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MATCH試合情報

2019 明治安田生命J2リーグ 第27節 - 東京ヴェルディ vs 鹿児島ユナイテッドFC

マッチレポート

【試合展開】

前節、京都サンガF.C.との一戦で0-4と大敗を喫したヴェルディ。そこから立ち直ろうと準備をはじめる矢先に渡辺皓太の移籍というビハインドを追った。厳しい状況の中でもリバウンドメンタリティを持って準備を進めてきたチーム。メンバー構成も前節から若干の変更を加えた。センターバックは近藤直也と内田達也が組み、右サイドアタッカーに奈良輪雄太、左サイドアタッカーに山本理仁が入った。アンカーのポジションには井上潮音が起用され、フロントボランチは新キャプテンに任命された藤本寛也と梶川諒太が任された。フリーマンのレアンドロの脇には、右に小池純輝、左に新加入で初出場のカンスイルが起用された。

 

立ち上がり、ボールを保持して相手を自陣に押し込んだヴェルディ。距離感を保ちながらパスを通して崩しの道を見出すところまで持ち込む。8分、レアンドロへくさびが入ると、ヒールでスペースへ流し込まれたボールに藤本が反応し、抜け出してフィニッシュに持ち込むかに思われたがブロックされてシュートまで至らず。シュート数が少なくもどかしい試合が続いている中、フィニッシュがモノになる光明が見えた場面だったが、ここで藤本が負傷して交代を余儀なくされる。この日、新たにキャプテンに就任したばかりの若き攻撃の指揮者が抜け、チームは早々に舵取りを変更せざるを得なくなる。全体のバランスを見た指揮官は選手の配置を変え、山本をアンカーにして井上を右のワイドアタッカーに置き換えた。その後、雨脚が強くなる中でボールが思うように動かず、なんとかサイドを突破する場面までは作り出すもののクロスボールはゴール前に合わない。攻撃の軸が抜けた穴を埋め切れずに前半を折り返した。

 

後半に入ると、序盤はヴェルディのペース。48分にはセットプレーが近藤が惜しいシュートを打ち、53分には井上とのワンツーから山本がバイタルエリアでミドルシュートを打って相手ゴールに迫った。しかし、先手を取られてしまう。57分、最終ラインでつないでいるところをカットされると、そのままショートカウンターでゴールに迫られ、フリーでシュートを流し込まれて先制を許す。その後はボールを保持して相手陣内でボールを動かしながら相手を崩す道を模索し続けたが、74分にも追加点を許して残り20分弱で2点のビハインドを追うことになる。このタイミングでピッチに送り込まれたのが河野広貴だった。右ワイドアタッカーの位置に入った河野は、ドリブルをベースに相手を引きつけて攻撃にリズムを生み出す。そして85分、左サイドに開いていた河野が井上からのパスを受けてペナルティエリア内にドリブルで侵入。ゴールライン際まで切り込んでマイナスのパスをゴール前に送ると、レアンドロがワンタッチでゴールに流し込んだ。反撃の勢いは止まらない。直後の87分、最終ラインの近藤から右サイドの小池を経由して佐藤優平の元にボールが入ると、ドリブルをしながら左方向へボールを運ぼうとした佐藤が、切り返して強烈なグラウンダーのミドルシュートを放つ。これが相手GKの手をはじいてゴールに突き刺さり土壇場で試合を振り出しに戻した。勢いは止まらない。アディショナルタイムが4分と表示された直後の90+1分。中央の梶川が右サイドの相手最終ラインの背後のスペースにループパスを入れると、小池が抜け出してゴールへ。強いパスを中に入れるとDFにブロックされるが、フワリとゴール前に上がったボールは河野の元へ。落下地点にいた河野が落ちてきたボールをワンタッチボレーで合わせると、これがゴールに流れ込んで土壇場で逆転に成功した。

 

しかし、サッカーの神様は気まぐれだった。90+3分には、前線でボールをキープしようとした矢先でレアンドロがファール気味に潰され、そのボールをゴール前に入れられてネットを揺らされた。明らかに意気消沈したヴェルディの出足は鈍り、終了間際のラストプレーで相手にPKを与えてしまう。絶体絶命のピンチ。しかし、勝敗を分けるラストワンプレーのPKは、相手が枠を捉えられずに外れ、3-3でタイムアップを迎えた。

