ですし、選手も『引き分けるつもりはない、勝ちにいく』と言ってました。川崎戦では引いて守りにいったように見えたかもしれませんが、あれは実力差で押し込まれただけです」
——とはいえ札幌戦も立ち上がりからペースを握られて先制され、点を取りに行ってカウンターを食らって0−2の敗戦。この2試合からどういう教訓を得てヴェルディ戦に臨んでくるかですね。
「姿勢としては勝ちにいくと思いますよ。それも『このメンツで負けたら仕方がない』というベストメンバーで。ただ今週は僕たちメディアも駐車場にさえ入れてもらえないので(笑)、実際に練習で何をやってるのか分かりません。この状況のチームをまとめ上げる名波さんの力に期待してます」
——攻撃だけ、守備だけ、単体で見れば明らかに磐田の力は上ですが、それらが組織としてうまく噛み合わなければヴェルディにも勝機は十分にありそうですね。どうもありがとうございました。

 

 ヴェルディにとって一番嫌なシナリオはアダイウトンが戻って、大久保や中村をベンチに置いてでも守りを固めて堅守速攻に徹してくることですが、名波監督は自身が名選手だっただけあってゲームプランよりも個の能力の高い選手を使うことに重きを置く傾向があるようです。アダイウトンが戻るなら、川又堅碁が1トップ、2列目に右から中村、大久保、アダイウトンの4-2-3-1が現実的でしょうか。そうなると前からのプレスがかからず、ヴェルディがボールを持って試合を進められるでしょう。佐藤優平を中心にした左サイドはヴェルディのストロングポイントですし、磐田の最終節のように、大久保の脇からビルドアップし、最終ラインにまで下げられた中村のところから崩せれば理想的(ただし川崎だからできたことかもしれませんが……)。とはいえ守備も個人の能力は高いですし、跳ね返されてからのアダイウトンのカウンターは脅威。痺れる試合になりそうですが、ロティーナと緑の勇者たちを信じて、記者席から念を送りたいと思います。

 

僕はきっと思い出すだろう

海江田哲朗(フリーライター)


衝撃の幕切れとなったJ1参入プレーオフ2回戦の横浜FC戦、相手のゴールマウスに立っていたのは南雄太だった。手にしたはずの勝利が手からこぼれ落ち、呆然自失。勝者と敗者のコントラストは、かくも残酷な色合いを帯びる。


思い出されるのは、13年前の冬、東京ヴェルディが初めてJ2に降格した日。2005年11月26日のJ1第33節、東京Vは柏レイソルとアウェーで対戦し、打ち負かされた。1‐5。これほどの惨敗はなかなかお目にかかれない。忘れようとしても忘れられない記憶だ。

 

そのときも南は向こう側にいた。ついでに現在は味方の永田充も柏で出場しており、ゴールを決めている。

 

今回、雪辱を果たして立場が逆転し、いい気味だとは思わない。明暗が転じることは、いつだって起こりうる。今日はたまたま笑っているけれど、明日は悲嘆に暮れているかもしれない。禍福はあざなえる縄の如し。彼らの生きる勝負の世界は、闇の深さがあってこそ、キラキラ輝いて見える。

 

あの日、日立台サッカー場にいた人は、現在どのくらい残っているだろう。当時を知るクラブスタッフは片手の指で収まる。往年の東京Vを知る人は少なくなりつつも、ニッパツ三ツ沢球技場のビジター側スタンドをあれだけ埋め尽くしたということは、クラブが新しいサポーターを獲得してきた証でもある。

今日の磐田戦、わずか1300枚をめぐる東京Vサポーターのチケット争奪戦は熾烈を極めた。チームを後押しするために、どのような雰囲気をつくり、試合を運営するか。それもまたホームの利に含まれる。

 

今回、プレーオフにおけるホーム開催権の重みは思い知らされたことのひとつだ。あまりに過酷すぎるがゆえ、この経験を次に生かしたいとはとても思えないが。
「悔しいですね。できることなら、応援に駆けつけてくれる人は全員スタジアムに入れてあげたい」と田村直也。特殊な状況によるチケット確保の難しさは選手も同じである。平智広は「席を用意できればヨメさんを呼ぶつもりなんですが、まだわかりません」。指定席と自由席で事情が異なり、場所は選ばないとした井上潮音は希望した家族分をどうにか確保できたという。特に高校生の弟くんが熱心で、毎試合のように足を運んでいるそうだ。

のるかそるかの大勝負。はたして、東京Vの乗り込むヤマハスタジアムには、何が待ち受けているのか。

 

ただ、ひとつだけ確信していることがある。いつの日か、これまでの来し方を振り返り、自分は幸せだったのかなあと考えたとき、僕はきっと思い出すだろう。一心に駆け抜けたこの数週間を、佐藤優平のキックを、上福元直人のヘディングを、緑のシャツを誇りに思い、胸が熱くなった瞬間を。

 

1%に懸ける指揮官

上岡真里江(フリーライター)

 

