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MATCH試合情報

2021 明治安田生命J2リーグ 第21節 - 松本山雅FC vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

【試合展開】

前節、4試合ぶりのホームゲームで栃木SCを2-1で下し、連勝を『5』に伸ばしたヴェルディ。今節からは、東京五輪の影響から8試合続けてアウェイゲームが続く過酷なアウェイロードを戦う。最初の一歩は、未だヴェルディとして勝利がないアルウィンに乗り込み、松本山雅FCとの一戦。新型コロナウイルス感染拡大防止のためビジター席の設置がなく、前々節までのアウェイ3連戦と同じく完全アウェイの状態で戦うことになった。

 

スタメンの顔ぶれは前節と変わらず、サブには松橋優安と森田晃樹が入った。U-24日本代表のトレーニングパートナーに選ばれた山本理仁はサブスタート。前節、終盤に決定機に絡んだ佐藤凌我と持井響太の明治大学コンビも切り札としてベンチに入った。

 

立ち上がりに圧力を強めて前に出てきたのはホームの松本だった。ヴェルディは相手の中盤の粘り強いスライドを前になかなかフィニッシュに近付けるエリアまでボールを運ぶことができない。逆に、相手のボールホルダーへのアプローチが遅れ、自陣の深い位置までボールを運ばれて耐える時間が増える。最後のフィニッシュの部分は厳しく寄せて自由にやらせなかったが、17分にセットプレーのこぼれ球を拾われると、ゴール前の密集に入れられたボールをクリアできずに若狭大志に当たってゴールに流れる。アンラッキーな形で先制を許した。27分にもコーナーキックをニアで合わされるが、これはマテウスが反応してゴールからかき出した。攻撃のリズムをつかめない中で、ようやく41分に形を作る。ワイドな展開から左サイドの山口竜弥の仕掛けから井出遥也がボールを受ける。ゴール前に入れたボールは弾き返されたが、こぼれ球を福村貴幸が狙いすましてミドルシュート。相手にブロックされたものの、ようやくゴールに迫る場面を作った。42分にはコーナーキックを若狭が抜群のタイミングで合わせたが、相手GKにキャッチされる。43分には前半最大のチャンス。セットプレーの守備からカウンターを発動。井出が左サイドのスペースへ山口を走らせる。ゴール前に端戸仁と小池純輝が飛び込んでくる中で、山口は相手DFが付いた端戸を囮に小池にラストパス。小池はワントラップからボレーシュートを狙ったが、相手GKの好守に阻まれた。

 

前半の球際へのアプローチの緩さを指摘され、後半に向けて檄を受けたチームは、立ち上がりから前への圧力を強めて前に出た。すると57分、左サイドで山口が仕掛けて相手のマーカーを外してマイナス方向へのクロスボール。ゴール正面で小池がブロックしてボールを流すと、ファーサイドで端戸が受けてシュート。相手に当たりながらもボールは勢いを失わず、ゴールに流れ込んで同点に追いついた。一気に畳みかけたいヴェルディは2分後にもビッグチャンスを作る。井出がペナルティエリアの外でボールを受けると、相手のマーカーをはがしながらカットインしてボックス内へ。切れ味鋭い切り替えしで2人のDFをはがしてゴール目前でシュートを打ったが、カバーに入った選手にブロックされて得点はならず。すると、3分後に逆襲を食らう。ゴール正面の位置で阪野にくさびのパスを入れられると、反転しながらシュートをゴール右隅に流し込まれてすぐに勝ち越されてしまう。

 

流れを取り戻したいヴェルディは、次々と交代カードを切る。森田、持井、山本、佐藤凌、松橋とフレッシュな若手をどんどん投入し、相手が自陣で守備ブロックを固める中でも、何度もボックス内のきわどいところにボールを運び、フィニッシュまで持ち込む。セットプレーでもあと一歩押し込めるか、という場面も作ったが、ゴール前に人数をかけて割り切って守り抜こうとする相手の粘りを前に、枠内にシュートを飛ばすもののネットを揺らすまでには至らず、1点差を守り切られた。

 