 

ここ2試合、シュート数が少なく攻撃の糸口が掴めない中で、この日はつないで相手を揺さぶりながら、焦れずに続けたことで最後の最後でゴールラッシュを生んだ。指揮官をはじめ選手たちが口を揃えるように、逆転してリードした後の試合のクロージングには難がある。だが、ゴールを奪い切るところ、最後まで焦れずにボールを動かしながら短い時間で一気にゴールをこじ開けたことは大きな一歩だ。当然、リードを守り抜いて勝ち点3を手にするに越したことはない。だが、新体制の元で急激なスタイルの変化に対応し、緻密な戦術を理解しようとトライを続けているチームは、確実に前に進んでいる。土壇場で逆転し、その喜びを一瞬で帳消しにされたダメージは少なくない。だからといってヘッドダウンしてもいられない。自分たちらしくゴールを奪うことは実践できた。その次は、自分たちらしくゴール奪って勝つことを実践するために、最良の準備を進めるだけだ。

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監督コメント

永井 秀樹 監督

試合を振り返ってください。
今日はこのクラブの消滅の危機を救っていただいたエール・クリエートの加納会長が先日に亡くなられたということで、喪章を付けて全員で気持ちを込めてプレーしました。50周年の節目の年でもありますし、改めてヴェルディというクラブは色んな人たちに支えてもらっていて、偉大なる先輩たちが作ってくれたクラブだなと思います。そういう思いも新ユニフォームとともに気持ちを込めて戦おうと、試合前に伝えました。実際のゲームに関しては色んな評価があると思いますが、自分としては最後の時間帯でやっと崩しができた。そして、点も取れたというところで、自分のサッカーを始めて3週間ですが、本当に選手たちはよくやってくれていますし、感謝しています。そうは言ってもまだまだゲームデザインも含めて我々はサッカーを学ばなければならないと思っています。ああいうふうに勝っている状況で残りの時間にどういうサッカーをして、ゲームを締めるかという部分も含めてもっとゲームデザインを学ばなければならないというところは、自分自身の反省も含めて感じた試合でした。

主力選手の離脱という困難からの立て直しやプレー選択の拙さなどに関して意見を聞かせてください。
もちろん、自分のサッカーをやっていくという上で色んなことを落とし込んでいる最中です。その中で一番使っている言葉は『相手を見る』という部分を一番伝えています。まだまだ相手を見れない、相手と相談できていないという部分はよく分かる課題です。そこの改善を含めてやっていくしかないと思います。ただ、難しいことから逃げて安易にラクなサッカーに舵を切るつもりはありません。いかに相手を見れるかという部分を高めていきたいと思います。綺麗ごとかもしれませんが自分のサッカーは誰が出ても同じパフォーマンスでやれるというところを目指しています。そういう意味で前向きに考えれば、(渡辺)皓太が抜けて(藤本)寛也が負傷して(山本)理仁もという部分では、新たに3人の選手を見つけなければならないですし、3人の新たな選手を作っていかないとなりませんが、そこは前向きに捉えていきたいと思います。

永井監督の就任以降、ユース出身の選手をキャプテンや副キャプテンに選出している意図を教えてください。
もちろん、色んな考え方があると思いますが、自分の中では新しいヴェルディを作っていくという部分で針を振らないといけないところがあると思っています。そうは言っても若い選手だけで勝てるほどJ2は甘くないということは自分自身が一番分かっているところでもありますし、ベテランや経験のある選手に対して、今回改めてキャプテンを選ぶ前にベテラン選手を集めて、今と同じような話はしましたし、その辺の若い力が出てこないと、ヴェルディは新しい時代に向かっていくにあたって未来は作れないと思っています。ただ、ベテランや経験のある選手の存在は安定して勝って行くために必要だと思っていますし、そこは上手く融合できるように今後も取り組んでいきたいと考えています。

今日デビューを飾ったカン・スイル選手の生かし方に関してどのように考えていますか?
今日に関してハーフタイムに最も厳しく怒ったのは、実はカン・スイル選手でした。もちろん、持っている期待値が高いだけに、今日の前半のパフォーマンスに関しては納得していないということを伝えました。もちろん、自分たちのやり方ややってほしい役割が伝わり切っていない部分もありますし、その中ではよくやってくれたと思います。ただ、期待値が高い選手だけに今後楽しみにしたいと思っています。

