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MATCH試合情報

2020 明治安田生命J2リーグ 第21節 - ツエーゲン金沢 vs 東京ヴェルディ

マッチレポート

【試合展開】

コロナ禍での延期もあり過酷なスケジュールを過ごしている今シーズンのリーグ戦も折り返しを迎えた。前半戦最後の相手はツエーゲン金沢。現在連敗中のヴェルディにとって、敵地とはいえ是が非でも勝利で後半戦への勢いをつかみたい一戦となった。

 

ここ数試合とメンバーを大きく入れ替えたヴェルディ。若狭大志、高橋祥平、平智広が最終ラインを形成し、リベロと定義するポジションには藤田譲瑠チマと山本理仁を並べ、その1列前には澤井直人と井出遥也を置いた。前線は右ワイドストライカーに小池純輝、左に松橋優安を起用し、フリーマンの位置には森田晃樹が入った。

 

いつもとは違う選手の並びで入った試合は、なかなかリズムをつかむのに時間を要した。組み立ての部分は変わらぬテンポでボールが動くものの、いざ崩しの場面になると消極的なプレーが多く、マンツーマンで人についてくる相手を剥がすことができない。逆に、ミスからボールロストして逆襲を食らい、何度となくカウンターで押し込まれた。相手のフィニッシュの精度に助けられたが、前半は攻撃の消極性が目立ち、シュートを打てずに折り返した。

 

ハーフタイムに指揮官からマンツーマンを剥がすためのプレー、そして個々のゴールに向かう姿勢について発破をかけられると後半はギアを上げてゴールに向かう。特にクイックネスを生かして相手選手を剥がした井出がゴールに向かうきっかけを作る。57分にはバイタルエリアで相手を押し込んだ後、左サイドから井出が仕掛けてカットインしながらシュートを放つ。これは左ポストを叩いたが、チームの意思を決定的に示すプレーになった。75分には相手GKのクリアを拾った井出がループシュートで狙うが、これは距離が足りずに戻ったGKにキャッチされてしまう。後半は攻撃的なカードを次々に切って相手を押し込み、カウンターにも万全な対応を見せていたが、引いた相手の城壁を崩すアイデア、ラストパスが合わずにスコアレスドローで終了した。

 

前半戦を7勝7分け7敗という完全なイーブンで終えた。過酷な連戦が続いた中で、調子の波も非常に大きく、終盤に入って今季初の連敗を喫するなど苦しい試合が続いた。折り返して中3日で後半戦のスタートを迎える。連戦ということもあってこの流れを引きずるわけにはいかない。ホームの味の素フィールド西が丘に迎えるのは、首位に立つギラヴァンツ北九州だ。好調時に対戦した前半戦の戦いでは、自分たちの良さを出し切れずに敗れた。借りを返し、ここ数試合の流れを完全に断ち切りたい。

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監督コメント

永井 秀樹 監督

試合を振り返ってください。
アウェイのこの地でスタートから我々のサッカーをどれだけ長くできるかというテーマを持って試合に入りましたが、少し並びを変えて入った中、まずまず立ち上がりのところは良かったと思います。ただ、だんだんと後ろが重くなってきたように感じていたので、また少し並びを変えました。そこからは良かったのですが、前半は特にマンツーマンの金沢さんを相手に、見られている相手の前で、ただボールを回している。非常に我々のボール保持、ポゼッション、プログレッションというものは、すべてゴールからの逆算。そこから原理原則を少し外れたボール回しと言いますか、ボール保持になってしまっていました。その点はハーフタイムにかなりきつく伝えました。後半に関しては、割とそのへんの意識も選手たちの中で強く出てきて、何度か我々の理想に近い形が作れていましたし、後半に関してはまずまず良かったと思います。 最後はやはり崩しのところに尽きると思います。この辺りは次の試合に向けて、よりもうひとつレベルを上げていきたいと思います。本当に終盤のところは再び並びを変えてやっていく中で、非常に選手たちは可変していく動きに関してよく理解してくれていましたし、そこは素晴らしいと思います。90分間を通じても後ろのスリークラウン(3バック)を中心に、全員で身体を張って失点させないという気持ちを見せてくれたことも、我々の成長だと捉えています。あらためて素晴らしい選手たちだということは今日の試合でも感じました。また、次に向けて時間はない中ではありますが、また選手たちと反省改善をしていく中で、よりひとつ上のサッカーを構築できるようにやっていきたいと思います。

