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今年ホーム最後の試合は、ここ数試合のモヤモヤを吹き飛ばす試合になった。大宮アルディージャVENTUSに対して、まずは21分、クロスのこぼれ球を北村菜々美がつなぎ松田紫野の目の覚めるようなミドルシュートで先制。さらに29分には、村松智子のインターセプトから、最後は土方麻椰が落ち着いてゴールに沈めて追加点を奪う。37分には松永未夢のこの日2アシスト目となるラストパスを山本柚月が流し込んで3点目。前半でほぼ試合の行方を決める。
後半はやや停滞しかけたものの、68分には山本の折り返しを菅野奏音がダイレクトに押し込んで4点目。2試合連続無得点で苦しんできたベレーザだったが、ようやく今季のベレーザらしさを取り戻して、試合をさらに優位に進めていた。ところが…。78分に甲斐碧海に決められてしまう。スコアはこのまま4-1。快勝だったものの、後味は少し悪い。
「最近、失点が多い中で、まずはクリーンシートで終えたいと思っていて、それができなかったのは反省点」(松田紫野)
「たくさん点が入りましたが、無失点で抑えるというところが最近の課題だったので、そこはやはりチームとして最大の課題かなと思いました」(菅野)
と選手たちが話すように課題の1つは明白だ。また松田岳夫監督も試合後の会見で「試合全体を通して、交代した選手のところでもう1段階パワーを上げたい。もう1段階クオリティを高めなければいけない部分で、なかなかそれを上げきれなかったところでは、ゲーム全体の進め方のところで少し課題を感じました。さらに相手を突き放す、とどめを刺す、そういったところを、もっともっと持っていきたいなと思いました」と言うように試合の進め方、終わらせ方に課題を残している。その課題は今年中に少しでも解決への道筋を見せていきたいところだ。
対するサンフレッチェ広島レジーナは、現在暫定の4位。前節はAC長野パルセイロ・レディースとの対戦となった。20分に岡本祐花のクロスが流れたところを大内梨央に決められて先制を許してしまう。26分にはS広島RがCKから中嶋淑乃が強烈なミドルシュートを放つも、これはGKのファインセーブで得点とはならない。40分にはミスから相手に決定機を与えるが、木稲瑠那が1対1を止めて前半は0-1のまま。後半の開始早々にもミスから相手に決定的な場面を作られるが、これをなんとか凌ぐ。72分にS広島Rがゴール前でチャンスを作ったが、押し込むことができず試合終了。S広島Rはリーグ戦3試合勝利がない。
今季S広島Rとは2024-25 WEリーグ クラシエカップ グループステージで2度対戦して1勝1分と負けてはいないが、そのグループステージ最終節で勝ち切ることができずにノックアウトステージ進出を阻まれるという憂き目を見ている。その意味で、この試合はS広島Rに対してリベンジするという意味合いも含まれる試合になる。
そして、今節は今年最後のリーグ戦になる。ベレーザは現在2位。首位INAC神戸レオネッサとの勝点は2差。追う立場と、追われる立場であれば、追われる立場の方にプレッシャーがかかるというのはよく言われる話である。その意味では、ベレーザはI神戸を追う立場。ベレーザらしさをこの試合でも見せて勝利し、翌日のI神戸の結果を待ちたい。