藤本寛也選手の負傷交代を受けて、大きく選手の配置を入れ替えた狙いを聞かせてください。
両ワイドをさらに出していくという意味で理仁の展開力が必要だという判断と、(井上)潮音に関してあの短い時間でしたが、360度の視野を持ってあのポジション(ボランチ)に立てていないという判断が大きかったです。彼にあそこ(ワイドストライカー)で時間を作ってもらい、(小池)純輝が上がっていく時間とスペースを作ってほしいという狙いでした。

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選手コメント

MF 33河野 広貴

アシストの場面を振り返ってください。
レアンドロが上手く合わせてくれたと思います。結構、球も速く出してしまったので。ただ、ワンテンポ遅らせて相手のディフェンスを見ながら出せたので、モンちゃん(レアンドロ)が上手く決めてくれて良かったと思います。

ゴールシーンを振り返ってください。
脛ではなく一応足に当たっていたと思います。あまり振り過ぎずにとにかく枠に行けばという感覚で打ちました。結構、スリッピーだったので。正直、入らなくともおかしくないコースでしたが、気持ちで決めました。

2点ビハインドの状況での投入でしたが、一番意識した部分は?
とにかくボールを要求して、あまり中で仕掛けるシーンがなかったので、ゴールに向かう必要性を感じていました。やっぱり、ずっとボールを回していてもなかなか点に繋がらないので自分はとにかくペナを目指してレアンドロに当てて仕掛けるというところを意識していました。とにかく、ゴールを取りに行くという意識でした。

ゴール直後には胸のエンブレムを掴む姿もありましたが?
試合前に社長から話もありましたし、今日は喪章を巻いてプレーしたので、色んな想いもあってああいうパフォーマンスになりました。先日、ヴェルディが大変な時期に支えていただいた方が亡くなってしまったので、そういう方々の話も今日は聞いていたので、色んな方々の想いも背負ってプレーする気持ちでした。本当は勝ちたかったですが…。次は勝てるように頑張っていきたいです。

前回の出場が永井監督の初陣でその時は個人的に難しい試合になったと思いますが、今日の出場までにどんなところを修正してきましたか?
前回は戦術を理解できていなくて指示通りにプレーするだけでした。ただ、それでは自分でなくても誰でもいいというふうになってしまうので、練習の中からプラスアルファを出して行くようにしていました。それもあってメンバーに入れていたので、次に出る時は自分が出る意味というものを考えながらプレーしないといけないと思っていました。そういう意識の部分が最も変わった部分だと思います。

相手を崩し切るという部分でご自身の持ち味でもある個の仕掛けという部分が求められるところですが。
ボールを回すのはみんな上手いですが、何試合か外から試合を見てきた中でそういう個の仕掛けが一番足りていないように感じています。自分自身、ここ最近あまりドリブルを仕掛けずにパスを選択するプレーが多いですが、外から試合を見ていく中で足りない部分や自分のプレーを見つめ直す機会があったので、今後は自分の持ち味を少しずつ取り戻していきたいと考えています。今日はとにかく結果を出せたので、次もしっかりとやっていきたいです。

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FW 50カン スイル

デビュー戦を振り返ってください。
今日、初めて起用してもらったことについてチームと監督に感謝しています。その上でチームを勝ちに導ければ良かったですが、それができなかったことが悔しいです。

ハーフタイムに監督から修正点を指示されていたと思いますが、その中身を聞かせてください。
守備の戻る位置に関して監督から指摘された部分がありました。あとはワイドストライカーなので、裏のところをもっと狙ってほしいということを言われていました。そこをできれば良かったですが…。

コンディション面は問題なかったでしょうか?
そこまで問題はなかったです。

個人としてゴールを奪うために必要と感じている部分を聞かせてください。
チームの戦術であったり、周囲の選手ともっと細かいところをすり合わせていくことが大事だと思います。ただ、もっとチーム戦術を理解していくことが大事だと思います。まずはそこに取り組んでいきたいと思います。