前半終盤に若狭選手に指示を出していましたが、並びにどのような変更を加えたのでしょうか?
普段の並びに少し戻した感じでした。3バック気味にスタートした中、我々の本来の形に戻した感じです。その変更を伝えていました。

前半に関してパス&ゴーの少なさが目につきましたが、ボールを奪われた後のリスク管理を意識し過ぎた部分があったのでしょうか?
金沢戦に向けてマンツーマン守備をどのように剥がしていくかという中で、縦の2対2などワンツーで入っていくということは、我々のプランの中での優先順位が一番でしたが、前半に関してはおっしゃる通り、入っていく勇気がなかったのか、チャレンジが少なく、そこは前半の反省点でした。そこは後半に向けてハーフタイムに伝え、選手たちは後半に入って何度かチャレンジしてくれたことは良かったと思います。

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選手コメント

MF11井出 遥也

相手のマンツーマンを外すという部分に関して試合全体を振り返ってください。
前半に関しては当てて潜っていくことや、ワンツーで入っていくことが少なく、そこは永井さんからハーフタイムに言われたところでもありました。後半はそこを意識して入っていくシーンもありましたが、個人としては最後のところ。ループシュートもそうでしたが、相手を振り切った後のシュートを決めていれば、普通に勝てた試合だったのかなと思います。

後半に左ポストを叩いたシュートは感触的に枠に行ったという感覚でしたか?
ニアに引っ掛けようとしていましたが、少しニアに引っかかり過ぎた感じでした。それよりもループシュートのところは、自分の技術的なミスが出たと思います。相手キーパーが前に出ていたこともあり、自分的には余裕がありましたが、少し弱かったのかなと思います。

シーズン前半戦終えてみてのここまでの個人としての手応えはいかがですか?
自分たちのサッカーに対して、これから色んなチームがより研究して戦ってくると思いますし、そこを自分たちの力で突破した時には、よりどこにも負けない自分たちのサッカーができると思います。今まで積み上げてきたものを、より進化させるという意味で、相手が分析してきても、そこを剥がして勝てるチームになるために自分たちの力で乗り越えていきたいと思っています。

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MF33松橋 優安

スタメン2試合目を振り返ってください。
まだ少し最初は緊張していましたが、デビュー戦の時よりは経験も積ませてもらっていたので、自分の得意なことをやろうと思っていました。ただ、前半はなかなか自分のサイドで守備がうまくいかなくて、攻撃では何度か良いシーンもありましたが、守備の方を意識し過ぎて攻撃に意識を傾けることができなかったです。

同サイドでマッチアップした窪田選手に関して、誰が守備の際に対応していく形だったのでしょうか?
僕は相手の右サイドバックを見る形で、18番の選手(窪田選手)は僕が見ている選手ではなかったです。自分が見るときには少しマークの受け渡しがうまくいきませんでした。

得意の仕掛けた裏への抜け出しなど、なかなか出せない試合展開だったと思いますが。
1本シュートを放って相手に撥ね返されたシーンぐらいでした。他は全然自分の良さを出せず、反省しています。そこは次に繋げていきたいです。

今日のドローという結果をどのよう捉えていますか?
チームとして連敗していたので、必ず勝ってここからまた上に行こうということは話していました。その中で勝てなかったことは悔しいですが、またすぐに試合は来るので、その試合に向けて切り替えていきたいです。次は首位の北九州が相手なので、そのチームを倒せれば、勢いに乗っていけると思うので、しっかりと準備したいと思います。

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