アウェイ8連戦のスタートは連勝が途切れる結果になったが、長距離移動がともなう敵地での試合が続くだけに、心身ともにリフレッシュすることがポイントになる。後半に見せた猛攻やゴールへの熱量をキックオフと同時に発揮できるよう、気持ちを切り替えて、またチームの共通認識を深めたい。

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監督コメント

永井 秀樹 監督

試合を振り返ってください。
我々は連勝というものが懸かった中、連勝に向かっていけるということは選手たちの努力の積み上げの成果だと思いますし、そこに良いチャレンジができるという部分で良いモチベーションで入れる要因のひとつだと思っていました。ただ、もうひとつは過信してしまう、特に入りのところは非常に我々の悪い部分が出てしまったところでした。そこは自分自身反省するところでした。 セットプレーからのセカンドのところやボールに行けないところや球際の緩さが出てしまい、そこは反省する部分です。やはり我々は一戦一戦、120%を出し続けなければいけないですし、出さなければならないチームだと思っていますので、ひとつの緩みや慢心、過信みたいなところが一人でも出てしまうと、まだまだ我々がほしい結果を掴み切れていないなというのが、正直なところです。 また、自分自身の反省を踏まえてもう一度、なぜ勝ち点3を掴めていたのか、という部分をきちんと思い出しながら振り返りながら、質を上げること、我々の優位性をより高めていくこと。それプラス、熱量と強度という部分を立ち上がりから90分間下がることなく出していけるゲームを、どの試合でもできるように、誰が出てもできるようにもう一度しっかりと反省してトレーニングからやっていきたいと思います。 我々のファン・サポーターの皆さまが来られない中で色んなメディアだったりを通して、勝利というものをお届けしたかったですが、それができなかったことを非常に申し訳なく思いますし、悔しく思います。また、切り替えて更なる連勝を積み上げていけるように、目の前の一戦一戦を、そのために毎日日々のところでの積み上げを選手たちと向き合いながらひたむきにやっていきたいなと思います。

失点以降の戦いという部分で勝ち切れなかった要因をどのように感じていますか?
終わった中でタラれば言うのであれば、やはり我々はチャンスのところや攻撃で崩したところ、決めるべきところをしたたかに決めていくという部分がまず大事なところです。そして、攻撃しながらのリスク管理、守備のところをさらにコンパクトにして中を固めていくところなど、すべてにおいて緩みが出ないようにやっていくことがさらに必要だというのが、正直なところです。

ここ最近起点となっている左サイドでの優位性、右サイドアタッカーで起用している左利きの福村選手のところでの今日の戦いに関してどのように捉えていますか?
前半の給水タイム以降は良くなってきて少し狙いを持ってやれていたのかなと感じています。ただ、今日の一番の反省点は入りの緩さ、熱量のない給水までの時間帯、そして失点のところでした。あとは何度か狙い通りの崩しもありましたが、最後のところですね。前への意識やゴールへの逆算というところは、もう少しやっていかなければならないですし、もっとそこを代わって入った選手も意識してやっていくことが必要だったと思います。ボールを保持しているだけでは点は取れないですし、すべてはゴールからの逆算というところをもう少し強く意識してプレーしていくことが大事かなと思っています。

佐藤優平選手を下げて最初に森田選手を投入した狙いについて聞かせてください。
相手が5-4でかなりブロックを下げてくる状況だったので、やはり我々のスクエア・ゾーンのところで彼が前向きに仕掛けていく、そこから入っていく動きを彼に託していました。

2失点目の要因をどのように捉えていますか?
あそこはボランチのところを埋めるのが非常に遅れてしまったところ、少し緩みが出てしまったところが非常に大きかったと思います。もちろん、その前に我々の良い攻撃があって惜しいところまでいきましたが、常日頃から言っているようにチャンスの後には必ずピンチがあるというところをもっと強く意識していく必要があります。ただ、あの場面ではやはりボランチのところで埋める、食い止めるという作業のところで一瞬のズレが失点という形に繋がってしまうので、そこは反省として改善していきたいです。

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選手コメント

FW25端戸 仁

試合を振り返ってください。
セットプレー2発からの失点という非常にもったいないゲームでした。自分自身含めてかなりチャンスがあった中で1点しか取れなかった部分を含め、確かにアウェイでしたが勝つべきゲームだったと思います。これで連勝がストップしてしまいましたが、連敗しないことがすごく重要なことなので、しっかりと週明けに反省して次のゲームに向かっていきたいと思います。