シーズン最終戦になると、毎年思う。「このメンバーが全員揃って戦うのは、これが最後なんだなぁ」と。そして、やはり今年も、同じ思いでこの一週間を感慨深く過ごしてきた。ましてや、今回は、ただの最終戦ではない。勝敗によって、来年のカテゴリーがJ2のままか、J1のステージに戻れるのか、天と地を分かつ大決戦である。思い入れは、とてつもなく深い。2018年ロティーナ・ヴェルディの集大成として、ぜひとも“らしい”サッカーで有終の美を飾り、ヴェルディ・ファミリー全員で10年来の悲願達成で歓喜の涙を流したい。

 

「完璧な試合をする必要がある」と、ロティーナ監督は、J1で戦ってきた格上チームに勝つための条件を口にした。「すべての局面に重要性を置き、すべての局面で良いプレーをすること」と、“完璧”の意味を説明してくれたが、選手たちにも、監督の求める「完璧な試合」の真意をそれぞれどう捉えるか、尋ねてみた。

 

奈良輪雄太:「たぶん、監督の頭の中では、守備で自分たちが完璧にミスを犯さないということなんじゃないかなと、自分は解釈します。守備でミスをせず、失点しないゲームをずっと続けていき、先週の横浜FC戦のように、最後まで0−0でいけば、可能性も常にあるということ。仮に、あのまま0−0で終わったとしても、レギュレーションの都合上、勝ち進めなかったとしても、監督は満足はしていたと思います。おそらく、次もそういう感覚で試合をしたいと思っていると思います」。

 

佐藤優平:「基本的には、守備でミスを犯してはいけないということだと思う。1対1で抜かれないとかではなく、選手それぞれが与えられた仕事をきっちりとやるということが、監督のいう“完璧”ということだと思うので、カバーリングだったり、見なければいけないところにいることだったりが、監督が求めること。攻撃に関しては、相手があることなので、うまくいくときといかない時がありますが、守備は自分たちの立ち返る場所があるので、それをミスをしてはいけないことだと思います」。

 

林陵平:「相手はJ1。これまでのJ2チームとは違うので、入り方を間違わないようにしないといけない。細かいミスも許されないですし、立ち上がりから集中して入らないと、1つのミスでやられることもあるという意味でも“完璧なゲーム”ということだと思います」。

 

いずれも、『守備』での完璧さだと答えており、いかに監督の意図、求めていることがチーム全体に浸透しているかがはっきりと伝わってきた。 

就任して2年。日本で初めて率いたチームが、いま、1つの大きな成果を手に入れようとしている。「選手たちの今年1年間の働きには、とても満足しています。最後の試合を楽しんでもらいたい。試合を楽しむということは、自分たちが一年間やってきたやり方でプレーすること。相手、この試合では、磐田に対してリスペクトを持って戦うこと。その中で、自分たちに自信を持って戦うことができれば、勝てるチャンスは十分ある」。

昨年、初めて進出したプレーオフで1戦目で敗退し、古参スペイン人監督はきっぱりと言った。「J1に行くのに相応しいチームが昇格した」。そして、一年の時が過ぎ、断言する。「今シーズンは、チーム、クラブ、サポーターが一体になって戦うことができた。そのことを考えても、クラブの歴史を考えても、今の東京Vは、J1に上がるに相応しいクラブだと思っています」。

今週、チームの取材をしていて、何度監督、選手から「サポーター」というワードを聞いただろうか。「サポーターの力」「サポーターの思い」「サポーターのために」「サポーターへの責任」… 大宮戦、横浜FC戦と、劇的な試合を勝ち進んできたことで、サポーターと選手たちの一体感は最高潮の一歩手前までに達したと言っても過言ではないだろう。そして、この磐田戦で、最高潮に達すると確信している。

「昇格できる可能性は?」と、記者から質問を受け、「それはわからない。でも、何%かは関係ない。たとえ1%でも、そこに懸けて戦う」と、ロティーナ監督。その愛弟子たちも、最後の1分1秒まで勝利を信じ、一人一人が必ずや完全燃焼を果たしてくれるはず。歴史が変わる瞬間を共に見届けましょう!

 

2018J1参入プレーオフ決定戦 ジュビロ磐田戦 選手インタビュー

【DF 5 平 智広】
「シーズン通してやってきた自分たちの戦い方に、自信を持ってやる」

【DF 香川 勇気】
「最後まで気持ちを切らさず戦う」


【DF 3 井林 章】
「個人的にもチームにも未来につながっていく試合に」

【MF 38 梶川 諒太】
「全員で強い気持ちで戦いたい」

【MF 24 奈良輪 雄太】
「自分たちのサッカーにいかに集中するかが大事」


【MF 8 内田 達也】
「気持ちで絶対負けないようにしたい」

【MF 20 井上 潮音】
「みんなの夢に見てた場所、なんとしても達成したい」

【MF 26 佐藤 優平】
「楽しむこと、真摯に向きうことが大事」


【DF 17 李 栄直】
「自分たちで掴み取りに行かなきゃいけないという気持ちが強い」

【GK 21 上福元 直人】

「僕たちはなにも得ていない。次の試合のことしか考えていない」

【FW 11 林 陵平】

「仲間を信じて、自分を信じてピッチに立つ」

【ロティーナ監督】

「難しい目標を達成するための、自信と意欲を持っている」

「サポーターの夢に対して責任を持っている。それを果たすために勝ちにいきたい」

 

いつものような痺れるサポートで、今日もチームを後押ししてください!!

 

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