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MF 8内田 達也

2センターバックでの先発出場でしたが、意識した部分を聞かせてください。
間違いなくビルドアップのところを求められたと思います。もちろん、守備のポジションなので守備の役割は当然ですが、自分があそこで起用されたということに関してビルドアップの貢献が求められていたと思いますし、そこを意識していました。

守備面では幾度か良い形でのインターセプトがありましたが。
あれはポジション関係なく自分の持ち味でもあるので、出せればいいなというところです。ああいうところを出せたので、個人的に自分のコンディションが良いと思いますし、ああいうシーンを増やしていきたいです。

前半終盤にはそのまま攻撃に出て行って惜しい場面もありましたが、あれはひとつの狙いでしたか?
あれができれば一番いいですし、相手が狙ってくるところなので、ああいうところで自分が意図を読んで引っくり返せれば、チームとしても個人としても増やしていきたいです。

逆転した後の試合の終わらせ方で苦労しました。
もちろん、全員が試合を終わらせる気でいましたし、終わらせないといけない試合でした。そこは反省点ですし、このままではいけないと思っています。

ファーストプレスを剥がせるシーンが増えてきましたが。
そういう意味で先制点が大事です。また、2点を取られた後でしたが、チームとして3点を取る力はあると思うので、とにかく失点を減らすことをしていかないとダメです。自分は今守備のところで出ているので、そこはしっかりとやっていきたいです。あとはチームとしてもっと相手を圧倒して自分たちの守備の時間を減らしていきたいです。

守備の対応の部分で簡単に押し込まれる場面が目立っている印象ですが。
そこは寄せの甘さがあると思います。どうしても攻撃に特長がある選手が多いチームなのでもっと後ろの選手が声をかけていく必要があります。サッカーは守備も重要なので、自分たちが守らなければいけない時間も必ずあるので、そういう時に押し返せるようにもっと後ろの選手が声をかけて、チーム全体でもっと強く当たっていかないとダメです。チームとしてやるべきことは多くあります。それがこの順位にいるという部分でもあるので、少しずつでも課題を克服していきたいと思います。

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MF 24奈良輪 雄太

試合を振り返ってください。
永井さんになってまだ数試合ですし、僕自身ケガもあって数試合しか出れてませんが、自分が出た試合の中では一番手ごたえは感じられた試合になったと思います。

両サイドバックでのプレーになりましたが、スムーズに切り替えられましたか?
このチームに来てから左サイドでのプレーが多かったですし、以前は右を本職にしていたので、特にストレスなくプレーできました。

左サイドでコンビを組んだカン・スイル選手とのプレーに関してどんなイメージでやっていましたか?
できるだけ彼に守備の負担をかけないこと。攻撃では彼の良さを出すことは意識していました。ただ、前半の最後の方は守備面でストレスを感じさせるような形になってしまったので、そこに関しては反省しています。

今日はこれまでに比べてサイドの深い位置まで攻め上がって攻撃に絡む場面が多かったですね。
永井さんはサイドバックの位置のことをサイドアタッカーというふうに言っていますが、あのポジションは後ろで守るというよりも、最前線まで駆け上がって最後のところの仕事を求められています。そういった面ではもっとそういうシーンを増やしていきたいです。

相手を深くまで押し込む中でどのようにゴールを奪うイメージでしたか?
押し込んで自分たちがボールを持ってボールを奪われれば、すぐに奪い返しにいけるという状況を常に作り出したいと考えています。相手の疲労やリードという状況もありましたが、それもあってああいう押し込む形になりました。ただ、ここ数試合ああいうリードされた展開だと自分たちでテンションが落ちてしまうところがありましたが、今日はそれがなかったです。そういう意味で手応えを感じたという部分はあります。

あの時間の逆転から勝ち切る上で意識していた部分を聞かせてください。
あの状況ではとにかくリスクを負わないということを徹底する必要がありました。このサッカーをしている以上、選手が自立してそういう状況、状況で判断してプレーする必要があります。今日の試合に関してそういう部分を最も痛感させられました。今日に関してはボールと試合を支配するという部分に固執し過ぎた面がありました。最後のPKに繋がる場面も自分があそこにパスを出すという判断に関して色んな考え方もありますが、やってはいけないプレーだったと思います。比較的経験のある自分がそういうプレーをしてしまうということに関して、選手としての未熟さを感じさせられました。

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