ゴールシーンを振り返ってください。
あまりよく覚えていませんが、とにかくボールを止めてから早く打つことを意識していて、たぶんニアに誰か、(小池)純輝君が走ってくれて流れてきたボールでしたが、とりあえずふかさないこと、止めてからすぐに打つことだけを意識していました。

引いた相手を崩し切れない試合となりましたが、ご自身の中で描いていた崩しのイメージを聞かせてください。
個人的には崩せなかったとは思っていません。チャンスはありましたし、あとは最後の質という感じでした。ハル(井出)が切り返して左足で打った場面やヤマ(山下)が左足で打った場面もそうでしたが、ゴール前まで行くシーンは個人的に結構あったと思っています。やっぱり質にこだわってやっていくしかないのかなと思っています。

前半の入りに関してご自身の前からのプレスに対して周囲が付いていく場面が少なかった印象でしたが?
キーパーのところまで追いかけていったり、なるべく近くの選手のところには自分が行くようにしていましたが、結局チームとしての連動をもう少ししなければいけなかったという部分はありました。そこを自分が要求しなかった責任があると思いますし、ただ前半の良くなかった部分を後半に入って修正した結果、追いつくことができたと思います。そして、絶対に逆転できる試合だったと思っているので、さっき話したようにセットプレーからの2発というのは非常にもったいないゲームでした。

普段の試合に比べて相手の熱量を感じる部分はありましたか?
やっている中で相手のセンターバックの選手の必死さをすごく感じましたし、セットプレーひとつをとってもポジション取りの部分などで相手の集中を感じていました。そこで自分たちが上回ることができなかったので、そこを超えられるように練習するしかないと思っています。

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DF28山口 竜弥

今日の結果に関する率直な思いを聞かせてください。
悔しい気持ちと情けない気持ちです。チームとしてもああいうふうに相手が勢いを持って入ってくることが分かっていた中で、そのプレスを真っ向から受ける形で開始早々に失点してしまったのは、チームとしての弱さが出たところだと思います。個人としても前半から相手のタイトなマークに苦しみ、何本かクロスを上げて、アシストも1本ありましたが、アシストした直後の2失点目のところでは絞りが甘くなってしまい、相手のフォワードにああやって追加点を決められてしまったのは、自分の詰めの甘さが招いた失点なのかなという部分で情けなさを感じています。

ここ数試合、相手がヴェルディの左サイドへの対応をしてくるケースが増えてきていますが、その対策を上回るために必要な部分を聞かせてください。
やっぱり左サイドからここ何試合かはチャンスを作れていたと思いますし、相手が左サイドを警戒してくることも分かっていました。それでも、個人としてもっと成長していくためには分かっていてもさらにその上を行くというか、『分かっていても止められない』という表現がありますが、そういう選手になっていきたいというのは、プロに入る前から考えていたことでした。分析されたから止められてしまうようになっているのであれば、まだまだという思いです。

アシスト場面ではクロスを上げる前に相手との距離を取るためにボールを外側に出していましたが、相手の足に引っかけられないようにする意図でしょうか?
そうですね。どうしても縦を警戒されていますし、ああいった場面では対人の強い選手を右サイドハーフで当ててくるというのは分かっていたので、その想定通りの相手が来ましたが、ああやって抜き切らなくても相手の足に当たらないところにボールを置いて、あとはタイミングさえ計ればクロスは上げられますし、なおかつ中にちゃんと味方が入ってくれていたので、狙い通りの形でした。

2失点目の場面では若狭選手との連携のところでズレが出てしまったという感じでしょうか?
あれはボニ(ンドカボニフェイス)とポジションチェンジしてボニを外側に競らせに行った時点で、自分がセンターバックになるというのが絶対的な役割としてありました。そこであそこも自分の絞りが甘かったことによって、ワカ君(若狭)がどうしても相手が右利きということもあり、右側をケアせざるを得ない形になりました。それで左に行かれてシュートを打たれての失点になりました。あそこは自分の絞りが甘かったことによる失点だったと思うので、そこに関しては自分の責任だったと素直に受け止めて次に生かしていきたいと思っています。

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